眼瞼けいれん :トップ    
監修: 沖波聡 倉敷中央病院眼科
若倉雅登 井上眼科病院

概要

  1. ジストニア診療ガイドライン2018
の発表に伴い、現在アップデート中
 
所見のポイント:
  1. 眼瞼けいれんは、神経学的には局所ジストニアに属し、臨床的説明としては「眼輪筋のれん縮による不随意的閉瞼」の結果、ドライアイなどの眼表面異常や、眼精疲労を来す状態である。 >詳細情報  
  1. 「けいれん」という名称がついているため、その言葉から瞼がピクピクと動くことを連想しやすいが、軽症ではそれは欠如し、瞬目(まばたき)過多、余分な瞬目の混入が「けいれん」の存在を認めるに留まる。
  1. 「眼をつぶっているほうが楽」「眩しい」「手を使わないと瞼が開けられないことがある」「片目をつぶる」が特徴的な症状だが、(<図表>)のように、運動異常、感覚異常を中心に多彩な愁訴を有する。
  1. 症状としては3つの柱からなり、①運動異常としての開瞼困難、②瞬目異常、感覚異常(感覚過敏)としての羞明、眼不快感、乾燥感など、さらに、③精神神経異常として抑うつ、焦燥、不安、不眠が症例により種々の程度で出現する。
  1. 本症は、本態性、薬物性、症候性に分けられ、男女比はおよそ1:2~2.5、40~50歳以上に多く、軽症例に対する理解が深まり、決してまれな疾患でないことが認識されてきている。 解説  解説 
  1. 眼瞼けいれんの約40%が薬物性とのデータがある。抗精神病薬、ベンゾジアゼピン、チエノジアゼピン系薬物(抗不安薬、睡眠導入薬)の服用歴は、診断および原因診断に必須な情報である。
 
診断へのアプローチ:
  1. 本症は特徴的愁訴に加え、随意瞬目試験( 解説 )などを用いて、潜在する異常を発見し、総合的に診断することが重要である。
  1. 頻度の高い疾患: >詳細情報 
  1. ドライアイ、眼瞼ミオキミア、片側顔面けいれん、眼瞼下垂、前部ぶどう膜炎、後嚢下白内障、眼表面の刺激
  1. 重篤な疾患: 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

眼不定愁訴強いにもかかわらず、眼科的異常が発見できない場合の評価例
  1. 眼瞼けいれん問診表を行ってみる(<図表>)。1つ以上異常がみつかった場合、眼瞼けいれんを疑い、3つ以上の場合は可能が高い。
○ 「疑い」「可能性が高い」症例に対し瞬目試験を行い、その質的評価により診断を確定。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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眼瞼けいれんの訴え(来院理由)
眼瞼けいれんに対するボツリヌス毒素の注射部位
著者校正/監修レビュー済
2016/08/05