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ポリドカスクレロール0.5%注2mL、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • <ポリドカスクレロール0.5%注2mL>

    • 一次性下肢静脈瘤(伏在静脈瘤の本幹を除く)の硬化退縮
  • <ポリドカスクレロール1%注2mL>

    • 一次性下肢静脈瘤の硬化退縮
  • <ポリドカスクレロール3%注2mL>

    • 一次性下肢静脈瘤の硬化退縮

用法・用量

  • <ポリドカスクレロール0.5%注2mL>

    • 直径1mm未満の一次性下肢静脈瘤を対象に、1穿刺あたり0.1~0.5mLを基準として静脈瘤内に1箇所又は2箇所以上投与する。なお、1回の総投与量はポリドカノールとして2mg/kg以下とする。
      1回の処置で治療が終了しない場合、次回の投与は原則として1週間後とする。
  • <ポリドカスクレロール1%注2mL>

    • 液状硬化療法で使用する場合

      • 直径1mm以上3mm未満の一次性下肢静脈瘤を対象に、1穿刺あたり0.5~1mLを基準として静脈瘤内に1箇所又は2箇所以上投与する。なお、1回の総投与量はポリドカノールとして2mg/kg以下とする。
        1回の処置で治療が終了しない場合、次回の投与は原則として1週間後とする。
    • フォーム硬化療法で使用する場合

      • 小型の一次性下肢静脈瘤を対象に、静脈瘤内に1箇所又は2箇所以上投与する。1穿刺あたりの最大投与量は、対象となる静脈瘤の大きさに応じてフォーム硬化剤として2~6mLとする。なお、1回の総投与量はポリドカノールとして2mg/kg以下、かつ、フォーム硬化剤として10mL以下とする。
        1回の処置で治療が終了しない場合、次回の投与は原則として1週間後とする。
  • <ポリドカスクレロール3%注2mL>

    • 液状硬化療法で使用する場合

      • 直径3mm以上8mm以下の一次性下肢静脈瘤を対象に、1穿刺あたり0.5~1mLを基準として静脈瘤内に1箇所又は2箇所以上投与する。なお、1回の総投与量はポリドカノールとして2mg/kg以下とする。
        1回の処置で治療が終了しない場合、次回の投与は原則として1週間後とする。
    • フォーム硬化療法で使用する場合

      • 中型又は大型の一次性下肢静脈瘤を対象に、静脈瘤内に1箇所又は2箇所以上投与する。1穿刺あたりの最大投与量は、対象となる静脈瘤の大きさに応じてフォーム硬化剤として4~6mLとする。なお、1回の総投与量はポリドカノールとして2mg/kg以下、かつ、フォーム硬化剤として10mL以下とする。
        1回の処置で治療が終了しない場合、次回の投与は原則として1週間後とする。

禁忌 

【警告】

  • 1.1 動脈内へ使用しないこと。切断の必要があるかもしれない重篤な壊死が起こることが外国の使用例で報告されている。
  • 1.2 本剤投与により、肺塞栓症、深部静脈血栓症等の重篤な副作用が発現するおそれがあるので、症状等を注意深く観察し、発症が疑われた場合は適切な処置を行うこと。[2.1、8.1、11.1.2参照]
  • 1.3 本剤は下肢静脈瘤硬化療法に十分な知識及び経験のある医師が使用すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • <用法共通>

    • 2.1 深部静脈血栓症を有する、あるいは血栓症の既往のある患者。[既存の深部静脈血栓症の悪化、あるいは血栓形成のおそれがある。][1.2、8.1、11.1.2参照]
    • 2.2 動脈性血行障害を有する患者(動脈硬化又は糖尿病性細小血管症の患者を含む)。[末梢血管病変が悪化するおそれがある。]
    • 2.3 歩行の困難な患者。[下肢の運動によって避け得る深部静脈障害を生ずるおそれがある。]
    • 2.4 多臓器障害あるいは播種性血管内凝固症候群(DIC)状態の患者。[全身状態が悪いので障害が起こり易い。][15.1参照]
    • 2.5 経口避妊薬を服用している患者。[血栓形成のおそれがある。]
    • 2.6 抗凝固剤、抗血小板剤を服用している患者。[血栓形成が抑制・阻害されるおそれがある。]
    • 2.7 重篤な心疾患のある患者。[障害が悪化するおそれがある。][8.1、9.1.1、11.1.4参照]
    • 2.8 ショックあるいは前ショック状態にある患者。[ショックによる障害を起こし易い。][8.1、9.1.1、11.1.1、15.1参照]
    • 2.9 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。[8.1、11.1.1参照]
    • 2.10 気管支喘息の患者。[硬化剤によるアレルギー反応を起こし易い。][11.1.1参照]
    • 2.11 妊婦又は妊娠している可能性のある女性。[9.5参照]
    • 2.12 投与部位並びにその周辺に炎症又は潰瘍のある患者。[催炎作用により既存炎症の悪化、また潰瘍部よりの出血のおそれがある。][11.1.7参照]
  • <フォーム硬化療法で使用する場合>

    • 2.13 卵円孔開存症を介した奇異性塞栓症による脳卒中、一過性脳虚血発作等の疾患のある患者及びその既往のある患者。[8.2、9.1.3、9.1.4、11.1.3参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
<用法共通>
9.1.1 心疾患のある患者
用量依存性の血圧降下作用(心拍数減少、心伝導系抑制作用)によると考えられるショックのおそれがある。[2.7、2.8、8.1、11.1.1、11.1.4、15.1参照]
9.1.2 発熱のある患者
原疾患があるため、障害を起こし易い。
<フォーム硬化療法で使用する場合>
9.1.3 卵円孔開存症のある患者(ただし、卵円孔開存症を介した奇異性塞栓症による脳卒中、一過性脳虚血発作等の疾患のある患者及びその既往のある患者を除く)
脳血管障害(一過性脳虚血発作等)、視覚障害、片頭痛があらわれることがある。[2.13、8.2、9.1.4、11.1.3参照]
9.1.4 過去に本剤による下肢静脈瘤硬化療法において視覚症状、精神症状又は神経症状を起こしたことのある患者。
脳血管障害(一過性脳虚血発作等)、視覚障害、片頭痛があらわれることがある。[2.13、8.2、9.1.3、11.1.3参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
腎機能障害が悪化するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
肝機能障害が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ウサギ)において、器官形成期の投与により胚胎児死亡率の増加及び胎児体重の低下が報告されている。[2.11参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において、乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
用量に注意すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 ショック、深部静脈血栓、肺塞栓等の重篤な症状を起こすことがあるので、下肢静脈瘤硬化療法施行に際しては、十分に問診を行うとともに、患者の全身状態を観察し、異常が生じた場合は直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
使用に際しては、救急処置がとれるようにすること。また肺塞栓が疑われる場合は、早急に精査の上、血栓溶解剤投与などの処置を行うこと。[1.2、2.1、2.7、2.8、2.9、9.1.1、11.1.1、11.1.2、15.1参照]
8.2 脳血管障害(一過性脳虚血発作等)、視覚障害、片頭痛があらわれることがあり、外国においてフォーム硬化療法施行によりこれらの事象の発生頻度が高まることが報告されている。その機序の一つとして卵円孔開存症による動静脈(右左)シャントを介した原因物質の体循環への流入に起因する奇異性塞栓症が関与している可能性が報告されているので、重症の脳血管発作、肺高血圧症、前兆のある片頭痛の既往のある患者においてフォーム硬化療法を施行する場合には、施行前に卵円孔開存症の有無等を確認すること。また、患者の全身状態を観察し、異常が生じた場合は直ちに投与を中止する等の適切な処置を行うこと。[2.13、9.1.3、9.1.4、11.1.3参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
本剤は、いずれのアンプルも1回使い切りの製剤であり、未使用の残液は廃棄すること。

7.用法及び用量に関連する注意

ポリドカスクレロール0.5%注2mL
<用法共通>
7.1 使用薬剤及び体重別の1日上限投与量は下表を参照すること。
使用薬剤患者体重1日上限投与量
ポリドカスクレロール0.5%注2mL50kg20.0mL
60kg24.0mL
70kg28.0mL
ポリドカスクレロール1%注2mL50kg10.0mL
60kg12.0mL
70kg14.0mL
ポリドカスクレロール3%注2mL50kg3.3mL
60kg4.0mL
70kg4.6mL
7.2 3%製剤では、有害事象の発現頻度が比較的高く、患者の選択も含め、慎重に投与すること。[11.1.7参照]
<液状硬化療法で使用する場合>
7.3 静脈瘤径別の使用薬剤は下表を参照し、注入量は必要最小限にとどめること。
静脈瘤径使用薬剤
直径1mm未満ポリドカスクレロール0.5%注2mL
直径1mm以上3mm未満ポリドカスクレロール1%注2mL
直径3mm以上8mm以下ポリドカスクレロール3%注2mL
7.4 投与方法
静脈針又は翼状針を静脈瘤内に穿刺して血液の逆流等で瘤内に穿刺されていることを確認し、ポリドカスクレロール1%注2mL、ポリドカスクレロール3%注2mLを投与する場合はまず生理食塩液等を注入し瘤内の血液をなるべく除外したのち、本剤をゆっくり注入する。注入後は、直ちに枕子等で圧迫後、弾力包帯又は弾力ストッキングを装着し、投与部位の血管内皮を接着させ、積極的に歩行させるか、屈伸運動を行い、深部静脈血栓形成の防止に努める。
7.5 投与後処置
弾力包帯又は弾力ストッキングを用い、圧迫は最低1週間行う。圧迫1週間後に下肢検査を行う。血栓除去術はこの時点で行う。その後弾力ストッキングで約1カ月間圧迫する。

7.用法及び用量に関連する注意

ポリドカスクレロール1%注2mL
<用法共通>
7.1 使用薬剤及び体重別の1日上限投与量は下表を参照すること。
使用薬剤患者体重1日上限投与量
ポリドカスクレロール0.5%注2mL50kg20.0mL
60kg24.0mL
70kg28.0mL
ポリドカスクレロール1%注2mL50kg10.0mL
60kg12.0mL
70kg14.0mL
ポリドカスクレロール3%注2mL50kg3.3mL
60kg4.0mL
70kg4.6mL
7.2 3%製剤では、有害事象の発現頻度が比較的高く、患者の選択も含め、慎重に投与すること。[11.1.7参照]
<液状硬化療法で使用する場合>
7.3 静脈瘤径別の使用薬剤は下表を参照し、注入量は必要最小限にとどめること。
静脈瘤径使用薬剤
直径1mm未満ポリドカスクレロール0.5%注2mL
直径1mm以上3mm未満ポリドカスクレロール1%注2mL
直径3mm以上8mm以下ポリドカスクレロール3%注2mL
7.4 投与方法
静脈針又は翼状針を静脈瘤内に穿刺して血液の逆流等で瘤内に穿刺されていることを確認し、ポリドカスクレロール1%注2mL、ポリドカスクレロール3%注2mLを投与する場合はまず生理食塩液等を注入し瘤内の血液をなるべく除外したのち、本剤をゆっくり注入する。注入後は、直ちに枕子等で圧迫後、弾力包帯又は弾力ストッキングを装着し、投与部位の血管内皮を接着させ、積極的に歩行させるか、屈伸運動を行い、深部静脈血栓形成の防止に努める。
7.5 投与後処置
弾力包帯又は弾力ストッキングを用い、圧迫は最低1週間行う。圧迫1週間後に下肢検査を行う。血栓除去術はこの時点で行う。その後弾力ストッキングで約1カ月間圧迫する。
<フォーム硬化療法で使用する場合>
7.6 静脈瘤サイズ別の使用薬剤及び1穿刺あたりの投与量は下表を参照し、注入量は必要最小限にとどめること。ポリドカスクレロール0.5%注2mLはフォーム硬化療法には使用しないこと。
静脈瘤のサイズ静脈瘤の例使用薬剤1穿刺あたりの投与量
小型側枝静脈瘤ポリドカスクレロール1%注2mL通常4mL以下
(最大6mL以下)
不全穿通枝通常2mL以下
(最大4mL以下)
中型又は大型小伏在静脈瘤ポリドカスクレロール3%注2mL通常4mL以下
大伏在静脈瘤通常4mL以下
(最大6mL以下)
7.7 フォーム硬化剤の調製方法
7.7.1 細菌による汚染を避けるため、フォーム硬化剤の調製は投与直前に行うこと。
7.7.2 フォーム硬化剤の調製方法はTessari法等を用いること。
7.7.3 調製したフォーム硬化剤は速やかに使用し、余剰のフォーム硬化剤は廃棄すること。
7.8 投与方法
7.8.1 25G又はそれより太い静脈針、もしくは翼状針を静脈瘤内に穿刺して血液の逆流等で瘤内に穿刺されていることを確認し、下肢を挙上させ、フォーム硬化剤をゆっくり注入する。
7.8.2 フォーム硬化剤の注入は、原則として超音波ガイド下で行うこと。
7.8.3 大伏在静脈瘤及び小伏在静脈瘤に対しては、伏在大腿静脈接合部より最低8~10cm離れた部位にフォーム硬化剤を注入する。超音波検査で深部静脈系に大量のフォームを認めた際には、患者に足関節の背屈などの筋活動を行わせること。
7.9 投与後処置
7.9.1 圧迫方法
フォーム硬化剤を注入後、投与部位を被覆し、2~5分間の下肢の運動を避け、バルサルバ法や筋活動を行わせないように努めること。
投与部位の圧迫は、即時圧迫を避け、大伏在静脈及び小伏在静脈の治療においては約10分後、側枝静脈瘤、再発静脈瘤又は穿通枝静脈の治療においては約5分後に枕子等で圧迫後、弾力包帯又は弾力ストッキングを装着し圧迫すること。
7.9.2 圧迫期間
弾力包帯又は弾力ストッキングを用い、圧迫は最低1週間行う。圧迫1週間後に下肢検査を行う。血栓除去術はこの時点で行う。その後弾力ストッキングで約1カ月間圧迫する。

7.用法及び用量に関連する注意

ポリドカスクレロール3%注2mL
<用法共通>
7.1 使用薬剤及び体重別の1日上限投与量は下表を参照すること。
使用薬剤患者体重1日上限投与量
ポリドカスクレロール0.5%注2mL50kg20.0mL
60kg24.0mL
70kg28.0mL
ポリドカスクレロール1%注2mL50kg10.0mL
60kg12.0mL
70kg14.0mL
ポリドカスクレロール3%注2mL50kg3.3mL
60kg4.0mL
70kg4.6mL
7.2 3%製剤では、有害事象の発現頻度が比較的高く、患者の選択も含め、慎重に投与すること。[11.1.7参照]
<液状硬化療法で使用する場合>
7.3 静脈瘤径別の使用薬剤は下表を参照し、注入量は必要最小限にとどめること。
静脈瘤径使用薬剤
直径1mm未満ポリドカスクレロール0.5%注2mL
直径1mm以上3mm未満ポリドカスクレロール1%注2mL
直径3mm以上8mm以下ポリドカスクレロール3%注2mL
7.4 投与方法
静脈針又は翼状針を静脈瘤内に穿刺して血液の逆流等で瘤内に穿刺されていることを確認し、ポリドカスクレロール1%注2mL、ポリドカスクレロール3%注2mLを投与する場合はまず生理食塩液等を注入し瘤内の血液をなるべく除外したのち、本剤をゆっくり注入する。注入後は、直ちに枕子等で圧迫後、弾力包帯又は弾力ストッキングを装着し、投与部位の血管内皮を接着させ、積極的に歩行させるか、屈伸運動を行い、深部静脈血栓形成の防止に努める。
7.5 投与後処置
弾力包帯又は弾力ストッキングを用い、圧迫は最低1週間行う。圧迫1週間後に下肢検査を行う。血栓除去術はこの時点で行う。その後弾力ストッキングで約1カ月間圧迫する。
<フォーム硬化療法で使用する場合>
7.6 静脈瘤サイズ別の使用薬剤及び1穿刺あたりの投与量は下表を参照し、注入量は必要最小限にとどめること。ポリドカスクレロール0.5%注2mLはフォーム硬化療法には使用しないこと。
静脈瘤のサイズ静脈瘤の例使用薬剤1穿刺あたりの投与量
小型側枝静脈瘤ポリドカスクレロール1%注2mL通常4mL以下
(最大6mL以下)
不全穿通枝通常2mL以下
(最大4mL以下)
中型又は大型小伏在静脈瘤ポリドカスクレロール3%注2mL通常4mL以下
大伏在静脈瘤通常4mL以下
(最大6mL以下)
7.7 フォーム硬化剤の調製方法
7.7.1 細菌による汚染を避けるため、フォーム硬化剤の調製は投与直前に行うこと。
7.7.2 フォーム硬化剤の調製方法はTessari法等を用いること。
7.7.3 調製したフォーム硬化剤は速やかに使用し、余剰のフォーム硬化剤は廃棄すること。
7.8 投与方法
7.8.1 25G又はそれより太い静脈針、もしくは翼状針を静脈瘤内に穿刺して血液の逆流等で瘤内に穿刺されていることを確認し、下肢を挙上させ、フォーム硬化剤をゆっくり注入する。
7.8.2 フォーム硬化剤の注入は、原則として超音波ガイド下で行うこと。
7.8.3 大伏在静脈瘤及び小伏在静脈瘤に対しては、伏在大腿静脈接合部より最低8~10cm離れた部位にフォーム硬化剤を注入する。超音波検査で深部静脈系に大量のフォームを認めた際には、患者に足関節の背屈などの筋活動を行わせること。
7.9 投与後処置
7.9.1 圧迫方法
フォーム硬化剤を注入後、投与部位を被覆し、2~5分間の下肢の運動を避け、バルサルバ法や筋活動を行わせないように努めること。
投与部位の圧迫は、即時圧迫を避け、大伏在静脈及び小伏在静脈の治療においては約10分後、側枝静脈瘤、再発静脈瘤又は穿通枝静脈の治療においては約5分後に枕子等で圧迫後、弾力包帯又は弾力ストッキングを装着し圧迫すること。
7.9.2 圧迫期間
弾力包帯又は弾力ストッキングを用い、圧迫は最低1週間行う。圧迫1週間後に下肢検査を行う。血栓除去術はこの時点で行う。その後弾力ストッキングで約1カ月間圧迫する。

5.効能又は効果に関連する注意

ポリドカスクレロール0.5%注2mL
5.2 液状硬化療法について、直径8mmを超える一次性下肢静脈瘤に対する本剤の有効性及び安全性は確認されていない。
5.4 患者の選択にあたっては、下肢静脈瘤硬化療法の適応患者(一次性下肢静脈瘤患者)であることを確認し、医療上の必要性を十分に勘案した上で本剤投与の是非を判断すること。

5.効能又は効果に関連する注意

<ポリドカスクレロール1%注2mL>
5.1 伏在静脈瘤本幹の治療を行う場合には、ポリドカスクレロール1%注2mL又はポリドカスクレロール3%注2mLを用いて、フォーム硬化療法にて行うこと。
5.2 液状硬化療法について、直径8mmを超える一次性下肢静脈瘤に対する本剤の有効性及び安全性は確認されていない。
5.3 フォーム硬化療法について、直径12mmを超える一次性下肢静脈瘤に対する本剤の有効性及び安全性は確認されていない。
5.4 患者の選択にあたっては、下肢静脈瘤硬化療法の適応患者(一次性下肢静脈瘤患者)であることを確認し、医療上の必要性を十分に勘案した上で本剤投与の是非を判断すること。

5.効能又は効果に関連する注意

<ポリドカスクレロール3%注2mL>
5.1 伏在静脈瘤本幹の治療を行う場合には、ポリドカスクレロール1%注2mL又はポリドカスクレロール3%注2mLを用いて、フォーム硬化療法にて行うこと。
5.2 液状硬化療法について、直径8mmを超える一次性下肢静脈瘤に対する本剤の有効性及び安全性は確認されていない。
5.3 フォーム硬化療法について、直径12mmを超える一次性下肢静脈瘤に対する本剤の有効性及び安全性は確認されていない。
5.4 患者の選択にあたっては、下肢静脈瘤硬化療法の適応患者(一次性下肢静脈瘤患者)であることを確認し、医療上の必要性を十分に勘案した上で本剤投与の是非を判断すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
一次性下肢静脈瘤患者にポリドカノールを1.62~1.88mg/kg静脈瘤内に投与したとき、血漿中ポリドカノールは投与直後に最高血中濃度を示した後、速やかに消失した。投与後3時間までの半減期は0.94~1.27時間であった。
図16.1 ポリドカノールを下肢静脈瘤患者に単回静脈瘤内投与したときの血漿中濃度推移(投与量1.62~1.88mg/kg、n=5)
16.3 分布
雄ラットに14C-ポリドカノールを2mg/kg静脈内に単回投与したとき、各組織中の放射活性は最初の測定時間である投与後5分で最も高く、特に副腎、肝臓及び腎臓に、ついで膵臓、心臓及び下顎腺で高濃度を示した。いずれの組織も投与後168時間には投与後5分の濃度の7%以下に減少した。哺育ラットの乳汁中放射能濃度は投与後30分に最高濃度を示したのち、6時間から48時間まで半減期17時間で消失し、投与後48時間には最高濃度の12%にまで減少した。
16.4 代謝
雄ラットに14C-ポリドカノールを2mg/kg静脈内に単回投与したとき、血漿中に未変化体が投与後5分で血漿中放射能量の53%を示した後、速やかに減少し、2時間後には血漿中放射能量の8.5%となった。
ヒト型チトクロームP450発現系ミクロソームを用いたin vitro試験から、チトクロームP450のCYP3A4による代謝がみられた。
16.5 排泄
雄ラットに14C-ポリドカノールを2mg/kg静脈内に単回投与したとき、48時間以内にほとんど排泄され、主たる排泄経路は尿及び糞中であった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
麻酔剤麻酔剤の心臓に対する作用(抗不整脈作用)を増強することがある。本剤は当初、麻酔剤として開発されたものであり、本剤の心拍数減少、心伝導系抑制作用により、相互に心機能抑制作用を増強させることが考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
外国においてアナフィラキシーショックにより致死的な転帰をたどることが報告されているので、喘息発作、血圧低下、意識消失、全身性蕁麻疹、血管浮腫(眼瞼浮腫等)、呼吸困難等があらわれることがある。[2.8、2.9、2.10、8.1、9.1.1、15.1参照]
11.1.2 血栓塞栓症(頻度不明)
肺塞栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎等の血栓塞栓症があらわれることがあるので、投与後の観察を十分に行い、呼吸困難、息切れ、胸部不快感、下肢の疼痛・浮腫等の異常が認められた場合には早急に精査の上、血栓溶解剤投与などの適切な処置を行い、次回の投与を中止すること。[1.2、2.1、8.1参照]
11.1.3 脳血管障害(一過性脳虚血発作等)(頻度不明)[2.13、8.2、9.1.3、9.1.4参照]
11.1.4 心停止、循環虚脱(いずれも頻度不明)
外国において心停止により致死的な転帰をたどること及び循環虚脱が報告されているので、息切れ、動悸、心電図異常等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[2.7、9.1.1参照]
11.1.5 肺水腫(頻度不明)
肺水腫があらわれることがあるので、投与後の観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行い、次回の投与を中止すること。
11.1.6 錯乱(頻度不明)
錯乱があらわれることがあるので、投与後の観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行い、次回の投与を中止すること。
11.1.7 局所組織障害(壊死、潰瘍、瘤内血栓、色素沈着)(頻度不明)
局所組織障害(壊死、潰瘍)があらわれることがあるので、投与後の局所の観察を十分に行い、異常が認められた場合には次回の投与を中止し、適切な処置を行うこと。承認時までの臨床試験では、瘤内血栓の発現率は高濃度ほど高く0.5%製剤で10.2%、1%製剤で37.5%、3%製剤で56.1%、色素沈着は0.5%製剤で16.9%、1%製剤で34.7%、3%製剤で36.6%であった。[2.12、7.2参照]
発現頻度は、承認時までの臨床試験、使用成績調査及び製造販売後臨床試験の結果を合わせて算出した。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
皮膚瘤内血栓、色素沈着水疱、皮下出血、異常感覚、掻痒、浮腫、発赤、静脈炎、皮膚炎、びらん、疼痛、圧痛、湿疹、アレルギー性皮膚反応痂皮、血腫
血液白血球減少ヘモグロビン低下、プロトロンビン時間短縮
肝臓中性脂肪上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇γ-GTP低下、AL-P低下、総コレステロール上昇・低下
腎臓尿蛋白
その他CRP上昇、CK上昇、めまい悪心、嘔気、多毛症、発熱、ほてり頭痛、片頭痛、錯感覚、胸痛、視覚障害、味覚異常、血圧低下

発現頻度は、承認時までの臨床試験、使用成績調査及び製造販売後臨床試験の結果を合わせて算出した。

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