製品名 アダラートCR錠10mg
アダラートCR錠20mg
アダラートCR錠40mg
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- 一般名
- Nifedipine
- 薬効分類
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降圧薬>Ca拮抗薬(ジヒドロピリジン系)
- 価格
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10mg1錠:13.5円/錠
20mg1錠:23.5円/錠
40mg1錠:44.8円/錠
- 製薬会社
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- 製造販売元:バイエル薬品株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- 高血圧症,腎実質性高血圧症,腎血管性高血圧症
- 狭心症,異型狭心症
用法・用量
高血圧症
- 通常,成人にはニフェジピンとして20~40mgを1日1回経口投与する.ただし,1日10~20mgより投与を開始し,必要に応じ漸次増量する.なお,1日40mgで効果不十分な場合には,1回40mg1日2回まで増量できる.
腎実質性高血圧症,腎血管性高血圧症
- 通常,成人にはニフェジピンとして20~40mgを1日1回経口投与する.ただし,1日10~20mgより投与を開始し,必要に応じ漸次増量する.
狭心症,異型狭心症
- 通常,成人にはニフェジピンとして40mgを1日1回経口投与する.なお,症状に応じ適宜増減するが,最高用量は1日1回60mgとする.
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦(妊娠20週未満)又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照]
- 心原性ショックの患者[血圧低下により症状が悪化するおそれがある.]
- 副作用
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- 注1)
- (0.1%未満)
- 次のような副作用があらわれることがある.このような副作用があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 紅皮症(はく脱性皮膚炎)
- 無顆粒球症,血小板減少
- 肝機能障害,黄疸
- AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 意識障害
- 他のニフェジピン製剤で,血圧低下に伴う一過性の意識障害があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 注1)発現頻度は,ニフェジピン製剤の承認時までの臨床試験(ただし,本剤の用法・用量の一部変更承認時の臨床試験を除く)及び使用成績調査の成績等に基づく.
- 注意
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慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- 大動脈弁狭窄,僧帽弁狭窄のある患者,肺高血圧のある患者[血管拡張作用により重篤な血行動態の悪化を招くおそれがある.]
- 過度に血圧の低い患者[更に血圧が低下するおそれがある.]
- 血液透析療法中の循環血液量減少を伴う高血圧患者[過度に血圧が低下するおそれがある.]
- 重篤な腎機能障害のある患者[急速な降圧等により腎機能が悪化するおそれがある.(「薬物動態」の項参照)]
- 重篤な肝機能障害のある患者[血中濃度が上昇することがある.また門脈圧が上昇するおそれがある.]
- うっ血性心不全(特に高度の左室収縮機能障害)のある患者[心不全が悪化するおそれがある.]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重要な基本的注意
- カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき,症状が悪化した症例が報告されているので,本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し,観察を十分に行うこと.また患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること.
- まれに過度の血圧低下を起こし,ショック症状や一過性の意識障害,脳梗塞があらわれることがあるので,そのような場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので,高所作業,自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること.
適用上の注意
- 服用時
- 本剤は割ったり,砕いたり,すりつぶしたりしないで,そのままかまずに服用させること.[割ったり,かみ砕いたりして服用すると,血中濃度が高くなり,頭痛,顔面潮紅等の副作用が発現しやすくなる可能性がある.]
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.[PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.]
高齢者への投与
- 高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)ので,高血圧症の高齢者に使用する場合には低用量(10mg/日)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること.
なお,国内で実施された臨床試験において,65歳以上の高齢者での副作用は206例中21例にみられた.75歳以上の高齢者での使用経験は少ないが,投与された19例のうち4例に副作用が認められた.
妊婦,産婦,授乳婦等への投与
- 妊婦(妊娠20週未満)又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと.[動物実験において,催奇形性及び胎児毒性が報告されている.]
- 妊娠20週以降の妊婦に投与する場合には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.]
投与に際しては,最新の関連ガイドライン等を参照しつつ,急激かつ過度の血圧低下とならないよう,長時間作用型製剤の使用を基本とし,剤形毎の特徴を十分理解した上で投与すること.また,母体や胎児及び新生児の状態を十分に観察し,過度の血圧低下や胎児胎盤循環の低下等の異常が認められた場合には適切な処置を行うこと.[妊婦への投与例において,過度の血圧低下等が報告されている.]
- 硫酸マグネシウム水和物の注射剤を併用する場合には,血圧等を注意深くモニタリングすること.[併用により,過度の血圧低下や神経筋伝達遮断の増強があらわれることがある.]
- 授乳中の婦人に投与することを避け,やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること.[母乳中へ移行することが報告されている.]
小児等への投与
- 低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない.
薬物動態
- 吸収・排泄
- 健康成人に20,40mgを単回経口投与したときの血中未変化体濃度の推移は図のとおりである.
尿中には未変化体は検出されず,投与後60時間までに約60%が代謝物として排泄された.
- 本態性高血圧症患者に40mgを1日1回又は1日2回2週間経口投与したときのトラフ時血中未変化体濃度は,1日1回投与で26.7ng/mL,1日2回投与で68.1ng/mLであった.
- 軽~中等度の腎機能障害を伴う高血圧症患者に経口投与したとき,腎障害のない本態性高血圧症患者と比較してCmax及びAUCが約1.4倍であり,代謝物の尿中排泄がやや遅延した.
- 健康成人に20,40mgを単回経口投与したときの血中未変化体濃度の推移は図のとおりである.
- <参考>分布
- ラットに14C-ニフェジピンを1回1mg/kg経口あるいは静脈内投与した実験では,骨格筋よりも心筋に高濃度の放射活性が認められている.投与後2日以内に放射活性の97%以上が排泄され,この時点で肝臓にはわずか0.4%以下が残存しているに過ぎない.いずれの組織においてもニフェジピン又は代謝産物の選択的蓄積作用を示唆する所見は認められていない.授乳ラットに14C-ニフェジピンを1回3mg/kg静脈内投与した実験では血中濃度の1/2~1/4の濃度で乳汁中に移行し,血中濃度の低下とともに速やかに低下するのが認められる.
- 肝機能障害(外国人での成績)
- 軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類A 8例)又は中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類B 8例)のある患者にニフェジピンGITS錠(GastroIntestinal Therapeutic System,承認外剤形)30mgとカンデサルタン シレキセチル8mgとの配合錠(国内未承認)を単回投与したとき,健康成人と比べてニフェジピンのAUCはそれぞれ93%,253%上昇し,Cmaxはそれぞれ64%,171%上昇した.