製品名 イクセロンパッチ4.5mg
イクセロンパッチ9mg
イクセロンパッチ13.5mg
イクセロンパッチ18mg

一般名
Rivastigmine
薬効分類
パーキンソン病・認知症治療薬
 >認知症治療薬(コリンエステラーゼ阻害薬)
価格
4.5mg1枚:329.8円/枚
9mg1枚:371.2円/枚
13.5mg1枚:398.2円/枚
18mg1枚:417.2円/枚

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制

用法・用量

  • 通常、成人にはリバスチグミンとして1日1回4.5mgから開始し、原則として4週毎に4.5mgずつ増量し、維持量として1日1回18mgを貼付する。また、患者の状態に応じて、1日1回9mgを開始用量とし、原則として4週後に18mgに増量することもできる。
  • 本剤は背部、上腕部、胸部のいずれかの正常で健康な皮膚に貼付し、24時間毎に貼り替える。
禁忌
【禁忌】

次の患者には使用しないこと

  • 本剤の成分又はカルバメート系誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者
副作用
狭心症(0.3%)、心筋梗塞(0.3%)、徐脈(0.8%)、房室ブロック(0.2%)、洞不全症候群(頻度不明注)
狭心症、心筋梗塞、徐脈、房室ブロック、洞不全症候群があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳血管発作(0.3%)、痙攣発作(0.2%)
一過性脳虚血発作、脳出血及び脳梗塞を含む脳血管発作、痙攣発作があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
食道破裂を伴う重度の嘔吐、胃潰瘍(いずれも頻度不明注)、十二指腸潰瘍、胃腸出血(いずれも0.1%)
食道破裂を伴う重度の嘔吐、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃腸出血があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝炎(頻度不明注)
肝炎があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
失神(0.1%)
失神があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
幻覚(0.2%)、激越(0.1%)、せん妄、錯乱(いずれも頻度不明注)
幻覚、激越、せん妄、錯乱があらわれることがあるので、このような場合には減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。
脱水(0.4%)
嘔吐あるいは下痢の持続により脱水があらわれることがあるので、このような場合には、補液の実施及び本剤の減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注)自発報告又は外国でのみ発現した副作用は、頻度不明とした。
注意

次の患者には慎重に使用すること

本剤のコリン作動性作用により以下に示す患者では、症状を誘発又は悪化させるおそれがあるため慎重に投与すること。
洞不全症候群又は伝導障害(洞房ブロック、房室ブロック)等の心疾患のある患者〔迷走神経刺激作用により徐脈又は不整脈が起こるおそれがある。〕
胃潰瘍又は十二指腸潰瘍のある患者、あるいはこれらの既往歴のある患者、非ステロイド性消炎鎮痛剤投与中の患者〔胃酸分泌量が増加し、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍を誘発又は悪化させるおそれがある。〕
尿路閉塞のある患者又はこれを起こしやすい患者〔排尿筋を収縮させ症状を誘発又は悪化させるおそれがある。〕
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣閾値を低下させ痙攣発作を誘発させるおそれがある。〕
気管支喘息又は閉塞性肺疾患、あるいはこれらの既往歴のある患者〔気管支平滑筋の収縮及び気管支粘液分泌の亢進により症状を悪化させるおそれがある。〕
錐体外路障害(パーキンソン病、パーキンソン症候群等)のある患者〔線条体のコリン系神経を亢進することにより、症状を悪化させるおそれがある。〕
低体重の患者〔消化器系障害(悪心、嘔吐等)を発現しやすくなるおそれがある。〕
重度の肝機能障害のある患者〔血中濃度が上昇するおそれがある。〕(「2.重要な基本的注意」及び【薬物動態】の項参照)
本剤の投与により、徐脈、房室ブロック等があらわれることがあるので、特に心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)を有する患者や電解質異常(低カリウム血症等)のある患者等では、重篤な不整脈に移行しないよう観察を十分に行うこと。(「4.副作用(1)重大な副作用」の項参照)
他の認知症性疾患との鑑別診断に留意すること。
本剤投与で効果が認められない場合には、漫然と投与しないこと。
アルツハイマー型認知症は、自動車の運転等の機械操作能力を低下させる可能性がある。また、本剤は主に投与開始時又は増量時にめまい及び傾眠を誘発することがある。このため、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
本剤の貼付により皮膚症状があらわれることがあるため、貼付箇所を毎回変更すること。皮膚症状があらわれた場合には、ステロイド軟膏又は抗ヒスタミン外用剤等を使用するか、本剤の減量又は一時休薬、あるいは使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
本剤を同一箇所に連日貼付・除去を繰り返した場合、皮膚角質層の剥離等が生じ、血中濃度が増加するおそれがあるため、貼付箇所を毎回変更すること。
本剤の貼り替えの際、貼付している製剤を除去せずに新たな製剤を貼付したために過量投与となり、重篤な副作用が発現した例が報告されている。貼り替えの際は先に貼付している製剤を除去したことを十分確認するよう患者及び介護者等に指導すること。(「7.過量投与」の項参照)
嘔吐あるいは下痢の持続により脱水があらわれることがある。脱水により、重篤な転帰をたどるおそれがあるので、嘔吐あるいは下痢がみられた場合には、観察を十分に行い適切な処置を行うこと。(「4.副作用(1)重大な副作用」の項参照)
アルツハイマー型認知症患者では、体重減少が認められることがある。また、本剤を含むコリンエステラーゼ阻害剤の投与により、体重減少が報告されているので、治療中は体重の変化に注意すること。
重度の肝機能障害のある患者では、投与経験がなく、安全性が確立されていないため、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ投与すること。
貼付時
本剤は、背部、上腕部又は胸部の正常で健康な皮膚で、清潔で乾燥した体毛が少ない、密着した衣服を着用してもこすれない箇所に貼付すること。
貼付箇所の皮膚を拭い、清潔にしてから本剤を貼付すること。
皮膚の損傷又は湿疹・皮膚炎等がみられる箇所には貼付しないこと。
貼付する箇所にクリーム、ローション又はパウダーを塗布しないこと。
皮膚刺激を避けるため、貼付箇所を毎回変更し、繰り返し同一箇所には貼付しないこと。
原則、1回につき1枚のみ貼付し、貼付24時間後に新しい製剤に貼り替えること。
本剤が剥がれた場合は、その時点で新しい製剤に貼り替え、翌日より通常通りの時間に貼り替えを行うこと。
保管・廃棄
使用するまでは小袋内で保管すること。
小児の手及び目の届かない、高温にならない所に保管すること。
貼付24時間後も本剤の成分が残っているので、使用済みの製剤は接着面を内側にして折りたたみ、小児の手及び目の届かない所に安全に廃棄すること。
本剤を扱った後は、手を眼に触れず、手を洗うこと。
リバスチグミンとして1日1回9mgより投与を開始し、原則として4週後に1日1回18mgまで増量する投与方法については、副作用(特に、消化器系障害(悪心、嘔吐等))の発現を考慮し、本剤の忍容性が良好と考えられる場合に当該漸増法での投与の可否を判断すること。
本剤を慎重に投与することが推奨される患者(「1.慎重投与」の項参照)については、リバスチグミンとして1日1回4.5mgより投与を開始し、原則として4週毎に4.5mgずつ1日1回18mgまで増量する投与方法を選択すること。
1日18mg未満は有効用量ではなく、漸増又は一時的な減量を目的とした用量であるので、維持量である18mgまで増量すること。
本剤は、維持量に到達するまでは、1日量として18mgを超えない範囲で症状により適宜増減が可能である。消化器系障害(悪心、嘔吐等)がみられた場合は、減量するかこれらの症状が消失するまで休薬する。休薬期間が4日程度の場合は、休薬前と同じ用量又は休薬前に忍容であった用量で投与を再開する。それ以外の場合は本剤の開始用量(4.5mg又は9mg)を用いて投与を再開する。投与再開後は、再開時の用量を2週間以上投与し、忍容性が良好であることを確認した上で、減量前の用量までは2週間以上の間隔で増量する。
本剤の貼付による皮膚刺激を避けるため、貼付箇所を毎回変更すること。(「2.重要な基本的注意」及び「8.適用上の注意」の項参照)
原則として、1日1回につき1枚のみ貼付すること。
他のコリンエステラーゼ阻害作用を有する同効薬(ドネペジル等)と併用しないこと。
医療従事者又は介護者等の管理のもとで投与すること。
アルツハイマー型認知症と診断された患者にのみ使用すること。
本剤がアルツハイマー型認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていない。
アルツハイマー型認知症以外の認知症性疾患において本剤の有効性は確認されていない。
本剤の使用が適切であるか、以下に示す本剤の特性を十分に理解した上で慎重に判断すること。
国内臨床試験において、本剤の貼付により高頻度に適用部位の皮膚症状が認められている。(「4.副作用」の項参照)
通常、本剤は維持量に到達するまで12週間以上を要する。(開始用量を1日1回4.5mgとし、原則として4週毎に4.5mgずつ増量する場合)

妊婦、産婦、授乳婦等への使用

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。〕
授乳中の婦人に投与する場合には授乳を避けさせること。〔動物実験(ラット)において、乳汁中への移行が報告されている。〕

小児等への使用

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
血中濃度
健康成人に本剤9mgもしくは18mgを1日1回反復投与(5日間貼付)したときの投与5日目の血漿中リバスチグミン濃度推移を下図に示す。血漿中リバスチグミンは貼付8時間後に最高血漿中濃度(Cmax)に到達し、貼付24時間後(貼付終了時)まで緩やかに減少した。Cmaxは本剤9mgで3.39±1.44ng/mL、18mgで8.27±2.31ng/mL(平均値±標準偏差)であった。
<健康成人に本剤9mgもしくは18mgを5日間反復投与したときの投与5日目の血漿中薬物動態パラメータ>
投与量Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUC0-24h(ng・h/mL)
9mg3.39±1.44862.9±18.7
18mg8.27±2.318153.3±41.5
n=18、平均値±標準偏差、※:中央値
<健康成人に本剤9mgもしくは18mgを5日間反復投与したときの投与5日目の血漿中薬物濃度推移>
本剤18mgを除去後の血漿中リバスチグミン濃度の消失半減期は3.3時間であった。いずれの用量でもリバスチグミンの本剤からの放出率は含量の約50%であった。
血漿中リバスチグミン濃度は投与開始3日で定常状態に到達した。本剤9mgの初回投与日及び投与5日目のAUC0-24h比から求めた累積率は1.34であった。
吸収
背部、上腕部、胸部に貼付したとき、リバスチグミンの暴露量には貼付部位間で差が認められなかった。(外国人のデータ)
分布
リバスチグミンの血漿中蛋白結合率は、本剤投与後の血漿中濃度付近で約40%であった(in vitro)。
代謝
リバスチグミンは、主にエステラーゼにより加水分解され、その後硫酸抱合を受ける。CYPによる代謝はわずかである。
排泄
リバスチグミンの排泄は代謝物の腎排泄が主である。健康成人に[14C]標識リバスチグミンを経口投与したとき、24時間以内に90%以上が尿中へ排泄され、糞中への排泄は1%未満であった。(外国人のデータ)
肝機能障害患者
本剤で肝機能障害患者を対象とした薬物動態試験は実施されていない。なお、リバスチグミンの経口剤(国内未承認)を、Child-Pughスコアが5~12の肝硬変患者に単回投与したとき、健康成人と比較してリバスチグミンのAUCが約130%、Cmaxが約60%上昇した。(外国人のデータ)
薬物間相互作用
本剤の薬物間相互作用を検討した試験はない。リバスチグミンの経口剤(国内未承認)について、ジゴキシン、ワルファリン、ジアゼパム、フルオキセチンとの薬物動態学的相互作用を検討した結果、リバスチグミンの薬物動態に対する併用薬の影響は認められなかった。リバスチグミンは主にエステラーゼにより代謝され、CYPによる代謝はわずかであることから、CYPを阻害する薬物と併用してもリバスチグミンの薬物動態は影響を受けないと考えられる。また、本剤18mgを貼付したときのリバスチグミンのCmaxはCYPに対するIC50値より十分低いことから、CYPにより代謝される併用薬の薬物動態に影響を及ぼす可能性は低いと考えられる。