今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

アプリンジン塩酸塩カプセル10mg「NP」、他

一部のコンテンツを閲覧になるにはご契約が必要となります。

効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記の状態で他の抗不整脈薬が使用できないか、又は無効の場合

    • 頻脈性不整脈

用法・用量

  • 通常、成人にはアプリンジン塩酸塩として、1日40mgより投与を始め、効果が不十分な場合は60mgまで増量し、1日2~3回に分けて経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 重篤な刺激伝導障害(完全房室ブロック等)のある患者[刺激伝導障害を増悪させるおそれがある。]
  • 重篤なうっ血性心不全の患者[心筋収縮力低下により、心不全を悪化させるおそれがある。]
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性(「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)のある患者
軽度の刺激伝導障害(不完全房室ブロック、脚ブロック等)のある患者[刺激伝導障害を増悪させるおそれがある。]
著明な洞性徐脈の患者[徐脈を助長させるおそれがある。]
重篤な肝・腎機能障害のある患者[肝・腎機能障害を増悪させるおそれがある。また、アプリンジンは肝代謝型の薬剤であるため、肝機能障害のある患者では血中アプリンジン濃度が上昇するおそれがある。]
うっ血性心不全の患者[心筋収縮力低下により、心不全を悪化させるおそれがある。]
パーキンソン症候群の患者[パーキンソン様症状を増悪させるおそれがある。]
高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)
血清カリウム低下のある患者[QT延長、催不整脈(torsades de pointes等)等を発現させるおそれがある。]

重要な基本的注意

本剤の投与中に、無顆粒球症、顆粒球減少あるいは白血球減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行うことが必要であり、異常が認められた場合には投与を中止すること。なお、無顆粒球症による死亡例が報告されている。
本剤の投与に際しては、頻回に患者の状態を観察し、心電図、脈拍、血圧、心胸比を定期的に調べること。PQの延長、QRS幅の増大、QTの延長、徐脈、血圧低下等の異常所見が認められた場合には、直ちに減量又は投与を中止すること。特に、次の患者又は場合には、少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。
うっ血性心不全の患者又は基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)があり、心不全を来すおそれのある患者[心室頻拍、心室細動等が発現するおそれが高いので、開始後1~2週間は入院させること。]
高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)
他の抗不整脈薬との併用[有効性、安全性が確立していない。]
本剤の投与中に、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH等、肝・胆道系酵素値及び総ビリルビンの上昇があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。特に投与初期においては2週間に1回検査を行うことが望ましい。
本剤の投与中に、手指振戦、めまい、ふらつき等の精神神経系症状が発現し、増悪する傾向がある場合には、直ちに減量又は投与を中止すること(精神神経系の症状は用量依存的に発現しやすい)。また、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
1日用量60mgを超えて投与する場合、副作用発現の可能性が増大するので注意すること。[本剤は非線形の薬物動態を示すため、増量の際は注意すること。]
他の抗不整脈薬(ジソピラミドリン酸塩)でテルフェナジンとの併用により、QT延長、心室性不整脈を起こしたとの報告がある。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤は、PTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

高齢者への投与

高齢者では、肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすいので慎重に投与すること。なお、入院させて開始することが望ましい。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないこと。[動物試験で、母体の一般状態悪化による二次的影響と考えられるが、経口投与(ラット)による胎児の発育抑制、静脈内投与(ウサギ)による生存胎児数の減少及び胎児死亡数の増加がみられている。]
授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[動物(ラット)の乳汁中への移行が報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

薬物動態

生物学的同等性試験
アプリンジン塩酸塩カプセル10mg「NP」
アプリンジン塩酸塩カプセル10mg「NP」と標準製剤のそれぞれ4カプセル(アプリンジン塩酸塩として40mg)を、クロスオーバー法により健康成人男子に絶食時に経口投与して血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC0→24hr、Cmax)の平均値の差の95%信頼区間は±20%の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→24hr
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
アプリンジン塩酸塩カプセル10mg「NP」(4カプセル)885.74±568.90112.64±43.852.27±0.598.22±5.45
標準製剤(カプセル剤、10mg、4カプセル)925.62±542.18118.77±43.472.07±0.597.26±4.47
(Mean±S.D.,n=15)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
アプリンジン塩酸塩カプセル20mg「NP」
アプリンジン塩酸塩カプセル20mg「NP」と標準製剤のそれぞれ2カプセル(アプリンジン塩酸塩として40mg)を、クロスオーバー法により健康成人男子に絶食時に経口投与して血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC0→24hr、Cmax)の平均値の差の95%信頼区間は±20%の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→24hr
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
アプリンジン塩酸塩カプセル20mg「NP」(2カプセル)954.62±479.71127.72±54.592.50±0.736.25±3.04
標準製剤(カプセル剤、20mg、2カプセル)962.94±457.04124.14±48.102.44±0.6311.31±18.75
(Mean±S.D.,n=16)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
アプリンジン塩酸塩カプセル10mg「NP」及びアプリンジン塩酸塩カプセル20mg「NP」は、日本薬局方医薬品各条に定められたアプリンジン塩酸塩カプセルの溶出規格に適合していることが確認されている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ジソピラミド
キニジン硫酸塩水和物
メキシレチン塩酸塩
動物試験において作用増強の報告があることから、刺激伝導障害(房室ブロック、脚ブロック等)を起こすおそれがあるので、慎重に投与すること。心筋の最大脱分極速度を抑制することから、本剤並びに併用薬剤の刺激伝導系の抑制作用を相加的又は相乗的に増強すると考えられる。
ジルチアゼム塩酸塩両剤の血中濃度が上昇したとの報告があるので、併用する場合には両剤共減量するなど、慎重に投与すること。肝臓の同一薬物代謝酵素に影響を及ぼし合い、両剤の血中濃度を上昇させる。
アミオダロン塩酸塩アプリンジンの血中濃度が上昇するとの海外報告があるため、併用する場合には慎重に投与すること。機序不明
局所麻酔剤
メピバカイン塩酸塩
両剤の中枢神経系及び心臓に対する副作用が増強される可能性が報告されているので、併用する場合には慎重に投与すること。両剤の抗不整脈作用及び局所麻酔作用が、併用により相加することが考えられる。
ベラパミル塩酸塩アプリンジンの血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には慎重に投与すること。ベラパミルによるチトクロームP450(CYP3A4)に対する競合的阻害作用による。

重大な副作用 

(頻度不明)
催不整脈
心室頻拍(torsades de pointesを含む)等があらわれることがあるので、定期的に心電図検査を行い、異常が観察された場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
無顆粒球症
無顆粒球症(初期症状:発熱、咽頭痛、全身倦怠感等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎
間質性肺炎(初期症状:咳嗽、息切れ、呼吸困難、発熱等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、胸部X線等の検査を行い、副腎皮質ホルモン剤等の投与等適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

頻度不明
肝臓注2)AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-P、LDH、総ビリルビンの上昇、肝炎、胆汁うっ滞性肝炎
血液注2)貧血、顆粒球減少、白血球減少、好酸球増多、血小板減少
循環器注3)PQ・QRS・QTcの延長、徐脈、前胸部痛、動悸、房室ブロック、血圧低下、洞停止、心不全
精神神経系振戦、めまい・ふらつき、しびれ感、抑うつ症状、不眠、幻覚、眠気、頭がボーとする、足のもつれ、沈みこむ感じ、言語障害
視覚器視力異常、緑視、複視
消化器悪心・嘔気、嘔吐、食欲不振、口渇、腹痛、消化不良、下痢、便秘
過敏症注2)発疹、そう痒感
腎臓腎機能異常、排尿障害
その他発熱、倦怠感、抗核抗体の陽性化、頭痛、頭重感、CK(CPK)の上昇、発汗

注2)このような場合には投与を中止すること。
注3)このような場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。

戻る

さらなるご利用にはご登録が必要です。

こちらよりご契約または優待日間無料トライアルお申込みをお願いします。

(※トライアルご登録は1名様につき、一度となります)


ご契約の場合はご招待された方だけのご優待特典があります。

以下の優待コードを入力いただくと、

契約期間が通常12ヵ月のところ、14ヵ月ご利用いただけます。

優待コード: (利用期限:まで)

ご契約はこちらから