製品名 リスパダールコンスタ筋注用25mg
リスパダールコンスタ筋注用37.5mg
リスパダールコンスタ筋注用50mg

一般名
risperidone
薬効分類
抗精神病薬
 >非定型抗精神病薬(SDA)
価格
25mg1キット(懸濁用液付):24192円/キット
37.5mg1キット(懸濁用液付):31883円/キット
50mg1キット(懸濁用液付):38780円/キット

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 統合失調症

用法・用量

  • 通常、成人にはリスペリドンとして1回25mgを2週間隔で臀部筋肉内投与する。なお、初回量は25mgとし、その後、症状により適宜増減するが、1回量は50mgを超えないこと。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 昏睡状態の患者[昏睡状態を悪化させるおそれがある。]
  • バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制作用が増強されることがある。]
  • アドレナリン(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く)、クロザピンを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
  • 本剤の成分及びパリペリドンに対し過敏症の既往歴のある患者
副作用
悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)注)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、死亡することがある。
遅発性ジスキネジア(0.6%)
長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ、投与中止後も持続することがある。
麻痺性イレウス(頻度不明)注)
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤は動物実験(イヌ)で制吐作用を有することから、悪心・嘔吐を不顕性化する可能性があるので注意すること。
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)注)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがある。
肝機能障害、黄疸(頻度不明)注)
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)注)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
不整脈(4.6%)
心房細動、心室性期外収縮等があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
脳血管障害(頻度不明)注)
脳血管障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡(頻度不明)注)
高血糖や糖尿病の悪化があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡に至ることがあるので、本剤投与中は、口渇、多飲、多尿、頻尿等の症状の発現に注意するとともに、血糖値の測定を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、インスリン製剤の投与等の適切な処置を行うこと。[「慎重投与」、「重要な基本的注意」の項参照]
低血糖(頻度不明)注)
低血糖があらわれることがあるので、脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]
無顆粒球症、白血球減少(頻度不明)注)
無顆粒球症、白血球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肺塞栓症、深部静脈血栓症(頻度不明)注)
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]
持続勃起症(頻度不明)注)
α交感神経遮断作用に基づく持続勃起症があらわれることがあるので、このような場合には適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー(頻度不明)注)
アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、過去に経口リスペリドンで忍容性が確認されている場合でも、アナフィラキシーを起こした症例が報告されている。
注)本剤の国内臨床試験では認められなかったが、外国臨床試験又は市販後において認められた副作用、並びに経口リスペリドン製剤で認められ、国内でも発生が予測される副作用を頻度不明とした。
注意

次の患者には慎重に投与すること

心・血管系疾患、低血圧、又はそれらの疑いのある患者[一過性の血圧降下があらわれることがある。]
不整脈の既往歴のある患者、先天性QT延長症候群の患者又はQT延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者[本剤の投与によりQTが延長する可能性がある。]
パーキンソン病又はレビー小体型認知症のある患者[悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすくなる。また、錐体外路症状の悪化に加えて、錯乱、意識レベルの低下、転倒を伴う体位不安定等の症状が発現するおそれがある。]
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣閾値を低下させるおそれがある。]
自殺企図の既往及び自殺念慮を有する患者[症状を悪化させるおそれがある。]
肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある(「重要な基本的注意」の項参照)。]
腎障害のある患者[本剤の半減期の延長及びAUCが増大することがある(「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照)。]
糖尿病又はその既往歴のある患者、あるいは糖尿病の家族歴、高血糖、肥満等の糖尿病の危険因子を有する患者[血糖値が上昇することがある(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
小児[「小児等への投与」の項参照]
薬物過敏症の患者
脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者[悪性症候群が起こりやすい。]

重要な基本的注意

本剤は持効性製剤であり、直ちに薬物を体外に排除する方法がないため、本剤を投与する場合は、予めその必要性について十分に検討し、副作用の予防、副作用発現時の処置、過量投与等について十分留意すること。[「用法・用量に関連する使用上の注意」、「副作用」、「過量投与」の項参照]
過去にリスペリドンでの治療経験がない場合には、まず、経口リスペリドン製剤を投与し、忍容性があることを確認した後、本剤を投与すること。
肝障害若しくは腎障害のある患者へ投与する場合には、本剤を投与する前に、少なくとも1日2mgまでの経口リスペリドン製剤により忍容性があることを確認した上で、本剤を投与すること。
本剤投与後の血中濃度は個体間変動が大きく、原因が特定されていない本剤の放出プロファイルから予測できない血中濃度推移を示す症例が認められたとの報告があるため、特に本剤の投与初期及び増量時には、患者の症状を十分観察すること。[「薬物動態」の項参照]
リスペリドンではα交感神経遮断作用に基づく起立性低血圧があらわれることが知られているので、本剤投与にて低血圧があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
興奮、誇大性、敵意等の陽性症状を悪化させる可能性があるので観察を十分に行い、悪化がみられた場合には他の治療法に切り替えるなど適切な処置を行うこと。
本剤の投与により、高血糖や糖尿病の悪化があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡に至ることがあるので、本剤投与中は、口渇、多飲、多尿、頻尿等の症状の発現に注意するとともに、特に糖尿病又はその既往歴あるいはその危険因子を有する患者については、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。[「慎重投与」、「重大な副作用」の項参照]
低血糖があらわれることがあるので、本剤投与中は、脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状に注意するとともに、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。[「重大な副作用」の項参照]
本剤の投与に際し、あらかじめ上記8.及び9.の副作用が発現する場合があることを、患者及びその家族に十分に説明し、高血糖症状(口渇、多飲、多尿、頻尿等)、低血糖症状(脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等)に注意し、このような症状があらわれた場合には、医師の診察を受けるよう指導すること。[「慎重投与」、「重大な副作用」の項参照]
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意すること。[「重大な副作用」の項参照]
調製方法
本剤の使用にあたっては、取扱い方法を熟読すること。
調製は付属の懸濁液調製器具(アダプター)を用い、薬剤及び専用懸濁用液を常温に戻してから行うこと。本剤を冷蔵庫から取り出した後は25℃以下で保管し、7日以内に調製を行うこと。
懸濁後は25℃以下で取り扱い、6時間以内に投与すること。なお、投与直前に激しく振盪し、再懸濁させること。
投与方法
専用懸濁用液及び注射針は付属のものを用いること。
筋肉内注射にあたっては、次の点に注意すること。
注射部位は、左右臀部の外側上部とし、他の筋には投与しないこと。
注射部位は毎回左右交互とし、同一部位への反復注射は行わないこと。
懸濁後の薬剤は1回の投与でシリンジ内の全量を投与すること。
注射部位をもまないように患者に指示すること。
注射部位に疼痛、硬結をみることがある。
本剤は臀部筋肉内のみに投与し、静脈内には絶対に投与しないこと。[静脈内に投与された場合、肺等の臓器に微小塞栓を誘発するおそれがある。]
本剤は、投与3週間後より血中濃度が上昇するため、臨床効果は投与3週間後以降にあらわれると考えられることから、初回投与後3週間は経口抗精神病薬を併用するなど適切な治療を行うこと。また、増量後3週間についても必要に応じて経口抗精神病薬の併用を考慮すること。
なお、増量が必要な場合は、少なくとも同一用量で4週間以上投与した後に、原則として12.5mgずつ、患者の症状を十分観察しながら慎重に増量すること。
本剤は、投与中止後も4~6週間は血中濃度が治療域に維持され、消失するまで約8週間かかるため、投与中止後も一定期間は患者の症状を慎重に観察し、副作用等の発現に十分に注意すること。[「薬物動態」の項参照]
炎症部位への投与は行わないこと。また、本剤による治療中に発熱した場合には、患者の状態を十分観察すること。[リスペリドンマイクロスフェアからの放出が増加し、血中薬物濃度が増加するおそれがある。]
本剤を高齢者に投与したときの血中濃度は非高齢者の範囲内であったが、一般に高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすいことから、患者の症状を十分観察し慎重に投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。]
授乳中の婦人に投与する場合には、授乳を中止させること。[経口リスペリドン製剤においてヒトで乳汁移行が認められている。]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
吸収・血中濃度
未変化体リスペリドンと主代謝物9-ヒドロキシリスペリドン(パリペリドン)は同程度の薬理作用を有することから、本剤の薬物動態については、両成分を合算した「活性成分」として検討された。
<単回投与:外国人での成績>
統合失調症患者に本剤を単回筋肉内投与したときの血漿中薬物濃度は、極めて低い濃度を投与後3週間維持した(ラグタイム)後、投与後3~4週で上昇し、4~6週でCmaxに到達した(メイン・ピーク)。その後、投与7週以降から低下し、約8週後には定量下限未満となる推移を示した。
統合失調症患者に単回筋肉内投与したときの血漿中薬物濃度推移(平均値+S.D.)
*:活性成分(リスペリドン+9-ヒドロキシリスペリドン)
本剤単回投与時の個体間変動は活性成分のCmax及びAUCで24~48%(変動係数)であった。また、本剤の放出プロファイルから予測できない血中濃度推移(ラグタイムにおける一過性の高値又はメイン・ピーク後の上昇)を示す症例が認められた。
統合失調症患者に単回筋肉内投与したときの活性成分(リスペリドン+9-ヒドロキシリスペリドン)の薬物動態パラメータ(平均値±S.D.)
薬物動態パラメータ25mg(n=14)50mg(n=26)
Cmax(ng/mL)16.1±7.1239.8±15.7
tmax(day)34.7±4.032.8±7.1
AUC(0→t)(ng・hr/mL)5644±251311978±4469
AUC(ng・hr/mL)5766±248511654±4129a
t1/2(hr)130.81±118.5795.12±75.74a
a:n=25
<反復投与:日本人での成績>
統合失調症患者に本剤を反復筋肉内投与したときの血漿中薬物濃度は、初回投与後6週(投与4回目)に定常状態に達した。定常状態における血漿中薬物濃度は25~50mgの範囲で用量相関性が認められた。
統合失調症患者に反復筋肉内投与(2週間隔で6回)したときの血漿中薬物濃度推移(平均値+S.D.)
*:活性成分(リスペリドン+9-ヒドロキシリスペリドン)
本剤投与前及び初回投与後3週間の平均血漿中活性成分濃度は、経口リスペリドン製剤又はリスペリドン以外の他の経口抗精神病薬を併用投与された症例をあわせて算出
統合失調症患者に反復筋肉内投与(2週間隔で6回)したときの定常状態における活性成分(リスペリドン+9-ヒドロキシリスペリドン)の薬物動態パラメータ(平均値±S.D.)
薬物動態パラメータ25mg(n=8)37.5mg(n=9)50mg(n=9)
Cmax(ng/mL)22.47±7.4734.15±11.6843.58±15.37
tmax(day)9.45±4.766.59±4.319.41±4.46
AUCτ(ng・hr/mL)5898.19±2010.519104.88±3169.4410673.61±3698.31
Cav(ng/mL)17.60±5.9627.21±9.4031.87±11.11
t1/2(hr)94.34±25.9799.33±40.3795.85±36.87
tmaxは、最終投与を0時間として算出AUCτは、最終投与後2週間の血漿中濃度-時間曲線下面積Cavは、最終投与後2週間の平均血漿中濃度
<腎機能障害患者における経口リスペリドン製剤の薬物動態:外国人での成績>
経口リスペリドン製剤1mgを単回経口投与したとき、活性成分(リスペリドン+9-ヒドロキシリスペリドン)の薬物動態は、健康成人と比して、中等度腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:30~60mL/min/1.73m2)でt1/2に35%の延長及びAUCに2.7倍の増大、重度腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:10~29mL/min/1.73m2)で活性成分のt1/2に55%の延長、AUCに2.6倍の増大が認められた。
分布
体組織への分布(参考:イヌでのデータ)
イヌに本剤を反復筋肉内投与したとき、最終投与後の組織内活性成分濃度は、投与部位の筋肉を除いて最も高かったのは肺で、次いで肝臓、腎臓、リンパ節及び脳の順で高かった。
血液-脳関門通過性
健康成人にリスペリドン1mg錠を単回経口投与し、脳内におけるドパミンD2及びセロトニン5-HT2受容体占拠率について検討した結果、各受容体に結合親和性を有することが確認された。したがって、リスペリドンは血液-脳関門を通過することが示唆された。
血漿蛋白結合率
リスペリドン
約90.0%(in vitro、平衡透析法、10ng/mL)
9-ヒドロキシリスペリドン
約77.4%(in vitro、平衡透析法、50ng/mL)
代謝
リスペリドンはCYP2D6及び一部CYP3A4により、活性代謝物9-ヒドロキシリスペリドンに代謝される。
代謝物の活性の有無
主代謝物9-ヒドロキシリスペリドンの活性はin vitro及びin vivoの薬理試験においてリスペリドン未変化体とほぼ同程度かやや弱いことが示されている。
排泄
日本人健康成人にリスペリドン1mg錠及び2mg錠を経口投与した場合、投与後72時間までに排泄された尿中未変化体は約2%であり、主代謝物の9-ヒドロキシリスペリドンは約20%であった。外国人健康成人に14C-リスペリドン1mgを単回経口投与した場合、投与後7日間までに放射活性の14%が糞中に、69%が尿中に排泄された。
相互作用(外国人における経口リスペリドン製剤での成績)
健康成人、健康高齢者又は患者(統合失調症、統合失調感情障害、双極性障害、精神病)を対象とした薬物相互作用の検討結果を以下に示す。
リスペリドンの薬物動態に対する他剤の影響
<カルバマゼピン>
統合失調症患者11例にCYP3A4誘導作用を有するカルバマゼピン(400~1000mg/日反復投与)とリスペリドン(6mg/日反復投与)を21日間併用したときの活性成分(リスペリドン+9-ヒドロキシリスペリドン)のCmax及びAUCτは約50%減少した。
<シメチジン及びラニチジン>
健康成人12例にCYP3A4及びCYP2D6阻害作用を有するシメチジン(800mg/日反復投与)とリスペリドン(1mg単回投与)を併用したときの活性成分のCmax及びAUCはそれぞれ25%及び8%増加した。また、ラニチジン(300mg/日反復投与)と併用したとき、それぞれ36%及び20%増加した。
<パロキセチン>
統合失調症患者12例にCYP2D6阻害作用を有するパロキセチン(10、20及び40mg/日反復投与)とリスペリドン(4mg/日反復投与)を併用したとき、活性成分の定常状態におけるトラフ値がそれぞれ1.3、1.6及び1.8倍上昇した。
<セルトラリン>
統合失調症又は統合失調感情障害患者11例にCYP2D6阻害作用を有するセルトラリン(50mg/日反復投与)とリスペリドン(4~6mg/日反復投与)を併用したとき、活性成分の血漿中濃度に併用薬は影響を及ぼさなかった。また、セルトラリンを100mg/日に増量した患者では、活性成分の定常状態におけるトラフ値が15%上昇し、150mg/日に増量した2例では、それぞれ36%及び52%上昇した。
<フルボキサミン>
統合失調症患者11例にCYP3A4及びCYP2D6阻害作用を有するフルボキサミン(100mg/日反復投与)とリスペリドン(3~6mg/日反復投与)を併用したとき、活性成分の血漿中濃度に併用薬は影響を及ぼさなかった。また、フルボキサミンを200mg/日に増量した患者では、リスペリドンの定常状態におけるトラフ値が86%上昇したが、9-ヒドロキシリスペリドンの血漿中濃度に影響を及ぼさなかった。
<イトラコナゾール>
統合失調症患者19例にCYP3A4阻害作用を有するイトラコナゾール(200mg/日反復投与)とリスペリドン(2~8mg/日反復投与)を併用したときの活性成分の定常状態におけるトラフ値は65%上昇した。
<ベラパミル>
健康男性成人12例にP糖蛋白阻害作用を有するベラパミル(240mg反復投与)とリスペリドン(1mg単回投与)を併用したときの活性成分のCmax及びAUCはそれぞれ1.3倍及び1.4倍増加した。
<その他>
統合失調症患者12例にCYP2D6の基質であるアミトリプチリン(50~100mg/日反復投与)とリスペリドン(6mg/日反復投与)を7日間併用したとき、健康成人18例にCYP3A4阻害作用を有するエリスロマイシン(2000mg/日反復投与)とリスペリドン(1mg単回投与)を併用したとき、双極性障害患者19例にCYP3A4の基質であるトピラマート(100~400mg/日反復投与)とリスペリドン(1~6mg/日反復投与)を39日間併用したとき、健康高齢者16例にCYP2D6及びCYP3A4の基質であるガランタミン(8~24mg/日反復投与)とリスペリドン(1mg/日反復投与)を7日間併用したとき、健康成人24例にCYP2D6及びCYP3A4の基質であるドネペジル(5mg/日反復投与)とリスペリドン(1mg/日反復投与)を14日間併用したとき、それぞれ活性成分の薬物動態に併用薬の影響は認められなかった。
他剤の薬物動態に対するリスペリドンの影響
健康高齢者18例にジゴキシン(0.125mg/日)とリスペリドン(0.5mg/日)を10日間併用したとき、双極I型障害患者10例にバルプロ酸(1000mg/日)とリスペリドン(2~4mg/日)を14日間併用したとき、それぞれの薬剤の薬物動態に併用の影響は認められなかった。精神病患者13例にリチウム(炭酸リチウムとして443~1330mg/日)を反復投与したときのリチウムの薬物動態に、リスペリドン以外の他の抗精神病薬併用からリスペリドン(6mg/日反復投与)併用へ変更しても影響はみられなかった。また、(1)での同時検討で、リスペリドンはカルバマゼピン、エリスロマイシン、トピラマート、ガランタミン及びドネペジルの血漿中濃度に影響を及ぼさなかった。