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ユニコン錠100、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫

用法・用量

  • 通常、成人にはテオフィリンとして400mgを1日1回夕食後に経口投与する。
    なお、年齢・症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤又は他のキサンチン系薬剤に対し重篤な副作用の既往歴のある患者
  • 2.2 12時間以内にアデノシン(アデノスキャン)を使用する患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 てんかんの患者
中枢刺激作用によって発作を起こすことがある。
9.1.2 甲状腺機能亢進症の患者
甲状腺機能亢進に伴う代謝亢進、カテコールアミンの作用を増強することがある。
9.1.3 うっ血性心不全の患者
血中濃度測定等の結果により減量すること。テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 急性腎炎の患者
腎臓に対する負荷を高め、尿蛋白が増加するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
血中濃度測定等の結果により減量すること。テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(マウス、ラット、ウサギ)で催奇形作用等の生殖毒性が報告されている。また、ヒトで胎盤を通過して胎児に移行し、新生児に嘔吐、神経過敏等の症状があらわれることがある。
9.6 授乳婦
本剤投与中は授乳しないことが望ましい。ヒト母乳中に移行し、乳児に神経過敏を起こすことがある。[16.3参照]
9.7 小児等
9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 成人に比較し、新生児、特に早産児ではテオフィリンクリアランスが減少し、テオフィリン血中濃度が上昇する可能性があり、一方、生後3カ月以上の小児ではテオフィリンクリアランスが増加し、テオフィリン血中濃度が低下する可能性があるとの報告がある。[8.2、8.3参照]
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。高齢者では、非高齢者に比べ最高血中濃度の上昇及びAUCの増加が認められたとの報告がある。[7.参照]

8.重要な基本的注意

8.1 テオフィリンによる副作用の発現は、テオフィリン血中濃度の上昇に起因する場合が多いことから、血中濃度のモニタリングを適切に行い、患者個々人に適した投与計画を設定することが望ましい。
8.2 小児、特に乳幼児に投与する場合には、保護者等に対し、発熱時には一時減量あるいは中止するなどの対応を、あらかじめ指導しておくことが望ましい。[9.7.2参照]
8.3 小児では一般に自覚症状を訴える能力が劣るので、本剤の投与に際しては、保護者等に対し、患児の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には速やかに主治医に連絡するなどの適切な対応をするように注意を与えること。[9.7.2参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 本剤は徐放性製剤なので、かまずに服用するよう指導すること。
14.1.2 水とともに服用するよう指導すること。
14.1.3 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.4 製剤残渣
糞便中に、まれに本剤由来の白色物質がみられることがある。

7.用法及び用量に関連する注意

高齢者では副作用の発現に注意し、低用量(例えば200mg/日)から投与を開始することが望ましい。[9.8参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
健康成人男性8例を対象としたユニコン錠400 1錠、1.5錠、2錠各1日1回の反復経口投与試験において、どの投与量でも投与3回目にほぼ定常状態に達した。定常状態下のCmax、Cmin、AUCには線形性が認められた。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人にユニコン錠400を絶食、低脂肪食、高脂肪食の条件下で経口投与した時、血中テオフィリン濃度は絶食で約8時間、低脂肪食及び高脂肪食では約12時間後に最高値を示し、消失半減期はいずれも約10時間であった。
最高血中濃度及びAUC共に絶食下では摂食時に比して低値を示したが、低脂肪食と高脂肪食との間には差はみられず、食事の内容による影響は認められなかった。
16.2.2 生物学的同等性
健康成人にユニコン錠400 1錠とユニコン錠200 2錠を単回経口投与し、その薬物動態を検討したところ、両製剤は生物学的に同等であることが認められた。
また、健康成人を対象としたユニコン錠100 2錠とユニコン錠200 1錠の単回経口投与試験においても、同様に両剤の生物学的同等性が認められた。
16.3 分布
乳汁中への移行性は、5例の授乳婦を対象にテオフィリンの血清中濃度と乳汁中濃度を検討したところ、乳汁/血清中濃度比は平均で0.7であった。[9.6参照]
16.4 代謝
テオフィリンは、ヒト肝ミクロゾームチトクロームP450の分子種のうち、主としてCYP1A2により代謝される。[10.参照]
16.5 排泄
健康成人にユニコン錠400を投与した場合、投与後60時間までの累積尿中排泄率は約73%であり、未変化体約12%、代謝物約61%であった。なお、代謝物として1,3-ジメチル尿酸、1-メチル尿酸、3-メチルキサンチンが認められた。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アデノシン(アデノスキャン)
[2.2参照]
本剤によりアデノシンによる冠血流速度の増加及び冠血管抵抗の減少を抑制し、虚血診断に影響を及ぼすことがある。アデノシン(アデノスキャン)を投与する場合は12時間以上の間隔をあけること。本剤はアデノシン受容体に拮抗するため、アデノシンの作用を減弱させる。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
他のキサンチン系薬剤
アミノフィリン水和物
ジプロフィリン
カフェイン等
中枢神経興奮薬
エフェドリン塩酸塩
マオウ等
[13.1参照]
過度の中枢神経刺激作用があらわれることがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
併用により中枢神経刺激作用が増強される。
交感神経刺激剤(β刺激剤)
イソプレナリン塩酸塩
クレンブテロール塩酸塩
ツロブテロール塩酸塩
テルブタリン硫酸塩
プロカテロール塩酸塩水和物等
低カリウム血症、心・血管症状(頻脈、不整脈等)等のβ刺激剤の副作用症状を増強させることがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
心刺激作用をともに有しており、β刺激剤の作用を増強するためと考えられる。
低カリウム血症の増強についての機序は不明である。
ハロタン不整脈等の副作用が増強することがある。また、連続併用によりテオフィリン血中濃度が上昇することがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
テオフィリンとハロタンの心臓に対する作用の相加又は相乗効果と考えられる。
ケタミン塩酸塩痙攣があらわれることがある。
痙攣の発現に注意し、異常が認められた場合には抗痙攣剤の投与など適切な処置を行うこと。
痙攣閾値が低下するためと考えられる。
シメチジン
メキシレチン塩酸塩
プロパフェノン塩酸塩
アミオダロン塩酸塩
ピペミド酸水和物
シプロフロキサシン
ノルフロキサシン
トスフロキサシントシル酸塩水和物
パズフロキサシンメシル酸塩
プルリフロキサシン
エリスロマイシン
クラリスロマイシン
ロキシスロマイシン
チクロピジン塩酸塩
ベラパミル塩酸塩
ジルチアゼム塩酸塩
フルボキサミンマレイン酸塩
フルコナゾール
ジスルフィラム
デフェラシロクス
[13.1参照]
テオフィリンの中毒症状があらわれることがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝代謝酵素が阻害され、テオフィリンクリアランスが低下するため、テオフィリン血中濃度が上昇すると考えられる。
アシクロビル
バラシクロビル塩酸塩
インターフェロン
イプリフラボン
シクロスポリン
アロプリノール
[13.1参照]
テオフィリンの中毒症状があらわれることがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
テオフィリンの血中濃度の上昇によると考えられる。
リファンピシン
フェノバルビタール
ランソプラゾール
リトナビル
テオフィリンの効果が減弱することがある。
テオフィリン血中濃度が低下することがあるので、適切な処置を行うこと。
肝代謝酵素の誘導によりテオフィリンクリアランスが上昇するため、テオフィリン血中濃度が低下すると考えられる。
フェニトイン
カルバマゼピン
テオフィリン及び相手薬の効果が減弱することがある。
テオフィリン血中濃度が低下することがあるので、適切な処置を行うこと。
また、相手薬の効果減弱や血中濃度の低下に注意すること。
肝代謝酵素の誘導によりテオフィリンクリアランスが上昇するため、テオフィリン血中濃度が低下すると考えられる。
ジピリダモールジピリダモールの作用を減弱させることがある。アデノシン拮抗作用による。
ラマトロバンラマトロバンの血中濃度が上昇することがある。ラマトロバンの血中濃度上昇についての機序は不明である。
リルゾールリルゾールの作用を増強(副作用発現)するおそれがある。in vitro試験においてリルゾールの代謝を阻害することが示唆されている。
タバコ
[13.1参照]
禁煙(禁煙補助剤であるニコチン製剤使用時を含む)によりテオフィリンの中毒症状があらわれることがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
喫煙により肝代謝酵素が誘導され、テオフィリンクリアランスが上昇し、テオフィリン血中濃度が低下すると考えられる。また、禁煙によりテオフィリン血中濃度が上昇すると考えられる。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。セイヨウオトギリソウにより誘導された肝代謝酵素が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、副作用の発現に伴い本剤を減量又は投与を中止した場合にはテオフィリン血中濃度を測定することが望ましい。
11.1.1 痙攣、意識障害(頻度不明)
痙攣又はせん妄、昏睡等の意識障害があらわれることがあるので、抗痙攣剤の投与等適切な処置を行うこと。
11.1.2 急性脳症(頻度不明)
痙攣、意識障害等に引き続き急性脳症に至ることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、抗痙攣剤の投与等適切な処置を行うこと。
11.1.3 横紋筋融解症(頻度不明)
脱力感、筋肉痛、CK上昇等に注意し、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うとともに横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
11.1.4 消化管出血(頻度不明)
潰瘍等による消化管出血(吐血、下血等)があらわれることがある。
11.1.5 赤芽球癆(頻度不明)
貧血があらわれることがある。
11.1.6 アナフィラキシーショック(頻度不明)
アナフィラキシーショック(蕁麻疹、蒼白、発汗、血圧低下、呼吸困難等)があらわれることがある。
11.1.7 肝機能障害、黄疸(頻度不明)
肝機能障害(AST、ALTの上昇等)、黄疸があらわれることがある。
11.1.8 頻呼吸、高血糖症(頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、副作用の発現に伴い本剤を減量又は投与を中止した場合にはテオフィリン血中濃度を測定することが望ましい。

1~5%未満1%未満頻度不明
過敏症発疹蕁麻疹、紅斑(多形滲出性紅斑等)、固定薬疹、そう痒感
精神神経系頭痛めまい、振戦、不眠、神経過敏(興奮、いらいら感、不機嫌)、耳鳴、しびれ不安、不随意運動、筋緊張亢進
循環器動悸頻脈顔面潮紅、顔面蒼白、不整脈(心室性期外収縮等)
消化器嘔気・嘔吐、腹痛、消化不良(胸やけ等)食欲不振、下痢、しゃっくり腹部膨満感
泌尿器蛋白尿等頻尿
代謝異常CK上昇、血清尿酸値上昇
肝臓AST、ALT上昇Al-P、LDH、γ-GTP上昇
血液貧血、好酸球増多
その他むくみ、関節痛、四肢痛、発汗、胸痛、低カリウム血症、鼻出血、しびれ(口、舌周囲)、倦怠感
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