製品名 ジルテック錠5
ジルテック錠10
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- 一般名
- Cetirizine Hydrochloride
- 薬効分類
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抗免疫薬・アレルギー疾患治療薬>H1受容体拮抗薬(第2世代)
- 価格
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5mg1錠:51.2円/錠
10mg1錠:65.5円/錠
- 製薬会社
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- 製造販売元:ユーシービージャパン株式会社
販売元:グラクソ・スミスクライン株式会社
- 製造販売元:ユーシービージャパン株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
〔成人〕
- アレルギー性鼻炎
- 蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症
〔小児〕
- アレルギー性鼻炎
- 蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒
用法・用量
ジルテック錠5
〔5mg錠〕
〔成人〕
- 通常、成人にはセチリジン塩酸塩として1回10mgを1日1回、就寝前に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日20mgとする。
- 通常、成人にはセチリジン塩酸塩として1回10mgを1日1回、就寝前に経口投与する。
〔小児〕
- 通常、7歳以上15歳未満の小児にはセチリジン塩酸塩として1回5mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。
ジルテック錠10
〔10mg錠〕
- 通常、成人にはセチリジン塩酸塩として1回10mgを1日1回、就寝前に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日20mgとする。
- 通常、成人にはセチリジン塩酸塩として1回10mgを1日1回、就寝前に経口投与する。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分又はピペラジン誘導体(レボセチリジン、ヒドロキシジンを含む)に対し過敏症の既往歴のある患者
- 重度の腎障害(クレアチニンクリアランス10mL/min未満)のある患者[高い血中濃度が持続するおそれがある。]
- 副作用
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- ショック、アナフィラキシー(頻度不明注))
- ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、血圧低下、蕁麻疹、発赤等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 痙攣(0.1%未満)
- 異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 肝機能障害、黄疸(頻度不明注))
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、LDH、Al-Pの上昇等の肝機能障害(初期症状:全身倦怠感、食欲不振、発熱、嘔気等)、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 血小板減少(頻度不明注))
- 血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 注)市販後の自発報告等又は外国での報告のため頻度不明。
- 注意
-
慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- 腎障害のある患者〔高い血中濃度が持続するおそれがある。(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照)〕
- 肝障害のある患者〔高い血中濃度が持続するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)〕
- 高齢者〔高い血中濃度が持続するおそれがある。(「高齢者への投与」及び「薬物動態」の項参照)〕
- てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣を発現するおそれがある。〕
重要な基本的注意
- 眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。
- 本剤を季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
- 本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
適用上の注意
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
- 腎障害患者では、血中濃度半減期の延長が認められ、血中濃度が増大するため、クレアチニンクリアランスに応じて、下表のとおり投与量の調節が必要である(「薬物動態」の項参照)。
なお、クレアチニンクリアランスが10mL/min未満の患者への投与は禁忌である。- 成人患者の腎機能に対応する用法・用量の目安(外国人データ)
クレアチニンクリアランス(mL/min) ≧80 50~79 30~49 10~29 推奨用量 10mgを1日1回 10mgを1日1回 5mgを1日1回 5mgを2日に1回
- 腎障害を有する小児患者では、各患者の腎クリアランスと体重を考慮して、個別に用量を調整すること。
高齢者への投与
- 本剤は、主として腎臓から排泄される(「薬物動態」の項参照)が、高齢者では腎機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、低用量(例えば5mg)から投与を開始するなど慎重に投与し、異常が認められた場合は減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔動物実験(ラット)で胎盤を通過することが報告されている。〕
- 授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。〔ヒト乳汁中へ移行することが報告されている。〕
小児等への投与
- 2歳以上7歳未満の小児に対してはセチリジン塩酸塩ドライシロップ1.25%を投与すること。
- 低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児に対する安全性は確立していない(国内における使用経験が少ない)。
薬物動態
- 血中濃度
- 血漿中濃度の推移
- 〔成人〕
- 健康成人にセチリジン塩酸塩錠10mgを単回経口投与した場合、速やかに吸収され、投与約1.4時間後に最高血漿中濃度(Cmax)214.5ng/mLに達し、血漿中濃度消失半減期は約7時間であった。また、20mgを単回経口投与した場合、投与量の増加に伴ってCmaxの上昇、AUCの増大が認められた。健康成人に1日1回20mgを7日間連続経口投与した場合、蓄積性は認められなかった。
- 成人におけるセチリジン塩酸塩錠単回投与時の血漿中濃度の推移
- 成人におけるセチリジン塩酸塩錠単回投与時の薬物動態パラメータ
投与量 Tmax(hr) Cmax(ng/mL) T1/2(hr) AUC(mg・hr/L) 10mg 1.44±0.50 214.5±35.3 6.73±2.30 2.0±0.3 20mg 1.50±0.38 438.1±111.8 6.79±1.85 3.9±0.9 (平均値±標準偏差、n=8)
- また、健康成人にセチリジン塩酸塩ドライシロップ0.8gを単回経口投与した場合、速やかに吸収され、投与約0.82時間後に最高血漿中濃度(Cmax)413.6ng/mLに達し、血漿中濃度消失半減期は約8時間であった。
- 成人におけるセチリジン塩酸塩錠・ドライシロップ単回投与時の血漿中濃度の推移
- 成人におけるセチリジン塩酸塩錠・ドライシロップ単回投与時の薬物動態パラメータ
投与量 Tmax(hr) Cmax(ng/mL) T1/2(hr) AUC(mg・hr/L) 10mg錠 1.13±0.52 440.9±144.7 8.36±1.63 3.0±0.8 ドライシロップ0.8g 0.82±0.39 413.6±130.5 8.03±1.45 2.8±0.8 (平均値±標準偏差、n=24)
- 健康成人にセチリジン塩酸塩錠10mgを単回経口投与した場合、速やかに吸収され、投与約1.4時間後に最高血漿中濃度(Cmax)214.5ng/mLに達し、血漿中濃度消失半減期は約7時間であった。また、20mgを単回経口投与した場合、投与量の増加に伴ってCmaxの上昇、AUCの増大が認められた。健康成人に1日1回20mgを7日間連続経口投与した場合、蓄積性は認められなかった。
- 〔小児〕
- 日本人の通年性アレルギー性鼻炎患児又は皮膚疾患患児を対象とした臨床試験5試験、570例から得られた血清中濃度値994点を用い、母集団薬物動態解析(非線形混合効果モデル法、NONMEM)を行った。その結果、体重が共変量として認められ、2~6歳の小児(本年齢層における体重の中央値:18.0kg)の全身クリアランス(CL/F)は1.64L/h、分布容積(V/F)は11.9L、7~14歳の小児(同:31.0kg)のCL/Fは2.11L/h、V/Fは17.7Lと推定された。また、2.5mg1日2回投与時の定常状態時最低血清中濃度(Css min)及び最高血清中濃度(Css max)は、それぞれ58±25ng/mL及び214±50ng/mL(平均±標準偏差*、以下同様)と推定され、5mg1日2回投与時のCss min及びCss maxは、それぞれ100±40ng/mL及び308±74ng/mLと推定された。
- *)1000例の血清中濃度推移をシミュレーションしたときの推定値
- 血漿蛋白結合率
- 14C標識-セチリジン0.1、1及び10μg/mL濃度のin vitroにおけるヒト血漿蛋白との結合率は、平均92%(90.7~92.5%)であった(平衡透析法)。
- 代謝・排泄
- 健康成人にセチリジン塩酸塩10mg又は20mgを単回経口投与した場合、24時間後までに投与量の約50%が未変化体として尿中に排泄された。健康成人に1日1回20mgを7日間連続経口投与した場合、血漿中に酸化的脱アルキル体がわずかに認められた。また、未変化体の1日投与量に対する尿中排泄率は、1日目は24時間後までに約58%、7日目は約70%であった。
- 腎障害患者での体内動態(参考:外国人データ)
- 腎障害患者(クレアチニンクリアランス:7-60mL/min)にセチリジン塩酸塩10mgを単回経口投与した場合、腎機能正常者に比べ血清中濃度は持続し、血清中濃度消失半減期の延長が認められた。
- 腎障害患者におけるセチリジン塩酸塩の薬物動態パラメータ
クレアチニンクリアランス(mL/min) Tmax(hr) Cmax(ng/mL) T1/2(hr) AUC(mg・hr/L) >90(n=5) 0.9±0.2 313±45 7.4±3.0 2.7±0.4 31-60(n=5) 1.1±0.2 356±64 19.2±3.3 6.9±1.8 7-30(n=5) 2.2±1.1 357±172 20.9±4.4 10.7±2.4 (平均値±標準偏差)
- また、血液透析患者(クレアチニンクリアランス:≦7mL/min、n=5)にセチリジン塩酸塩10mgを透析開始3時間前に経口投与した場合、血清中濃度消失半減期は平均19.3時間で延長が認められた。
- 腎障害患者(クレアチニンクリアランス:7-60mL/min)にセチリジン塩酸塩10mgを単回経口投与した場合、腎機能正常者に比べ血清中濃度は持続し、血清中濃度消失半減期の延長が認められた。
- 肝障害患者での体内動態(参考:外国人データ)
- 原発性胆汁性肝硬変患者にセチリジン塩酸塩10mgを単回経口投与した場合、肝機能正常成人に比べ、血清中濃度消失半減期の延長、Cmaxの上昇、AUCの増大が認められた。これらの成績から、高度の肝障害患者では、低用量(例えば通常用量の半量)から投与を開始するなど慎重に投与すること。
- 肝障害患者におけるセチリジン塩酸塩の薬物動態パラメータ
投与量(被験者、例数) Tmax(hr) Cmax(ng/mL) T1/2(hr) AUC(mg・hr/L) 10mg(肝機能正常成人、n=14) 1.0±0.5 384±103 7.4±1.6 3.3±0.9 10mg(原発性胆汁性肝硬変患者、n=6) 1.0±0.4 498±118 13.8±1.8 6.4±1.6 (平均値±標準偏差)
- 高齢者での体内動態(参考:外国人データ)
- 高齢者(年齢:平均77歳、クレアチニンクリアランス:平均53mL/min)にセチリジン塩酸塩10mgを単回経口投与した場合、成人(年齢:平均53歳、クレアチニンクリアランス:平均87mL/min)に比べ、血清中濃度消失半減期の延長とCmaxの上昇が認められ、これらの薬物動態パラメータの変化は、腎機能の低下によるものと考えられた。
- 高齢者におけるセチリジン塩酸塩の薬物動態パラメータ
投与量(被験者、例数) Tmax(hr) Cmax(ng/mL) T1/2(hr) AUC(mg・hr/L) 10mg(成人、n=14) 1.0±0.5 384±103 7.4±1.6 3.3±0.9 10mg(高齢者、n=16) 0.9±0.3 460±59 11.8±5.4 5.6±1.8 (平均値±標準偏差)