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ドキサゾシン錠0.5mg「TCK」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○高血圧症
  • ○褐色細胞腫による高血圧症

用法・用量

  • 通常、成人にはドキサゾシンとして1日1回0.5mgより投与を始め、効果が不十分な場合は1~2週間の間隔をおいて1~4mgに漸増し、1日1回経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は8mgまでとする。
    ただし、褐色細胞腫による高血圧症に対しては1日最高投与量を16mgまでとする。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.3 肝機能障害患者
主として肝臓で代謝されるため、血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が増大することがある。[16.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。胎児器官形成期投与試験にて、ラットへの120mg/kg投与及びウサギへの100mg/kg投与により胎児死亡率の増加が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。脳梗塞等が起こるおそれがあることから、一般に過度の降圧は好ましくないとされている。

8.重要な基本的注意

8.1 起立性低血圧があらわれることがあるので、臥位のみならず立位又は坐位で血圧測定を行い、体位変換による血圧変化を考慮し、坐位にて血圧をコントロールすること。
8.2 本剤の投与初期又は用量の急増時等に、立ちくらみ、めまい、脱力感、発汗、動悸・心悸亢進等があらわれることがある。その際は仰臥位をとらせるなどの適切な処置を行うこと。また、必要に応じて対症療法を行うこと。
8.3 本剤の投与初期又は用量の急増時等に起立性低血圧に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に従事する場合には注意させること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1
健康成人6名にドキサゾシン錠0.5mg、1mg又は2mgを空腹時に単回経口投与した結果、投与後1.6~1.7時間に最高血漿中濃度に達し、その濃度はそれぞれ4.9ng/mL、9.4ng/mL及び18.2ng/mLであった。血漿中濃度の半減期は10~16時間であった。
高血圧症患者7例に2mg錠を1日1回5~8日間連続経口投与した場合の血漿中濃度は4日目以降で定常状態になり、初日の約1.4倍に増加する。また、血漿中濃度半減期は単回投与時11.1時間、連続投与時12.9時間と大差はなかった。
16.1.2 生物学的同等性試験
<ドキサゾシン錠1mg「TCK」>
ドキサゾシン錠1mg「TCK」とカルデナリン錠1mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ドキサゾシンとして1mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→34hr(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
ドキサゾシン錠1mg「TCK」138.69±36.8410.81±2.182.05±1.059.89±2.33
カルデナリン錠1mg132.22±41.7610.93±2.491.98±0.9410.49±3.57
(Mean±S.D.,n=20)
<ドキサゾシン錠2mg「TCK」>
ドキサゾシン錠2mg「TCK」とカルデナリン錠2mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ドキサゾシンとして2mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→34hr(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
ドキサゾシン錠2mg「TCK」271.88±43.4023.57±3.581.85±0.6310.88±1.64
カルデナリン錠2mg279.69±36.1822.53±3.022.13±0.7911.23±1.16
(Mean±S.D.,n=20)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
16.3.1 分布
分布容積は1.2L/kgであり、組織への移行性は良好と考えられる。
16.3.2 蛋白結合
ドキサゾシンのヒト血漿蛋白結合率(in vitro)は98.9%であった。
16.5 排泄
健康成人6名にドキサゾシン錠0.5mg、1mg又は2mgを単回経口投与したときの投与後24時間までの未変化体の尿中排泄率はいずれも1%以下であった。
健康成人2名に14C-標識ドキサゾシン2mgを単回経口投与した場合の投与後7日目までの放射能排泄率は、尿中9%、糞中63%であり、主として糞中へ排泄され、そのほとんどが代謝物として排泄される。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害を伴う高血圧症患者5例と腎機能正常の高血圧症患者7例にドキサゾシン錠2mgを1日1回5~8日間連続経口投与した結果、両群間で血漿中ドキサゾシン濃度の推移に有意な差は認められなかった。
16.6.2 肝機能障害患者
肝機能の低下している患者(肝硬変患者)12例及び健康成人12名にドキサゾシン錠2mgを単回経口投与した結果、臨床的な影響は明らかではないが、ドキサゾシンの肝機能低下患者におけるAUCは246±84ng・hr/mLと健康成人の値172±61ng・hr/mLに比し有意に増大した。[9.3参照]
16.6.3 高齢者
健康高齢者12名(平均71.4歳)及び若年健康成人6名にドキサゾシン1mgを静注、又は2mgを単回経口投与した結果、健康高齢者では若年健康成人に比し分布容積は有意に高値を示すが、バイオアベイラビリティー、クリアランス及び血漿中濃度半減期には有意な変化は認められなかった。
16.8 その他
<ドキサゾシン錠0.5mg「TCK」>
ドキサゾシン錠0.5mg「TCK」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成12年2月14日 医薬審64号)」に基づき、ドキサゾシン錠1mg「TCK」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。
<ドキサゾシン錠4mg「TCK」>
ドキサゾシン錠4mg「TCK」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成12年2月14日 医薬審64号)」に基づき、ドキサゾシン錠2mg「TCK」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
利尿剤又は他の降圧剤相互に作用を増強するおそれがあるので、減量するなど注意すること。相互に作用を増強するおそれがある。
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
バルデナフィル塩酸塩水和物
タダラフィル
シルデナフィルクエン酸塩
併用によりめまい等の自覚症状を伴う症候性低血圧を来したとの報告がある。血管拡張作用による降圧作用を有するため、本剤の降圧作用を増強することがある。

重大な副作用 

次の副作用注)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 失神・意識喪失(0.01%)
起立性低血圧によることが多いので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、仰臥位をとらせるなど適切な処置を行うこと。
11.1.2 不整脈(頻度不明)
11.1.3 脳血管障害(頻度不明)
11.1.4 狭心症(頻度不明)
11.1.5 心筋梗塞(頻度不明)
11.1.6 無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
11.1.7 肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
肝炎、AST、ALT、γ-GTPの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
注)使用成績調査を含む。

その他の副作用 

次の副作用注)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~1%未満0.1%未満頻度不明
肝臓AST、ALT、Al-Pの上昇LDHの上昇胆汁うっ滞
循環器起立性めまい、起立性低血圧、低血圧、動悸・心悸亢進、頻脈、ほてり(顔面潮紅等)胸痛・胸部圧迫感徐脈
精神・神経系めまい、頭痛・頭重、眩暈眠気、不眠、しびれ感耳鳴、興奮、振戦、知覚鈍麻、不安、うつ病、神経過敏
消化器悪心・嘔吐腹痛、口渇、食欲不振、下痢、便秘消化不良、鼓腸放屁
筋・骨格系関節痛、筋力低下、筋痙直、筋肉痛、背部痛
呼吸器息苦しさ、鼻出血、鼻炎、咳気管支痙攣悪化、呼吸困難
泌尿・生殖器頻尿・夜間頻尿、尿失禁持続勃起、勃起障害、射精障害(逆行性射精等)、血尿、排尿障害、多尿
過敏症発疹、そう痒感蕁麻疹、血管浮腫、光線過敏症
血液白血球減少血小板減少紫斑
かすみ目、術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)
その他倦怠感浮腫、脱力感、異常感覚、発熱発汗、疼痛、体重増加、女性化乳房、脱毛

注)使用成績調査を含む。

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