製品名 複合アレビアチン配合錠

一般名
Phenytoin
Phenobarbital
薬効分類
抗てんかん薬
 >ヒダントイン系薬配合薬
価格
1錠:5.8円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • てんかんのけいれん発作

    • 強直間代発作(全般けいれん発作、大発作)
    • 焦点発作(ジャクソン型発作を含む)
  • 自律神経発作
  • 精神運動発作

用法・用量

  • 通常成人1日1~4錠を分割経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分、ヒダントイン系化合物又はバルビツール酸系化合物に対し過敏症の患者
  • 重篤な心障害のある患者〔血圧降下や心拍数が減少するおそれがある。〕
  • 重篤な肝障害、腎障害のある患者〔これらの症状の悪化、また、血中濃度上昇のおそれがある。〕
  • 重篤な肺障害のある患者〔呼吸抑制を起こすおそれがある。〕
  • 急性間欠性ポルフィリン症の患者〔ポルフィリン合成が増加し、症状が悪化するおそれがある。〕
  • ボリコナゾール、タダラフィル(肺高血圧症を適応とする場合)、リルピビリン、アスナプレビル、ダクラタスビル、バニプレビル、マシテンタン、ソホスブビルを投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕
副作用
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)
観察を十分に行い、発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒感、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
過敏症症候群
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
SLE様症状
SLE様症状(発熱、紅斑、関節痛、肺炎、白血球減少、血小板減少、抗核抗体陽性等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
依存性
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、不眠、けいれん、悪心、幻覚、妄想、興奮、錯乱又は抑うつ状態等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、単球性白血病、血小板減少、溶血性貧血、赤芽球癆
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
劇症肝炎、肝機能障害、黄疸
劇症肝炎、著しいAST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
間質性肺炎
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎(肺臓炎)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
呼吸抑制
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
悪性リンパ腫、リンパ節腫脹
観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、減量するなど適切な処置を行うこと。
小脳萎縮
フェニトインの長期投与例で、小脳萎縮があらわれることがあり、持続したフェニトインの血中濃度上昇との関連が示唆されているので、小脳症状(眼振、構音障害、運動失調等)に注意し、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症
横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
急性腎不全、間質性腎炎
急性腎不全、間質性腎炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
悪性症候群
悪性症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、意識障害、筋強剛、不随意運動、発汗、頻脈等があらわれた場合には、本剤の投与中止、体冷却、水分補給、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
虚弱者、呼吸機能の低下している患者〔呼吸抑制を起こすことがある。〕
頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症の患者〔本剤の作用が強くあらわれることがある。〕
心障害、肝障害、腎障害のある患者〔「禁忌」の項参照〕
血液障害のある患者〔血液障害が悪化するおそれがある。〕
甲状腺機能低下症の患者〔甲状腺機能の異常をきたすおそれがある。〕
薬物過敏症のある患者
アルコール中毒のある患者〔中枢抑制作用が増強される。〕
薬物依存の傾向又は既往歴のある患者〔精神依存及び身体依存を示すおそれがある。〕
重篤な神経症の患者〔依存を示すおそれがある。〕
糖尿病の患者〔2型糖尿病の患者で、高血糖を起こしたとの報告がある。〕

重要な基本的注意

混合発作型では、単独投与により小発作の誘発又は増悪を招くことがある。
連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
なお、高齢者、虚弱者の場合は特に注意すること。
連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
眼振、構音障害、運動失調、眼筋麻痺等の症状はフェニトインの過量投与の徴候であることが多いので、このような症状があらわれた場合には、至適有効量まで徐々に減量すること。
用量調整をより適切に行うためには、フェニトインの血中濃度測定を行うことが望ましい。〔「薬物動態」の項参照〕

高齢者への投与

少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。なお、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。〔高齢者では、呼吸抑制、興奮、抑うつ、錯乱等があらわれやすい。「重要な基本的注意」の項参照〕

妊婦・産婦・授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性(母体のてんかん発作頻発を防ぎ、胎児を低酸素状態から守る)が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中にフェニトイン、フェノバルビタールを投与された患者の中に、奇形を有する児(口唇裂、口蓋裂、心奇形、大動脈縮窄症等)を出産した例が多いとの疫学的調査報告がある。〕
妊娠中にやむを得ず本剤を投与する場合には、可能な限り他の抗てんかん剤と併用しないことが望ましい。〔妊娠中にフェニトインを他の抗てんかん剤(特にプリミドン)と併用して投与された患者群に、奇形を有する児を出産した例がフェニトイン単独投与群と比較して多いとの疫学的調査報告がある。〕
妊娠中の投与により、児に腫瘍(神経芽細胞腫等)がみられたとの報告がある。
妊娠中の投与により、新生児に出血傾向、呼吸抑制等を起こすことがある。
分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状(多動、振戦、反射亢進、過緊張等)があらわれることがある。
授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には、授乳を避けさせること。〔フェノバルビタールはヒト母乳中へ移行し、新生児、乳児に傾眠、哺乳量低下を起こすことがある。〕
妊娠中の投与により、葉酸低下が生じるとの報告がある。

薬物動態

血中濃度
〔健康成人12例、フェニトイン100mg1回投与〕
Tmax(h)Cmax(μg/mL)t1/2(h)
4.2±0.31.87±0.1113.9±1.7
平均値±標準誤差
〔健康成人(外国人)、フェノバルビタール30mg1回投与〕
Tmax(h)Cmax(μg/mL)t1/2(h)
3.50.7281.6
血漿・血清蛋白結合率
フェニトイン
約90%(in vitro、ヒト血漿、約20μg/mL、限外ろ過法)
フェノバルビタール
約45%(in vitro、ヒト血清、21~83μg/mL、限外ろ過法)
主な代謝産物及び代謝経路
主として肝臓で、フェニトインはフェニル基の一つが水酸化され、5-(p-hydroxyphenyl)-5-phenylhydantoin(HPPH)が生成した後、大部分はグルクロン酸抱合され、フェノバルビタールはフェニル基が水酸化され、5-ethyl-5-(p-hydroxyphenyl)barbituric acid(p-HPB)が生成した後、一部はグルクロン酸又は硫酸抱合される。
排泄経路及び排泄率
排泄経路
主として尿中
排泄率
フェニトイン投与後6日間における排泄率は、尿中に総HPPHとして96.9~99.0%、フェニトインとして0.4~0.7%、糞中に総HPPHとしてtrace~1.2%、フェニトインとして0.5%であった〔健康成人、フェニトイン100mg1回投与〕。フェノバルビタール投与後24時間における尿中排泄率は、フェノバルビタールとして25%、総p-HPBとして17%であった〔てんかん患者(外国人)、フェノバルビタール30~90mg反復投与〕。
有効血中濃度
てんかんの重症度や症例によって違いはあるが、一般にフェニトインは10~20μg/mL(成人の強直間代発作)が、また、フェノバルビタールは10~30μg/mLが目安として示されている。
代謝酵素
フェニトインのチトクロームP-450分子種
主としてCYP2C9及び一部CYP2C19
投与量と血中濃度との関係
定常状態におけるフェニトイン血中濃度と投与量の関係はMichaelis-Menten式〔C=Km・D/(Dmax-D)〕を用いた曲線(図)で近似され、有効血中濃度付近では、投与量の増減が血中濃度に及ぼす影響は極めて大きい。また、定数Dmax、Kmの個人差は大きく、さらに成人に比較して年少児ほどDmaxの値は大きくなる。このため、フェニトインの血中濃度測定が、至適投与量の検討ないしは中毒症状発現防止に役立てられている。
C:定常状態血中濃度(μg/mL)
D:投与量(mg/kg/日)
Dmax:1日に代謝しうる最大投与量(mg/kg/日)
Km:1/2Dmaxに対応する血中濃度(μg/mL)
その他
フェニトインはCYP3A、CYP2B6及びP糖蛋白の誘導作用を有し、フェノバルビタールはCYP3A等の誘導作用を有する。