製品名 イフェクサーSRカプセル37.5mg
イフェクサーSRカプセル75mg

一般名
Venlafaxine Hydrochloride
薬効分類
抗うつ・気分安定薬
 >抗うつ薬(SNRI)
価格
37.5mg1カプセル:148.9円/カプセル
75mg1カプセル:250.2円/カプセル

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • うつ病・うつ状態

用法・用量

  • 通常、成人にはベンラファキシンとして1日37.5mgを初期用量とし、1週後より1日75mgを1日1回食後に経口投与する。なお、年齢、症状に応じ1日225mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として75mgずつ行うこと。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者[「相互作用」の項参照]
  • 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者[使用経験がない。本剤のクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがある。]
  • 重度の腎機能障害(糸球体ろ過量15mL/min未満)のある患者又は透析中の患者[使用経験が少ない。本剤のクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがある。また、本剤は透析ではほとんど除去されない。]
副作用
セロトニン症候群(0.2%)
不安、焦燥、興奮、錯乱、発汗、下痢、発熱、高血圧、固縮、頻脈、ミオクローヌス、自律神経失調等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。
悪性症候群(頻度不明注)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合がある。抗精神病剤との併用時にあらわれることが多いため、特に注意すること。異常が認められた場合には、抗精神病剤及び本剤の投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発現時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明注)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、これらの症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
QT延長(0.5%)、心室頻拍(torsades de pointesを含む)、心室細動(頻度不明注)
QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)、心室細動があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
痙攣(0.2%)
痙攣があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー(頻度不明注)
アナフィラキシー(呼吸困難、喘鳴、血管浮腫等)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(頻度不明注)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明注)
横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
無顆粒球症、再生不良性貧血、汎血球減少症(頻度不明注))、好中球数減少、血小板数減少(0.2%)
無顆粒球症、再生不良性貧血、汎血球減少症、好中球数減少、血小板数減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、必要に応じて血液検査を行うこと。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺疾患(頻度不明注)
間質性肺疾患があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高血圧クリーゼ(頻度不明注)
高血圧クリーゼがあらわれることがあるので、血圧の推移等に十分注意しながら投与すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
尿閉(0.2%)
尿閉があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には投与を中止し、導尿を実施するなど適切な処置を行うこと。
注:海外の臨床試験又は自発報告で認められた事象は頻度不明とした
注意

次の患者には慎重に投与すること

軽度から中等度の肝機能障害のある患者[本剤のクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]
軽度から中等度の腎機能障害のある患者[本剤のクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]
双極性障害患者[躁転、自殺企図があらわれることがある。]
自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者[自殺念慮、自殺企図があらわれることがある。]
脳の器質的障害又は統合失調症の素因のある患者[精神症状が増悪することがある。]
衝動性が高い併存障害を有する患者[精神症状が増悪することがある。]
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣発作を起こすことがある。]
緑内障又は眼内圧亢進のある患者[症状が増悪することがある。]
高血圧又は心疾患のある患者[心拍数増加、血圧上昇、高血圧クリーゼがあらわれ、症状を悪化させるおそれがある。(「重要な基本的注意」の項参照)]
QT延長又はその既往歴のある患者、QT延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者、著明な徐脈や低カリウム血症等がある患者[QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)を起こす可能性がある。]
出血の危険性を高める薬剤を併用している患者、出血傾向又は出血性素因のある患者[皮膚や粘膜の出血、消化管出血等が報告されており、出血傾向が増強することがある。]
前立腺肥大等排尿困難のある患者[ノルアドレナリン再取り込み阻害作用により症状が悪化することがある。]
小児[「小児等への投与」の項参照]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
うつ症状を呈する患者は希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような患者は投与開始早期並びに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。
不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病等があらわれることが報告されている。また、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されている。患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、これらの症状の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行うこと。
自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる患者に処方する場合には、1回分の処方日数を最小限にとどめること。
家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患の悪化があらわれるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うように指導すること。
心拍数増加、血圧上昇、高血圧クリーゼがあらわれることがあるので、本剤投与中は、適宜血圧・脈拍数等を測定し、異常が認められた場合には、減量、休薬又は中止するなど適切な処置を行うこと。特に、高血圧又は心疾患のある患者に投与する場合は、本剤投与前に適切にコントロールし、定期的に測定すること。
眠気、めまい等が起こることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には十分注意させること。また、患者に、これらの症状を自覚した場合は自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう、指導すること。
投与中止(突然の中止)により、軽躁、不安、激越、神経過敏、錯乱、睡眠障害、疲労、傾眠、錯感覚、めまい、痙攣、頭痛、感冒様症状、耳鳴、協調運動障害、振戦、発汗、口内乾燥、食欲減退、下痢、悪心、嘔吐等があらわれることが報告されている。投与を中止する場合には、突然の中止を避け、患者の状態を観察しながら徐々に減量すること。
血清コレステロールの上昇が報告されているので、本剤を長期に投与する場合はコレステロール値の測定を考慮し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
服用時
本剤は徐放性製剤であるため、カプセルの内容物を砕いたり、すりつぶしたりせず、そのまま噛まずに服用するよう指導すること。[砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、血中濃度が上昇するおそれがある。]
本剤の投与量は、必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節すること。[増量により不眠症状、血圧上昇等のノルアドレナリン作用があらわれるおそれがある。「その他の注意」の項参照]
中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類B)のある患者では、血中濃度が上昇し、特に投与初期に副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、本剤37.5mgを2日に1回投与から開始し、1週間後に本剤37.5mgを1日1回投与に増量すること。なお、患者の症状に応じて、1週間以上の間隔をあけて、本剤37.5mg/日ずつ、1日112.5mgを超えない範囲で増量することとし、増量に際しては患者の状態を十分に観察すること。[「慎重投与」「副作用」「薬物動態」の項参照]
軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類A)のある患者では、血中濃度が上昇し、特に投与初期に副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、必要に応じて減量又は投与間隔の延長を考慮し、増量に際しては患者の状態を十分に観察すること。[「慎重投与」「副作用」「薬物動態」の項参照]
抗うつ剤の投与により、24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告がある。また、本剤の投与により、特に18歳未満の大うつ病性障害患者では、プラセボと比較して自殺念慮、自殺企図のリスクが高くなる可能性が示唆されているため、本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること。[「小児等への投与」「その他の注意」の項参照]
海外で実施された7~17歳の大うつ病性障害患者を対象としたプラセボ対照臨床試験において有効性が確認できなかったとの報告がある。本剤を18歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討すること。[「小児等への投与」の項参照]
一般的に高齢者では生理機能が低下していることが多いので、肝機能、腎機能の低下を考慮し、用量等に注意して投与すること。また、高齢者において低ナトリウム血症及び抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)の危険性が高くなることがあるので注意すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
妊娠末期に本剤あるいは他のSSRI、SNRIが投与された婦人が出産した新生児において、入院期間の延長、呼吸補助、経管栄養を必要とする、離脱症状と同様の症状が出産直後にあらわれたとの報告がある。
妊娠ラットにベンラファキシン30mg/kg/日(AUCに基づく曝露量比較で臨床曝露量の約0.4倍)を経口投与したとき、胎児の生存率低下及び体重抑制が認められた。
妊娠ラットに活性代謝物であるO-脱メチルベンラファキシン100mg/kg/日(AUCに基づく曝露量比較で臨床曝露量の約1.7倍)を経口投与したとき、受胎能の低下が認められた。
妊娠ウサギにベンラファキシンを経口投与した実験で、胎児への移行が認められた。
授乳中の婦人には投与を避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[ラット及びヒトで乳汁中に移行することが報告されている。(「薬物動態」の項参照)]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する有効性及び安全性は確立していない。
海外で実施した7~17歳の大うつ病性障害(DSM-IVにおける分類)患者を対象としたプラセボ対照臨床試験において本剤の有効性が確認できなかったとの報告がある。
DSM-IV:American Psychiatric Association(米国精神医学会)のDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th edition(DSM-IV精神疾患の診断・統計マニュアル)
18歳未満の精神疾患を対象としたプラセボ対照試験における、プラセボに対する本剤の自殺行動・自殺念慮のリスク比と95%信頼区間は4.97[1.09,22.72]であり、本剤投与時に自殺行動・自殺念慮のリスクが増加したとの報告がある。
血中濃度
単回投与
健康成人男性に本剤を空腹時単回経口投与したとき、ベンラファキシン未変化体の血漿中濃度は投与6時間後に最高値に達した。本剤の主代謝物であり薬理活性を有するO-脱メチルベンラファキシン(ODV)の血漿中濃度は投与8~10時間後に最高値に達した。未変化体の最高血漿中濃度(Cmax)及び血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC0-∞)は用量比例性を示さなかった。
投与量(mg)測定物質Cmax(ng/mL)t1/2(h)AUC0-∞(ng・h/mL)
37.5未変化体12±79.3±3.3206±178
ODV54±611.8±3.21316±311
75未変化体33±157.9±2.3505±257
ODV98±1912.3±2.12462±391
150未変化体89±659.7±2.51830±1753
ODV176±4211.1±2.74598±995
225未変化体101±207.6±1.61471±238
ODV322±2211.7±1.18254±547
*ベンラファキシン換算平均値±標準偏差、例数:各用量6例
反復投与
健康成人男性に本剤を1日1回7日間反復経口投与したとき、未変化体及びODVのいずれも反復投与開始3日目には定常状態に到達した。
投与量(mg)測定物質Cmax(ng/mL)AUC0-24h(ng・h/mL)
1日目7日目1日目7日目
75未変化体38±2046±24485±321630±403
ODV104±20149±261732±2722697±430
150未変化体108±58143±901521±10212186±1680
ODV196±64276±873316±10565237±1728
*ベンラファキシン換算平均値±標準偏差、例数:各用量6例
吸収(食事の影響)
健康成人男性6例に本剤75mgを空腹時及び食後に単回経口投与し、食事の影響を検討した結果、未変化体及びODVのCmax及びAUCに空腹時投与時と食後投与時の差は認められなかった。
分布(蛋白結合)
ヒト血漿又は血清を用いて平衡透析法により測定したベンラファキシン及びODVの蛋白結合率は、いずれも約30%であった。
相互作用(外国人データ)
ハロペリドール
健康成人25例にベンラファキシン(非徐放化製剤)75mgの1日2回反復経口投与下において、ハロペリドール2mgを併用単回投与し薬物動態を検討した。併用によりハロペリドールのAUCは約70%増加した。
アルプラゾラム
健康成人16例にベンラファキシン(非徐放化製剤)75mgの1日2回反復経口投与下において、アルプラゾラム2mgを併用単回経口投与し薬物動態を検討した。併用によりベンラファキシンの薬物動態にほとんど影響はみられなかったが、アルプラゾラムのAUCは約30%減少した。
イミプラミン
デキストロメトルファン(主消失経路はCYP2D6による代謝)及びメフェニトイン(主消失経路はCYP2Cによる代謝)の代謝能が高い健康成人男性27例を2投与群に無作為に割り付け、ベンラファキシン(非徐放化製剤)反復経口投与下において、イミプラミンを併用反復経口投与し薬物動態を検討した。併用によりイミプラミンの薬物動態に影響はみられなかったが、イミプラミンの活性代謝物であるデシプラミンのAUCは35%増加した。
ケトコナゾール(経口剤は国内未発売)
健康成人(CYP2D6高代謝能群[EM]14例、CYP2D6低代謝能群[PM]7例)にケトコナゾール100mgを12時間毎に4回経口投与し、その3回目にベンラファキシン(非徐放化製剤)をEMには50mg、PMには25mgを併用単回投与し薬物動態を検討した。併用により、EMではベンラファキシン及びODVのAUCが平均でそれぞれ21%、23%増加した。PMでは併用によるベンラファキシンのAUC及びCmaxの変化率の範囲は単独投与時と比較して、それぞれ-1.9%~+206%、-4.8%~+119%であり影響が一貫していなかった。
シメチジン
健康成人18例にベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgを1日3回、シメチジン800mgを1日1回併用反復経口投与し薬物動態を検討した。併用により、ベンラファキシンのAUCは約62%増加したが、ODVには影響を与えず、ベンラファキシンとODVのAUCの合算値としては約13%の増加であった。
メトプロロール
健康成人18例にベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgを1日3回及びメトプロロール100mgを1日1回併用反復経口投与し薬物動態を検討した。併用により、ベンラファキシンの薬物動態にほとんど影響はみられなかったが、メトプロロールのCmaxとAUCはそれぞれ39%と33%増加した。
リスペリドン
健康成人30例にベンラファキシン(非徐放化製剤)75mgの1日2回反復経口投与下において、リスペリドン1mgを併用単回経口投与し薬物動態を検討した。ベンラファキシンの薬物動態にほとんど影響はみられなかった。併用によりリスペリドンのCmaxは29%増加し、AUCは32%増加したが、リスペリドンの主活性代謝物(9-ヒドロキシリスペリドン)及び総活性体(リスペリドンと9-ヒドロキシリスペリドンの合計)としての影響はわずかであった。
インジナビル
健康成人9例にベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgの1日3回反復経口投与下において、インジナビル800mgを併用単回経口投与し薬物動態を検討した。併用によりベンラファキシンの薬物動態にほとんど影響はみられなかったが、インジナビルのCmaxは36%減少し、AUCは28%減少した。しかし、健康成人12例に本剤75mgを1日1回反復経口投与下において、インジナビル800mgを併用単回経口投与したときの薬物動態に関する報告では、ベンラファキシン及びインジナビルの薬物動態にほとんど影響はみられなかった。
リチウム
健康成人12例にベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgを1日3回7日間経口投与後、リチウム600mgを併用単回経口投与し薬物動態を検討した。併用により、リチウムの薬物動態には、ほとんど影響はみられなかった。
カルバマゼピン
健康成人16例にカルバマゼピン200mgを1日2回単独反復経口投与あるいはベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgを1日3回併用反復経口投与し薬物動態を検討した。ベンラファキシンとカルバマゼピンの薬物動態にほとんど影響はみられなかった。
ジアゼパム
健康成人男性18例にベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgを1日3回反復経口投与後、ジアゼパム10mgを併用単回経口投与し薬物動態を検討した。併用により、ベンラファキシンとジアゼパムの薬物動態にほとんど影響はみられなかった。
トルブタミド
健康成人12例にベンラファキシン(非徐放化製剤)37.5mg又は75mgを1日2回反復経口投与後、トルブタミド500mgを併用単回経口投与し薬物動態を検討した。併用により、ベンラファキシン及びトルブタミドの薬物動態にほとんど影響はみられなかった。
代謝、排泄(外国人データ)
健康成人男性9例に14C標識ベンラファキシン50mg(非徐放化製剤)を単回経口投与したとき、投与後48時間で総放射能の87%が尿中に排泄され、その内訳は未変化体(4.7%)、ODV(29.4%)、ODVのグルクロン酸抱合体(26.4%)、その他の代謝物(26.5%)であった。
腎機能障害患者
腎機能障害患者にベンラファキシン(非徐放化製剤)50mgを単回経口投与したとき、未変化体及びODVのAUC0-∞は腎機能の低下に伴い増大する傾向がみられた。
対象例数測定物質AUC0-∞(ng・h/mL)CL/F(L/h/kg)CLr(mL/h/kg)
健康成人18未変化体494±4832.1±1.473±37
ODV2044±8800.36±0.1596±36
軽度腎障害6未変化体458±2442.1±1.836±12
ODV2821±8860.26±0.0765±26
中等度腎障害5未変化体844±8391.3±0.637±16
ODV2047±10450.46±0.2546±17
*ODVではCL/F/fm平均値±標準偏差
肝機能障害患者
Child-PughA又はBの肝機能障害患者にベンラファキシン(非徐放化製剤)を単回経口投与したとき、肝機能がより低い集団で未変化体のAUC0-∞は高い値を示したが、ODVのAUC0-∞には一定の傾向はみられなかった。
対象例数投与量(mg)測定物質AUC0-∞(ng・h/mL)CL/F(L/h/kg)
健康成人2075未変化体769±7632.25±1.75
ODV2861±10390.46±0.53
Child-PughA837.5未変化体1823±1265**0.90±0.83
ODV4231±2289**0.28±0.09
Child-PughB1137.5未変化体2407±1874**0.62±0.55
ODV2651±977**0.94±2.10
*ODVではCL/F/fm**投与量を75mgとした場合の換算値として表記平均値±標準偏差
CYP2D6遺伝子多型別の薬物動態
CYP2D6の遺伝子型より高代謝型(EM)と低代謝型(PM)に分類された健康成人にそれぞれ本剤75mgを空腹時単回経口投与したとき、未変化体とODVの血漿中濃度はCYP2D6表現型の影響を受けることが示唆された。
CYP2D6表現型例数測定物質Cmax(ng/mL)t1/2(h)AUC0-∞(ng・h/mL)
EM7未変化体40±1410.9±2.4591±246
ODV104±2713.6±3.23078±838
PM6未変化体99±1112.7±1.82548±451
ODV23±1214.4±3.6844±329
平均値±標準偏差
乳汁中移行
ベンラファキシン(非徐放化製剤)を服薬中(平均投与量244mg/日)の授乳婦6例の定常状態におけるベンラファキシンとODVの乳汁中濃度は血漿中濃度のそれぞれ2.5倍と2.7倍であった。