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膀胱炎

著者: 濵砂良一 国家公務員共済組合連合会 新小倉病院 泌尿器科

監修: 中川昌之 鹿児島大学

著者校正/監修レビュー済:2019/07/09

概要・推奨  

疾患のポイント:
  1. 膀胱炎とは、膀胱内で起こった感染症である。排尿時痛、残尿感、頻尿、下腹部痛など膀胱刺激症状を呈する。
  1. 病勢により急性膀胱炎と慢性膀胱炎に分類され、また基礎疾患の有無により、複雑性膀胱炎と単純性膀胱炎に分けられる。単純性膀胱炎は閉経前の女性と閉経後の女性とは別々に治療を考えるべきである。閉経前の女性では急性単純性膀胱炎が多く、閉経後の女性では慢性単純性膀胱炎と考えられる症例も多い。成人男子では、基本的には単純性膀胱炎を発症しない。
  1. 急性単純性膀胱炎の原因菌の60~80%は大腸菌であり、このほかStaphylococcus saprophyticusKlebsiella属、Proteus属、Streptococcus属などが原因となる。
  1. 複雑性膀胱炎の原因菌は大腸菌のほかEnterococcus faecalisProteus mirabilisSerratia marcescensPseudomonas aeruginosa、MRSAなどであり、多剤耐性菌も多く検出される。近年、大腸菌を含むグラム陰性桿菌のなかにはESBL産生菌が多く検出される。
  1. ※基礎疾患
  1. 成人:前立腺肥大症、尿路結石、尿路腫瘍、神経因性膀胱、水腎症、糖尿病など
  1. 小児:膀胱尿管逆流 (VUR)、重複腎盂尿管、尿管狭窄、尿管瘤、尿道憩室など
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 膀胱炎の診断:
  1. 尿路感染症は細菌尿と膀胱刺激症状(頻尿、残尿感、排尿時痛など)または膿尿によって診断する。ただし、膀胱刺激症状を認める場合でも、帯下の増加、陰部掻痒感、性交時痛などを認める場合は、女性器感染症を最初の鑑別に挙げる。
  1. 無症状で、細菌尿が観察される場合は、無症候性細菌尿として扱う。
  1. 膿尿の評価:
  1. 膿尿は、尿中白血球数にて診断する。
  1. 尿沈渣法で5個/1視野(400倍による検鏡)、直接検鏡法または自動分析器において10個/mm3 (10個/μl)以上、エステラーゼ反応を利用した試験紙法では(+)以上を病的所見とする。
  1. 細菌尿の評価:
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時
  1. 検尿および尿沈渣(または非遠心尿による尿成分検査)、自動分析機、試験紙法にて膿尿および細菌尿を認めた場合、尿細菌培養と薬剤感受性試験を追加する。
○ 膀胱炎が疑われる場合は、スクリーニングとして1)と2)を行い、膿尿および細菌尿が認められた場合、3)と4)を追加する。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)


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