製品名 エースコール錠1mg
エースコール錠2mg
エースコール錠4mg

一般名
Temocapril Hydrochloride
薬効分類
降圧薬
 >ACE阻害薬
価格
1mg1錠:34.3円/錠
2mg1錠:61.5円/錠
4mg1錠:124.5円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 高血圧症、腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症

用法・用量

  • 通常、成人にはテモカプリル塩酸塩として1日1回2~4mg経口投与する。ただし、1日1回1mgから投与を開始し、必要に応じ4mgまで漸次増量する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)[高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現するおそれがある。]
  • デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者(「相互作用」の項参照)
  • アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者(「相互作用」の項参照)
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
  • アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。](「重要な基本的注意」の項参照)
副作用
血管浮腫(頻度不明)
呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがある。このような場合には、気管の閉塞を起こしやすくなるので、直ちに投与を中止し、アドレナリンの皮下注射、気道確保など適切な処置を行うこと。また、腹痛を伴う腸管の血管浮腫があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
肝機能障害(0.1%未満)、黄疸(0.1%未満)
AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、γ-GTP、ALPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
血小板減少(頻度不明)
血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高カリウム血症(頻度不明)
重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
天疱瘡様症状(頻度不明)
天疱瘡様症状があらわれることがあるので、紅斑、水疱、そう痒、発熱、粘膜疹等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少、無顆粒球症
他のアンジオテンシン変換酵素阻害剤で、汎血球減少、無顆粒球症が報告されている。
急性腎不全、ネフローゼ症候群
他のアンジオテンシン変換酵素阻害剤で、急性腎不全、ネフローゼ症候群が報告されている。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
高カリウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照)
重篤な腎障害のある患者[過度の血圧低下が起こるおそれがあるので、クレアチニンクリアランスが30mL/分以下、又は血清クレアチニン値が3mg/dLを超える場合には、投与量を減らすか、又は投与間隔をのばすなど慎重に投与すること。]
重篤な肝障害のある患者[肝機能が悪化するおそれがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。
本剤の投与によって次の患者では、初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、投与は少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。
重症の高血圧症患者
血液透析中の患者
利尿降圧剤投与中の患者(特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者)
厳重な減塩療法中の患者
アリスキレンフマル酸塩を併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
手術前24時間は投与しないことが望ましい。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

高齢者への投与

低用量(例えば1mg)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。[妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。]
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

薬物動態

吸収・代謝
テモカプリル塩酸塩0.5mg、1.25mg、2.5mg、5.0mgをそれぞれ健康成人男子6例に空腹時単回経口投与したとき、テモカプリル塩酸塩は速やかに吸収され、主に肝臓で加水分解を受け、活性体(テモカプリラート)に変換される。血漿中では主に活性体として存在し、その血漿中濃度は投与後1~1.6時間で最高に達し、最高血中濃度は用量依存的に上昇し、8.4~174.7ng/mLであった。また、未変化体のAUCを活性体のそれと比較すると、いずれの投与量においても3%以下と低く、4時間後迄に血漿中から消失した。
テモカプリル
投与量
(mg)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2α
(hr)
t1/2β
(hr)
AUC
(ng・hr/mL)
0.5定量限界以下
1.253.9±1.20.7±0.12.9±1.0
2.520.7±1.70.5±0.10.2±0.112.2±1.5
5.019.2±5.20.6±0.10.4±0.114.3±5.5
n=6、mean±SE
テモカプリラート
投与量
(mg)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2α
(hr)
t1/2β
(hr)
AUC
(ng・hr/mL)
0.58.4±0.71.0±0.247.0±3.8
1.2537.6±7.21.4±0.3178.2±53.6
2.5100.0±13.21.1±0.21.6±0.221.5±8.9436.4±53.8
5.0174.7±15.11.6±0.31.4±0.314.5±5.8856.3±105.9
n=6、mean±SE
健康成人男子6例に対し、食後にテモカプリル塩酸塩2.5mg経口投与したとき、吸収に遅延が認められた以外は空腹時と有意な差はなかった。
血漿蛋白結合率(限外濾過法)
蛋白アルブミン総グロブリンα1-酸性糖蛋白
蛋白結合率92.7±0.2%42.6±1.0%3.8±0.7%
n=3、mean±SE
排泄
テモカプリル塩酸塩0.5mg、1.25mg、2.5mg、5.0mgをそれぞれ健康成人男子6例に空腹時単回経口投与し、累積尿中回収率を求めた。その結果、尿中排泄のほとんどは活性体であり、また活性体は肺などの体内血管のアンジオテンシン変換酵素との強い親和性で保持されていると考えられ、その体内血管保持量で尿中排泄率を補正すると約34~35%と一定であった。
体内保持量補正後の活性体累積尿中排泄率
投与量
(mg)
累積尿中排泄率
(%)
排泄量
(μg)
補正後の累積尿中排泄率
(%)
0.58.9±2.044.5±10.044.5±10.0
1.2522.5±4.4281.3±55.034.1±6.5
2.528.1±3.4702.5±85.033.5±4.0
5.031.9±1.51595.0±75.034.7±1.6
n=6、mean±SE
腎障害患者における薬物動態
健康成人男子6例(I群)と種々の腎機能低下患者12例を重症度ごとに6例ずつ2群(II、III群)に分けた計18例に対し、それぞれにテモカプリル塩酸塩2.5mgを空腹時単回経口投与したときの薬物動態は、下表のとおりである。
未変化体のCmaxとAUCは腎機能の低下に伴い増大が認められ、I群とII群間で有意な差が認められた。
活性体においては、t1/2とAUCに腎機能低下に伴い軽度の増大が認められたが、いずれのパラメータにおいても有意な差は認められなかった。
また、活性体及び未変化体の24時間までの尿中排泄率は、腎機能の低下に伴い低下したが、血中動態の変動が少ないことから尿中以外の経路、おそらく胆汁を介した糞中への排泄が多いものと示唆された。
患者背景
平均体重
(kg)
クレアチニンクリアランス
(mL/min)
血清クレアチニン
(mg/dL)
I群68.6±4.288.4±4.91.1±0.04
II群54.7±2.947.7±1.61.4±0.08
III群51.8±4.718.6±0.93.1±0.20
各群n=6、mean±SE
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
AUC
(ng・hr/mL)
テモカプリルI20.5±1.70.5±0.012.5±1.7
II43.1±6.40.7±0.133.4±3.5
III36.9±5.70.5±0.027.3±6.6
テモカプリラートI114.0±10.81.2±0.26.7±0.4526.2±58.6
II114.6±21.01.3±0.26.3±0.4651.1±93.9
III94.0±12.61.2±0.28.2±0.9839.9±107.5
各群n=6、mean±SE
連続投与時の蓄積性
健康成人男子6例にテモカプリル塩酸塩2.5mgを1日1回朝食後7日間経口投与したとき、1日目と7日目の活性体の血漿中濃度は同様な推移をみせ、また2日目以降の最低血漿中濃度はほぼ一定であり、蓄積性はみられなかった。
一方、未変化体及び活性体の各投与後24時間目までの累積尿中排泄率は、未変化体では1日目と2日目以降で有意差はなく、また、活性体では2日目以降ほぼ一定で蓄積性はみられなかった。