高山病 :トップ    
監修: 箕輪良行 みさと健和病院 救急総合診療研修顧問
梨木洋 岩手県立中央病院 ICU科

概要

疾患のポイント:
  1. 高山病とは、高地環境に順応していない人が標高2,500m以上の高所に急速に移動することにより発生する、低酸素・低圧・低温環境への暴露と運動負荷により生じる症候群である。 エビデンス 
  1. 急性高山病の定義は、頭痛があり、そのうえに、①消化器症状(食欲不振、吐き気または嘔吐)、②疲労および/または脱力、③めまいおよび/またはふらつき、④睡眠障害──の4症状のうち1つが存在するものである。
  1. 重症化すると、高所脳浮腫、高所肺水腫を発症する。まれな疾患であるが適切な治療が行われない場合、死亡に至る。
 
診断: >詳細情報 
  1. 上記の定義にしたがって診断する。
  1. 咳、血痰、頻脈、頻呼吸、呼吸困難、全身チアノーゼ、意識障害が出現した場合、高所肺水腫を疑う。また、運動失調、意識変容が出現した場合、高所脳浮腫を疑う。
  1. 高所脳浮腫患者のMRI所見:<図表>
  1. 高所肺水腫患者の胸部X線写真:<図表>
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 重症化すると高所脳浮腫、高所肺水腫を発症する。適切な治療が行われない場合、死亡する。
  1. また、重症度を評価するスコアとして、レイクルイーズ急性高山病スコアシステムがある。0~15点の自己評価式のスコアで3~5点で中程度、6点以上を重症とする。
  1. レイクルイーズ急性高山病スコアシステム:<図表>
 
治療: >詳細情報 
  1. 急性高山病のリスクがある場合には、予防薬の使用を検討する。アセタゾラミド、デキサメタゾンが推奨される。 …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

急性高山病の予防に推奨される薬剤例
  1. 急性高山病の予防にアセタゾラミド、デキサメタゾンが推奨される。
○ 急性高山病発症の予防には1)を第1選択薬とし、必要に応じて2)を併用する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

高所肺水腫患者の胸部X線写真
加圧バッグ
レイクルイーズ急性高山病スコアシステム
急性高山病のリスク分類
著者校正/監修レビュー済
2018/07/23

改訂のポイント:
  1. 日本登山医学会「高山病と関連疾患の診療ガイドライン
に基づき、薬剤情報を追加。


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