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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 高血圧症

用法・用量

  • レザルタス配合錠LD

    • 通常、成人には1日1回1錠(オルメサルタン メドキソミル/アゼルニジピンとして10mg/8mg)を朝食後経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。
  • レザルタス配合錠HD

    • 通常、成人には1日1回1錠(オルメサルタン メドキソミル/アゼルニジピンとして20mg/16mg)を朝食後経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  • 2.3 アゾール系抗真菌剤(経口剤、注射剤)(イトラコナゾール、ミコナゾール、フルコナゾール、ホスフルコナゾール、ボリコナゾール)、HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル含有製剤、ネルフィナビル、アタザナビル、ホスアンプレナビル、ダルナビル含有製剤)、コビシスタット含有製剤を投与中の患者[10.1参照]
  • 2.4 アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。
9.1.2 高カリウム血症の患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。
9.1.3 脳血管障害のある患者
過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させるおそれがある。
9.1.4 厳重な減塩療法中の患者
低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.4参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害(血清クレアチニン値 3.0mg/dL以上)のある患者
これらの患者を対象とした有効性及び安全性を検討する臨床試験は実施していない。腎機能を悪化させるおそれがある。[16.6.1参照]
9.2.2 血液透析中の患者
低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.4参照]
9.3 肝機能障害患者
軽度又は中等度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類スコア:5~9)でオルメサルタン メドキソミル単独投与時のオルメサルタンの血漿中濃度が上昇することが報告されている。また、アゼルニジピンは肝臓で代謝される。[16.6.2参照]
9.4 生殖能を有する者
9.4.1 妊娠する可能性のある女性
妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている。
本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。[9.5参照]
(1)本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
(2)次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
・妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
・妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
・妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
妊娠中期及び末期にアンジオテンシンII受容体拮抗剤又はアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形、肺の形成不全等があらわれたとの報告がある。
アゼルニジピンでは動物実験(ラット)で妊娠前~初期の投与において着床前及び着床後胚死亡率の増加、出生児の体重低下、妊娠期間及び分娩時間の延長が認められている。また、妊娠末期の投与において妊娠期間及び分娩時間の延長が認められている。[2.2、9.4.1参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。
オルメサルタン メドキソミルでは動物実験(ラット)の5mg/kg/日で乳汁中への移行が認められている。また、動物実験(ラット周産期及び授乳期経口投与)の200mg/kg/日で出生児に腎盂拡張を伴う死亡及び体重減少が、8mg/kg/日で出生児に体重増加抑制及び生後分化の遅延が認められている。
アゼルニジピンでは動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤はオルメサルタン メドキソミルとアゼルニジピンの配合剤であり、オルメサルタン メドキソミルとアゼルニジピン双方の副作用が発現するおそれがあるため、本剤の適切な使用を検討すること。[5.1、5.2、7.1、7.2参照]
8.2 アンジオテンシンII受容体拮抗剤投与中に重篤な肝機能障害があらわれたとの報告があるので、肝機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと。[11.1.5参照]
8.3 手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンII受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン-アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こす可能性がある。
8.4 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
8.5 カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量すること。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
本剤(オルメサルタン メドキソミル含有製剤)をメトホルミン塩酸塩製剤又はカモスタットメシル酸塩製剤等と一包化し高温多湿条件下にて保存した場合、メトホルミン塩酸塩製剤又はカモスタットメシル酸塩製剤等が変色することがあるので、一包化は避けること。
14.2 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 次のオルメサルタン メドキソミルとアゼルニジピンの用法及び用量を踏まえ、患者毎に用量を決めること。[8.1参照]
<オルメサルタン メドキソミル>
通常、成人にはオルメサルタン メドキソミルとして10~20mgを1日1回経口投与する。なお、1日5~10mgから投与を開始し、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は40mgまでとする。
<アゼルニジピン>
通常、成人にはアゼルニジピンとして8~16mgを1日1回朝食後経口投与する。なお、1回8mgあるいは更に低用量から投与を開始し、症状により適宜増減するが、1日最大16mgまでとする。
7.2 原則として、増量は1つの有効成分ずつ行うこと。[8.1参照]

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 過度の血圧低下のおそれ等があり、本剤を高血圧治療の第一選択薬としないこと。[8.1参照]
5.2 原則として、オルメサルタン メドキソミル及びアゼルニジピンを併用している場合、あるいはいずれか一方を使用し血圧コントロールが不十分な場合に、本剤への切り替えを検討すること。[8.1参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康な成人男性12例に本剤(オルメサルタン メドキソミル20mg/アゼルニジピン16mg)を食後単回経口投与したとき、活性代謝物オルメサルタン及びアゼルニジピンは、それぞれ投与後3.5及び3.0時間にCmaxに達し、5.9及び11.2時間の半減期(t1/2)で消失した。
パラメータオルメサルタンアゼルニジピン
Cmax(ng/mL)842(20)26.8(42)
Tmax注1)(hr)3.5(2.0~6.0)3.0(2.0~6.0)
t1/2(hr)5.9(8.1)11.2(11.7)
AUC0-tz(ng・hr/mL)4258(16)174(28)
n=12、幾何平均(幾何CV%)、注1)中央値(最小値~最大値)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
本剤を空腹時に投与したとき、オルメサルタンのAUCは食後投与と差がなく、アゼルニジピンのAUCは食後投与の57%であった。
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合率(超遠心法)
ヒト血漿蛋白結合率はオルメサルタンが99%であり、アゼルニジピンが93%であった(in vitro)。
16.4 代謝
オルメサルタン メドキソミルは、経口投与後、主に小腸上皮、肝臓又は血漿においてエステラーゼによる加水分解を受け、活性代謝物のオルメサルタンに代謝される。
アゼルニジピンは、経口投与後、主に小腸及び肝臓で代謝され、CYP3A4によりジヒドロピリジン環が酸化される。[10.参照]
16.5 排泄
健康な成人男性6例に14C-オルメサルタン メドキソミル20mgを単回経口投与したところ、総投与放射能排泄率は、尿中が12.6%(240時間後まで)、糞中が77.2%(312時間後まで)であった(外国人データ)。
健康な成人男性4例に14C-アゼルニジピン4mgを単回経口投与したところ、投与後7日までの尿及び糞中への総投与放射能排泄率は、尿中が26%、糞中が63%であった(外国人データ)。
注2)本剤の承認用量はオルメサルタン メドキソミル/アゼルニジピンとして10mg/8mg又は20mg/16mgである。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
健康な成人男性8例と、腎機能障害患者26例を重症度別に8~9例ずつ3群に分けた計34例に対し、オルメサルタン メドキソミル10mgを1日1回7日間反復経口投与したときの7日目の定常状態における血漿中オルメサルタンのAUCの幾何平均値は、腎機能正常者と比較して、軽度、中等度及び重度腎機能障害患者でそれぞれ1.6倍、1.8倍、2.8倍であった(外国人データ)。
腎機能低下を伴う高血圧症患者6例(血清クレアチニン1.5~5.3mg/dL)にアゼルニジピン8mgを1日1回朝食後7日間反復経口投与したところ、投与7日目のCmaxは17.1ng/mL、AUC0-24は154.5ng・hr/mLであり、投与1日目(Cmax:8.6ng/mL、AUC0-24:67.3ng・hr/mL)に比べ有意に高かった。[9.2.1参照]
16.6.2 肝機能障害患者
軽度及び中等度の肝機能障害患者12例にオルメサルタン メドキソミル10mgを空腹時単回経口投与したとき、肝機能正常者と比較して血漿中オルメサルタンのAUCの幾何平均値はそれぞれ1.1倍、1.7倍であった(外国人データ)。
軽度及び中等度の肝機能障害患者及び健康人各8例にアゼルニジピン8mgを単回経口投与したところ、ほぼ同様の血漿中濃度推移を示した(外国人データ)。[9.3参照]
16.6.3 高齢者
高齢高血圧症患者(75歳以上)17例にオルメサルタン メドキソミル10mgを1日1回14日間反復経口投与したところ、非高齢患者に比較しAUCの幾何平均値が1.4倍高値を示したが、蓄積性はほとんど認められなかった(外国人データ)。
高齢高血圧症患者(65~84歳)5例にアゼルニジピン8mgを1日1回朝食後7日間反復経口投与したところ、投与7日目のCmaxは25.7ng/mL、AUC0-24は242.8ng・hr/mLであり、投与1日目(Cmax:15.8ng/mL、AUC0-24:107.0ng・hr/mL)に比べ有意に高かった。
16.8 その他
16.8.1 配合有効成分間の相互作用
オルメサルタン メドキソミル20mg投与時のオルメサルタンのAUC及びCmaxは、アゼルニジピン16mgの併用投与により影響を受けなかった。アゼルニジピン16mg投与時のアゼルニジピンのCmaxは、オルメサルタン メドキソミル20mgの併用投与により単独投与と比較して22%低下したが、AUCは影響を受けなかった。
16.8.2 生物学的同等性
健康な成人男性に本剤(オルメサルタン メドキソミル/アゼルニジピンとして10mg/8mg又は20mg/16mg)1錠と、オルメサルタン メドキソミル錠(本剤と同量のオルメサルタン メドキソミルを含有)及びアゼルニジピン錠(本剤と同量のアゼルニジピンを含有)各1錠を空腹時単回経口投与した結果、オルメサルタン及びアゼルニジピンの血漿中濃度推移は本剤投与と併用投与で類似し、生物学的に同等であった。本剤投与時及び各単剤併用時のオルメサルタン及びアゼルニジピンの薬物動態パラメータは次表のとおりであった。
パラメータLD錠(n=24)(OLM10mg/AZ8mg)単剤併用(n=24)(OLM10mg及びAZ8mg)
オルメサルタンアゼルニジピンオルメサルタンアゼルニジピン
Cmax(ng/mL)339(15)4.6(34)324(13)4.5(33)
Tmax注3)(hr)2.0(1.0~4.0)2.5(2.0~4.0)2.0(1.0~4.0)3.0(2.0~6.0)
t1/2(hr)6.3(12.1)11.2(11.9)6.4(12.4)11.0(14.3)
AUC0-32(ng・hr/mL)2109(24)35(37)1977(21)36(37)
パラメータHD錠(n=23)(OLM20mg/AZ16mg)単剤併用(n=23)(OLM20mg及びAZ16mg)
オルメサルタンアゼルニジピンオルメサルタンアゼルニジピン
Cmax(ng/mL)622(20)10.5(39)581(23)11.0(41)
Tmax注3)(hr)2.0(1.0~4.0)3.0(2.0~6.0)3.0(1.0~6.0)3.0(2.0~10.0)
t1/2(hr)6.6(11.5)11.2(14.8)6.3(12.6)10.8(10.2)
AUC0-32(ng・hr/mL)4282(20)102(42)4274(26)102(44)
幾何平均(幾何CV%)、注3)中央値(最小値~最大値)
OLM:オルメサルタン メドキソミル、AZ:アゼルニジピン

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アゾール系抗真菌剤(経口剤、注射剤)
イトラコナゾール(イトリゾール)、ミコナゾール(フロリード)、フルコナゾール(ジフルカン)、ホスフルコナゾール(プロジフ)、ボリコナゾール(ブイフェンド)
[2.3参照]
イトラコナゾールとの併用によりアゼルニジピンのAUCが2.8倍に上昇することが報告されている。これらの薬剤がCYP3A4を阻害し、アゼルニジピンのクリアランスが低下すると考えられる。
HIVプロテアーゼ阻害剤
リトナビル含有製剤(ノービア、カレトラ)、ネルフィナビル(ビラセプト)、アタザナビル(レイアタッツ)、ホスアンプレナビル(レクシヴァ)、ダルナビル含有製剤(プリジスタ、プレジコビックス)
コビシスタット含有製剤
スタリビルド、ゲンボイヤ、プレジコビックス
[2.3参照]
アゼルニジピンの作用が増強されるおそれがある。これらの薬剤がCYP3A4を阻害し、アゼルニジピンのクリアランスが低下すると考えられる。
アリスキレンフマル酸塩
ラジレス
(糖尿病患者に使用する場合。ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く。)
[2.4参照]
非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン、トリアムテレン等
カリウム補給剤
塩化カリウム等
オルメサルタン メドキソミルとの併用により、血清カリウム値が上昇することがある。オルメサルタン メドキソミルのアルドステロン分泌抑制作用によりカリウム貯留作用が増強するおそれがある。
危険因子:腎機能障害のある患者
利尿降圧剤
フロセミド
トリクロルメチアジド等
[11.1.4参照]
一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。利尿降圧剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
リチウム製剤
炭酸リチウム
オルメサルタン メドキソミルとの併用により、リチウム中毒が起こるおそれがある。明確な機序は不明であるが、ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、オルメサルタン メドキソミルがナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる。
アリスキレンフマル酸塩腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのオルメサルタン メドキソミルとアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。オルメサルタン メドキソミルのレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
アンジオテンシン変換酵素阻害剤腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。オルメサルタン メドキソミルのレニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤オルメサルタン メドキソミルの降圧作用が減弱するおそれがある。非ステロイド性消炎鎮痛剤は、血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成阻害作用により、オルメサルタン メドキソミルの降圧作用を減弱させる可能性がある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤腎機能を悪化させるおそれがある。プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
他の降圧剤過度の降圧が起こるおそれがある。降圧剤の用量調節等に注意すること。作用メカニズムの異なる降圧剤の併用により薬理作用が増強される。
ジゴキシンアゼルニジピンとの併用によりジゴキシンのCmaxが1.5倍、AUCが1.3倍に上昇することが報告されている。必要があればジゴキシンを減量すること。ジゴキシンの腎排泄(尿細管分泌)及び腎外からの排泄を阻害するためと考えられる。
シメチジン
イマチニブメシル酸塩
マクロライド系抗生物質
エリスロマイシン、クラリスロマイシン等
アゼルニジピンの作用が増強されるおそれがある。必要があれば本剤の成分であるアゼルニジピンを減量した処方に切り替えること、あるいはこれらの薬剤の投与を中止すること。これらの薬剤がCYP3A4を阻害し、アゼルニジピンのクリアランスが低下すると考えられる。
シンバスタチンアゼルニジピンとの併用によりシンバスタチンのAUCが2.0倍に上昇することが報告されている。必要があれば本剤又はシンバスタチンの投与を中止すること。アゼルニジピンとこれらの薬剤がCYP3A4を競合的に阻害することにより、相互のクリアランスが低下すると考えられる。
腎機能障害のある患者は特に注意すること。
シクロスポリンアゼルニジピン又はこれらの薬剤の作用が増強されるおそれがある。必要があれば本剤の成分であるアゼルニジピンを減量した処方に切り替えること、又はこれらの薬剤を減量すること。アゼルニジピンとこれらの薬剤がCYP3A4を競合的に阻害することにより、相互のクリアランスが低下すると考えられる。
腎機能障害のある患者は特に注意すること。
ベンゾジアゼピン系薬剤
ジアゼパム、ミダゾラム、トリアゾラム等
経口黄体・卵胞ホルモン
経口避妊薬等
アゼルニジピン又はこれらの薬剤の作用が増強されるおそれがある。必要があれば本剤の成分であるアゼルニジピンを減量した処方に切り替えること、又はこれらの薬剤を減量すること。アゼルニジピンとこれらの薬剤がCYP3A4を競合的に阻害することにより、相互のクリアランスが低下すると考えられる。
タンドスピロンクエン酸塩アゼルニジピンの作用が増強されるおそれがある。必要があれば本剤の成分であるアゼルニジピンを減量した処方に切り替えること、あるいはタンドスピロンクエン酸塩の投与を中止すること。セロトニン受容体を介した中枢性の血圧降下作用が降圧作用を増強する。
リファンピシン
フェニトイン
フェノバルビタール
アゼルニジピンの作用が減弱されるおそれがある。これらの薬剤の代謝酵素誘導作用により、アゼルニジピンのクリアランスが上昇すると考えられる。
グレープフルーツジュースアゼルニジピンの血中濃度が上昇することが報告されている。降圧作用が増強されるおそれがあることから、本剤の服用中はグレープフルーツジュースを飲用しないよう注意すること。グレープフルーツジュースに含まれる成分がCYP3A4によるアゼルニジピンの代謝を阻害し、クリアランスを低下させるためと考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 血管浮腫(頻度不明)
顔面、口唇、咽頭、舌の腫脹等が症状としてあらわれることがある。
11.1.2 腎不全(頻度不明)
11.1.3 高カリウム血症(頻度不明)
11.1.4 ショック(頻度不明)、失神(頻度不明)、意識消失(頻度不明)
冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。[9.1.4、9.2.2、10.2参照]
11.1.5 肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。[8.2参照]
11.1.6 血小板減少(頻度不明)
11.1.7 低血糖(頻度不明)
脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。糖尿病治療中の患者であらわれやすい。
11.1.8 房室ブロック(頻度不明)、洞停止(頻度不明)、徐脈(頻度不明)
めまい、ふらつき等の症状があらわれることがある。
11.1.9 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.10 アナフィラキシー(頻度不明)
そう痒感、全身発赤、血圧低下、呼吸困難等が症状としてあらわれることがあり、アナフィラキシーショックを起こしたとの報告もある。
11.1.11 重度の下痢(頻度不明)
長期投与により、体重減少を伴う重度の下痢があらわれることがある。生検により腸絨毛萎縮等が認められたとの報告がある。
11.1.12 間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.5~5%未満0.5%未満頻度不明
過敏症蕁麻疹、発疹そう痒、光線過敏性反応
血液好酸球増多、白血球数増加貧血、血小板数減少
精神神経系めまい、頭痛立ちくらみ眠気、ふらつき感、頭重感
消化器下痢、胃部不快感、便秘、腹痛、嘔気・嘔吐口渇、歯肉肥厚、口内炎
循環器ほてり、動悸、顔面潮紅、胸痛心房細動
肝臓ALT上昇、γ-GTP上昇総ビリルビン上昇、AST上昇、肝機能異常LDH上昇、ALP上昇
泌尿器BUN上昇、尿蛋白陽性クレアチニン上昇、尿硝子円柱増加、頻尿、尿沈渣陽性
その他尿酸上昇、CK上昇CRP上昇、全身倦怠感、カリウム上昇、総コレステロール上昇、しびれ、浮腫咳嗽、脱力感、異常感(浮遊感、気分不良等)、カリウム低下、トリグリセリド上昇、筋肉痛、疲労、乳び腹水注)、胸部不快感、味覚異常、脱毛

注)低アルブミン血症の患者で起こりやすい。

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