痰の異常(喀痰、血痰) :トップ    
監修: 徳田安春 一般社団法人 群星沖縄臨床研修センター
仁多 寅彦 聖路加国際病院 呼吸器内科

概要

症状のポイント:
  1. 痰の異常とは、色、量、粘度が通常と異なることを指す。漿液性の痰、膿性痰、血性痰などさまざまな種類がある。
  1. 原因精査も重要であるが、まず、気道確保、循環動態の確保を第1に考える。血痰・喀血の原因として肺結核があるため、肺結核が除外できるまでは、医療管理者は陰圧管理下にN95マスクを装着して処置に当たることが必要である。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 呼吸不全や循環動態に影響を及ぼしている血痰・喀血は緊急の対応が必要である。
  1. 喀血時の対応: エビデンス 
 
症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 血痰の対症療法としては止血薬の投与などがある。
  1. 大量の喀血を来しやすい病態として、気管支拡張症の二次感染、空洞を伴う肺疾患(結核、非結核性抗酸菌症、アスペルギローマ、肺膿瘍)、動静脈奇形、悪性腫瘍などがある。
  1. 胸部造影CT、気管支鏡検査で出血部位の同定を行い、気管支動脈塞栓術を行う。気管支動脈塞栓術にて止血困難な場合は外科的処置を検討する。
 
血痰の診断へのアプローチ:(身体診察: >詳細情報 ・鑑別疾患: 鑑別疾患 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 喀血と吐血の区別は救急外来で判断に悩むこともあるが、咳に伴う出血で泡沫状のものであれば喀血を考え、嘔吐や飲酒に伴うもので食物残渣が含まれていれば吐血と判断する。
  1. 吐血は胃酸の影響でやや黒色調となることが多い。
  1. 血痰・…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査例
  1. 喀痰、血痰を訴える患者を診たら、まず全身状態とバイタルサイン、随伴症状を把握し、呼吸困難や低酸素血症の有無に注意する。
  1. 喀痰、血痰の原因は、気道(上気道または下気道)炎症または腫瘍のことが多い。
  1. 鼻腔・口腔内・消化管由来の分泌物や出血との鑑別にも注意する。
  1. 高齢者や喫煙者では悪性腫瘍に注意する。
○ 血痰の場合、下記を病態に合わせて適宜行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

血痰・それほど大量でない喀血の場合
大量喀血の場合
半年前より月数回、少量の血痰を認める患者
大量の喀血で救急受診となった患者
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01