製品名 セレクトール錠100mg
セレクトール錠200mg
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- 一般名
- Celiprolol Hydrochloride
- 薬効分類
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降圧薬>β遮断薬(β1選択性)
- 価格
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100mg1錠:32円/錠
200mg1錠:52.4円/錠
- 製薬会社
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- 製造販売元:日本新薬株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- 本態性高血圧症(軽症~中等症)、腎実質性高血圧症
- 狭心症
用法・用量
本態性高血圧症(軽症~中等症)、腎実質性高血圧症
- 通常、成人にはセリプロロール塩酸塩として1日1回100~200mgを食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は400mgとする。
狭心症
- 通常、成人にはセリプロロール塩酸塩として1日1回200mgを食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は400mgとする。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスに基づく心収縮力の抑制が増強されることがある。]
- 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者[症状を悪化させることがある。]
- 心原性ショックの患者[心機能の抑制により、原疾患を悪化させることがある。]
- うっ血性心不全、肺高血圧による右心不全のある患者[心拍出量の減少により、これらの症状を悪化させることがある。]
- 未治療の褐色細胞腫の患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- 副作用
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- 心不全、房室ブロック、洞房ブロック
- 心不全(0.1%未満)、房室ブロック(頻度不明)、洞房ブロック(頻度不明)があらわれることがあるので、心機能検査を定期的に行い、このような副作用が発現した場合には投与を中止すること。
- 注意
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慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[症状を誘発するおそれがある。]
- うっ血性心不全のおそれのある患者[心機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがあるので、観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。]
- 低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者[低血糖の前駆症状である頻脈等の交感神経系反応をマスクしやすいので、血糖値に注意すること。]
- 甲状腺中毒症の患者[頻脈等の中毒症状をマスクするおそれがある。](「重要な基本的注意」の項参照)
- 重篤な肝障害のある患者[本剤の代謝が遅延するおそれがある。]
- 重篤な腎障害のある患者(血清クレアチニン値4.0mg/dL以上の場合は減量など慎重に投与すること。)[血中半減期が延長するおそれがある。]
- 末梢循環障害のある患者(レイノー症候群、間欠性跛行症等)[症状を悪化させるおそれがある。]
- 房室ブロック(I度)のある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
- 異型狭心症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 小児(「小児等への投与」の項参照)
重要な基本的注意
- 長期投与の場合は、心機能検査(脈拍、血圧、心電図、X線等)を定期的に行うこと。徐脈又は低血圧の症状があらわれた場合には減量又は投与を中止すること。また、必要に応じアトロピン硫酸塩水和物等を使用すること。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
- 類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服用を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をすること。
- 甲状腺中毒症の患者では急に投与を中止すると、症状を悪化させることがあるので休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと。
- 手術前48時間は投与しないことが望ましい。
- めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等、危険を伴う機械の作業に注意させること。
適用上の注意
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
- 褐色細胞腫の患者では本剤の単独投与により急激に血圧が上昇するおそれがあるので、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。
高齢者への投与
- 高齢者には、次の点に注意し、少量(例えば100mg)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
- 高齢者では一般に、過度の降圧は好ましくないとされている。[脳梗塞等が起こるおそれがある。]
- 休薬を要する場合は、徐々に減量する(「重要な基本的注意」の項参照)。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
- 授乳中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。]
小児等への投与
- 小児等に対する安全性は確立していない。
薬物動態
- 血漿中濃度
- 健康成人5例にセリプロロール塩酸塩50~400mg単回経口投与した場合、血漿中未変化体濃度は投与後2~5時間で最高値に達し、その後、1.5~6時間の半減期で消失した。
- 薬物動態パラメータ
- 健康成人5例にセリプロロール塩酸塩50~400mgを単回経口投与した時の薬物動態パラメータは次のとおりである。
Dose(mg/body) Tmax(hr) Cmax(ng/mL) AUC0-24hr(ng・hr/mL) t1/2(hr) 50 2.2±0.8 13.1±2.5 47.6±12.4 3.94±1.68 100 3.0±0.0 116±9 304±73 1.45±0.35* 200 4.4±2.1 295±105 1830±403 4.81±2.27 400 5.4±1.9 855±479 6810±3560 5.89±0.86 平均値±標準偏差、(n=5)*100mg投与群は他群より短いt1/2が得られているが、本群では8時間値が5例中4例で測定限界以下であったことから、測定上の問題に起因する偶発的なものであると推察される。
- 血漿蛋白結合率
- ヒト血漿中でのin vitro蛋白結合率は、0.1~10μg/mLの濃度範囲で20~27%であった。
- 尿中排泄率
- 健康成人5例にセリプロロール塩酸塩を単回経口投与した場合、尿中には主として未変化体が排泄され、代謝物としてその抱合体、モノ脱エチル体及びその抱合体がわずかに認められた。投与後24時間までの未変化体及びこれらの代謝物を合わせた総排泄率は50、100、200及び400mg各々投与量の3.5、3.3、6.7及び15.1%であった。
- 反復投与時の吸収及び排泄
- 健康成人5例にセリプロロール塩酸塩400mgを1日1回5日間反復経口投与した。血漿中未変化体濃度推移及び尿中排泄は、単回投与時と大差なく、蓄積性は認められていない。
- 患者における血漿中濃度
- 本態性高血圧症患者、腎障害を伴う高血圧症患者及び狭心症患者にセリプロロール塩酸塩を単回経口投与した。腎障害を伴う高血圧症患者の血漿中濃度は健康成人より高い傾向を示したが、本態性高血圧症患者及び狭心症患者の血漿中濃度は健康成人と類似していた。
- (注)本剤の承認された1回用量は100~200mg(狭心症の場合は200mg)である。