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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛

    • 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸腕症候群、腱鞘炎
  • ○手術後並びに外傷後の消炎・鎮痛

用法・用量

  • 通常、成人にはエトドラクとして1日量400mgを朝・夕食後の2回に分けて経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 消化性潰瘍のある患者[消化性潰瘍を悪化させることがある。][9.1.1、11.1.3参照]
  • 2.2 重篤な血液の異常のある患者[9.1.3、11.1.5参照]
  • 2.3 重篤な肝障害のある患者[9.3.1、11.1.7参照]
  • 2.4 重篤な腎障害のある患者[9.2.1、11.1.6参照]
  • 2.5 重篤な心機能不全のある患者[9.1.4、11.1.8参照]
  • 2.6 重篤な高血圧症のある患者[9.1.5参照]
  • 2.7 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.8 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[シクロオキシゲナーゼの活性を阻害するので、喘息を誘発することがある。][9.1.6参照]
  • 2.9 妊娠後期の女性[9.5.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 消化性潰瘍の既往歴のある患者
プロスタグランジン生合成阻害作用に基づき胃の血流量が減少するため、消化性潰瘍を再発させることがある。[2.1、11.1.3参照]
9.1.2 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者
本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能又は効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある。
9.1.3 血液の異常又はその既往歴のある患者(重篤な血液の異常のある患者を除く)
白血球・赤血球・血小板減少が報告されているため、血液の異常を悪化あるいは再発させることがある。[2.2、11.1.5参照]
9.1.4 心機能障害のある患者(重篤な心機能不全のある患者を除く)
プロスタグランジン生合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため、心機能障害を悪化させることがある。[2.5、11.1.8参照]
9.1.5 高血圧症のある患者(重篤な高血圧症のある患者を除く)
プロスタグランジン生合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため、血圧を上昇させることがある。[2.6参照]
9.1.6 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)
病態を悪化させることがある。[2.8参照]
9.1.7 SLE(全身性エリテマトーデス)の患者
SLE症状(腎障害等)を悪化させることがある。
9.1.8 潰瘍性大腸炎の患者
病態を悪化させることがある。
9.1.9 クローン病の患者
病態を悪化させることがある。
9.1.10 感染症を合併している患者
必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎障害のある患者
投与しないこと。プロスタグランジン生合成阻害作用に基づく腎血流量低下作用があるため、腎障害を悪化させることがある。[2.4、11.1.6参照]
9.2.2 腎障害又はその既往歴のある患者(重篤な腎障害のある患者を除く)
プロスタグランジン生合成阻害作用に基づく腎血流量低下作用があるため、腎障害を悪化あるいは再発させることがある。[11.1.6参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
投与しないこと。副作用として肝障害が報告されており、悪化するおそれがある。[2.3、11.1.7参照]
9.3.2 肝障害又はその既往歴のある患者(重篤な肝障害のある患者を除く)
副作用として肝障害が報告されており、悪化あるいは再発させることがある。[11.1.7参照]
9.5 妊婦
9.5.1 妊娠後期の女性
投与しないこと。動物実験(ラット)で分娩障害が報告されている。また、妊娠後期のラットに投与した実験で、胎児の動脈管収縮が報告されている。[2.9参照]
9.5.2 妊婦(妊娠後期を除く)又は妊娠している可能性のある女性
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。投与する際には、必要最小限にとどめ、適宜羊水量を確認するなど慎重に投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
本剤は、主として腎臓から排泄され、また、血漿アルブミンとの結合性が強い薬物であるので、腎機能の低下により高い血中濃度が持続したり、血漿アルブミンの減少により、遊離の薬物の血中濃度が高くなるおそれがある。[7.2参照]

8.重要な基本的注意

8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
8.2 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
・長期投与する場合には定期的に臨床検査(尿検査、血液検査及び肝機能検査等)を行うこと。また、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
・薬物療法以外の療法も考慮すること。
8.3 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
・急性炎症及び疼痛の程度を考慮し、投与すること。
・原則として同一の薬剤の長期投与を避けること。
・原因療法があればこれを行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
7.2 高齢者では、少量(例えば200mg/日)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[9.8参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性5例にエトドラク200mgを単回経口投与した場合、血漿中未変化体濃度は投与後1.4時間で最高値に達し、その後、6時間の半減期で消失した。
薬物動態パラメータ
Dose
(mg/body)
Tmax
(hr)
Cmax
(μg/mL)
AUC0-48hr
(μg・hr/mL)
t1/2
(hr)
2001.4±0.212.2±0.861.1±8.36.03注)
平均値±標準誤差(n=5)注)一次吸収を伴うtwo compartment model式に平均血漿中濃度をあてはめ、算出した。
16.1.2 反復投与
健康成人男性6例にエトドラク200mgを1日2回5日間反復経口投与した場合、血漿中未変化体濃度推移は、単回投与時と大差なかった。
16.1.3 生物学的同等性試験
エトドラク錠200mg「SW」とハイペン錠200mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(エトドラクとして200mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中エトドラク濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC0-24hr
(μg・hr/mL)
エトドラク錠200mg「SW」12.8±3.41.6±1.35.8±2.361.0±10.8
ハイペン錠200mg12.4±3.41.7±1.45.6±2.358.3±10.9
(Mean±S.D.)
血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
16.3.1 血清蛋白結合率
ヒト血清中でのin vitro蛋白結合率は0.5~50μg/mLの濃度範囲で98.6~98.9%であった。
16.5 排泄
健康成人男性5例にエトドラク200mgを単回経口投与した場合、エトドラク、6-OH体及び7-OH体が投与量のそれぞれ15.8、3.6及び16.8%尿中に排泄された。これらはいずれもグルクロン酸抱合体を含有していた。
健康成人男性6例にエトドラク200mgを1日2回5日間反復経口投与した場合、尿中排泄は、単回投与時と大差なく、蓄積性は認められなかった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
クマリン系抗凝血剤
ワルファリン等
プロトロンビン時間の延長(出血を伴うことがある)があらわれたとの報告がある。抗凝血作用を増強することがあるので、必要があれば減量すること。本剤のヒトでの蛋白結合率は、99%と高く、蛋白結合率の高い薬剤と併用すると血中に活性型の併用薬が増加し、その薬剤の作用が増強されるためと考えられている。
チアジド系利尿降圧剤
ヒドロフルメチアジド
ヒドロクロロチアジド等
利尿降圧作用を減弱するおそれがある。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害作用により、水、Naの排泄を減少させるためと考えられている。
リチウム製剤
炭酸リチウム
血中リチウム濃度を上昇させ、リチウム中毒を起こすおそれがあるので、血中のリチウム濃度に注意し、必要があれば減量すること。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害作用により、炭酸リチウムの腎排泄を減少させるためと考えられている。
メトトレキサートメトトレキサートの血中濃度を高めるおそれがあるので、観察を十分に行うこと。本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害作用により、メトトレキサートの腎排泄を減少させるためと考えられている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)
11.1.2 アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシー(呼吸困難、蕁麻疹、全身潮紅、血管浮腫、喘鳴等)があらわれることがある。
11.1.3 消化性潰瘍(穿孔を伴うことがある)(0.1%未満)
穿孔に至る場合もあるので、異常(胃痛、嘔吐、吐血・下血等を伴う胃腸出血)が認められた場合には、必要に応じて減量、休薬、投与中止等の適切な処置を行うこと。[2.1、9.1.1参照]
11.1.4 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
11.1.5 汎血球減少、溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)[2.2、9.1.3参照]
11.1.6 腎不全(頻度不明)
急性腎障害(間質性腎炎、腎乳頭壊死等)や慢性腎不全の急性増悪があらわれることがある。[2.4、9.2.1、9.2.2参照]
11.1.7 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。[2.3、9.3.1、9.3.2参照]
11.1.8 うっ血性心不全(頻度不明)[2.5、9.1.4参照]
11.1.9 好酸球性肺炎、間質性肺炎(いずれも頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線上の異常陰影等の異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
皮膚発疹、そう痒感蕁麻疹紅斑、光線過敏症、紫斑、斑状出血、皮膚血管炎(白血球破砕性血管炎を含む)
消化器腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、口内炎、消化不良、腹部膨満感、舌炎、口渇胃炎、便秘しゃっくり
精神神経系めまいしびれ、眠気、頭痛振戦
肝臓肝機能異常(AST、ALT、Al-Pの上昇等)
腎臓腎機能異常(蛋白尿、BUNの上昇等)、顕微鏡的血尿
血液貧血好酸球増多白血球減少
その他発熱、胸痛浮腫、倦怠感、ほてり発赤、排尿困難、動悸、喘息、味覚異常、視覚異常(かすみ目等)
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