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ニフェジピンカプセル5mg「ツルハラ」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 本態性高血圧症、腎性高血圧症
  • 狭心症

用法・用量

  • ニフェジピンとして、通常成人1回10mgを1日3回経口投与する。症状に応じ適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 心原性ショックの患者〔血圧低下により症状が悪化するおそれがある。〕
  • 急性心筋梗塞の患者〔急激な血行動態の変化により、病態が悪化するおそれがある。〕

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

大動脈弁狭窄、僧帽弁狭窄のある患者、肺高血圧のある患者〔血管拡張作用により重篤な血行動態の悪化を招くおそれがある。〕
過度に血圧の低い患者〔更に血圧が低下するおそれがある。〕
血液透析療法中の循環血液量減少を伴う高血圧患者〔過度に血圧が低下するおそれがある。〕
重篤な腎機能障害のある患者〔急速な降圧等により腎機能が悪化するおそれがある。〕
重篤な肝機能障害のある患者〔血中濃度が上昇することがある。また門脈圧が上昇するおそれがある。〕
うっ血性心不全(特に高度の左室収縮機能障害)のある患者〔心不全が悪化するおそれがある。〕
不安定狭心症の患者〔急激な血行動態の変化により、症状が悪化するおそれがある。〕
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕

重要な基本的注意

カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
まれに過度の血圧低下を起こし、ショック症状や一過性の意識障害、脳梗塞があらわれることがあるので、そのような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、ニフェジピンカプセル5mg「ツルハラ」については、速効性を期待した本剤の舌下投与(カプセルをかみ砕いた後、口中に含むか又はのみこませること)は、過度の降圧や反射性頻脈をきたすことがあるので、用いないこと。
降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

高齢者への投与

高齢者では低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。〔一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。〕

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔動物実験において催奇形性及び胎児毒性が報告されている。〕
投与に際しては、最新の関連ガイドライン等を参照しつつ、急激かつ過度の血圧低下とならないよう、長時間作用型製剤の使用を基本とし、剤形毎の特徴を十分理解した上で投与すること。また、母体や胎児及び新生児の状態を十分に観察し、過度の血圧低下や胎児胎盤循環の低下等の異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。〔妊婦への投与例において、過度の血圧低下等が報告されている。〕
硫酸マグネシウム水和物の注射剤を併用する場合には、血圧等を注意深くモニタリングすること。〔併用により、過度の血圧低下や神経筋伝達遮断の増強があらわれることがある。〕
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。〔母乳中へ移行することが報告されている。〕

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

薬物動態

生物学的同等性試験
ニフェジピンカプセル5mg「ツルハラ」と標準製剤を、それぞれ1カプセル(ニフェジピン5mg)、ニフェジピン細粒1%「ツルハラ」と標準製剤をそれぞれ1g(ニフェジピン10mg)、クロスオーバー法により健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
ニフェジピンカプセル5mg「ツルハラ」
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-8
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
ニフェジピンカプセル5mg「ツルハラ」148.0±17.290.9±12.50.8±0.3
標準製剤
(カプセル、5mg)
151.2±20.294.7±14.10.7±0.2
(Mean±S.D.、n=12)
ニフェジピン細粒1%「ツルハラ」
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-6
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
ニフェジピン細粒1%「ツルハラ」256.6±12.8111.1±5.70.5±0.01.7±0.1
標準製剤
(細粒、1%)
272.9±12.0115.2±4.40.5±0.041.9±0.1
(Mean±S.E.、n=12)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
ニフェジピンカプセル5mg「ツルハラ」は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたニフェジピンカプセルの溶出規格に適合していることが確認されている。
ニフェジピン錠10mg「ツルハラ」は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたニフェジピン錠の溶出規格に適合していることが確認されている。
ニフェジピン細粒1%「ツルハラ」は、日本薬局方医薬品各条に定められたニフェジピン細粒の溶出規格に適合していることが確認されている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
他の降圧剤
レセルピン、メチルドパ水和物、プラゾシン塩酸塩等
相互に血圧低下作用を増強することがある。患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下が認められた場合、本剤又は他の降圧剤を減量若しくは中止するなど適切な処置を行う。薬理学的な相加・相乗作用によるものと考えられている。
β遮断剤
アテノロール、アセブトロール塩酸塩、プロプラノロール塩酸塩等
相互に作用を増強することがある。患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下や心不全等の症状が認められた場合、本剤又はβ遮断剤を減量若しくは中止するなど適切な処置を行う。薬理学的な相加・相乗作用によるものと考えられている。
ジゴキシンジゴキシンの血中濃度が上昇することがある。ジゴキシン中毒症状(悪心・嘔吐、頭痛、視覚異常、不整脈等)が認められた場合、症状に応じジゴキシンの用量を調節又は本剤の投与を中止するなど適切な処置を行う。機序は完全には解明されていないが、ジゴキシンの腎及び腎外クリアランスが減少するためと考えられている。
シメチジン本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下や頻脈等の症状が認められた場合、本剤を減量又はシメチジンの投与を中止するなど適切な処置を行う。シメチジンが肝血流量を低下させ、本剤の肝ミクロソームでの酵素代謝を抑制する一方で、胃酸を低下させ、本剤の吸収を増加させるためと考えられている。
ジルチアゼム本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下等の症状が認められた場合、本剤を減量又はジルチアゼムの投与を中止するなど適切な処置を行う。発現機序の詳細は不明であるが、ジルチアゼムが本剤の肝代謝(チトクロームP-450酵素系)反応を抑制し、クリアランスを低下させるためと考えられている。
トリアゾール系抗真菌剤
イトラコナゾール、フルコナゾール等
本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下や浮腫等の症状が認められた場合、本剤を減量又はトリアゾール系抗真菌剤の投与を中止するなど適切な処置を行う。発現機序の詳細は不明であるが、トリアゾール系抗真菌剤が本剤の肝代謝(チトクロームP-450酵素系)反応を抑制し、クリアランスを低下させるためと考えられている。
リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピン本剤の有効血中濃度が得られず、作用が減弱することがある。患者の状態を注意深く観察し、血圧上昇や狭心症発作の悪化等の症状が認められた場合、他剤への変更又はリファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピンの投与を中止するなど適切な処置を行う。リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピンにより誘導された肝薬物代謝酵素(チトクロームP-450)が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている。
タクロリムスタクロリムスの血中濃度が上昇することがある。患者の状態を注意深く観察し、腎機能障害等の症状が認められた場合、タクロリムスの用量を調節又は本剤の投与を中止するなど適切な処置を行う。発現機序の詳細は不明であるが、本剤がタクロリムスの肝代謝(チトクロームP-450酵素系)反応を抑制し、クリアランスを低下させるためと考えられている。
シクロスポリン歯肉肥厚があらわれやすいとの報告がある。患者の状態を注意深く観察し、歯肉肥厚が認められた場合、本剤又はシクロスポリンの投与を中止するなど適切な処置を行う。発現機序の詳細は不明であるが、両剤の相加的な作用によるものと考えられている。
HIVプロテアーゼ阻害剤
サキナビル、リトナビル等
本剤のAUCが上昇することが予想される。患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下等の症状が認められた場合、本剤を減量するなど適切な処置を行う。発現機序の詳細は不明であるが、本剤とこれらの薬剤の肝代謝酵素が同じ(CYP3A4)であるため、競合的に拮抗し、本剤の代謝が阻害される可能性があると考えられている。
キヌプリスチン・ダルホプリスチン本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されるおそれがある。患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下等の症状が認められた場合、本剤を減量するなど適切な処置を行う。キヌプリスチン・ダルホプリスチンが、CYP3A4を阻害し、本剤のクリアランスを低下させるためと考えられている。
硫酸マグネシウム水和物(注射剤)過度の血圧低下や神経筋伝達遮断の増強があらわれることがある。〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕併用により降圧作用や神経筋伝達遮断作用が増強されると考えられている。
グレープフルーツジュース本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下等の症状が認められた場合、本剤を減量するなど適切な処置を行う。またグレープフルーツジュースとの同時服用をしないように注意する。グレープフルーツジュースに含まれる成分が、CYP3A4を阻害し、本剤のクリアランスを低下させるためと考えられている。

重大な副作用 

(頻度不明)
次のような副作用があらわれることがある。このような副作用があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
紅皮症(剥脱性皮膚炎)
無顆粒球症、血小板減少
ショック
ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
意識障害
血圧低下に伴う一過性の意識障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じ適切な処置を行うこと。太字の副作用については投与を中止すること。

頻度不明
肝臓AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、黄疸
腎臓BUN上昇、クレアチニン上昇
循環器顔面潮紅、熱感、のぼせ、潮紅、動悸、血圧低下、起立性低血圧、浮腫(下肢、顔面等)、胸部痛、頻脈、頻尿、発汗、悪寒
精神神経系頭痛、めまい、倦怠感、眠気、不眠、脱力感、筋痙攣、四肢しびれ感、異常感覚、振戦
消化器悪心・嘔吐、便秘、上腹部痛、下痢、腹部不快感、口渇、胸やけ、食欲不振、鼓腸
過敏症発疹、そう痒、光線過敏症、紫斑、血管浮腫
口腔歯肉肥厚
代謝異常高血糖
血液血小板減少、貧血、白血球減少
呼吸器呼吸困難、咳嗽、鼻出血、鼻閉
その他女性化乳房、視力異常(霧視等)、眼痛、筋肉痛、関節痛、関節腫脹、勃起不全
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