製品名 リーマス錠100
リーマス錠200

一般名
lithium carbonate
薬効分類
抗うつ・気分安定薬
 >気分安定薬
価格
100mg1錠:11.5円/錠
200mg1錠:18.8円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 躁病および躁うつ病の躁状態

用法・用量

  • 炭酸リチウムとして、成人では通常1日400~600mgより開始し、1日2~3回に分割経口投与する。以後3日ないし1週間毎に、1日通常1200mgまでの治療量に漸増する。
    改善がみられたならば症状を観察しながら、維持量1日通常200~800mgの1~3回分割経口投与に漸減する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • てんかん等の脳波異常のある患者[脳波異常を増悪させることがある。]
  • 重篤な心疾患のある患者[心疾患を増悪し、重篤な心機能障害を引き起こすおそれがある。]
  • リチウムの体内貯留を起こしやすい状態にある患者[リチウムの毒性を増強するおそれがある。]
    • 腎障害のある患者
    • 衰弱又は脱水状態にある患者
    • 発熱、発汗又は下痢を伴う疾患のある患者
    • 食塩制限患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
副作用
リチウム中毒(頻度不明)
リチウム中毒の初期症状として食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢等の消化器症状、振戦、傾眠、錯乱等の中枢神経症状、運動障害、運動失調等の運動機能症状、発熱、発汗等の全身症状を示すことがあるので、このような症状が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、中毒が進行すると、急性腎障害により電解質異常が発現し、全身けいれん、ミオクローヌス等がみられることがある。
処置方法
リチウム中毒が発現した場合、特異的な解毒剤は見い出されていないので、投与を中止し、感染症の予防、心・呼吸機能の維持とともに補液、利尿剤(マンニトール、アミノフィリン等)等により本剤の排泄促進、電解質平衡の回復を図ること。利尿剤に反応しない場合や腎障害が認められる場合は、血液透析を施行すること。血液透析を施行する場合は、施行後に低下した血清リチウム濃度が再上昇することがあるので、施行後血清リチウム濃度測定を行い再上昇がみられた場合には、再度の血液透析等の適切な処置を行うこと。
悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)
向精神薬(抗精神病薬等)との併用により、悪性症候群があらわれることがあるので、無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。悪性症候群においては、筋肉障害[CK(CPK)上昇]や横紋筋融解症が起こることがある。この際、急性腎障害に至る場合もあり、十分な観察を行うこと。
洞不全症候群、高度徐脈(頻度不明)
洞不全症候群、高度徐脈があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
腎性尿崩症(頻度不明)
腎性尿崩症があらわれることがあるので、多飲、多尿などの症状が発現した場合には、電解質濃度の測定等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎障害、間質性腎炎、ネフローゼ症候群(頻度不明)
急性腎障害、間質性腎炎、ネフローゼ症候群があらわれることがあるので、腎機能検査(血中クレアチニン、血中尿素窒素、尿蛋白等の測定)を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
甲状腺機能低下症、甲状腺炎(頻度不明)
甲状腺機能低下症、甲状腺炎があらわれることがあるので、甲状腺機能検査(血中TSH、血中遊離T3、血中遊離T4等の測定)を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
副甲状腺機能亢進症(頻度不明)
副甲状腺機能亢進症があらわれることがあるので、血清カルシウムの測定を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
認知症様症状、意識障害(頻度不明)
可逆性の認知症様症状、昏睡に至るような意識障害[脳波所見上、周期性同期性放電(PSD)等を伴うことがある]があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

脳に器質的障害のある患者[神経毒性があらわれるおそれがある。]
心疾患の既往歴のある患者[心機能障害を引き起こすおそれがある。]
リチウムの体内貯留を起こすおそれのある患者[リチウム中毒を起こすおそれがある。]
腎障害の既往歴のある患者
食事及び水分摂取量不足の患者
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
肝障害のある患者[肝障害を増悪させるおそれがある。]
甲状腺機能亢進又は低下症の患者[甲状腺機能低下を起こすおそれがあるため、甲状腺機能亢進症の診断を誤らせる可能性がある。また、甲状腺機能低下症を増悪させるおそれがある。]
リチウムに異常な感受性を示す患者[血清リチウム濃度が1.5mEq/L以下でも中毒症状があらわれることがある。]

重要な基本的注意

めまい、ねむけ等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械類の操作に従事させないよう注意すること。
改善がみられたならば、症状を観察しながら維持量に漸減すること(躁症状の発現時には本剤に対する耐容性が高く、躁症状が治まると耐容性が低下する)。
他の向精神薬(フェノチアジン系、ブチロフェノン系薬剤等)との併用中に中毒を発現すると、非可逆性の小脳症状又は錐体外路症状を起こすことがあるので、これらの薬剤を併用する場合には観察を十分に行い慎重に投与すること。
本剤でBrugada症候群に特徴的な心電図変化(右側胸部誘導(V1~V3)のcoved型ST上昇)が顕在化したとの報告がある。なお、それに伴う心室細動、心室頻拍、心室性期外収縮等が発現することがあるので、Brugada型心電図が疑われた患者に投与する際は、循環器を専門とする医師に相談するなど、慎重に投与の可否を検討すること。
患者及びその家族に、本剤投与中に食事及び水分摂取量不足、脱水を起こしやすい状態、非ステロイド性消炎鎮痛剤等を併用する場合等ではリチウム中毒が発現する可能性があることを十分に説明し、中毒の初期症状があらわれた場合には医師の診察を受けるよう、指導すること。[「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」、「相互作用」、「副作用(1)-1)リチウム中毒」の項参照]

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
過量投与による中毒を起こすことがあるので、投与初期又は用量を増量したときには維持量が決まるまでは1週間に1回をめどに、維持量の投与中には2~3ヵ月に1回をめどに、血清リチウム濃度の測定結果に基づきトラフ値を評価しながら使用すること。なお、血清リチウム濃度を上昇させる要因(食事及び水分摂取量不足、脱水を起こしやすい状態、非ステロイド性消炎鎮痛剤等の血中濃度上昇を起こす可能性がある薬剤の併用等)や中毒の初期症状が認められる場合には、血清リチウム濃度を測定すること。[「慎重投与」、「重要な基本的注意(5)」、「相互作用」、「副作用(1)-1)リチウム中毒」の項参照]
血清リチウム濃度が1.5mEq/Lを超えたときは臨床症状の観察を十分に行い、必要に応じて減量又は休薬等の処置を行うこと。
血清リチウム濃度が2.0mEq/Lを超えたときは過量投与による中毒を起こすことがあるので、減量又は休薬すること。
※薬物を反復投与したときの定常状態における最低血中薬物濃度のこと。血中濃度の経時的推移の中で、変動の小さい時点であり、血中濃度のモニタリングに適している。一般的に反復投与時の次回投与直前値となる。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。[腎機能等が低下していることが多いため、血清リチウム濃度が高くなるおそれがある。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験(ラット・マウス)で催奇形作用が、またヒトで心臓奇形の発現頻度の増加が報告されている。]
妊娠末期の婦人には投与しないこと。[分娩直前に血清リチウム濃度の異常上昇を起こすことがある。]
やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[ヒト母乳中へ移行する。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していないので、小児等には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。

薬物動態

吸収
健康成人に炭酸リチウム200mgを単回経口投与した場合の各パラメータを以下に示す。
Cmax
(mEq/L)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC
(mEq・hr/L)
成人(n=5)0.222.6182.26
分布
(参考)動物による成績(ラット)
ラット(Wistar系)に炭酸リチウム100mg/kgを単回投与すると、甲状腺、下垂体、腎臓へは速やかに移行し、血中濃度よりも高い濃度を示すが、大脳、筋肉へのリチウムの分布は緩徐で、血中濃度と同等もしくはそれ以下であった。また、5、12、19日間炭酸リチウム100mg/kgを反復投与した場合、血中より高いリチウム濃度が維持された臓器は、甲状腺、骨、脳であったが、蓄積傾向はみられなかった。
排泄
健康成人に炭酸リチウムを単回経口投与したとき、200mgでは24時間以内に投与量の約60%が、400mgでは128時間までに投与量の94.6%が尿中に排泄された。