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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○本態性高血圧症
  • ○狭心症

用法・用量

  • <本態性高血圧症>

    • 通常、成人にはニフェジピンとして1回10~20mgを1日2回食後経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
  • <狭心症>

    • 通常、成人にはニフェジピンとして1回20mgを1日2回食後経口投与する。なお、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 心原性ショックの患者[血圧低下により症状が悪化するおそれがある。]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 大動脈弁狭窄、僧帽弁狭窄のある患者、肺高血圧のある患者
血管拡張作用により重篤な血行動態の悪化を招くおそれがある。
9.1.2 過度に血圧の低い患者
さらに血圧が低下するおそれがある。
9.1.3 血液透析療法中の循環血液量減少を伴う高血圧患者
過度に血圧が低下するおそれがある。
9.1.4 うっ血性心不全(特に高度の左室収縮機能障害)のある患者
心不全が悪化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
急速な降圧等により腎機能が悪化するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
血中濃度が上昇することがある。また門脈圧が上昇するおそれがある。
9.5 妊婦
9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験において催奇形性及び胎児毒性が報告されている。
投与に際しては、最新の関連ガイドライン等を参照しつつ、急激かつ過度の血圧低下とならないよう、長時間作用型製剤の使用を基本とし、剤形毎の特徴を十分理解した上で投与すること。また、母体や胎児及び新生児の状態を十分に観察し、過度の血圧低下や胎児胎盤循環の低下等の異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。妊婦への投与例において、過度の血圧低下等が報告されている。
9.5.2 硫酸マグネシウム水和物の注射剤を併用する場合には、血圧等を注意深くモニタリングすること。[10.2参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。ヒト母乳中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
高齢者では低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。

8.重要な基本的注意

8.1 カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
8.2 まれに過度の血圧低下を起こし、ショック症状や一過性の意識障害、脳梗塞があらわれることがあるので、そのような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.3 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
本剤を容器から取り出して調剤する場合には、光に不安定であるため、できるだけ光にあてないよう注意すること。
14.2 薬剤交付時の注意
本剤をかみ砕かず服用するよう指導すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人に本剤(ニフェジピンとして10mg)を食後経口投与したときのニフェジピン血漿中濃度は、図のとおりであり、緩徐な立ちあがりと持続性が認められた。
16.4 代謝
本剤は主にCYP3A4によって酸化される。[10.参照]
16.5 排泄
本剤は主として尿中へまた一部は糞中へ排泄される。尿中への排泄率は20mg投与後24時間までに60%であり、大部分が酸化・加水分解された代謝物であった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
他の降圧剤
レセルピン
メチルドパ
プラゾシン塩酸塩等
相互に血圧低下作用を増強することがある。
患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下が認められた場合、本剤又は他の降圧剤を減量若しくは中止するなど適切な処置を行う。
薬理学的な相加・相乗作用によるものと考えられている。
β遮断剤
アテノロール
アセブトロール塩酸塩
プロプラノロール塩酸塩等
相互に作用を増強することがある。
患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下や心不全等の症状が認められた場合、本剤又はβ遮断剤を減量若しくは中止するなど適切な処置を行う。
薬理学的な相加・相乗作用によるものと考えられている。
ジゴキシンジゴキシンの血中濃度が上昇することがある。
ジゴキシン中毒症状(悪心・嘔吐、頭痛、視覚異常、不整脈等)が認められた場合、症状に応じジゴキシンの用量を調節又は本剤の投与を中止するなど適切な処置を行う。
機序は完全には解明されていないが、ジゴキシンの腎及び腎外クリアランスが減少するためと考えられている。
シメチジン本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。
患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下や頻脈等の症状が認められた場合、本剤を減量又はシメチジンの投与を中止するなど適切な処置を行う。
シメチジンが肝血流量を低下させ、本剤の肝ミクロソームでの酵素代謝を抑制する一方で、胃酸を低下させ、本剤の吸収を増加させるためと考えられている。
ジルチアゼム本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。
患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下等の症状が認められた場合、本剤を減量又はジルチアゼムの投与を中止するなど適切な処置を行う。
発現機序の詳細は不明であるが、ジルチアゼムが本剤の肝代謝(チトクロームP450酵素系)反応を抑制し、クリアランスを低下させるためと考えられている。
トリアゾール系抗真菌剤
イトラコナゾール
フルコナゾール等
本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。
患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下や浮腫等の症状が認められた場合、本剤を減量又はトリアゾール系抗真菌剤の投与を中止するなど適切な処置を行う。
発現機序の詳細は不明であるが、トリアゾール系抗真菌剤が本剤の肝代謝(チトクロームP450酵素系)反応を抑制し、クリアランスを低下させるためと考えられている。
リファンピシン
フェニトイン
カルバマゼピン
本剤の有効血中濃度が得られず、作用が減弱することがある。
患者の状態を注意深く観察し、血圧上昇や狭心症発作の悪化等の症状が認められた場合、他剤への変更又はリファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピンの投与を中止するなど適切な処置を行う。
リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピンにより誘導された肝薬物代謝酵素(チトクロームP450)が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている。
タクロリムスタクロリムスの血中濃度が上昇することがある。
患者の状態を注意深く観察し、腎機能障害等の症状が認められた場合、タクロリムスの用量を調節又は本剤の投与を中止するなど適切な処置を行う。
発現機序の詳細は不明であるが、本剤がタクロリムスの肝代謝(チトクロームP450酵素系)反応を抑制し、クリアランスを低下させるためと考えられている。
シクロスポリン歯肉肥厚があらわれやすいとの報告がある。
患者の状態を注意深く観察し、歯肉肥厚が認められた場合、本剤又はシクロスポリンの投与を中止するなど適切な処置を行う。
発現機序の詳細は不明であるが、両剤の相加的な作用によるものと考えられている。
HIVプロテアーゼ阻害剤
サキナビル
リトナビル等
本剤のAUCが上昇することが予想される。
患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下等の症状が認められた場合、本剤を減量するなど適切な処置を行う。
発現機序の詳細は不明であるが、本剤とこれらの薬剤の肝代謝酵素が同じ(CYP3A4)であるため、競合的に拮抗し、本剤の代謝が阻害される可能性があると考えられている。
キヌプリスチン・ダルホプリスチン本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されるおそれがある。
患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下等の症状が認められた場合、本剤を減量するなど適切な処置を行う。
キヌプリスチン・ダルホプリスチンが、CYP3A4を阻害し、本剤のクリアランスを低下させるためと考えられている。
制酸剤本剤の持効性がそこなわれるおそれがある。やむを得ず併用するときは十分に服用間隔をあけること。本剤はpH依存性の徐放性製剤であり、制酸剤によりニフェジピンの溶出率が上昇するおそれがある。
硫酸マグネシウム水和物(注射剤)
[9.5.2参照]
過度の血圧低下や神経筋伝達遮断の増強があらわれることがある。併用により降圧作用や神経筋伝達遮断作用が増強されると考えられている。
グレープフルーツジュース本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。
患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下等の症状が認められた場合、本剤を減量するなど適切な処置を行う。またグレープフルーツジュースとの同時服用をしないように注意する。
グレープフルーツジュースに含まれる成分が、CYP3A4を阻害し、本剤のクリアランスを低下させるためと考えられている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 紅皮症(剥脱性皮膚炎)(頻度不明)
11.1.2 無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)
11.1.3 ショック(頻度不明)
11.1.4 意識障害(頻度不明)
血圧低下に伴う一過性の意識障害があらわれることがある。
11.1.5 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満頻度不明
肝臓ALT上昇、AST上昇、Al-P上昇黄疸
腎臓BUN上昇、クレアチニン上昇
循環器顔面潮紅、のぼせ、動悸、浮腫(下肢、顔面等)、熱感、頻尿潮紅、血圧低下、起立性低血圧、胸部痛、頻脈、発汗、悪寒
精神神経系頭痛、めまい、脱力感倦怠感、眠気、不眠、四肢しびれ感、筋痙攣、異常感覚、振戦
消化器悪心・嘔吐、腹部不快感便秘、食欲不振、上腹部痛、下痢、口渇、胸やけ、鼓腸
過敏症発疹、そう痒光線過敏症、紫斑、血管浮腫
口腔歯肉肥厚
代謝異常高血糖
血液白血球減少、貧血、血小板減少
呼吸器呼吸困難、咳嗽、鼻出血、鼻閉
その他視力異常(霧視等)、女性化乳房、眼痛、筋肉痛、関節痛、関節腫脹、勃起不全
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