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シメチジン錠200mg「サワイ」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)
  • ○下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善

    • 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期

用法・用量

  • <胃潰瘍、十二指腸潰瘍>

    • 通常、成人にはシメチジンとして1日800mgを2回(朝食後及び就寝前)に分割して経口投与する。また、1日量を4回(毎食後及び就寝前)に分割もしくは1回(就寝前)投与することもできる。なお、年齢・症状により適宜増減する。
  • <吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)>

    • 通常、成人にはシメチジンとして1日800mgを2回(朝食後及び就寝前)に分割して経口投与する。また、1日量を4回(毎食後及び就寝前)に分割して投与することもできる。なお、年齢・症状により適宜増減する。
      ただし、上部消化管出血の場合には、通常注射剤で治療を開始し、内服可能となった後は経口投与に切りかえる。
  • <下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善

    • 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期>

      • 通常、成人にはシメチジンとして1日400mgを2回(朝食後及び就寝前)に分割して経口投与する。また、1日量を1回(就寝前)投与することもできる。なお、年齢・症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • シメチジンに対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある患者
9.2 腎機能障害患者
本剤は、主として腎臓から排泄されるため、腎機能障害患者では血中濃度が持続する。[7.1、9.8、11.1.7、16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
 
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中に移行することが報告されている。[16.3.1参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するか投与間隔を延長するなど慎重に投与すること。高齢者では腎機能が低下していることが多いため、血中濃度が持続するおそれがある。[9.2参照]

8.重要な基本的注意

血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 腎機能障害患者では、血中濃度が持続するので、次の表を参考にして投与量を減ずるか投与間隔をあけて使用すること。[9.2、16.6.1参照]
クレアチニンクリアランスシメチジン投与量
0~4mL/min1回200mg 1日1回(24時間間隔)
5~29mL/min1回200mg 1日2回(12時間間隔)
30~49mL/min1回200mg 1日3回(8時間間隔)
50mL/min以上1回200mg 1日4回(6時間間隔)
7.2 血液透析を受けている患者に投与する場合は、透析後に投与すること。[13.2、16.6.2参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人に経口投与した場合、投与後約2時間で最高血中濃度に達する。血中からの半減期は約2時間であった。また、連続経口投与しても血中濃度のパターンに変化はみられず、蓄積する傾向は認められなかった。
16.1.2 生物学的同等性試験
<シメチジン錠200mg「サワイ」>
シメチジン錠200mg「サワイ」とタガメット錠200mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(シメチジンとして200mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血清中シメチジン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
Cmax(μg/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)AUC0-12hr(μg・hr/mL)
シメチジン錠200mg「サワイ」1.40±0.161.6±0.72.2±0.35.95±0.89
タガメット錠200mg1.32±0.232.0±0.62.2±0.65.93±0.75
(Mean±S.D.)
血清中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
<シメチジン錠400mg「サワイ」>
シメチジン錠400mg「サワイ」とタガメット錠400mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(シメチジンとして400mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中シメチジン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
Cmax(μg/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)AUC0-12hr(μg・hr/mL)
シメチジン錠400mg「サワイ」2.05±0.591.8±0.62.1±0.28.78±2.14
タガメット錠400mg2.29±0.551.8±0.62.1±0.39.42±1.32
(Mean±S.D.)
血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
健康成人に経口投与した場合、消化管から良好に吸収された。
16.3 分布
16.3.1 乳汁中移行
患者に1回400mg経口投与した試験で乳汁中への移行が認められた(外国人データ)。[9.6参照]
16.5 排泄
健康成人に経口投与した場合、大部分が24時間以内に尿中に排泄された。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害を有する患者にシメチジンを200mg経口投与した場合、血清クレアチニン値正常者と比較して、血漿からの消失半減期の延長と血中濃度の上昇がみられた(外国人データ)。[7.1、9.2参照]
16.6.2 透析患者
シメチジンは血液透析により除去されたが、腹膜透析による除去率はわずかであった(外国人に静脈内投与注)したデータ)。[7.2、13.2参照]
注)本剤の承認された用法は経口投与である。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
肝薬物代謝酵素P-450の活性低下により代謝、排泄が遅延する薬剤
主な薬剤:
クマリン系抗凝血剤
ワルファリン
ベンゾジアゼピン系薬剤
ジアゼパム
トリアゾラム
ミダゾラム 等
抗てんかん剤
フェニトイン
カルバマゼピン 等
抗うつ剤
三環系抗うつ剤
イミプラミン 等
パロキセチン
β-遮断剤
プロプラノロール
メトプロロール
ラベタロール 等
カルシウム拮抗剤
ニフェジピン 等
抗不整脈剤
リドカイン 等
キサンチン系薬剤
テオフィリン
アミノフィリン 等
これらの医薬品の血中濃度を高めることが報告されているので、これらの医薬品を減量するなど慎重に投与すること。本剤が肝薬物代謝酵素P-450(CYP1A2、CYP2C9、CYP2D6、CYP3A4等)を阻害して、これらの医薬品の代謝、排泄を遅延させる。
プロカインアミドこれらの医薬品の血中濃度を高めることが報告されているので、これらの医薬品を減量するなど慎重に投与すること。本剤が近位尿細管におけるプロカインアミドの輸送を阻害し、腎クリアランスを減少させる。
エリスロマイシンこれらの医薬品の血中濃度を高めることが報告されているので、これらの医薬品を減量するなど慎重に投与すること。機序不明

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(各0.1%未満)
ショック、アナフィラキシー(全身発赤、呼吸困難等)があらわれることがある。
11.1.2 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(各0.1%未満)
初期症状として全身倦怠、脱力、皮下・粘膜下出血、発熱等がみられたら、その時点で血液検査を実施し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること。
11.1.3 間質性腎炎、急性腎障害(各0.1%未満)
初期症状として発熱、腎機能検査値異常(BUN、クレアチニン上昇等)等が認められた場合には直ちに投与を中止すること。
11.1.4 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(各0.1%未満)
11.1.5 肝障害(頻度不明)
黄疸、また、AST、ALTの上昇等があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うこと。
11.1.6 房室ブロック等の心ブロック(0.1%未満)
11.1.7 意識障害、痙攣(各頻度不明)
特に腎機能障害患者においてあらわれやすいので、注意すること。[9.2参照]
発現頻度は使用成績調査を含む。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満
腎臓BUN上昇、一過性のクレアチニン上昇
過敏症発疹末梢神経障害※)
内分泌女性化乳房乳汁分泌、帯下増加、勃起障害
精神神経系可逆性の錯乱状態、痙攣、頭痛、めまい、四肢のしびれ・こわばり感、眠気、ヒポコンドリー様症状、無気力感、うつ状態、幻覚
循環器頻脈、徐脈、動悸
消化器便秘腹部膨満感、下痢
その他発熱、全身熱感、排尿困難、筋肉痛、膵炎、脱毛

※)過敏性血管炎に基づく末梢神経障害が報告されている。
発現頻度は使用成績調査を含む。

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