製品名 ペルジピン注射液2mg
ペルジピン注射液10mg
ペルジピン注射液25mg

一般名
Nicardipine Hydrochloride
薬効分類
降圧薬
 >Ca拮抗薬(ジヒドロピリジン系)
価格
2mg2mL1管:168円/管
10mg10mL1管:383円/管
25mg25mL1管:890円/管

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 手術時の異常高血圧の救急処置
  • 高血圧性緊急症
  • 急性心不全(慢性心不全の急性増悪を含む)

用法・用量

  • 手術時の異常高血圧の救急処置

    • 本剤は、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、ニカルジピン塩酸塩として0.01~0.02%(1mL当たり0.1~0.2mg)溶液を点滴静注する。この場合1分間に、体重1kg当たり2~10μgの点滴速度で投与を開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。なお、急速に血圧を下げる必要がある場合には、本剤をそのまま体重1kg当たりニカルジピン塩酸塩として10~30μgを静脈内投与する。
  • 高血圧性緊急症

    • 本剤は、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、ニカルジピン塩酸塩として0.01~0.02%(1mL当たり0.1~0.2mg)溶液を点滴静注する。この場合1分間に、体重1kg当たり0.5~6μgの点滴速度で投与する。なお、投与に際しては1分間に、体重1kg当たり0.5μgより開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。
  • 急性心不全(慢性心不全の急性増悪を含む)

    • 本剤は、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、ニカルジピン塩酸塩として0.01~0.02%(1mL当たり0.1~0.2mg)溶液を点滴静注する。この場合1分間に、体重1kg当たり1μgの点滴速度で投与する。なお、患者の病態に応じて1分間に、体重1kg当たり0.5~2μgの範囲で点滴速度を調節する。
禁忌

【警告】

  • 本剤を脳出血急性期の患者及び脳卒中急性期で頭蓋内圧が亢進している患者に投与する場合には、緊急対応が可能な医療施設において、最新の関連ガイドラインを参照しつつ、血圧等の患者の状態を十分にモニタリングしながら投与すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 急性心不全において、高度な大動脈弁狭窄・僧帽弁狭窄、肥大型閉塞性心筋症、低血圧(収縮期血圧90mmHg未満)、心原性ショックのある患者[心拍出量及び血圧が更に低下する可能性がある。]
  • 急性心不全において、発症直後で病態が安定していない重篤な急性心筋梗塞患者[広範囲、3枝病変による梗塞等の重篤な急性心筋梗塞患者では血行動態の急激な変化を生じることがあり、更に病態が悪化するおそれがある。]
副作用
麻痺性イレウス(頻度不明)
麻痺性イレウスがあらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
低酸素血症(0.1~5%未満)
低酸素血症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肺水腫、呼吸困難(各0.1%未満)
肺水腫、呼吸困難があらわれることがあるので、これらの症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
狭心痛(頻度不明)
外国において本注射剤で治療した冠動脈疾患患者の1%未満に狭心痛の発現あるいは悪化が認められたとの報告がある。このような症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血小板減少(0.1%未満)
血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害(0.1~5%未満)、黄疸(頻度不明)
AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
狭心痛(頻度不明)
外国において本注射剤で治療した冠動脈疾患患者の1%未満に狭心痛の発現あるいは悪化が認められたとの報告がある。このような症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

脳出血急性期の患者[出血を促進させる可能性があるので、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。]
脳卒中急性期で頭蓋内圧が亢進している患者[頭蓋内圧を高めるおそれがあるので、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。]
肝・腎機能障害のある患者[本剤は肝臓で代謝される。また一般に重篤な腎機能障害のある患者では、急激な降圧に伴い腎機能低下を来す可能性がある。]
大動脈弁狭窄症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
急性心不全において、重篤な不整脈のある患者[一般にこのような患者では、不整脈を慎重に管理しながら治療する必要がある。]
急性心不全において、血圧が低い患者[更なる血圧低下を来す可能性がある。(「重要な基本的注意」の項参照)]

重要な基本的注意

本剤の作用には個人差があるので、血圧、心拍数等を十分に管理しながら慎重に投与すること。
本剤の過剰投与により著明な低血圧を来した場合には投与を中止すること。また、速やかに血圧を回復させたい場合には昇圧剤(ノルアドレナリン)を投与すること。
本剤を長時間投与し、注入部位に痛みや発赤等がみられた場合には、注入部位を変更すること。
急性心不全において、血圧、心拍数、尿量、体液及び電解質、また可能な限り肺動脈楔入圧、心拍出量及び血液ガス等患者の全身状態を十分管理しながら投与すること。
急性心不全において、本剤の血管拡張作用による過度の血圧低下、動脈血酸素分圧の低下が発現することがあるので注意すること。特に本剤には血圧低下作用があることから、血圧がやや低く(収縮期血圧が100mmHg未満を目安)、循環血液量が相対的に減少しているような場合、厳重な血圧モニターを行い、更なる血圧低下が認められた場合には、投与を中止するなど必要な措置を講じること。
急性心不全において、本剤の投与により臨床症状が改善し、患者の状態が安定した場合(急性期の状態を脱した場合)には、漫然と投与することなく他の治療法に変更すること。投与期間は患者の反応性に応じて異なるが、急性心不全に対する24時間を超える使用経験が少ないので、これを超えて投与する必要が生じた場合には、血行動態及び全身状態等を十分に管理しながら慎重に投与すること。
急性心不全において、他の血管拡張薬との併用に際しては過度の血圧低下に注意すること。
急性心不全において、急性心筋梗塞による急性心不全に対して本剤を使用する場合は、血行動態及び全身状態等を十分に管理しながら慎重に投与すること。

適用上の注意

調製時
本剤を点滴静注する場合、配合する輸液によってはpHが高い等の原因で本剤が析出することがあるので、十分注意すること。
なお、本剤との配合試験の結果、下記に示す輸液は配合が可能であった。
生理食塩液、5%ブドウ糖注射液、10%EL-3号、ソリタ-T1号、ソリタ-T3号、フィジオゾール・3号、ポタコールR、リンゲル液
現在までに下記に示す注射剤と配合変化を起こすことが確認されているので、混合しないこと。
フロセミド、カンレノ酸カリウム、アミノフィリン、ブクラデシンナトリウム、リドカイン、イオヘキソール、イオパミドール、トラネキサム酸、カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物、ヘパリンナトリウム、ウロキナーゼ、アルテプラーゼ、ホスホマイシン、セフォチアム塩酸塩、イミペネム、フロモキセフナトリウム、炭酸水素ナトリウム
本品は、ワンポイントカットアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。
投与時
本剤の投与に際し、薬液が血管外に漏れると注射部位を中心に炎症・硬結等を起こすことがあるので、慎重に投与すること。

用法・用量に関連する使用上の注意

高血圧性緊急症においては、本剤投与により目的の血圧が得られた後、引き続いて降圧治療が必要で経口投与が可能な場合には、経口投与に切り替えること。
高血圧性緊急症において、本剤投与終了後に血圧が再上昇することがあるので、本剤の投与を終了する際には徐々に減量し、投与終了後も血圧を十分に管理すること。なお、経口投与に切り替えた後にも血圧の再上昇等に留意すること。
急性心不全において、本剤の投与によっても、期待された改善がみられない場合には投与を中止し、他の治療法(利尿薬、陽性変力作用をもついわゆる強心薬、血管拡張薬等の静脈内投与又は機械的補助循環等)に切り替えるなど必要な措置を講じること。
点滴静注時の薬剤の調製法の例示
点滴静注する場合の本剤の0.01~0.02%溶液は、下表の例示を参考に本剤と配合可能な輸液に本剤の必要量を加えて調製する。
配合する輸液の量(mL)調製するペルジピン溶液の濃度
約0.01%約0.015%約0.02%
加えるペルジピン注射液の量(mL)
100121824
250304560
5006090120

高齢者への投与

高齢者に使用する場合は、低用量(例えば0.5μg/kg/分で点滴静注)から投与を開始し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。[高齢者では生理機能(肝機能、腎機能等)が低下していることが多い。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦等
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験で、妊娠末期に投与すると高用量では胎児死亡の増加、分娩障害、出生児の体重減少及びその後の体重増加の抑制が報告されている。]
授乳婦
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[動物実験で乳汁中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

薬物動態

血漿中未変化体濃度 薬動力学パラメータ
a-1)健康成人 0.01~0.02mg/kg iv単回投与
投与量(mg/kg iv)nt1/2β(min)AUC(ng・h/mL)Vdβ(mL/kg)
0.0126323.3644
0.0225038.3641
a-2)全身麻酔下の患者 0.01~0.03mg/kg iv単回投与
投与量(mg/kg iv)nt1/2β(min)AUC(ng・h/mL)Vdβ(mL/kg)
0.0172821.8321
0.0252229.8495
0.0344568.7609
b-1)健康成人 4mg/h(約1.1μg/kg/minの速度)で2時間持続投与を1日1回5日間連続投与
投与t1/2β(min)CLtot(mL/kg/min)Vdβ(mL/kg)
1日目10910.71,683
(n=5)
b-2)高血圧性緊急症患者 0.5μg/kg/minで5~24時間持続静脈内投与遂時増量又は減量
t1/2β(min)CLtot(mL/kg/min)Vdβ(mL/kg)
16014.23,083
(n=5)
b-3)急性心不全患者 1.0μg/kg/minで2時間持続静脈内投与
t1/2β(min)CLtot(mL/kg/min)Vdss(mL/kg)
13011.52,091
(n=5)
尿中主代謝物
健康成人では、M-11(N-ベンジル-N-メチルアミノ基が脱離、更にピリジン体に酸化された代謝物)の抱合体であった。ヒトにおいては、本剤は主としてCYP3A4で代謝される。
血漿蛋白との結合率
In vitro(健康成人)、in vitro(急性心不全患者)、in vivo(全身麻酔下患者)共に90%以上であった。