製品名 プレタール散20%

一般名
Cilostazol
薬効分類
凝固・抗血栓薬
 >抗血小板薬(ホスホジエステラーゼ阻害薬)
価格
20%1g:295.6円/g

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善
  • 脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制

用法・用量

  • 通常、成人には、シロスタゾールとして1回100mgを1日2回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
禁忌

【警告】

  • 本剤の投与により脈拍数が増加し、狭心症が発現することがあるので、狭心症の症状(胸痛等)に対する問診を注意深く行うこと。[脳梗塞再発抑制効果を検討する試験において、長期にわたりPRP(pressure rate product)を有意に上昇させる作用が認められた。また、本剤投与群に狭心症を発現した症例がみられた。](「1.慎重投与(4)」の項、「2.重要な基本的注意(3)」の項、「4.副作用(1)重大な副作用1)うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍」の項及び〔臨床成績〕の項参照)
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長するおそれがある。]
  • うっ血性心不全の患者[症状を悪化させるおそれがある。](「2.重要な基本的注意(4)」の項参照)
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
副作用
うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症(各0.1~5%未満)、心室頻拍(頻度不明
うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
出血
<脳出血等の頭蓋内出血(0.1~5%未満)
脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
<肺出血(0.1%未満)、消化管出血、鼻出血、眼底出血(各0.1~5%未満)等>
肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
胃・十二指腸潰瘍(0.1~5%未満)
出血を伴う胃・十二指腸潰瘍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少、無顆粒球症(いずれも頻度不明、血小板減少(0.1~5%未満)
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(0.1%未満)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多を伴う間質性肺炎があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害(0.1~5%未満)、黄疸(頻度不明
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH等の上昇や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全(0.1%未満)
急性腎不全があらわれることがあるので、腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
*:自発報告又は海外において認められた副作用のため頻度不明。
注意

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

抗凝固剤(ワルファリン等)、血小板凝集を抑制する薬剤(アスピリン、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)、プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体(アルプロスタジル、リマプロスト アルファデクス等)を投与中の患者(「3.相互作用」の項参照)
月経期間中の患者[出血を助長するおそれがある。]
出血傾向並びにその素因のある患者[出血した時、それを助長するおそれがある。]
冠動脈狭窄を合併する患者[本剤投与による脈拍数増加により狭心症を誘発する可能性がある。](〔警告〕の項、「2.重要な基本的注意(3)」の項、「4.副作用(1)重大な副作用1)うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍」の項及び〔臨床成績〕の項参照)
糖尿病あるいは耐糖能異常を有する患者[出血性有害事象が発現しやすい。]
重篤な肝障害のある患者[シロスタゾールの血中濃度が上昇するおそれがある。(〔薬物動態〕の項参照)]
腎障害のある患者[腎機能が悪化するおそれがある。また、シロスタゾールの代謝物の血中濃度が上昇するおそれがある。(「4.副作用(1)重大な副作用7)急性腎不全」の項及び〔薬物動態〕の項参照)]
持続して血圧が上昇している高血圧の患者(悪性高血圧等)(「9.その他の注意(2)」の項参照)
本剤の脳梗塞患者に対する投与は脳梗塞の症状が安定してから開始すること。
脳梗塞患者への投与にあたっては、他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する患者への投与は慎重に行い、投与中は十分な血圧のコントロールを行うこと。(「1.慎重投与(1)」の項及び「3.相互作用」の項参照)
冠動脈狭窄を合併する患者で、本剤を投与中に過度の脈拍数増加があらわれた場合には、狭心症を誘発する可能性があるので、このような場合には減量又は中止するなどの適切な処置を行うこと。(〔警告〕の項、「1.慎重投与(4)」の項、「4.副作用1重大な副作用1)うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍」の項及び〔臨床成績〕の項参照)
本剤はPDE3阻害作用を有する薬剤である。海外においてPDE3阻害作用を有する薬剤(ミルリノン、ベスナリノン)に関しては、うっ血性心不全(NYHA分類III~IV)患者を対象にしたプラセボ対照長期比較試験において、生存率がプラセボより低かったとの報告がある。また、うっ血性心不全を有しない患者において、本剤を含むPDE3阻害剤を長期投与した場合の予後は明らかではない。
プレタール散20%は口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと。(「8.適用上の注意」の項参照)

適用上の注意

服用時
本剤を水なしで服用する場合には、舌の上で唾液を浸潤させ、唾液とともに飲み込むこと。
本剤は寝たままの状態で服用しないこと。
無症候性脳梗塞における本剤の脳梗塞発作の抑制効果は検討されていない。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験(ラット)で異常胎児の増加並びに出生児の低体重及び死亡児の増加が報告されている。]
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)

薬物動態

血漿中濃度
健康成人男子にシロスタゾール100mg(散剤又は錠剤)を空腹時単回経口投与した場合の血漿中濃度推移を以下に示す。散剤は水なしで服用または水で服用した場合のいずれにおいてもプレタール錠100mgと生物学的に同等であった(図1、表1)。
図1 シロスタゾール100mg単回経口投与時の血漿中濃度推移
表1 シロスタゾール100mg単回経口投与時の薬物動態パラメータ
剤形tmax(hr)Cmax(ng/mL)t1/2(hr)AUC60hr(ng・hr/mL)
散剤(水なし)3.13±0.92734.8±198.912.75±6.768,932.8±2,195.0
散剤(水あり)2.87±1.02710.8±178.712.94±8.158,369.1±1,985.4
錠剤3.10±1.04708.3±219.010.95±6.209,755.0±2,681.7
(平均値±標準偏差、n=31)
健康成人男子にシロスタゾール100mgを空腹時に経口投与した時、血漿中に活性代謝物としてシロスタゾールが脱水素化されたOPC-13015及び水酸化されたOPC-13213が検出された。
健康成人男子にシロスタゾール50mgを空腹時及び食後に単回経口投与したところ、食後投与の方が空腹時投与の場合よりCmaxで2.3倍、AUCinfで1.4倍高かった。
代謝酵素
シロスタゾールは肝ミクロゾーム中のチトクロームP450のアイソザイムのうち主としてCYP3A4、次いでCYP2D6、CYP2C19により代謝される(in vitro)。
タンパク結合率
シロスタゾール
95%以上(in vitro、平衡透析法、0.1~6μg/mL)
活性代謝物OPC-13015
97.4%(in vitro、限外ろ過法、1μg/mL)
活性代謝物OPC-13213
53.7%(in vitro、限外ろ過法、1μg/mL)
腎機能障害患者での体内動態(参考:外国人による成績)
重症の腎機能障害患者にシロスタゾール1日100mgを8日間連続経口投与した場合、健康成人に比べシロスタゾールのCmaxは29%、AUCは39%減少したが、活性代謝物のOPC-13213のCmaxは173%、AUCは209%増加した。軽症及び中等症の患者において差は認められなかった。
肝機能障害患者での体内動態(参考:外国人による成績)
軽症及び中等症の肝機能障害患者にシロスタゾール100mgを単回経口投与した場合、血漿中濃度は健康成人と差は認められなかった。(シロスタゾールのCmaxは7%減少し、AUCは8%増加した。)
薬物相互作用(参考:外国人による成績)
シロスタゾール100mgとワルファリン25mgを併用投与したところ、シロスタゾールはR-、S-ワルファリンの代謝に影響を及ぼさなかった。
エリスロマイシン500mg(1日3回)を7日間前投与後、シロスタゾール100mgとエリスロマイシン500mg(1日3回)を併用投与したところ、シロスタゾール100mg単独投与に比べてシロスタゾールのCmaxは47%、AUCは87%増加した。
シロスタゾール100mgとケトコナゾール400mgを併用投与したところ、シロスタゾール100mg単独投与に比べてシロスタゾールのCmaxは94%、AUCは129%増加した。(但し、アゾール系抗真菌剤であるケトコナゾールの経口剤は日本では承認されていない。)
シロスタゾール100mgとジルチアゼム塩酸塩180mgを併用投与したところ、シロスタゾール100mg単独投与に比べてシロスタゾールのCmaxは34%、AUCは44%増加した。
シロスタゾール100mgとグレープフルーツジュース240mLを併用投与したところ、シロスタゾール100mg単独投与に比べてシロスタゾールのCmaxは46%、AUCは14%増加した。
オメプラゾール40mgを1日1回7日間前投与後、シロスタゾール100mgとオメプラゾール40mgを併用投与したところ、シロスタゾール100mg単独投与に比べてシロスタゾールのCmaxは18%、AUCは26%増加した。