製品名 コンプラビン配合錠

一般名
Clopidogrel Sulfate
Aspirin
薬効分類
凝固・抗血栓薬
 >抗血小板配合薬
価格
1錠:247.3円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患

    • 急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)
    • 安定狭心症、陳旧性心筋梗塞

用法・用量

  • 通常、成人には、1日1回1錠(クロピドグレルとして75mg及びアスピリンとして100mg)を経口投与する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 出血している患者(血友病、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長するおそれがある。]
  • 出血傾向のある患者[血小板機能異常が起こることがあるため、出血傾向を助長するおそれがある。]
  • 本剤の成分又はサリチル酸系製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン生合成抑制作用により、胃の血流量が減少し、消化性潰瘍を悪化させることがある。(ただし、「1.慎重投与」の項参照)]
  • アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重篤なアスピリン喘息発作を誘発させることがある。]
  • 出産予定日12週以内の妊婦[「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
  • セレキシパグを投与中の患者[「3.相互作用」の項参照]
副作用
(クロピドグレル硫酸塩あるいはアスピリンで報告されているもの)
以下、頻度(%)はクロピドグレル硫酸塩とアスピリンを併用した国内臨床試験で認められたものを示す。また、それ以外にクロピドグレル硫酸塩又はアスピリンの服用時に認められる副作用を頻度不明として示す。
出血(頭蓋内出血、胃腸出血等の出血)
[脳出血等の頭蓋内出血、硬膜下血腫等]
脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)(1%未満)、硬膜下血腫(頻度不明)等があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
[吐血、下血、胃腸出血、眼底出血、関節血腫、肺出血等]
吐血(頻度不明)、下血(1%未満)、胃腸出血(1%未満)、眼底出血(1%未満)、関節血腫(頻度不明)、腹部血腫(0.1%未満)、後腹膜出血(頻度不明)、肺出血(頻度不明)等があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
胃・十二指腸潰瘍(1%未満)、小腸・大腸潰瘍(頻度不明)
出血を伴う胃・十二指腸潰瘍、小腸・大腸潰瘍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
ALT(GPT)上昇(7.9%)、γ-GTP上昇(5.1%)、AST(GOT)上昇(5.6%)、黄疸(頻度不明)、急性肝不全(頻度不明)、肝炎(頻度不明)等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、必要に応じ適切な処置を行うこと。
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明)
TTPがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、TTPの初期症状である倦怠感、食欲不振、紫斑等の出血症状、意識障害等の精神・神経症状、血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、発熱、腎機能障害等が発現した場合には、直ちに投与を中止し、血液検査(網赤血球、破砕赤血球の同定を含む)を実施し、必要に応じ血漿交換等の適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(頻度不明)、好酸球性肺炎(頻度不明)
間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
血小板減少(1%未満)、白血球減少(1%未満)、無顆粒球症(頻度不明)、再生不良性貧血を含む汎血球減少症(頻度不明)
血小板減少、白血球減少、無顆粒球症、再生不良性貧血を含む汎血球減少症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形滲出性紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形滲出性紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬剤性過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
後天性血友病(頻度不明)
後天性血友病があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
ショックやアナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
喘息発作(頻度不明)
喘息発作を誘発することがある。
注意

次の患者には慎重に投与すること

消化性潰瘍の既往歴のある患者[消化性潰瘍を再発させることがある。]
血液の異常又はその既往歴のある患者[血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。]
出血傾向の素因のある患者[出血を増強させるおそれがある。]
肝障害又はその既往歴のある患者[肝障害を悪化又は再発させるおそれがある。重篤な肝障害患者では本剤の投与は控えること。]
腎障害又はその既往歴のある患者[腎障害を悪化又は再発させるおそれがある。重篤な腎障害患者では本剤の投与は控えること。]
気管支喘息のある患者[気管支喘息の患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれており、それらの患者では重篤な喘息発作を誘発させることがある。]
アルコールを常飲している患者[アルコールと同時に服用すると、消化管出血を誘発又は増強することがある。(「3.相互作用」の項参照)]
高血圧が持続している患者[出血の危険性が高くなるおそれがある。]
高齢者[出血の危険性が高くなるおそれがある。]
低体重の患者[出血の危険性が高くなるおそれがある。]
非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者[ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。]
妊婦(ただし、出産予定日12週以内の妊婦は禁忌)又は妊娠している可能性のある婦人[「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
他のチエノピリジン系薬剤(チクロピジン塩酸塩等)に対し過敏症の既往歴のある患者
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、無顆粒球症、重篤な肝障害等の重大な副作用が発現することがあるので、投与開始後2ヵ月間は、2週間に1回程度の血液検査等の実施を考慮すること。[「4.副作用」の項参照]
本剤を適用するにあたっては、クロピドグレル硫酸塩又はアスピリン単独投与に比べ出血のリスクが高まる可能性があることを十分考慮すること。
本剤による血小板凝集抑制が問題となるような手術の場合には、14日以上前に投与を中止することが望ましい。投与中止期間中は必要に応じて単剤の抗血小板剤の使用も検討すること。また、血栓症や塞栓症のリスクの高い症例では、適切な血栓塞栓症の発症抑制策を講じること。なお、十分な休薬期間を設けることが出来ない場合は重大な出血のリスクが高まることが報告されているので十分に観察すること。手術後に本剤の再投与が必要な場合には、手術部位の止血を確認してから再開すること。[【臨床成績】、【薬効薬理】の項参照]
他の出血の危険性を増加させる薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する患者への投与は慎重に行い、本剤投与中は十分な血圧のコントロールを行うこと。[「1.慎重投与」、「3.相互作用」の項参照]
出血の危険性及び血液学的副作用のおそれがあることから、出血を起こす危険性が高いと考えられる場合には、中止等を考慮すること。また、出血を示唆する臨床症状が疑われた場合は、直ちに血球算定等の適切な検査を実施すること。[「4.副作用」の項参照]
後天性血友病(活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)の延長、第VIII因子活性低下等)があらわれることがある。aPTTの延長等が認められた場合には、出血の有無にかかわらず、後天性血友病の可能性を考慮し、専門医と連携するなど適切な処置を行うこと。[「4.副作用」の項参照]
患者には通常よりも出血しやすくなることを説明し、異常な出血が認められた場合には医師に連絡するよう注意を促すこと。また、他院(他科)を受診する際には、本剤を服用している旨を医師に必ず伝えるよう患者に注意を促すこと。[【薬効薬理】の項参照]
治療中に本剤の投与を中止あるいは休薬すると、血栓塞栓症の発現リスクが高まることがあるため、単剤の抗血小板剤へ切り替えを検討すること。また、本剤を飲み忘れた場合には気づいた時に1錠服用するよう指導すること。ただし、次の服用時間に近い場合には飲み忘れた分は服用せずに次回服用時に1錠を服用することとし、倍量を服用しないよう患者に指導すること。
本剤とワルファリン等の抗凝固薬との併用は、抗血栓作用のある薬剤を3成分同時に服用することになり、出血リスクを高めるおそれがあるため、ワルファリン等の抗凝固薬を併用するベネフィットがリスクを上回ると判断される場合にのみ投与すること。[「3.相互作用」の項参照]
服用時
本剤は腸溶性の内核を含む有核錠であるので、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用させること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
クロピドグレルのローディングドーズ投与(投与開始日に300mgを投与すること)には本剤を用いず、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg)単剤を用いること。なお、PCI施行の4日以上前からクロピドグレルを投与されている場合、ローディングドーズ投与は必須ではない。
ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の添付文書を必ず参照すること。なお、原則として本剤の投与終了後は単剤の抗血小板剤に切り替えること。
空腹時の投与は避けることが望ましい。
クロピドグレル75mg(維持量)とアスピリン100mgの併用による治療が適切と判断される場合に、本剤を使用することができる。なお、患者の状態を十分に考慮した上で、本剤の投与が適切であるか慎重に判断すること。
PCIが適用予定の虚血性心疾患患者への投与は可能である。冠動脈造影により保存的治療あるいは冠動脈バイパス術が選択され、PCIを適用しない場合には以降の投与は控えること。
高齢者では造血機能、腎機能、肝機能等の生理機能が低下していることが多く、また体重が少ない傾向があり、出血等の副作用があらわれやすいので、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。
出産予定日12週以内の妊婦には投与しないこと。[アスピリンにより妊娠期間の延長、動脈管の早期閉鎖、子宮収縮の抑制、分娩時出血の増加につながるおそれがある。海外での大規模な疫学調査では、妊娠中のアスピリン服用と先天異常児出産の因果関係は否定的であるが、長期連用した場合は、母体の貧血、産前産後の出血、分娩時間の延長、難産、死産、新生児の体重減少・死亡などの危険が高くなるおそれを否定できないとの報告がある。また、ヒトで妊娠末期にアスピリンを投与された患者及びその新生児に出血異常があらわれたとの報告がある。さらに、妊娠末期のラットにアスピリンを投与した実験で、弱い胎児の動脈管収縮が報告されている。]
妊婦(ただし、出産予定日12週以内の妊婦は除く)又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[アスピリンの動物実験(ラット)で催奇形性作用があらわれたとの報告がある。妊娠期間の延長、過期産につながるおそれがある。また、クロピドグレルにおいては妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[クロピドグレルにおいて動物実験(ラット)で乳汁中に移行すること及びアスピリンにおいてヒト乳汁中へ移行することが報告されている。]
小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]
吸収
生物学的同等性
健康成人男性(55名)に本剤(クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレル75mg)/アスピリン100mg)1錠又はクロピドグレル硫酸塩錠(クロピドグレル75mg)1錠とアスピリン腸溶錠100mg1錠を絶食下でクロスオーバー法により単回経口投与した時のクロピドグレル未変化体及びアスピリン未変化体の血漿中濃度推移は次図のとおりであった。
本剤1錠又はクロピドグレル硫酸塩錠75mg1錠とアスピリン腸溶錠100mg1錠を単回経口投与時のクロピドグレル未変化体及びアスピリン未変化体の血漿中濃度
また、その時のクロピドグレル、アスピリン及びそれぞれの代謝物の薬物動態パラメータは次表のとおりであった。
クロピドグレル、アスピリン及びそれぞれの代謝物の薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUC0-t※※(ng・h/mL)t1/2z(h)
本剤クロピドグレル未変化体2.12±3.000.752.59±3.194.53±3.18
活性代謝物H48.92±5.110.758.83±4.690.460±0.219
アスピリン未変化体809±4455.501070±3570.437±0.152
サリチル酸4820±14106.5024700±65402.25±0.625
単剤併用クロピドグレル未変化体1.98±2.750.752.88±3.865.29±4.28
活性代謝物H48.93±4.520.759.22±4.540.438±0.159
アスピリン未変化体853±4174.501040±3660.391±0.0877
サリチル酸5150±14506.0025300±65602.28±0.676
(平均値±標準偏差)※中央値※※クロピドグレル:0~24時間、活性代謝物H4:0~4時間、アスピリン及びサリチル酸:0~16時間
さらに、健康成人男性(96名)に本剤(クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレル75mg)/アスピリン100mg)1錠又はクロピドグレル硫酸塩錠(クロピドグレル75mg)1錠とアスピリン腸溶錠100mg1錠を絶食下で4期クロスオーバー法により単回経口投与した時のアスピリン未変化体の血漿中濃度推移は次図のとおりであった。
本剤1錠又はクロピドグレル硫酸塩錠75mg1錠とアスピリン腸溶錠100mg1錠を単回経口投与時のアスピリン未変化体の血漿中濃度
また、その時のアスピリン未変化体の薬物動態パラメータは次表のとおりであった。
アスピリン未変化体の薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUC0-16(ng・h/mL)t1/2z(h)
本剤821±3655.001090±3520.495±0.236
単剤併用750±3554.75961±3040.471±0.496
(平均値±標準偏差)※中央値
食事の影響
健康成人男性(18名)に本剤1錠を絶食下又は食後に単回経口投与し、クロピドグレル及びアスピリンの吸収に与える食事の影響をクロスオーバー法で検討した時のクロピドグレル及びアスピリンの薬物動態パラメータは次表のとおりであった。
本剤を絶食下又は食後に単回経口投与した時の薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUC(ng・h/mL)
クロピドグレル絶食下1.39±1.660.751.84±2.09
食後1.08±0.542.502.62±1.31
アスピリン絶食下727±4834.50809±411
食後1010±3725.501050±275
(平均値±標準偏差)※中央値
代謝
クロピドグレル
クロピドグレル硫酸塩は吸収された後、肝臓で主に2つの経路で代謝される。すなわち、1)エステラーゼにより非活性代謝物であるSR26334(主代謝物)を生成する経路と、2)薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)による酸化型代謝物を生成する経路である。後者の経路を経由して、活性代謝物H4が生成される。クロピドグレルの肝酸化型代謝に関与するチトクロームP450分子種は主にCYP2C19であり、その他にCYP1A2、CYP2B6、CYP3A4等が関与する。また、SR26334はCYP2C9を阻害し、グルクロン酸抱合体はCYP2C8を阻害する(in vitro)。
アスピリン
アスピリンは、腸管での吸収過程及び生体内(主として肝臓)でサリチル酸に加水分解される。サリチル酸は更に生体内でグリシン抱合及びグルクロン酸抱合を受け、また、ごく一部は水酸化を受けゲンチジン酸に代謝される。
分布
クロピドグレル
参考(動物実験)
ラットに14C-4-クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして5.0mg/kg)を単回経口投与した場合、放射能濃度は、大部分の臓器において投与0.25~2時間後に最高値に達した。放射能濃度は、消化管壁・肝臓の順に高く、また脳、脊髄及び骨格筋では低かった。また、反復投与による各臓器への蓄積性は認められていない。
アスピリン
アスピリンの代謝物であるサリチル酸は、全身の組織及び体液中に広く分布する。
排泄
クロピドグレル
参考(海外データ)
健康成人に14C-4-クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg)を単回経口投与した場合、投与5日後までの放射能の累積排泄率は投与放射能の約92%に達し、尿中には約41%、糞中には約51%が排泄された。
アスピリン
経口投与後、投与量の大部分がサリチル酸及びその抱合体として尿中に排泄される。
肝機能障害患者での体内動態
クロピドグレル
参考(海外データ)
肝硬変患者と健康成人にクロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg/日)を10日間反復経口投与した結果、未変化体のCmaxが肝硬変患者において健康成人に比較して大きく上昇し、肝機能の低下によるクロピドグレル硫酸塩の代謝への影響が示唆された。SR26334の薬物動態パラメータには差が認められなかった。
腎機能障害患者での体内動態
クロピドグレル
参考(海外データ)
慢性腎不全患者をクレアチニンクリアランスにより重度(5~15mL/分)と中等度(30~60mL/分)の2グループに分け、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg/日)を8日間反復経口投与した結果、重度慢性腎不全患者において中等度慢性腎不全患者に比べSR26334のAUCは低かった。
CYP2C19遺伝子多型がクロピドグレルの薬物動態に及ぼす影響
健康成人をCYP2C19の代謝能に応じて3群(各群9例)に分け、クロピドグレルとして初日に300mg、その後75mg/日を6日間投与する試験を実施した。CYP2C19の2つの遺伝子多型(CYP2C192CYP2C193)についていずれかをホモ接合体又はいずれもヘテロ接合体としてもつ患者群(PM群)では、活性代謝物H4のAUC0-24及びCmaxが、野生型ホモ接合体群(EM群:CYP2C191/1)と比較して低下した。なお、日本人におけるPMの頻度は、18~22.5%との報告がある。
健康成人におけるCYP2C19遺伝子多型がクロピドグレル活性代謝物H4の薬物動態パラメータに及ぼす影響
投与量CYP2C19遺伝子型注1)
EMIMPM
Cmax
(ng/mL)
300mg
(1日目)
29.8±9.8819.6±4.7311.4±4.25
75mg
(7日目)
11.1±4.677.00±3.813.90±1.36
AUC0-24
(ng・hr/mL)
300mg
(1日目)
39.9±16.825.7±6.0615.9±4.73
75mg
(7日目)
11.1±3.797.20±1.934.58±1.61
(mean±S.D.)
注1)
EM:CYP2C191/1IM:CYP2C191/2あるいはCYP2C191/3PM:CYP2C192/2CYP2C192/3あるいはCYP2C193/3
薬物相互作用
クロピドグレル
参考(海外データ)
レパグリニド
健康成人にクロピドグレル硫酸塩(1日1回3日間、クロピドグレルとして1日目300mg、2~3日目75mg)を投与し、1日目と3日目にレパグリニド(0.25mg)を併用した結果、レパグリニドのCmax及びAUC0-∞は、レパグリニドを単独投与したときと比較して1日目は2.5及び5.1倍、3日目は2.0及び3.9倍に増加した。また、t1/2は1.4及び1.2倍であった。