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オメプラゾール錠10mg「アメル」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • <オメプラゾール錠10mg「アメル」>

    • ○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群
    • ○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

      • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
  • <オメプラゾール錠20mg「アメル」>

    • ○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群
    • ○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

      • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

用法・用量

  • <オメプラゾール錠10mg「アメル」>

    • 胃潰瘍、吻合部潰瘍、十二指腸潰瘍、Zollinger-Ellison症候群

      • 通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
    • 逆流性食道炎

      • 通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1日1回10~20mgを経口投与する。
    • 非びらん性胃食道逆流症

      • 通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回10mgを経口投与する。なお、通常、4週間までの投与とする。
    • ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

      • 通常、成人にはオメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
        プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはオメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
    • <参考>

      効能・効果オメプラゾール錠10mg「アメル」オメプラゾール錠20mg「アメル」1回投与量用法
      胃潰瘍、吻合部潰瘍、十二指腸潰瘍、Zollinger-Ellison症候群20mg1日1回
      逆流性食道炎
      逆流性食道炎(維持療法)
      20mg
      10~20mg
      1日1回
      非びらん性胃食道逆流症10mg1日1回
      下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
      胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
      20mg1日2回
      ○:効能あり、-:効能なし
  • <オメプラゾール錠20mg「アメル」>

    • 胃潰瘍、吻合部潰瘍、十二指腸潰瘍、Zollinger-Ellison症候群

      • 通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
    • 逆流性食道炎

      • 通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1日1回10~20mgを経口投与する。
    • ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

      • 通常、成人にはオメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
        プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはオメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
    • <参考>

      効能・効果オメプラゾール錠10mg「アメル」オメプラゾール錠20mg「アメル」1回投与量用法
      胃潰瘍、吻合部潰瘍、十二指腸潰瘍、Zollinger-Ellison症候群20mg1日1回
      逆流性食道炎
      逆流性食道炎(維持療法)
      20mg
      10~20mg
      1日1回
      非びらん性胃食道逆流症10mg1日1回
      下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
      胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
      20mg1日2回
      ○:効能あり、-:効能なし

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある患者
9.3 肝機能障害患者
肝代謝型であり、血中濃度が高くなるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ウサギ経口138mg/kg)で胎児毒性(死亡吸収胚率の増加)が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット経口5mg/kg)で、母乳中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
低用量から投与を開始すること。一般に肝機能、その他生理機能が低下していることが多い。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
<逆流性食道炎>
8.2 逆流性食道炎の維持療法については、再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意すること。また、維持療法中は定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分に行うことが望ましい。なお、次の事項に十分注意すること。
8.2.1 再発の既往歴、症状の程度等を考慮して維持療法の用量を選択すること。
8.2.2 寛解状態が良好に保たれていると判断された場合は休薬又は減量を考慮すること。
8.2.3 定期的に肝機能、腎機能、血液像等の検査を行うことが望ましい。
<非びらん性胃食道逆流症>
8.3 投与に際しては問診により胸やけ、胃液逆流感等の酸逆流症状が繰り返し見られること(1週間あたり2日以上)を確認の上投与すること。なお、本剤の投与が胃癌、食道癌等の悪性腫瘍及び他の消化器疾患による症状を隠蔽することがあるので、内視鏡検査等によりこれらの疾患でないことを確認すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 本剤は腸溶錠であり、服用にあたっては、噛んだり、砕いたりせずに、飲みくだすよう患者に指導すること。
14.1.2 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

オメプラゾール錠10mg「アメル」
<逆流性食道炎>
7.1 1日10mgの維持療法で再発が認められた場合は1日20mgで再治療を行うこと。治癒後の維持療法においても再発の既往歴、症状の程度等を考慮して用量を選択すること。ただし、1日20mgの維持療法で再発が認められた場合、あるいは予期せぬ体重減少、吐血、嚥下障害等の症状が認められた場合は、改めて内視鏡検査等を行い、その結果に基づいて他の適切な治療法に切り替えることを考慮すること。
<非びらん性胃食道逆流症>
7.2 投与開始2週後を目安として効果を確認し、症状の改善傾向が認められない場合には、酸逆流以外の原因が考えられるため他の適切な治療への変更を考慮すること。

7.用法及び用量に関連する注意

オメプラゾール錠20mg「アメル」
<逆流性食道炎>
7.1 1日10mgの維持療法で再発が認められた場合は1日20mgで再治療を行うこと。治癒後の維持療法においても再発の既往歴、症状の程度等を考慮して用量を選択すること。ただし、1日20mgの維持療法で再発が認められた場合、あるいは予期せぬ体重減少、吐血、嚥下障害等の症状が認められた場合は、改めて内視鏡検査等を行い、その結果に基づいて他の適切な治療法に切り替えることを考慮すること。

5.効能又は効果に関連する注意

<ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助>
5.1 進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
5.2 特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
5.3 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
5.4 ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 オメプラゾール単独投与時のデータ
健康成人(6例)にオメプラゾール10mg及び20mgを空腹時に単回経口投与したとき、投与後約2時間で最高血漿中濃度に達し、消失半減期はそれぞれ2.8時間及び1.6時間であった。
健康成人6例、10mg及び20mg単回経口投与(平均値±SE)
投与量Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUC0-10h(ng・h/mL)T1/2(h)
10mg184.1±31.52.3±0.6480.7±160.22.8
20mg406.2±152.02.3±0.21160.4±646.31.6
健康成人(6例)にオメプラゾール20mgを朝食前に1日1回7日間投与したとき、第7日目のCmax及び血中濃度曲線下面積(AUC)はいずれも第1日目の約1.4倍に増加した。
また、胃潰瘍患者(5例)及び十二指腸潰瘍患者(4例)にオメプラゾール20mgを1日1回朝食後に14日間投与したとき、第7日目のAUCは第1日目に比べ有意な増加が認められたが、第7日目と第14日目の間ではCmax、AUCのいずれも増加は認められなかった。
16.1.2 オメプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシン投与時のデータ
健康成人(11例)にオメプラゾール20mg、アモキシシリン水和物750mg(力価)及びクラリスロマイシン400mg(力価)を1日2回7日間反復経口投与後の血漿中オメプラゾール濃度は、投与約2.5時間後にCmaxを示し、約2時間の半減期で消失した。オメプラゾールのCmax及びAUCは、単回投与時に比して反復投与により上昇したが、投与4日目と7日目ではほぼ同様で、4日目までには定常状態に達した。
健康成人11例、3剤併用反復投与(平均値±SD)
Cmax(ng/mL)Tmax(h)T1/2(h)
794±4102.7±1.61.78±0.62
16.1.3 生物学的同等性試験
オメプラゾール錠10mg「アメル」及びオメプラゾール錠20mg「アメル」と各標準製剤について、下記のとおりクロスオーバー法により健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
標準製剤試験投与量
オメプラゾール錠10mg「アメル」オメプラゾン錠10mgそれぞれ1錠(オメプラゾールとして10mg)
オメプラゾール錠20mg「アメル」オメプラゾン錠20mgそれぞれ1錠(オメプラゾールとして20mg)
薬物動態パラメータ(生物学的同等性)
判定パラメータ参考パラメータ
AUC(0→10)(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
オメプラゾール錠10mg「アメル」239.0±198.6166.6±121.42.2±1.20.7±0.2
(n=18)
オメプラゾン錠10mg233.1±171.0168.8±96.62.1±1.20.7±0.2
(n=21)
(Mean±S.D.,n=22)
血漿中未変化体濃度(生物学的同等性)
薬物動態パラメータ(生物学的同等性)
判定パラメータ参考パラメータ
AUC(0→12)(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
オメプラゾール錠20mg「アメル」691.6±372.9410.5±237.82.2±0.81.5±1.7
オメプラゾン錠20mg720.2±435.5422.1±243.82.4±1.10.8±0.2
(Mean±S.D.,n=20)
血漿中未変化体濃度(生物学的同等性)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
16.3.1 蛋白結合率
約97%
16.4 代謝
外国人のデータでは、健康成人にオメプラゾールを経口投与したとき、血漿中の主代謝物はオメプラゾールスルホン及びヒドロキシオメプラゾールで、これらの代謝物はいずれも胃酸分泌抑制作用をほとんど示さなかった。また、ヒト肝ミクロソームによるin vitro試験の結果から、ヒドロキシ体及びスルホン体の生成にはそれぞれ主にCYP2C19及びCYP3A4が関与し、ヒドロキシ体への代謝クリアランスはスルホン体の4倍であると報告されている。CYP2C19には遺伝多型が存在し、遺伝学的にCYP2C19の機能を欠損する個体(PM)は日本人を含むモンゴル系人種で13~20%、コーカサス系人種で3~4%と報告されている。PMにおけるオメプラゾールの緩やかな代謝は、他のプロトンポンプ阻害剤と同様である。[10.参照]
16.5 排泄
外国人のデータでは、14C標識オメプラゾールを投与したとき、投与放射能の約80%が尿中に、約20%が糞中に排泄された。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 血液透析
慢性透析患者を対象にオメプラゾールを1日1回20mg経口投与し、血漿中濃度を検討した試験において、血液透析による除去はほとんど認められず、透析日及び非透析日で体内薬物動態に影響はみられなかった。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ジアゼパム、ワルファリン、フェニトイン
外国人のデータでは、ジアゼパム、ワルファリン(R-ワルファリン)、フェニトインがCYP2C19により代謝されるため、本剤との併用によってジアゼパム及びフェニトインのクリアランスは、それぞれ27%及び15%低下し、ワルファリンの血中濃度は12%上昇したとの報告がある。[10.2参照]
16.7.2 その他の薬剤
オメプラゾールの血漿中濃度は、クラリスロマイシンとの併用により、Cmax及びAUCは約2倍に上昇した。一方、アモキシシリン水和物との併用は、オメプラゾールの血漿中動態に影響しなかった。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アタザナビル硫酸塩
(レイアタッツ)
[2.2参照]
アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下することがある。
リルピビリン塩酸塩
(エジュラント)
[2.2参照]
リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ジアゼパム
フェニトイン
シロスタゾール
[16.7.1参照]
これらの薬剤の作用を増強することがある。本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため、本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝、排泄を遅延させるおそれがある。
ワルファリン
[16.7.1参照]
抗凝血作用を増強し、出血に至るおそれがある。プロトロンビン時間国際標準比(INR)値等の血液凝固能の変動に十分注意しながら投与すること。本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため、本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝、排泄を遅延させるおそれがある。
タクロリムス水和物タクロリムスの作用を増強することがある。相互作用の機序は不明である。これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
メトトレキサート高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。相互作用の機序は不明である。これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
ジゴキシン
メチルジゴキシン
これらの薬剤の作用を増強することがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇することがある。
イトラコナゾールこれらの薬剤の作用を減弱することがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりこれらの薬剤の溶解性が低下し、これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。
チロシンキナーゼ阻害剤
ゲフィチニブ
エルロチニブ
これらの薬剤の作用を減弱することがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりこれらの薬剤の溶解性が低下し、これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。
ボリコナゾール本剤の作用を増強することがある。本剤のCmax及びAUCが増加したとの報告がある。ボリコナゾールは本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を阻害することが考えられる。
ネルフィナビルメシル酸塩ネルフィナビルの作用を減弱することがある。相互作用の機序は不明である。
ネルフィナビルの血中濃度が低下することがある。
クロピドグレル硫酸塩クロピドグレル硫酸塩の作用を減弱することがある。本剤がCYP2C19を阻害することにより、クロピドグレル硫酸塩の活性代謝物の血中濃度が低下する。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品本剤の作用を減弱することがある。セイヨウオトギリソウが本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を誘導し、本剤の代謝が促進され血中濃度が低下することが考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(血管浮腫、気管支痙攣等)があらわれることがある。
11.1.2 汎血球減少症、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少(いずれも頻度不明)
11.1.3 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全(いずれも頻度不明)
11.1.4 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
11.1.5 視力障害(頻度不明)
11.1.6 間質性腎炎、急性腎障害(いずれも頻度不明)
腎機能検査値(BUN、クレアチニン等)に注意すること。
11.1.7 低ナトリウム血症(頻度不明)
11.1.8 間質性肺炎(頻度不明)
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.9 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれることがある。
11.1.10 錯乱状態(頻度不明)
せん妄、異常行動、失見当識、幻覚、不安、焦燥、攻撃性等があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群>

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症発疹蕁麻疹多形紅斑、光線過敏症、そう痒感
消化器下痢・軟便、便秘、悪心嘔吐、鼓腸放屁、腹痛、口内炎舌炎、顕微鏡的大腸炎(collagenous colitis、lymphocytic colitis)、腹部膨満感、カンジダ症、口渇
肝臓AST、ALT、Al-P、γ-GTP、LDHの上昇
血液白血球数減少、血小板数減少、貧血
精神神経系頭痛眠気、しびれ感めまい、振戦、傾眠、不眠(症)、異常感覚、うつ状態
その他発熱脱毛、倦怠感、関節痛頻尿、味覚異常、動悸、月経異常、筋肉痛、発汗、筋力低下、低マグネシウム血症、霧視、浮腫、女性化乳房、及びBUN、クレアチニン、尿酸、トリグリセライド、血清カリウム、総コレステロールの上昇

表中の頻度は胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるオメプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与の成績に基づく。

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助>

5%以上1~5%未満1%未満注)
過敏症発疹
消化器下痢・軟便(33.4%)、味覚異常(10.5%)口内炎、腹痛、食道炎、悪心、腹部膨満感、便秘舌炎、口渇、十二指腸炎
肝臓AST上昇肝機能異常、ALT上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇、LDH上昇
血液好酸球数増多、血小板数減少、貧血、白血球数増多、白血球分画異常
精神神経系頭痛、しびれ感、めまい、睡眠障害
その他尿糖陽性尿蛋白陽性、尿酸上昇、総コレステロール上昇、QT延長、発熱、倦怠感、カンジダ症、動悸、霧視

注)頻度不明を含む。

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