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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○次の場合における消化器機能異常(悪心・嘔吐・食欲不振・腹部膨満感)

    • 胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胆嚢・胆道疾患、腎炎、尿毒症、乳幼児嘔吐、薬剤(制癌剤・抗生物質・抗結核剤・麻酔剤)投与時、胃内・気管内挿管時、放射線照射時、開腹術後
  • ○X線検査時のバリウムの通過促進

用法・用量

  • メトクロプラミドとして、通常成人1回7.67mgを1日1~2回筋肉内又は静脈内に注射する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 褐色細胞腫又はパラガングリオーマの疑いのある患者[急激な昇圧発作を起こすおそれがある。]
  • 2.3 消化管に出血、穿孔又は器質的閉塞のある患者[本剤には消化管運動の亢進作用があるため、症状を悪化させるおそれがある。]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者
悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。[11.1.2参照]
9.2 腎機能障害患者
高い血中濃度が持続するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中に移行することが報告されている。[16.3.1参照]
9.7 小児等
過量投与にならないよう注意すること。錐体外路症状が発現しやすい。とくに脱水状態、発熱時等には注意すること。[14.2.1参照]
9.8 高齢者
副作用(錐体外路症状等)の発現に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがある。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の投与により、内分泌機能異常(プロラクチン値上昇)、錐体外路症状等の副作用があらわれることがあるので、本剤の投与に際しては、有効性と安全性を十分考慮のうえ投与すること。
8.2 眠気、めまいがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
8.3 制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。[10.2参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 アンプルカット時
ガラス微小片の混入を避けるため、エタノール綿等で清拭することが望ましい。
14.1.2 他剤との配合
本剤はアルカリ性注射液と混合すると混濁を生じることがあるので配合しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 筋肉内注射時
下記の点に注意すること。
・筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。同一部位への反復注射は行わないこと。特に小児等には注意すること。[9.7参照]
・神経走行部位を避けること。
・注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き部位をかえて注射すること。
・注射部位に疼痛、硬結をみることがある。

7.用法及び用量に関連する注意

1回あたりの製剤量は以下のとおりである。
1回投与量
塩酸メトクロプラミドとして10mg、注射液1管

16.薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人にメトクロプラミド20mgを経口投与した場合、消化管より速やかに吸収され約1時間後に最高血漿中濃度(54ng/mL)に達し、消失半減期4.7時間で減少した。健康成人にメトクロプラミド10mgを静脈内投与した場合、二相性に消失しβ相の半減期は5.4時間であった(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 乳汁中移行
授乳婦にメトクロプラミド10mgを経口投与した場合、母乳中への移行が認められている。[9.6参照]
16.5 排泄
14C標識メトクロプラミド10mgを経口投与した場合、投与後24時間までに投与量の77.8%が、メトクロプラミド、N-グルクロン酸抱合体及び硫酸抱合体として尿中に排泄された(外国人データ)。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
フェノチアジン系薬剤
プロクロルペラジン
クロルプロマジン
チエチルペラジン等
ブチロフェノン系薬剤
ハロペリドール等
ラウオルフィアアルカロイド薬剤
レセルピン等
ベンザミド系薬剤
スルピリド
チアプリド等
内分泌機能異常、錐体外路症状が発現しやすくなる。本剤及びこれらの薬剤は抗ドパミン作用を有するため、併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる。
ジギタリス剤
ジゴキシン
ジギトキシン等
[8.3参照]
ジギタリス剤飽和時の指標となる悪心・嘔吐、食欲不振症状を不顕性化するおそれがある。本剤の制吐作用による。
カルバマゼピンカルバマゼピンの中毒症状(眠気、悪心・嘔吐、眩暈等)があらわれることがある。機序不明
抗コリン剤
アトロピン硫酸塩水和物
ブチルスコポラミン臭化物等
相互に消化管における作用を減弱するおそれがある。本剤は消化管運動を亢進するため、抗コリン剤の消化管運動抑制作用と拮抗する。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、喉頭浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。
11.1.2 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。[9.1.1参照]
11.1.3 意識障害(頻度不明)
11.1.4 痙攣(頻度不明)
11.1.5 遅発性ジスキネジア(頻度不明)
長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ、投与中止後も持続することがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
錐体外路症状注)手指振戦、筋硬直、頸・顔部の攣縮、眼球回転発作、焦燥感
内分泌無月経、乳汁分泌、女性型乳房
消化器胃の緊張増加、腹痛、下痢、便秘
循環器血圧降下、頻脈、不整脈
精神神経系眠気、頭痛、頭重、興奮、不安
過敏症発疹、浮腫
その他めまい、倦怠感

注)これらの症状が強い場合には、抗パーキンソン剤の投与等適切な処置を行うこと。

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