製品名 ラジレス錠150mg

一般名
Aliskiren Fumarate
薬効分類
降圧薬
 >直接的レニン阻害薬
価格
150mg1錠:125円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 高血圧症

用法・用量

  • 通常、成人にはアリスキレンとして150mgを1日1回経口投与する。
    なお、効果不十分な場合は、300mgまで増量することができる。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
  • イトラコナゾール、シクロスポリンを投与中の患者(「3.相互作用」の項参照)
  • アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤を投与中の糖尿病患者(ただし、アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤投与を含む他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)〔非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。〕(「2.重要な基本的注意」(1)、(3)及び(5)、「3.相互作用」の項参照)
副作用
血管浮腫(頻度不明)注)
呼吸困難、嚥下困難及び顔面、口唇、咽頭、舌、四肢の腫脹等が症状としてあらわれることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー(頻度不明)注)
アナフィラキシー(喘鳴、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高カリウム血症(1%未満)
重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。
腎機能障害(1%未満)
重篤な腎機能障害があらわれることがあり、慢性腎不全が増悪した例も報告されているので、患者の状態を十分観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
注)承認時までの国内臨床試験で認められなかった副作用
注意

次の患者には慎重に投与すること

両側性もしくは片側性の腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者(「2.重要な基本的注意」(2)の項参照)
高カリウム血症の患者(「2.重要な基本的注意」(4)及び(5)の項参照)
腎機能障害のある患者(「2.重要な基本的注意」(3)の項参照)
高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)
体液量又は塩分が明らかに減少している患者(例えば、血液透析中の患者、高用量の利尿剤の投与を受けている患者、厳重な減塩療法中の患者)、レニン-アンジオテンシン系阻害剤を併用している患者においては、症候性の低血圧を起こすおそれがある。症候性低血圧が生じた場合には適切な処置を行うこと。
両側性もしくは片側性の腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体濾過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避けること。
腎機能障害のある患者においては、血清カリウム値及び血清クレアチニン値が上昇するおそれがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与は避けること。
レニン-アンジオテンシン系阻害剤併用時、腎機能障害患者、糖尿病患者、高齢者等では血清カリウム値が高くなりやすく、高カリウム血症が発現又は増悪するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。
降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
本剤はバイオアベイラビリティ(生物学的利用率)が低く個体間及び個体内変動が大きいため、種々の要因により臨床用量で推定される血中濃度を上回る可能性がある。(「3.相互作用」、【薬物動態】の項参照)
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
本剤の投与に際しては患者ごとの背景を十分に考慮し、本剤適用の可否を慎重に判断すること。(「1.慎重投与」、「2.重要な基本的注意」、「3.相互作用」の項参照)
本剤服用時期は患者ごとに食後又は食前(空腹時)のいずれかに規定し、原則として毎日同じ条件で服用するよう指導すること。なお、本剤は、食前(空腹時)投与で食後投与に比べ血中濃度が高くなること等を踏まえ、食後投与での開始を考慮すること。本剤服用時期を変更する場合には症状の変化に特に注意すること。(【薬物動態】の項参照)
高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)ので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
高齢者の薬物動態試験で、本剤の血漿中濃度が非高齢者に比べて高くなることが認められている。(【薬物動態】の項参照)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。[妊婦への投与に関する情報は得られていない。アンジオテンシンII受容体拮抗剤並びにアンジオテンシン変換酵素阻害剤で、妊娠中期~末期に投与された患者に胎児・新生児死亡、羊水過少症、胎児・新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全、羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、脳、頭蓋顔面の奇形、肺の発育形成不全等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたアンジオテンシン変換酵素阻害剤におけるレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。]
授乳中の婦人への投与を避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行するとの報告がある。]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
血中濃度
健康成人男子に本剤150及び300mgを単回経口投与(空腹時)したとき、アリスキレンは速やかに吸収され、血漿中薬物濃度は投与後1.5時間(中央値)で最高濃度に到達した。また、Cmax及びAUCは300mg投与まで投与量の増加にほぼ比例して増大し、平均消失半減期は約33.5~37.0時間であった。
健康成人男子に本剤300mgを1日1回7日間反復経口投与(空腹時)したとき、投与5~7日後に定常状態に達し、単回投与と比べ約2倍の累積が認められた。
健康成人男子に本剤150mgを食後に1日1回7日間反復経口投与したときのCmax及びAUCは、空腹時投与に比べ、それぞれ75%及び55%低下した。また、食後投与ではTmaxは延長した。
本剤の絶対バイオアベイラビリティ(生物学的利用率)は約2~3%であった。健康成人(空腹時)の個体内変動の変動係数(CV%)はCmaxで53%、AUCで34%であり、個体間変動のCV%はCmaxで76%、AUCで54%であった。(外国人のデータ)
健康成人男子に本剤を単回経口投与したときの薬物動態パラメータ(空腹時)
投与量Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUC0-24h(ng・h/mL)T1/2(h)
150mg83.7±71.41.5(0.5~6)388±23637.0±7.2
300mg150±671.5(0.5~6)696±36933.5±5.1
n=6、平均±標準偏差、※:中央値(範囲)
健康成人男子に本剤を単回経口投与したときの平均血漿中薬物濃度推移(空腹時)(平均値±標準偏差、n=6)
健康成人男子に本剤150mgを1日1回7日間反復経口投与したときの薬物動態パラメータ(空腹時及び食後)
投与条件Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUC0-t(ng・h/mL)
空腹時122±86.10.4(0.4~4)1,100±469
食後37.0±46.61.0(0.5~6)509±316
空腹時n=33、食後n=34、平均±標準偏差、※:中央値(範囲)
健康成人男子に本剤150mgを1日1回7日間反復経口投与したときの平均血漿中薬物濃度推移(空腹時及び食後)(平均値±標準偏差)
分布
ヒトにおける本剤の血漿蛋白結合率は約50%であった。In vitro試験では10~500ng/mLの濃度で、濃度依存性は認められなかった。
代謝・排泄
健康成人にアリスキレンの14C標識体300mgを単回経口投与(空腹時)したとき、血漿中には主として未変化体が存在した。投与後168時間までに、投与量の約0.6%(未変化体は投与量の約0.4%)が尿中に、約91%(未変化体は投与量の約78%)が糞中に排泄された。アリスキレンを経口投与したとき、ほとんど体内で代謝を受けないが、代謝には主にCYP3A4が関与した。(外国人のデータ)
薬物間相互作用(P糖蛋白(Pgp)阻害作用を有する薬剤との薬物間相互作用)
イトラコナゾール
健康成人にイトラコナゾール100mgと本剤150mgを併用投与(空腹時)したとき、アリスキレンのCmaxは約5.8倍、AUCは約6.5倍に増加した。(外国人のデータ)
シクロスポリン
健康成人にシクロスポリン200又は600mgと本剤75mgを併用投与(空腹時)したとき、アリスキレンのCmaxは約2.5倍、AUCは約5倍に増加した。(外国人のデータ)
ベラパミル
健康成人にベラパミル240mgと本剤300mgを併用投与(空腹時)したとき、アリスキレンのCmax及びAUCは約2倍に増加した。一方、ベラパミル及びその代謝物のAUCは約10~25%減少した。(外国人のデータ)
アトルバスタチン
健康成人にアトルバスタチン80mgと本剤300mgを併用投与(空腹時)したとき、アリスキレンのCmax及びAUCは約1.5倍に増加したが、アトルバスタチン及びその代謝物の薬物動態に大きな変化はみられなかった。(外国人のデータ)
ケトコナゾール(経口剤は国内未発売)
健康成人にケトコナゾール200mgと本剤300mgを併用投与(空腹時)したとき、アリスキレンのCmax及びAUCは約1.8倍に増加した。(外国人のデータ)
患者背景の影響
腎機能障害患者での試験
腎機能障害患者(軽症~重症)に本剤300mgを経口投与(空腹時)したとき、アリスキレンの暴露量(Cmax及びAUC)は、単回投与及び定常状態において、健康成人の約0.8~2.3倍であり、暴露量と腎機能障害の重症度との関連はみられなかった。
血液透析を受けている末期腎不全患者に本剤300mgを経口投与したときのCmax及びAUCは、健康成人のそれぞれ約1.2倍及び約1.6倍であった。(外国人のデータ)
肝機能障害患者での試験
肝機能障害患者(軽症~重症)に本剤300mgを経口投与(空腹時)したとき、軽症、中等症及び重症肝機能障害患者との間に薬物動態パラメータの差は認められなかった。また、健康成人と比較して薬物動態パラメータに差は認められなかった。(外国人のデータ)
高齢者での試験
65歳以上の高齢者に本剤300mgを単回経口投与(空腹時)したとき、アリスキレンの暴露量(Cmax及びAUC)は、非高齢者(18~45歳)の約1.3~1.6倍であった。高齢者において暴露量が増加する傾向が認められたものの、非高齢者と比べて有効性及び安全性に差はみられなかった。(外国人のデータ)
薬力学的効果
軽症から中等症本態性高血圧患者に本剤150又は300mgを経口投与(食後)したとき、血漿レニン活性(PRA)は低下した。