製品名 ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「日医工」
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- 一般名
- Zolmitriptan
- 薬効分類
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鎮痛・解熱薬>トリプタン系薬
- 価格
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2.5mg1錠:242.8円/錠
- 製薬会社
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- 製造販売元:日医工株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- 片頭痛
用法・用量
- 通常,成人にはゾルミトリプタンとして1回2.5mgを片頭痛の頭痛発現時に経口投与する。
なお,効果が不十分な場合には,追加投与をすることができるが,前回の投与から2時間以上あけること。
また,2.5mgの経口投与で効果が不十分であった場合には,次回片頭痛発現時から5mgを経口投与することができる。
ただし,1日の総投与量を10mg以内とすること。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 心筋梗塞の既往歴のある患者,虚血性心疾患又はその症状・兆候のある患者,異型狭心症(冠動脈攣縮)のある患者[不整脈,狭心症,心筋梗塞を含む重篤な虚血性心疾患様症状があらわれることがある。]
- 脳血管障害や一過性脳虚血性発作の既往のある患者[脳血管障害や一過性脳虚血性発作があらわれることがある。]
- 末梢血管障害を有する患者[症状を悪化させる可能性が考えられる。]
- コントロールされていない高血圧症の患者[一過性の血圧上昇を引きおこすことがある。]
- エルゴタミン,エルゴタミン誘導体含有製剤,あるいは他の5-HT1B/1D受容体作動薬を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- モノアミン酸化酵素阻害剤(MAO阻害剤)を投与中,あるいは投与中止2週間以内の患者(「相互作用」の項参照)
- 副作用
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- (頻度不明)
- アナフィラキシーショック,アナフィラキシー
- アナフィラキシーショック,アナフィラキシーがまれにあらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
- 不整脈,狭心症あるいは心筋梗塞を含む虚血性心疾患様症状
- 不整脈,狭心症あるいは心筋梗塞を含む虚血性心疾患様症状をおこすことがまれにあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し適切な処置を行うこと。
- 頻脈(WPW症候群における)
- WPW症候群の典型的症状である重篤な発作性頻脈が,ゾルミトリプタンを投与したWPW症候群の既往のある患者1例で認められている。
- 薬剤の使用過多による頭痛
- 薬剤の使用過多による頭痛があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止するなど,適切な処置を行うこと。
- てんかん様発作
- 類薬(スマトリプタン)でてんかん様発作をおこすことがまれにあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し適切な処置を行うこと。
- 注意
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慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- 虚血性心疾患の可能性のある患者(例えば,虚血性心疾患を疑わせる重篤な不整脈のある患者,閉経後の女性,40歳以上の男性,冠動脈疾患の危険因子を有する患者)[不整脈,狭心症,心筋梗塞を含む重篤な虚血性心疾患様症状があらわれるおそれがある。]
- ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群(WPW症候群)又は他の心臓副伝導路と関連した不整脈のある患者(「副作用」の項参照)
- 中等度又は重度肝機能障害患者[血中濃度が上昇するおそれがある。特に重度肝機能障害患者では,1日の総投与量を5mg以内とするなど慎重に投与すること。]
- 脳血管障害の可能性のある患者[脳血管障害があらわれるおそれがある。]
- てんかんあるいは痙攣を起こしやすい器質的脳疾患のある患者[類薬(スマトリプタン)でてんかん様発作が発現したとの報告がある。]
- コントロールされている高血圧症患者[類薬(スマトリプタン)で一過性の血圧上昇や末梢血管抵抗の上昇が少数の患者でみられたとの報告がある。]
重要な基本的注意
- 本剤投与後,胸痛,胸部圧迫感等の一過性の症状(強度で咽喉頭部に及ぶ場合がある)があらわれることがある。このような症状が虚血性心疾患によると思われる場合には,以後の投与を中止し,虚血性心疾患の有無を調べるための適切な検査を行うこと。
- 心血管系の疾患が認められない患者においても,重篤な心疾患が極めてまれに発生することがある。このような場合は以後の投与を中止し,適切な処置を行うこと。
- 本剤を含むトリプタン系薬剤により,頭痛が悪化することがあるので,頭痛の改善を認めない場合には,「薬剤の使用過多による頭痛」の可能性を考慮し,投与を中止するなど,適切な処置を行うこと。
- 片頭痛あるいは本剤投与により眠気を催すことがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械操作に従事させないよう十分注意すること。
- 本剤は口腔内で速やかに崩壊することから唾液のみ(水なし)でも服用可能であるが,口腔粘膜から吸収されることはないため,水なしで服用した場合は唾液で飲み込むこと。
適用上の注意
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
- 本剤は吸湿性を有するため,使用直前にPTPシートから取り出すこと。
- 本剤は片頭痛の頭痛発現時に限り使用し,予防的に使用しないこと。
- 本剤投与により全く効果が認められない場合は,その発作に対して追加投与をしないこと。このような場合は,再検査の上,頭痛の原因を確認すること。
- 本剤は,国際頭痛学会による片頭痛診断基準(「参考」の項参照)により,「前兆のない片頭痛」あるいは「前兆のある片頭痛」と診断が確定された場合にのみ使用すること。特に次のような患者は,クモ膜下出血等の脳血管障害や他の原因による頭痛の可能性があるので,本剤投与前に問診,診察,検査を十分に行い,頭痛の原因を確認してから投与すること。
- 今までに片頭痛と診断が確定したことのない患者
- 片頭痛と診断されたことはあるが,片頭痛に通常みられる症状や経過とは異なった頭痛及び随伴症状のある患者
- 家族性片麻痺性片頭痛,孤発性片麻痺性片頭痛,脳底型片頭痛あるいは眼筋麻痺性片頭痛の患者には投与しないこと。
高齢者への投与
- 高齢者と非高齢者の血漿中濃度は類似している。しかし,臨床使用における高齢者に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
妊婦,産婦,授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
- 授乳中の婦人には本剤投与中は,授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で経口投与後に乳汁中への移行が認められている。]
小児等への投与
- 低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない(12歳未満の小児等においては使用経験がなく,12歳以上の小児においては使用経験が少ない)。
薬物動態
- 生物学的同等性試験
- ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ゾルミトリプタンとして2.5mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して血漿中ゾルミトリプタン濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された。
- <水なし>
判定パラメータ 参考パラメータ AUC0→24(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr) t1/2(hr) ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「日医工」 23.4±8.25 3.60±1.42 3.2±1.6 3.25±1.06 標準製剤
(口腔内速溶錠,2.5mg)24.7±9.57 3.83±1.65 3.0±1.4 3.15±0.907 (1錠投与,Mean±S.D.,n=20)
- <水あり>
判定パラメータ 参考パラメータ AUC0→24(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr) t1/2(hr) ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「日医工」 22.6±7.58 3.93±1.21 1.5±1.1 2.89±0.901 標準製剤
(口腔内速溶錠,2.5mg)20.7±5.82 3.53±0.929 1.8±1.2 2.90±0.859 (1錠投与,Mean±S.D.,n=40)
- 血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
- ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ゾルミトリプタンとして2.5mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して血漿中ゾルミトリプタン濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された。