製品名 コバシル錠2mg
コバシル錠4mg
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- 一般名
- Perindopril Erbumine
- 薬効分類
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降圧薬>ACE阻害薬
- 価格
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2mg1錠:53.8円/錠
4mg1錠:94.7円/錠
- 製薬会社
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- 製造販売元: 協和キリン株式会社
提携:レ ラボラトワール セルヴィエ フランス
- 製造販売元: 協和キリン株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- 高血圧症
用法・用量
コバシル錠2mg
- 通常、成人にはペリンドプリルエルブミンとして2~4mg(錠2mg:1~2錠)を1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大量は8mg(錠2mg:4錠)までとする。
- 通常、成人にはペリンドプリルエルブミンとして2~4mg(錠2mg:1~2錠)を1日1回経口投与する。
コバシル錠4mg
- 通常、成人にはペリンドプリルエルブミンとして2~4mg(錠4mg:0.5~1錠)を1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大量は8mg(錠4mg:2錠)までとする。
- 通常、成人にはペリンドプリルエルブミンとして2~4mg(錠4mg:0.5~1錠)を1日1回経口投与する。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)[高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある。]
- デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者[「相互作用」の項参照]
- アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者[「相互作用」の項参照]
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
- アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。][「重要な基本的注意」の項参照]
- 副作用
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- 血管浮腫(頻度不明注1))
- 呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、アドレナリン注射、気道確保等適切な処置を行うこと。
- 急性腎障害(0.04%)
- 急性腎障害があらわれることがあるので、腎機能に異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 高カリウム血症(頻度不明注1))
- 重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
- 注1)自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。
- 注意
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慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者[「重要な基本的注意」の項参照]
- 高カリウム血症の患者[「重要な基本的注意」の項参照]
- 重篤な腎機能障害のある患者[「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照]
- 高齢者[過度の血圧低下により病態を悪化させるおそれがある(「高齢者への投与」の項参照)。]
重要な基本的注意
- 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体濾過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
- 高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き,使用は避けること。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。
- アリスキレンフマル酸塩を併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
- 本剤の投与により、特に次の患者では、初回投与後一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、投与は少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。
- 重症の高血圧症患者
- 血液透析中の患者
- 利尿降圧剤投与中の患者
- 厳重な減塩療法中の患者
- 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 手術前24時間は投与しないことが望ましい。
適用上の注意
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
- 重篤な腎機能障害のある患者では、本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し、過度の血圧低下、腎機能の悪化が起こるおそれがあるので、クレアチニンクリアランスが30mL/分以下又は血清クレアチニンが3mg/dL以上の場合には、投与量を減らすか、若しくは投与間隔をのばすなど、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。
高齢者への投与
- 高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)ので低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
- 一般に高齢者では,生理機能が低下しているので、BUN、クレアチニンの上昇等、腎機能の低下に注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。[妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。]
- 授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。]
小児等への投与
- 小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
薬物動態
- 吸収
- 血漿中濃度の推移
- 健康成人にペリンドプリルエルブミンを単回経口投与したとき、未変化体は速やかに吸収された。その後、未変化体は活性代謝物であるペリンドプリラートに変換され、その血漿中濃度は投与後5.0~10.7時間には最高値に達し、2相性を示しつつ緩徐に低下した。
- ペリンドプリルエルブミン単回経口投与時のペリンドプリラートの血漿中濃度の推移
- 単回経口投与時におけるペリンドプリラートの薬物動態パラメータ
投与量 2mg 4mg 8mg Tmax(hr) 10.7±7.3 7.0±1.7 5.0±1.1 Cmax(ng/mL) 1.0±0.1 3.7±2.1 9.0±5.0 T1/2β(hr) - 57.3±5.7
(n=3)105.4±50.1
(n=4)AUC0~24
(ng・hr/mL)16.7±3.0 54.5±17.4 98.7±34.7 (mean±S.D.,n=6)
- また、健康成人にペリンドプリルエルブミン4mgを連続経口投与した時のペリンドプリラートの血漿中濃度は、投与後約1週間までに定常状態〔Cmax(7日):6.9±1.7ng/mL〕に達した。
- 健康成人にペリンドプリルエルブミンを単回経口投与したとき、未変化体は速やかに吸収された。その後、未変化体は活性代謝物であるペリンドプリラートに変換され、その血漿中濃度は投与後5.0~10.7時間には最高値に達し、2相性を示しつつ緩徐に低下した。
- 血漿蛋白結合率(in vitro、ヒト血漿、平衡透析法)
14C-ペリンドプリル 59.9~61.0% 14C-ペリンドプリラート 10.2~18.2%
- 分布(参考:ラットでのデータ)
- 14C-ペリンドプリルをラットに単回経口投与し組織内濃度を測定した結果、多くの組織で投与約1時間後に最高濃度に達した。投与後1時間では、血漿中濃度と比べ膀胱、小腸、肝、前立腺、肺、腎で高値であり、動脈壁、下垂体では同等であった。一方、脳、脊髄では低値を示した。
- 代謝(参考:海外データ)
- エステル型プロドラッグである本剤の主要代謝経路は、エチルエステル基が加水分解されて活性代謝物であるペリンドプリラートを生成する経路であった。第2の代謝経路は分子内脱水反応による環状ラクタム体を生成する経路であり、第3の経路はグルクロン酸抱合体であった。
- 排泄
- 健康成人にペリンドプリルエルブミン2mg、4mg、8mg、12mgを単回経口投与した場合、投与後24時間までに投与量の21~26%が未変化体、3~10%がペリンドプリラート、12~14%がペリンドプリラートのグルクロン酸抱合体として尿中に排泄された。
- 腎機能障害患者での体内動態(参考:海外データ)
- 腎機能障害を伴う高血圧患者にペリンドプリルエルブミン4mgを単回経口投与した場合、活性代謝物の血清中濃度はクレアチニン・クリアランス(Ccr)を指標とした障害の程度に応じ上昇した。
- 腎機能障害患者におけるペリンドプリラートの薬物動態パラメータ
腎機能(Ccr mL/min) 患者数 Tmax#(hr) Cmax(ng/mL) AUC(ng・hr/mL) 正常(134.7±7.8) 6 2.25(0.5~8.0) 8.5±2.6 93±14 軽症(62.3±8.0) 6 3.55(1.5~10.0) 12.6±3.6 217±39 中等症(23.1±3.0) 6 5.55(2.1~10.0) 19.5±3.5 398±99 重症(9.6±0.9) 4 12.00(4.0~20.0) 32.6±10.7 1106±248 mean±S.E.,#は中央値と範囲で表示
- 透析患者での体内動態(参考:海外データ)
- ペリンドプリラートの透析クリアランスは66.5mL/分で、透析により除去される。