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クラリチンドライシロップ1%

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○アレルギー性鼻炎
  • ○蕁麻疹
  • ○皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

用法・用量

  • 成人

    • 通常、ロラタジンとして1回10mg(ドライシロップとして1g)を1日1回、食後に用時溶解して経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
  • 小児

    • 通常、3歳以上7歳未満の小児にはロラタジンとして1回5mg(ドライシロップとして0.5g)、7歳以上の小児にはロラタジンとして1回10mg(ドライシロップとして1g)を1日1回、食後に用時溶解して経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 てんかんの既往のある患者
十分な問診を行うこと。発作があらわれたとの報告がある。[11.1.2参照]
9.2 腎機能障害患者
ロラタジン及び活性代謝物descarboethoxyloratadine(DCL)の血漿中濃度が上昇するおそれがある。[16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
ロラタジンの血漿中濃度が上昇するおそれがある。[16.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。動物試験(ラット、ウサギ)で催奇形性は認められていないが、ラットで胎児への移行が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行が報告されている。[16.5参照]
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児又は3歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
高い血中濃度が持続するおそれがある。一般に生理機能(肝、腎等)が低下している。[16.6.4参照]

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
<アレルギー性鼻炎>
8.2 季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
用時調製して用いる製剤であるため、調製後は速やかに使用すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
(1)ドライシロップ(10mg)と錠10mgの生物学的同等性
健康成人男性(20例)に本剤10mg又は錠10mgを空腹時に単回経口投与したとき、DCLの薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移は以下のとおりであった。本剤10mgと錠10mgは生物学的に同等であることが確認された。
Cmax(ng/mL)tmax(hr)AUC(0-t)(ng・hr/mL)
ドライシロップ(10mg)3.29±1.061.43±0.46733.8±10.0
錠10mg3.08±1.041.58±0.56834.5±11.3
幾何平均比(90%信頼区間)1.06(0.949-1.18)0.981(0.920-1.05)
※:ドライシロップ/錠(平均±標準偏差、n=20)
16.1.2 反復投与
健康成人男性(5例)にロラタジン錠10mgを1日1回5日間、空腹時に反復経口投与したとき、血漿中ロラタジン濃度は連投開始後4日までに定常状態に到達し、AUC(0-24hr)について算出した累積係数は1.3であった。
健康成人男性(6例)にロラタジン錠20mg注)を1日1回5日間、空腹時に反復経口投与したとき、血漿中ロラタジン及びDCL濃度は連投開始後4日までに定常状態に到達し、AUC(0-24hr)について算出した累積係数はともに1.3であった。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響(シロップ10mg)
健康成人男性(12例)にロラタジンシロップ10mg(非売品)を食後又は空腹時に単回経口投与したときのロラタジン及びDCLの薬物動態パラメータは、以下のとおりであった。DCLの全身曝露に及ぼす食事の影響は認められなかった
※:成人又は小児を対象とした二重盲検比較試験はすべて食後投与の条件で実施されたため、用法・用量では食後投与を規定した。
Cmax(ng/mL)tmax(hr)AUC(0-∞)(ng・hr/mL)t1/2(hr)
ロラタジン食後5.69±4.061.63±0.60834.5±30.631.1±19.7
空腹時5.63±4.071.00±0.36923.2±19.523.5±20.6
DCL食後2.83±0.8032.33±0.53742.3±13.319.9±2.69
空腹時3.66±1.911.50±0.47740.6±16.118.5±2.88
(平均±標準偏差、n=12)
16.3 分布
16.3.1 血漿タンパク結合
ヒト血漿に添加したときのタンパク結合率は、ロラタジン96.8~97.9%、DCL73.3~75.6%であった(測定法:平衡透析法)(in vitro)。
16.3.2 組織中放射能濃度(ラット)
ラット(n=3)に14C-ロラタジンを反復経口投与したとき、組織中放射能は大部分の組織で血漿より高く、特に下垂体、甲状腺、副腎、肝臓、涙腺、肺に高濃度の分布が認められた。また、脳内濃度は血漿より低かった。組織中放射能の生物学的半減期は、いずれの組織とも血漿より長かった。甲状腺では14日間反復投与でも定常状態に到達せず、蓄積性が示唆された。
16.4 代謝
ロラタジンは、ヒトに経口投与したとき、消化管から速やかに吸収され、初回通過効果によってDCLへと代謝される。ヒトの肝ミクロソームを用いたin vitro試験から、ロラタジンからDCLへの代謝にはCYP3A4及びCYP2D6の関与が確認されている。[10.参照]
16.5 排泄
健康成人男性(6例)に14C-ロラタジン40mg注)(水溶液)を空腹時に単回経口投与したとき、投与10日後までに総投与量の約80%が代謝物として尿及び糞中へ等量ずつ排泄された。尿中にロラタジンは検出されず、DCLは尿中放射能の2%未満であった(外国人データ)。
授乳婦(6例)にロラタジンカプセル40mg注)(非売品)を空腹時に単回経口投与したとき、少量のロラタジン及びDCLが母乳中に検出された。投与後48時間までの移行率は0.03%であった。AUC母乳/AUC血漿比は、ロラタジン及びDCLについてそれぞれ1.2及び0.8であった(外国人データ)。[9.6参照]
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
(1)薬物動態パラメータ
腎機能障害患者(12例:クレアチニンクリアランス≦29mL/min)にロラタジンカプセル40mg注)(非売品)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度のCmax及びAUCは、健康成人男性(6例:クレアチニンクリアランス>80mL/min)との比較において、ロラタジンでは1.5~1.7倍、DCLでは約2倍に上昇した。腎機能障害患者におけるロラタジン及びDCLのt1/2はそれぞれ平均8時間及び20時間であり、いずれも健康成人と明らかな差は認められなかった(外国人データ)。[9.2参照]
(2)血液透析患者
重症の腎機能障害患者(6例:クレアチニンクリアランス<5mL/min)にロラタジンカプセル40mg注)(非売品)を空腹時に単回経口投与後4~8時間(計4時間)に血液透析を行ったとき、血液透析を行わない場合と比較して、血漿中ロラタジン及びDCL濃度に変動は認められず、ロラタジン及びDCLともに透析液中へはほとんど排出されなかった(外国人データ)。[13.2参照]
16.6.2 肝機能障害患者
肝機能障害患者(7例)にロラタジンカプセル40mg注)(非売品)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度は、健康成人男性(24例)との比較において、ロラタジンではCmaxが1.4~1.7倍、AUCが2.8~3.8倍に上昇し、DCLではCmax、AUCともに健康成人と明らかな差は認められなかった。肝機能障害患者におけるロラタジン及びDCLのt1/2はそれぞれ平均24.1時間及び37.1時間であり、健康成人の2~3倍に延長していた(外国人データ)。[9.3参照]
16.6.3 小児
高年齢層(13例、8~12歳)及び低年齢層(18例、2~5歳)の健康小児にそれぞれロラタジンシロップ10mg及び5mg(非売品)を食後に単回経口投与したときのロラタジン及びDCLの薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移は、以下のとおりであった(外国人データ)。
Cmax(ng/mL)tmax(hr)AUC(0-t)(ng・hr/mL)t1/2(hr)
高年齢層(n=13)
年齢:8~12歳
投与量:10mg
ロラタジン4.38±3.131.00±0.008.98±6.21
DCL3.79±0.981.69±0.9551.67±25.2513.8±3.1
低年齢層(n=18)
年齢:2~5歳
投与量:5mg
ロラタジン7.78±7.031.17±0.38316.7±13.3
DCL5.09±1.852.33±1.7587.3±76.914.4±2.88(n=12)
(平均±標準偏差)
小児及び成人の通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした国内製造販売後臨床薬理試験において、低年齢層の小児患者(53例、3~6歳)に本剤5mgを1日1回28日間反復投与したときのロラタジン及びDCLによる全身曝露は、高年齢層の小児患者(104例、7~15歳)及び成人患者(104例、16~64歳)にそれぞれロラタジン錠10mgを1日1回反復投与したときと類似していた。
16.6.4 高齢者
高齢者(12例、66~78歳)にロラタジンカプセル40mg注)(非売品)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度は、非高齢の成人男性(24例、21~39歳)との比較において、ロラタジンではCmaxが1.6~1.9倍、AUCが1.5~2.0倍に上昇した。DCLではCmaxが約1.7倍であったが、AUCに明らかな差は認められなかった。高齢者でのロラタジン及びDCLのt1/2はそれぞれ平均18.2時間及び17.4時間であった(外国人データ)。[9.8参照]
16.7 薬物相互作用
健康成人男性にロラタジン錠10mg及びエリスロマイシン(CYP3A4の阻害剤)又はシメチジン(CYP3A4及びCYP2D6の阻害剤)を空腹時に10日間経口投与したときの血漿中ロラタジン及びDCL濃度の変化率は下表に示すとおりであったが、QTc間隔を含め心電図への影響は認められなかった。健康成人男性にロラタジン錠10mg及びケトコナゾール(国内では外用剤のみ発売)を空腹時に10日間経口投与したとき、血漿中ロラタジン及びDCL濃度の変化率は下表に示すとおりであったが、QTc間隔を含め心電図への影響は認められなかった(外国人データ)。[10.2参照]
併用薬nロラタジンDCL
CmaxAUCCmaxAUC
エリスロマイシン(500mg1日3回)22+53%+40%+61%+46%
シメチジン(300mg1日4回)24+121%+103%+6%+6%
ケトコナゾール(200mg1日2回)24+223%+307%+67%+73%
16.8 その他
DCLの効力比は未変化体(ロラタジン)の7.9倍であり、ヒトに経口投与したときの主たる薬効に寄与しているのはDCLである。
注)本剤の成人における承認用量は、「通常、ロラタジンとして1回10mg(ドライシロップとして1g)を1日1回、食後に用時溶解して経口投与する。」である。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
エリスロマイシン、シメチジン
[16.7参照]
ロラタジン及びDCLの血漿中濃度の上昇が認められるので、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。薬物代謝酵素(CYP3A4、CYP2D6)阻害作用を有する医薬品との併用により、ロラタジンからDCLへの代謝が阻害され、ロラタジンの血漿中濃度が上昇する。[DCLの血漿中濃度が上昇する機序は不明]

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
チアノーゼ、呼吸困難、血圧低下、血管浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 てんかん(頻度不明)[9.1.1参照]
11.1.3 痙攣(頻度不明)
11.1.4 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、γ-GTP、Al-P、LDH、ビリルビン等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上0.1~1%未満0.1%未満頻度不明
精神神経系眠気、倦怠感めまい、頭痛
呼吸器鼻の乾燥感、咽頭痛
消化器腹痛、口渇、嘔気・嘔吐、下痢、便秘、口内炎口唇乾燥胃炎
過敏症発疹じん麻疹発赤、紅斑、そう痒
皮膚脱毛
肝臓ALT上昇、AST上昇、ビリルビン値上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇
腎臓BUN上昇、タンパク尿尿閉
循環器動悸頻脈
血液好酸球増多、白血球減少、好中球減少、単球増多、リンパ球減少、白血球増多、リンパ球増多、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、好塩基球増多、血小板減少、好中球増多
その他尿糖、眼球乾燥、耳鳴、ほてり味覚障害、月経不順、胸部不快感不正子宮出血、胸痛、難聴、浮腫(顔面・四肢)
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