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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記疾患又は術後における血栓・塞栓形成の抑制(胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往がある患者に限る)

    • ・狭心症(慢性安定狭心症、不安定狭心症)、心筋梗塞、虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)
    • ・冠動脈バイパス術(CABG)あるいは経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後

用法・用量

  • 通常、成人には1日1回1錠(アスピリン/ランソプラゾールとして100mg/15mg)を経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分又はサリチル酸系製剤に対する過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を投与中の患者[10.1参照]
  • 2.3 消化性潰瘍のある患者[アスピリンのプロスタグランジン生合成抑制作用により胃の血流量が減少し、消化性潰瘍を悪化させることがある。][11.1.9参照]
  • 2.4 出血傾向のある患者[アスピリンにより血小板機能異常が起こることがあるため、出血傾向を助長するおそれがある。][9.1.3、11.1.7参照]
  • 2.5 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重篤なアスピリン喘息発作を誘発させることがある。][9.1.4、11.1.8参照]
  • 2.6 出産予定日12週以内の妊婦[9.5.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある患者
9.1.2 血液の異常又はその既往歴のある患者
アスピリンは血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。[11.1.2参照]
9.1.3 出血傾向の素因のある患者
アスピリンは出血を増強させるおそれがある。[2.4、11.1.7参照]
9.1.4 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息を有する場合を除く)
アスピリン喘息でないことを十分に確認すること。気管支喘息の患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれている可能性があり、それらの患者では重篤な喘息発作を誘発させることがある。[2.5、11.1.8参照]
9.1.5 アルコールを常飲している患者
アスピリンはアルコールと同時に服用すると、消化管出血を誘発又は増強することがある。[10.2、11.1.7参照]
9.1.6 手術、心臓カテーテル検査又は抜歯前1週間以内の患者
アスピリンは手術、心臓カテーテル検査又は抜歯時の失血量を増加させるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎障害又はその既往歴のある患者
アスピリンは腎障害を悪化又は再発させるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝障害又はその既往歴のある患者
アスピリンは肝障害を悪化又は再発させるおそれがある。また、肝障害のある患者ではランソプラゾールの代謝、排泄が遅延することがある。[11.1.3参照]
9.5 妊婦
9.5.1 出産予定日12週以内の妊婦
投与しないこと。アスピリンでは、妊娠期間の延長、動脈管の早期閉鎖、子宮収縮の抑制、分娩時出血の増加につながるおそれがある。海外での大規模な疫学調査では、妊娠中のアスピリン服用と先天異常児出産の因果関係は否定的であるが、長期連用した場合は、母体の貧血、産前産後の出血、分娩時間の延長、難産、死産、新生児の体重減少・死亡などの危険が高くなるおそれを否定できないとの報告がある。また、ヒトで妊娠末期に投与された患者及びその新生児に出血異常があらわれたとの報告がある。さらに、妊娠末期のラットに投与した試験で、弱い胎児の動脈管収縮が報告されている。[2.6参照]
9.5.2 妊婦(ただし、出産予定日12週以内の妊婦は除く)又は妊娠している可能性のある女性
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。アスピリンでは、動物試験(ラット)で催奇形性作用があらわれたとの報告がある。妊娠期間の延長、過期産につながるおそれがある。ランソプラゾールでは、動物試験(ラット)において胎児血漿中濃度は母動物の血漿中濃度より高いことが認められている。また、ウサギ(経口30mg/kg/日)で胎児死亡率の増加が認められている。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。アスピリンでは、母乳中へ移行することが報告されている。ランソプラゾールでは、動物試験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に腎機能、肝機能などの生理機能が低下しているため、副作用があらわれやすい。

8.重要な基本的注意

脳梗塞患者への投与にあたっては、他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する患者への投与は慎重に行い、投与中は十分な血圧のコントロールを行うこと。[10.2、11.1.7参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.2 本剤は有核錠の外層に腸溶性の細粒を含み、内核も腸溶性であるため、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用させること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
<アスピリン>
(1)健康成人24例(CYP2C19の遺伝子型がEM)にアスピリン/ランソプラゾールとして100mg/15mg(配合錠投与)又はアスピリン(腸溶錠)として100mg及びランソプラゾール(OD錠)として15mg(併用投与)をクロスオーバー法により朝食絶食下に1日1回投与した時のアスピリンの血漿中濃度推移及び薬物動態学的パラメータは次のとおりである。
Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUC(0-inf)(ng・h/mL)T1/2(h)
配合錠670.6±327.54.0(1.0-9.5)910.2±345.40.5±0.2
単剤併用792.8±608.74.5(1.0-9.5)994.3±510.10.5±0.1
n=24、平均値±標準偏差、※中央値(最小値-最大値)
<ランソプラゾール>
(2)健康成人230例(CYP2C19の遺伝子型がEM)にアスピリン/ランソプラゾールとして100mg/15mg(配合錠投与)又はアスピリン(腸溶錠)として100mg及びランソプラゾール(OD錠)として15mg(併用投与)をクロスオーバー法により朝食絶食下に1日1回投与した時のランソプラゾールの血漿中濃度推移及び薬物動態学的パラメータは次のとおりである。
Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUC(0-inf)(ng・h/mL)T1/2(h)
配合錠457.1±163.81.5(0.5-5.0)1,090±520.41.2±0.4
単剤併用406.8±149.01.5(1.0-5.0)1,009±486.21.2±0.4
n=227、平均値±標準偏差、※中央値(最小値-最大値)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人12例(CYP2C19の遺伝子型がEM)にアスピリン/ランソプラゾール配合錠として100mg/15mgを朝食開始30分後に投与した時、朝食絶食下投与と比較してアスピリンのCmaxは2%減少、AUCは7.1%減少、ランソプラゾールのCmaxは27.9%減少、AUCは10.7%減少した。
16.3 分布
16.3.1 蛋白結合
アスピリンの代謝物である[14C]サリチル酸を250μg/mLの濃度でヒト血漿に添加したときの蛋白結合率は約79%であった。また、[14C]ランソプラゾールを0.5μg/mLの濃度でヒト血漿に添加したときの蛋白結合率は96.4%以上であった(in vitro)。
16.4 代謝
16.4.1 アスピリンは主に消化管や肝臓で加水分解されサリチル酸に代謝され、サリチル酸はグルクロン酸抱合やグリシン抱合を受けて代謝される。
16.4.2 ランソプラゾールは主にCYP2C19及びCYP3A4により代謝される。CYP2C19には遺伝多型が存在し、日本人をはじめとするアジア系のモンゴル人種では約10~20%がPMであると報告されている。
16.5 排泄
健康成人12例(CYP2C19の遺伝子型がEM)にアスピリン/ランソプラゾール配合錠として100mg/15mgを朝食絶食下又は朝食開始30分後に投与した時、24時間後の尿中排泄率はアスピリン及びサリチル酸として71.2~72.8%であった。また、ランソプラゾール代謝物の尿中排泄率は2.0~2.3%であり、ランソプラゾール未変化体は検出されなかった。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アタザナビル硫酸塩
レイアタッツ
[2.2参照]
アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下することがある。
リルピビリン塩酸塩
エジュラント
[2.2参照]
リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
テオフィリンテオフィリンの血中濃度が低下することがある。ランソプラゾールが肝薬物代謝酵素を誘導し、テオフィリンの代謝を促進することが考えられている。
タクロリムス水和物タクロリムスの血中濃度が上昇することがある。また、腎障害が発現することがある。ランソプラゾールが肝薬物代謝酵素におけるタクロリムスの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
アスピリンと腎障害の副作用を相互に増強すると考えられている。
ジゴキシン
メチルジゴキシン
左記薬剤の作用を増強する可能性がある。ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。
イトラコナゾール
チロシンキナーゼ阻害剤
ゲフィチニブ
ボスチニブ水和物
ニロチニブ塩酸塩水和物
エルロチニブ塩酸塩
アカラブルチニブ
セリチニブ
ダサチニブ水和物
ダコミチニブ水和物
ラパチニブトシル酸塩水和物
カプマチニブ塩酸塩水和物
左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。
ボスチニブ水和物との併用は可能な限り避けること。
ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
酸化マグネシウム酸化マグネシウムの緩下作用が減弱するおそれがある。ランソプラゾールの胃酸分泌抑制作用による胃内pH上昇により酸化マグネシウムの溶解度が低下するためと考えられる。
メトトレキサートメトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。高用量のメトトレキサートを投与する場合は、本剤から他のアスピリン製剤への一時的な変更を考慮すること。また、メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化器障害等)が増強されることがある。ランソプラゾールによるメトトレキサートの血中濃度上昇の機序は不明である。
アスピリン(高用量投与時)は血漿蛋白に結合したメトトレキサートと置換し、遊離させる。また、アスピリンはメトトレキサートの腎排泄を阻害すると考えられている。
抗凝固剤
クマリン系抗凝固剤
ワルファリンカリウム
[8.、11.1.7参照]
クマリン系抗凝固剤の作用を増強し、出血時間の延長、消化管出血等を起こすことがあるので、クマリン系抗凝固剤を減量するなど慎重に投与すること。アスピリンは血漿蛋白に結合したクマリン系抗凝固剤と置換し、遊離させる。また、アスピリンは血小板凝集抑制作用、消化管刺激による出血作用を有する。
抗凝固剤
血液凝固阻止剤
ヘパリン製剤
ダナパロイドナトリウム
第Xa因子阻害剤
リバーロキサバン等
抗トロンビン剤
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩等
トロンボモデュリン アルファ等
[8.、11.1.7参照]
左記薬剤との併用により、出血の危険性が増大するおそれがあるので、観察を十分に行い、注意すること。アスピリンは血小板凝集抑制作用を有するため、左記薬剤との併用により出血傾向が増強されるおそれがある。
血小板凝集抑制作用を有する薬剤
チクロピジン塩酸塩
シロスタゾール
クロピドグレル硫酸塩
トロンボキサン合成酵素阻害剤
オザグレルナトリウム
プロスタグランジンE1製剤、E1及びI2誘導体製剤
ベラプロストナトリウム等
サルポグレラート塩酸塩
イコサペント酸エチル等
[8.、11.1.7参照]
左記薬剤との併用により、出血の危険性が増大するおそれがあるので、観察を十分に行い、注意すること。アスピリンは血小板凝集抑制作用を有するため、左記薬剤との併用により出血傾向が増強されるおそれがある。
血栓溶解剤
ウロキナーゼ
t-PA製剤等
[8.、11.1.7参照]
左記薬剤との併用により、出血の危険性が増大するおそれがあるので、観察を十分に行い、注意すること。アスピリンは血小板凝集抑制作用を有するため、左記薬剤との併用により出血傾向が増強されるおそれがある。
糖尿病用剤
ヒトインスリン
トルブタミド等
糖尿病用剤の作用を増強し、低血糖を起こすことがあるので、糖尿病用剤を減量するなど慎重に投与すること。アスピリン(高用量投与時)は血漿蛋白に結合した糖尿病用剤と置換し、遊離させる。また、アスピリンは大量で血糖降下作用を有する。
バルプロ酸ナトリウムバルプロ酸ナトリウムの作用を増強し、振戦等を起こすことがある。アスピリン(高用量投与時)は血漿蛋白に結合したバルプロ酸ナトリウムと置換し、遊離させる。
フェニトイン総フェニトイン濃度を低下させるが、非結合型フェニトイン濃度を低下させないとの報告があるので、総フェニトイン濃度に基づいて増量する際には臨床症状等を慎重に観察すること。アスピリン(高用量投与時)は血漿蛋白に結合したフェニトインと置換し、遊離させる。
フェニトインフェニトインの作用を増強する可能性がある。フェニトインの代謝、排泄が遅延することがランソプラゾールの類薬(オメプラゾール)で報告されている。
副腎皮質ホルモン剤
ベタメタゾン
プレドニゾロン
メチルプレドニゾロン等
アスピリン(高用量投与時)との併用時に副腎皮質ホルモン剤を減量すると、サリチル酸中毒を起こすことが報告されている。また、消化管出血を増強させることが考えられている。機序は不明。
リチウム製剤リチウム中毒を起こすことが報告されている。アスピリン(高用量投与時)は腎のプロスタグランジンの生合成を抑制し、腎血流量を減少させることにより、リチウムの腎排泄を低下させることが考えられている。
チアジド系利尿剤
ヒドロクロロチアジド等
ループ利尿剤
フロセミド
左記薬剤の作用を減弱させることが報告されている。アスピリンは腎のプロスタグランジンの生合成を抑制して、水、塩類の体内貯留が生じ、利尿剤の水、塩類排泄作用に拮抗するためと考えられている。
β遮断剤
プロプラノロール塩酸塩
ピンドロール等
ACE阻害剤
エナラプリルマレイン酸塩等
左記薬剤の作用を減弱させることが報告されている。アスピリンは血管拡張作用を有する腎プロスタグランジンの生合成、遊離を抑制し、血圧を上昇させることが考えられている。
ニトログリセリン製剤ニトログリセリンの作用を減弱させることがある。アスピリンはプロスタグランジンの生合成を抑制することにより、冠動脈を収縮させ、ニトログリセリンの作用を減弱させることが考えられている。
尿酸排泄促進剤
プロベネシド
ベンズブロマロン
左記薬剤の作用を減弱させることがある。アスピリン(高用量投与時)は左記薬剤の尿酸排泄に拮抗する。
非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤
インドメタシン
ジクロフェナクナトリウム等
[8.、11.1.7参照]
アスピリンとの併用により出血及び腎機能の低下を起こすことがある。機序は不明。
イブプロフェン
ナプロキセン
ピロキシカム
スルピリン
アスピリンの血小板凝集抑制作用を減弱するとの報告がある。血小板のシクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)とアスピリンの結合を阻害するためと考えられている。
炭酸脱水酵素阻害剤
アセタゾラミド等
アセタゾラミドの副作用を増強し、嗜眠、錯乱等の中枢神経系症状、代謝性アシドーシス等を起こすことが報告されている。アスピリンは血漿蛋白に結合したアセタゾラミドと置換し、遊離させる。
ドネペジル塩酸塩
[11.1.9参照]
アスピリンとの併用により消化性潰瘍を起こすことがある。コリン系が賦活され胃酸分泌が促進される。
シクロスポリン腎障害が発現することがある。アスピリンと腎障害の副作用を相互に増強すると考えられている。
ザフィルルカストアスピリンとの併用によりザフィルルカストの血漿中濃度が上昇することがある。機序は不明。
プロスタグランジンD2、トロンボキサンA2受容体拮抗剤
ラマトロバン
セラトロダスト
ヒト血漿蛋白結合に対する相互作用の検討(in vitro)において、アスピリンにより左記薬剤の非結合型分率が上昇することがある。左記薬剤がアスピリンと血漿蛋白結合部位で置換し、遊離型血中濃度が上昇すると考えられている。
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)
フルボキサミンマレイン酸塩
塩酸セルトラリン等
[8.、11.1.7参照]
皮膚の異常出血(斑状出血、紫斑等)、出血症状(胃腸出血等)が報告されている。SSRIの投与により血小板凝集が阻害され、アスピリンとの併用により出血傾向が増強すると考えられている。
アルコール
[9.1.5、11.1.7参照]
消化管出血が増強されるおそれがある。アルコールによる胃粘膜障害とアスピリンのプロスタグランジン合成阻害作用により、相加的に消化管出血が増強すると考えられている。
ジアゼパムジアゼパムの作用を増強する可能性がある。ジアゼパムの代謝、排泄が遅延することがランソプラゾールの類薬(オメプラゾール)で報告されている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)(いずれも頻度不明)
11.1.2 汎血球減少、無顆粒球症、再生不良性貧血、溶血性貧血、顆粒球減少、血小板減少、貧血(いずれも頻度不明)[9.1.2参照]
11.1.3 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う重篤な肝機能障害があらわれることがある。[9.3.1参照]
11.1.4 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、はく脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)
11.1.5 間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.6 尿細管間質性腎炎(頻度不明)
急性腎障害に至ることもあるので、腎機能検査値(BUN、クレアチニン上昇等)に注意すること。
11.1.7 出血(頻度不明)
脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)、肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等があらわれることがある。[2.4、8.、9.1.3、9.1.5、10.2参照]
11.1.8 喘息発作(頻度不明)[2.5、9.1.4参照]
11.1.9 消化性潰瘍、小腸・大腸潰瘍(いずれも頻度不明)
アスピリンにより下血(メレナ)を伴う胃潰瘍・十二指腸潰瘍等の消化性潰瘍があらわれることがある。また、消化管出血、腸管穿孔、狭窄・閉塞を伴う小腸・大腸潰瘍があらわれることがある。[2.3、10.2参照]
11.1.10 視力障害(頻度不明)
注1)発現頻度は、アスピリンとランソプラゾールを併用した臨床試験又は製造販売後調査の結果に基づく(そのうち製造販売後調査は♯)。その他の臨床試験や自発報告等で認められている副作用の頻度は不明としている。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症蕁麻疹、発疹、そう痒浮腫、多形紅斑
皮膚亜急性皮膚エリテマトーデス
肝臓AST、ALT、Al-P、γ-GTPの上昇LDHの上昇
血液好酸球増多貧血、血小板機能低下(出血時間延長)
消化器便秘、下痢、腹部膨満感、口内炎、悪心、大腸炎(collagenous colitis等注2)を含む)口渇、腹痛、胃部不快感嘔吐、胸やけ、食欲不振、カンジダ症、味覚異常、舌炎、口唇腫脹、胃腸障害、吐血、食道炎
精神神経系頭痛、めまい眠気、うつ状態、不眠、振戦、興奮
循環器血圧低下、血管炎、心窩部痛
呼吸器気管支炎、鼻炎
その他結膜炎腎障害、舌・口唇のしびれ感、難聴発汗、発熱、女性化乳房、倦怠感注3)、脱力感、四肢のしびれ感、角膜炎、かすみ目、耳鳴、筋肉痛、関節痛、脱毛、過呼吸注3)、代謝性アシドーシス注3)、低血糖注3)、低ナトリウム血症、低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血症、総コレステロール、尿酸の上昇

注1)発現頻度は、アスピリンとランソプラゾールを併用した臨床試験又は製造販売後調査の結果に基づく(そのうち製造販売後調査は♯)。その他の臨床試験や自発報告等で認められている副作用の頻度は不明としている。
注2)下痢が継続する場合、collagenous colitis等が発現している可能性があるため、速やかに本剤の投与を中止すること。腸管粘膜に縦走潰瘍、びらん、易出血等の異常を認めることがあるので、下血、血便が認められる場合には、適切な処置を行うこと。
注3)このような場合には投与を中止すること(アスピリンの血中濃度が著しく上昇していることが考えられる)。

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