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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 統合失調症

用法・用量

  • プロペリシアジンとして、通常成人1日10~60mgを分割経口投与する。
    なお、年令、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 昏睡状態、循環虚脱状態にある患者[これらの状態を悪化させるおそれがある。]
  • 2.2 バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる。]
  • 2.3 アドレナリンを投与中の患者(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療、又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く)[10.1参照]
  • 2.4 フェノチアジン系化合物及びその類似化合物に対し過敏症の患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 皮質下部の脳障害(脳炎、脳腫瘍、頭部外傷後遺症等)の疑いのある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない。高熱反応があらわれるおそれがあるので、このような場合には、全身を氷で冷やすか、又は解熱剤を投与するなど適切な処置を行うこと。
9.1.2 血液障害のある患者
血液障害を悪化させるおそれがある。
9.1.3 褐色細胞腫又はパラガングリオーマ、動脈硬化症あるいは心疾患の疑いのある患者
血圧の急速な変動がみられることがある。
9.1.4 重症喘息、肺気腫、呼吸器感染症等の患者
呼吸抑制があらわれることがある。
9.1.5 てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者
痙攣閾値を低下させることがある。
9.1.6 高温環境にある患者
体温調節中枢を抑制するため、環境温度に影響されるおそれがある。
9.1.7 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者
悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。[11.1.1参照]
9.1.8 不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の患者
肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されている。[11.1.9参照]
9.3 肝機能障害患者
肝障害を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。動物実験(マウス)で、胎児死亡、流産、早産等の胎児毒性が報告されている。また、妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。
9.7 小児等
幼児、小児では、錐体外路症状、特にジスキネジアが起こりやすい。[11.1.5参照]
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。起立性低血圧、錐体外路症状、脱力感、運動失調、排泄障害等が起こりやすい。

8.重要な基本的注意

8.1 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
8.2 制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。[11.1.4参照]
8.3 治療初期に起立性低血圧があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、減量等適切な処置を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調剤時の注意
<製剤共通>
ときに接触皮膚炎等の過敏症状を起こすことがあるので、特に細粒剤を取り扱うときにはゴム手袋等を使用するなど、直接の接触を極力避け、付着のおそれのあるときはよく洗浄すること。
14.2 薬剤交付時の注意
<錠>
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.3 薬剤投与時の注意
<内服液>
14.3.1 誤用(過量を飲み込むなど)の危険を避けるため、原液のままは避け、1回の服用量を水、ジュース又は汁物等に混ぜて、コップ一杯くらいに、必ず希釈して使用すること。
14.3.2 希釈後はなるべく速やかに使用すること。
14.3.3 添付のスポイトの目盛はそれぞれ約0.5mL、1mL、2mL、3mLに相当する。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アドレナリン
(アナフィラキシーの救急治療、又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く)
ボスミン
[2.3参照]
アドレナリンの作用を逆転させ、血圧降下を起こすことがある。アドレナリンのα作用が遮断され、β作用が優位になることがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤
バルビツール酸誘導体、
麻酔剤等
相互に中枢神経抑制作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
なお、バルビツール酸誘導体等の抗痙攣作用は、フェノチアジン系薬剤との併用によっても増強されることはないので、この場合、抗痙攣剤は減量してはならない。
ともに中枢神経抑制作用を有する。
アルコール相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。ともに中枢神経抑制作用を有する。
降圧剤相互に降圧作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること。ともに降圧作用を有する。
アトロピン様作用を有する薬剤
アトロピン
ブチルスコポラミン 等
相互に抗コリン作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること。ともに抗コリン作用を有する。
リチウム心電図変化、重症の錐体外路症状、持続性のジスキネジア、突発性の悪性症候群(Syndrome malin)、非可逆性の脳障害を起こすとの報告がある。
観察を十分に行い、慎重に投与すること。
なお、このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
機序は不明
ドンペリドン、
メトクロプラミド
内分泌機能調節異常又は錐体外路症状が発現しやすくなることがある。
観察を十分に行い、慎重に投与すること。
ともにドパミン受容体遮断作用を有する。
ドパミン作動薬
レボドパ製剤、
ブロモクリプチンメシル酸塩
相互に作用を減弱することがあるので、投与量を調節するなど慎重に投与すること。本剤はドパミン受容体遮断作用を有する。
有機燐殺虫剤相互に作用し、有機燐殺虫剤の毒性を増強することがあるので、接触しないように注意すること。ともにコリンエステラーゼ阻害作用を有する。
アドレナリン含有歯科麻酔剤
リドカイン・アドレナリン
血圧降下を起こすことがある。アドレナリンのα作用が遮断され、β作用が優位になることがある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。[9.1.7参照]
11.1.2 突然死(頻度不明)
血圧降下、心電図異常(QT間隔の延長、T波の平低化や逆転、二峰性T波ないしU波の出現等)に続く突然死が報告されているので、特にQT部分に変化があれば投与を中止すること。
また、フェノチアジン系化合物投与中の心電図異常は、大量投与されていた例に多いとの報告がある。
11.1.3 再生不良性貧血、無顆粒球症、白血球減少(頻度不明)
11.1.4 麻痺性イレウス(0.1%未満)
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には、投与を中止すること。
なお、この悪心・嘔吐は、本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。[8.2参照]
11.1.5 遅発性ジスキネジア(0.1~5%未満)
長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ、投与中止後も持続することがある。[9.7参照]
11.1.6 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(0.1%未満)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、このような場合には、投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
11.1.7 眼障害(頻度不明)
長期又は大量投与により、角膜・水晶体の混濁、網膜・角膜の色素沈着があらわれることがある。
11.1.8 SLE様症状(頻度不明)
11.1.9 肺塞栓症、深部静脈血栓症(頻度不明)
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[9.1.8参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上又は頻度不明0.1~5%未満0.1%未満
過敏症過敏症状、光線過敏症
血液白血球減少症、顆粒球減少症、血小板減少性紫斑病
肝臓肝障害
循環器血圧降下、頻脈、不整脈、心疾患の悪化
消化器食欲亢進、食欲不振、舌苔、悪心・嘔吐、下痢、便秘
錐体外路症状パーキンソン症候群(手指振戦、筋強剛、流涎等)、ジスキネジア(口周部、四肢等の不随意運動等)、ジストニア(眼球上転、眼瞼痙攣、舌突出、痙性斜頸、頸後屈、体幹側屈、後弓反張等)、アカシジア(静坐不能)
縮瞳、眼圧亢進、視覚障害
内分泌系体重増加、女性化乳房、乳汁分泌、月経異常、糖尿
生殖器持続勃起射精不能
精神神経系錯乱、不眠、眩暈、頭痛、不安、興奮、易刺激
その他口渇、鼻閉、倦怠感、発熱、浮腫、尿閉、無尿、頻尿、尿失禁、皮膚の色素沈着
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