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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • <ネキシウムカプセル10mg>

    • ○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
    • ○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

      • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
  • <ネキシウムカプセル20mg>

    • ○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
    • ○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

      • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

用法・用量

  • <ネキシウムカプセル10mg>

    • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群

      • 成人

        • 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
      • 小児

        • 通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、体重20kg未満では1回10mgを、体重20kg以上では症状に応じて1回10~20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
    • 逆流性食道炎

      • 成人

        • 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。
          さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10~20mgを1日1回経口投与する。
      • 小児

        • 通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、体重20kg未満では1回10mgを、体重20kg以上では症状に応じて1回10~20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。
    • 非びらん性胃食道逆流症

      • 成人

        • 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回10mgを1日1回経口投与する。なお、通常、4週間までの投与とする。
      • 小児

        • 通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、1回10mgを1日1回経口投与する。なお、通常、4週間までの投与とする。
    • 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

      • 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。
    • 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

      • 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。
    • ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

      • 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
      • プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
  • <ネキシウムカプセル20mg>

    • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群

      • 成人

        • 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
      • 小児

        • 通常、体重20kg以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、症状に応じて1回10~20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
    • 逆流性食道炎

      • 成人

        • 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。
          さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10~20mgを1日1回経口投与する。
      • 小児

        • 通常、体重20kg以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、症状に応じて1回10~20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。
    • 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

      • 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。
    • 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

      • 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。
    • ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

      • 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
      • プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある患者
9.3 肝機能障害患者
肝代謝型であり、血中濃度が高くなるおそれがある。[16.4参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のラセミ体であるオメプラゾールでの動物実験(ラット経口5mg/kg)で、母乳中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
国内において、低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
低用量から投与を開始すること。一般に肝機能、その他生理機能が低下していることが多い。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
<逆流性食道炎>
8.2 逆流性食道炎の維持療法については、再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意すること。また、維持療法中は定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分に行うことが望ましい。なお、次の事項に十分注意すること。
8.2.1 再発の既往歴、症状の程度等を考慮して維持療法の用量を選択すること。
8.2.2 寛解状態が良好に保たれていると判断された場合は休薬又は減量を考慮すること。
8.2.3 定期的に血液像、肝機能、腎機能等の検査を行うことが望ましい。
<非びらん性胃食道逆流症>
8.3 投与に際しては問診により胸やけ、胃液逆流感等の酸逆流症状が繰り返し見られること(1週間あたり2日以上)を確認の上投与すること。なお、本剤の投与が胃癌、食道癌等の悪性腫瘍及び他の消化器疾患による症状を隠蔽することがあるので、内視鏡検査等によりこれらの疾患でないことを確認すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

ネキシウムカプセル10mg
<逆流性食道炎>
7.1 1日10mgの維持療法で再発が認められた場合は1日20mgで再治療を行うこと。ただし、1日20mgの維持療法で再発が認められた場合、あるいは予期せぬ体重減少、吐血、嚥下障害等の症状が認められた場合は、改めて内視鏡検査等を行い、その結果に基づいて他の適切な治療法に切り替えることを考慮すること。
<非びらん性胃食道逆流症>
7.2 投与開始2週後を目安として効果を確認し、症状の改善傾向が認められない場合には、酸逆流以外の原因が考えられるため他の適切な治療への変更を考慮すること。

7.用法及び用量に関連する注意

ネキシウムカプセル20mg
<逆流性食道炎>
7.1 1日10mgの維持療法で再発が認められた場合は1日20mgで再治療を行うこと。ただし、1日20mgの維持療法で再発が認められた場合、あるいは予期せぬ体重減少、吐血、嚥下障害等の症状が認められた場合は、改めて内視鏡検査等を行い、その結果に基づいて他の適切な治療法に切り替えることを考慮すること。

5.効能又は効果に関連する注意

<非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制>
5.1 関節リウマチ、変形性関節症等における疼痛管理等のために非ステロイド性抗炎症薬を長期継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
<低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制>
5.2 血栓・塞栓の形成抑制のために低用量のアスピリンを継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
<ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助>
5.3 進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
5.4 特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
5.5 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
5.6 ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性被験者(n=24、CYP2C19のhomo EM、hetero EM及びPM注)が同数)にエソメプラゾール10mg及び20mgを空腹時に単回経口投与したときの未変化体の薬物動態パラメータは以下のとおりである。
投与量Cmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC(ng・hr/mL)T1/2(hr)
10mg245.2(186.5-328.1)2.50(1.00-5.00)552.6a)(369.6-822.1)1.05a)(0.85-1.31)
20mg490.5(369.6-645.9)2.75(0.75-6.00)1115.6(801.3-1557.8)1.08(0.91-1.26)
Tmaxは中央値(最小値-最大値)、それ以外は幾何平均(95%信頼区間)、a)n=23
16.1.2 反復投与
健康成人男性被験者(n=24、CYP2C19のhomo EM、hetero EM及びPM注)が同数)にエソメプラゾール10mg及び20mgを1日1回5日間反復経口投与したときの第5日目(空腹時投与)の未変化体の薬物動態パラメータは以下のとおりである。
投与量Cmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC(ng・hr/mL)T1/2(hr)
10mg376.5(283.2-497.4)1.75(1.00-5.00)822.1a)(556.1-1219.3)1.16a)(0.94-1.43)
20mg884.2(670.1-1167.5)2.25(1.00-4.00)2068.9(1485.2-2880.6)1.25(1.06-1.46)
Tmaxは中央値(最小値-最大値)、それ以外は幾何平均(95%信頼区間)、a)n=23
投与3日目及び5日目のCmaxは同程度であったことから、反復投与開始後3日には血漿中エソメプラゾール濃度は定常状態に到達したと考えられた。投与5日目の投与後12時間における血漿中エソメプラゾール濃度はほぼ検出限界以下に低下し、1日1回反復投与しても累積は認められなかった。
16.1.3 幼児及び小児
幼児及び小児患者にエソメプラゾール10mg及び20mgを1日1回5日間以上反復経口投与したところ、未変化体の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
被験者の年齢及び体重投与量nエソメプラゾールの薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)a)Tmax(hr)b)AUCτ(ng・hr/mL)a)T1/2(hr)c)
1歳以上
10kg以上20kg未満
10mg9854(141.7%)1.58(1.03-5.92)2261(42.6%)d)0.80±0.18d)
1~11歳
20kg以上
10mg10537(110.4%)1.52(0.92-6.00)995(78.3%)e)0.97±0.55e)
20mg101908(41.5%)1.47(0.93-1.52)3459(50.9%)1.08±0.44
12~14歳
20kg以上
10mg9311(91.7%)1.57(0.93-2.95)619(105.5%)1.37±0.88
20mg10981(51.3%)1.75(0.95-3.00)1918(33.6%)1.06±0.25
a)幾何平均値(変動係数) b)中央値(最小値-最大値)c)平均値±標準偏差 d)n=7 e)n=9
注)
homo EM:CYP2C191/1
hetero EM:CYP2C191/2又はCYP2C191/3
PM:CYP2C192/2、CYP2C192/3又はCYP2C193/3
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合
エソメプラゾール(添加濃度:2又は20μmol/L)のヒト血漿蛋白結合率(in vitro)は97%であった。
16.4 代謝
in vitro肝代謝試験の結果から、ヒドロキシ体、5-O-脱メチル体の生成にはCYP2C19、スルホン体の生成にはCYP3A4が関与し、これら3種の代謝物への代謝クリアランスは同程度であると報告されている。エソメプラゾールのin vitro肝代謝において、ヒドロキシ体及び5-O-脱メチル体の生成に関与するCYP2C19の寄与率(代謝固有クリアランス:CLint)は73%であった。外国人のデータでは、健康成人に14C標識エソメプラゾールを単回経口投与したとき、血漿中の主代謝物はスルホン体及びヒドロキシ体であった。[9.3、10.参照]
16.5 排泄
外国人のデータでは、14C標識エソメプラゾールを単回経口投与したとき、投与放射能の約95%が48時間までに尿中及び糞中に排泄され、尿中排泄量と糞便中排泄量の比は約4対1であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 高齢者
外国人のデータでは、エソメプラゾールを健康高齢被験者に1日1回5日間反復経口投与したとき、投与5日目のAUC及びCmaxは非高齢の症候性胃食道逆流症患者よりも高い傾向を示し、幾何平均の比(健康高齢/非高齢患者)は各々1.25(95%信頼区間:0.94-1.67)、1.18(同:0.91-1.52)であった。
16.6.2 肝機能障害患者
外国人のデータでは、エソメプラゾールを肝機能障害患者に1日1回5日間反復経口投与したとき、AUCτは、肝機能低下のない症候性胃食道逆流症患者に比べ、重度の肝機能障害患者では約2.3倍高く、軽度~中程度の肝機能障害患者でもその比は1.4~1.8であった。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ジアゼパム、フェニトイン又はワルファリン
発現系CYP2C19及びヒト肝ミクロソームを用いるin vitro試験において本薬はCYP2C19の活性を阻害した(Ki値:7.9及び8.6μM)が、CYP2A6、CYP1A2、CYP2D6、CYP2E1、CYP2C9及びCYP3A4の活性については阻害しないかわずかな阻害作用を示した。
外国人のデータでは、ジアゼパム、フェニトイン又はワルファリン(R-ワルファリン)(以上、CYP2C19の基質)と本剤の併用により、ジアゼパム、フェニトインのAUCはそれぞれ81%、13%増大し、R-ワルファリンの血漿中トラフ濃度は13%上昇した。[10.2参照]
16.7.2 その他の薬剤
エソメプラゾールとクラリスロマイシン及びアモキシシリン水和物の併用により、クラリスロマイシン及びアモキシシリン水和物の血漿中濃度に影響しなかったが、クラリスロマイシンの14位水酸化代謝物のAUCτは増大した。また、エソメプラゾールのAUCτは非併用時の約2倍に増大した。キニジン、ナプロキセン、ロキソプロフェンナトリウム、アスピリンと本剤の併用では相互作用は認められなかった。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アタザナビル硫酸塩
(レイアタッツ)
[2.2参照]
アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下することがある。
リルピビリン塩酸塩
(エジュラント)
[2.2参照]
リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ジアゼパム
フェニトイン
シロスタゾール
[16.7.1参照]
これらの薬剤の作用を増強することがある。本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため、本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝、排泄を遅延させるおそれがある。
ワルファリン
[16.7.1参照]
抗凝血作用を増強し、出血に至るおそれがある。プロトロンビン時間国際標準比(INR)値等の血液凝固能の変動に十分注意しながら投与すること。本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため、本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝、排泄を遅延させるおそれがある。
タクロリムス水和物タクロリムスの作用を増強することがある。相互作用の機序は不明である。
これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
メトトレキサート高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。相互作用の機序は不明である。
これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
ジゴキシン
メチルジゴキシン
これらの薬剤の作用を増強することがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇することがある。
イトラコナゾールこれらの薬剤の作用を減弱することがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりこれらの薬剤の溶解性が低下し、これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。
チロシンキナーゼ阻害剤
ゲフィチニブ
ニロチニブ
エルロチニブ
これらの薬剤の作用を減弱することがある。本剤の胃酸分泌抑制作用によりこれらの薬剤の溶解性が低下し、これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。
ボリコナゾール本剤の作用を増強することがある。本剤のCmax及びAUCが増加するおそれがある。ボリコナゾールは本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を阻害することが考えられる。
ネルフィナビルメシル酸塩ネルフィナビルの作用を減弱することがある。相互作用の機序は不明である。
ネルフィナビルの血中濃度が低下することがある。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品本剤の作用を減弱することがある。セイヨウオトギリソウが本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を誘導し、本剤の代謝が促進され血中濃度が低下することが考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(血管浮腫、気管支痙攣等)があらわれることがある。
11.1.2 汎血球減少症、無顆粒球症、溶血性貧血(いずれも頻度不明)、血小板減少(1%未満)
11.1.3 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全(いずれも頻度不明)
11.1.4 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
11.1.5 間質性肺炎(頻度不明)
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.6 間質性腎炎、急性腎障害(いずれも頻度不明)
腎機能検査値(BUN、クレアチニン等)に注意すること。
11.1.7 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれることがある。
11.1.8 低ナトリウム血症(頻度不明)
11.1.9 錯乱状態(頻度不明)
錯乱、激越、攻撃性、幻覚等があらわれることがある。
11.1.10 視力障害(頻度不明)
頻度は成人を対象としたカプセル剤の臨床試験(初回承認時及びアジア共同第III相比較試験)に基づき算出している。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制>

1~5%未満1%未満頻度不明
過敏症発疹、皮膚炎、そう痒症、蕁麻疹光線過敏、多形紅斑
消化器腹痛、下痢、嘔吐、便秘、口内炎、カンジダ症、口渇鼓腸、悪心、顕微鏡的大腸炎(collagenous colitis、lymphocytic colitis)
肝臓肝酵素上昇
血液白血球数減少
精神神経系頭痛、錯感覚、傾眠、浮動性めまい不眠症、うつ病
その他CK上昇、回転性めまい、女性化乳房、味覚障害脱毛症、関節痛、筋痛、霧視、倦怠感、多汗症、筋力低下、低マグネシウム血症(低カルシウム血症、低カリウム血症を伴うことがある)、末梢性浮腫

頻度は成人を対象としたカプセル剤の臨床試験(初回承認時及びアジア共同第III相比較試験)に基づき算出している。

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助>
副作用の頻度については、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍における、本剤のラセミ体のオメプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与の成績に基づく。

5%以上1~5%未満1%未満注)
過敏症発疹
消化器下痢・軟便(33.4%)、
味覚異常(10.5%)
口内炎、腹痛、食道炎、悪心、腹部膨満感、便秘舌炎、口渇、十二指腸炎
肝臓AST上昇肝機能異常、ALT上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇、LDH上昇
血液好酸球数増多、血小板数減少、貧血、白血球数増多、白血球分画異常
精神神経系頭痛、しびれ感、めまい、睡眠障害
その他尿糖陽性尿蛋白陽性、尿酸上昇、総コレステロール上昇、QT延長、発熱、倦怠感、カンジダ症、動悸、霧視

注)頻度不明を含む。

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