製品名 レメロン錠15mg
レメロン錠30mg

一般名
Mirtazapine
薬効分類
抗うつ・気分安定薬
 >抗うつ薬(NaSSA)
価格
15mg1錠:159.8円/錠
30mg1錠:264.3円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • うつ病・うつ状態

用法・用量

  • 通常、成人にはミルタザピンとして1日15mgを初期用量とし、15~30mgを1日1回就寝前に経口投与する。なお、年齢、症状に応じ1日45mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として15mgずつ行うこと。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  • MAO阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩)を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者(【相互作用】の項参照)
副作用
セロトニン症候群(頻度不明)
不安、焦燥、興奮、錯乱、発汗、下痢、発熱、高血圧、固縮、頻脈、ミオクローヌス、自律神経不安定等があらわれることがある。セロトニン作用薬との併用時に発現する可能性が高くなるため、特に注意すること(「相互作用」の項参照)。異常が認められた場合には投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。
無顆粒球症、好中球減少症(頻度不明)
無顆粒球症、好中球減少症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、感染症の兆候がみられた場合など、必要に応じて血液検査を行うこと。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
痙攣(頻度不明)
痙攣があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「慎重投与」の項参照)
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(頻度不明)
皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
QT延長、心室頻拍(頻度不明)
QT延長、心室頻拍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注意

次の患者には慎重に投与すること

肝機能障害のある患者[肝機能障害を悪化させるおそれがある。また、本剤のクリアランスが低下する可能性がある。(【薬物動態】の項参照)]
腎機能障害のある患者[本剤のクリアランスが低下する可能性がある。(【薬物動態】の項参照)]
自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者[自殺念慮、自殺企図があらわれることがある。]
躁うつ病患者[躁転、自殺企図があらわれることがある。]
脳の器質的障害又は統合失調症の素因のある患者[精神症状を増悪させることがある。]
衝動性が高い併存障害を有する患者[精神症状を増悪させることがある。]
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣発作を起こすことがある。]
心疾患(心筋梗塞、狭心症、伝導障害等)又は低血圧のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
QT延長又はその既往歴のある患者、QT延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者、著明な徐脈や低カリウム血症等がある患者[QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)を起こすおそれがある。]
緑内障又は眼内圧亢進のある患者[本剤はノルアドレナリン放出を促進するため、症状を悪化させるおそれがある。]
排尿困難のある患者[本剤はノルアドレナリン放出を促進するため、症状を悪化させるおそれがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
小児(「小児等への投与」の項参照)
うつ症状を呈する患者は希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような患者は投与開始早期並びに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。
不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病等があらわれることが報告されている。また、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されている。患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、これらの症状の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行うこと。
自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる患者に処方する場合には、1回分の処方日数を最小限にとどめること。
家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患悪化があらわれるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。
眠気、めまい等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。(「その他の注意」の項参照)
投与中止(突然の中止)により、不安、焦燥、興奮、浮動性めまい、錯覚感、頭痛及び悪心等があらわれることが報告されている。投与を中止する場合には、突然の中止を避け、患者の状態を観察しながら徐々に減量すること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
本剤の投与量は必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら投与すること。
抗うつ剤の投与により、24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること。(「その他の注意」の項参照)
海外で実施された7~17歳の大うつ病性障害患者を対象としたプラセボ対照臨床試験において有効性が確認できなかったとの報告がある。本剤を18歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討すること。(「小児等への投与」の項参照)
高齢者では、血中濃度が上昇するおそれがあるので、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。(【薬物動態】の項参照)

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。妊娠及び授乳期のラットに100mg/kg/日を経口投与(ヒトに45mgを投与したときの全身曝露量(AUC)の約2倍に相当)すると、着床後死亡率の上昇、出生児の体重増加抑制及び死亡率の増加が観察された。]
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には、授乳を避けさせること。[動物及びヒトで乳汁中に移行することが報告されている。]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する有効性及び安全性は確立していない。[国内での使用経験がない。]
海外で実施された7~17歳の大うつ病性障害(DSM-IV注1)における分類)患者を対象としたプラセボ対照の臨床試験において有効性が確認できなかったとの報告がある。
注1)DSM-IV:American Psychiatric Association(米国精神医学会)のDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th edition(DSM-IV精神疾患の診断・統計マニュアル)
血中濃度
単回投与
日本人健康成人男性にミルタザピン15又は30mgを単回経口投与したとき、速やかな吸収がみられ、半減期はそれぞれ31.7、32.7時間であった。
健康成人における単回経口投与時のミルタザピンの薬物動態学的パラメータ
用量
(mg)
ntmax
(h)
Cmax
(ng/mL)
半減期
(h)
AUC0-∞
(ng・h/mL)
1541.1±0.338.1±5.831.7±8.2477.2±115.5
3041.4±0.376.4±17.032.7±4.41006.3±116.4
平均値±標準偏差
反復投与
日本人健康成人男性にミルタザピン15、30又は45mgを空腹時に1日1回9日間反復経口投与したとき、各投与量の最終投与において、投与後1.5時間(中央値)で最高血漿中濃度に達し、AUC0-24及びCmaxはこれらの用量の範囲で用量相関性を示した。45mg最終投与後の半減期は23.2時間であった。
各投与量ともに、7日以内に定常状態に達し、また蓄積性は認められなかった。
健康成人における反復経口投与時の血漿中ミルタザピン濃度推移
健康成人における反復投与時のミルタザピンの薬物動態学的パラメータ
用量
(mg/日)
ntmax
(h)
Cmax
(ng/mL)
半減期
(h)
AUC0-24
(ng・h/mL)
1591.5(0.75~3)43.4±9.44393±84.6
3091.5(0.75~3)83.2±27.5778±178
4591.5(0.75~3)146±49.823.2±6.061147±288
平均値±標準偏差、*中央値(最小値~最大値)
食事の影響(外国人)
健康成人にミルタザピン注2)15mgを絶食時及び高脂肪食摂取時に単回経口投与したとき、絶食時に比べ高脂肪食摂取時にはtmaxがわずかに遅延した(絶食時1.6時間、高脂肪食摂取時2.4時間)が、Cmax、AUC0-∞及び半減期には食事の影響は認められなかった。
注2)本剤と処方が異なるものの、溶出試験成績等から同等とみなせる製剤を使用。
蛋白結合(外国人)
in vitro試験において、本剤のヒト血漿蛋白への結合率は、0.01~10μg/mLの濃度範囲で平均85%であった。
代謝・排泄(外国人)
健康成人に[14C]で標識した本剤20mgを投与したとき、投与後168時間までに投与した放射能の80~94%が尿及び糞中に排泄され(尿中に約75%、糞中に約15%)、そのほとんどは代謝物であった。尿中への未変化体の排泄量は投与した放射能の5%以下であり、糞中への未変化体の排泄も非常に少量であった。
本剤は広範に代謝され、その主要代謝経路は、8位の水酸化、N-2位の脱メチル化、N-2位の酸化及びグルクロン酸抱合による第4級アミン化であると推定された。8位水酸化にはCYP2D6及びCYP1A2が主に関与し、N-2位脱メチル化及びN-2位酸化には主にCYP3A4、またCYP1A2も関与しているものと考えられた。また、ミルタザピンのCYP1A2、CYP2D6及びCYP3A4に対する阻害作用は弱いものと考えられた。
肝機能障害時の血漿中濃度(外国人)
ミルタザピン15mgを単回投与したときの半減期は肝機能低下高齢者群で健康高齢者群に比べ約40%長かった。また、AUC0-∞は健康高齢者群に比べ肝機能低下高齢者群で57%高く、体重で補正したクリアランスは肝機能低下高齢者群で33%低かった。
腎機能障害時の血漿中濃度(外国人)
ミルタザピン15mgを単回投与したとき、中等度及び重度の腎機能低下者群(クレアチニンクリアランス値が40mL/min未満)におけるAUC0-∞は、腎機能正常者群に比べてそれぞれ54%及び116%増加し、クリアランスは有意に低下した。しかし、軽度の腎機能低下者群では、腎機能正常者群に比べて差はなかった。
高齢者の血漿中濃度(外国人)
ミルタザピン20mgを1日1回7日間投与したときの定常状態におけるAUC0-24は、非高齢者に比べ高齢者で有意に高かった(男性:1.8倍、女性:1.1倍)。
男女における血漿中濃度(外国人)
ミルタザピン20mgを1日1回7日間投与したときの定常状態におけるAUC0-24は、男性に比べ女性で高かった(非高齢者:2.0倍、高齢者:1.2倍)。また、半減期は男性に比べて女性で有意に長かった(非高齢者:1.6倍、高齢者:1.3倍)。
薬物相互作用
ケトコナゾール(外国人)
健康成人男性22例にミルタザピン30mgをケトコナゾール注3)(CYP3A4阻害薬)1日2回200mgの7日間反復経口投与の投与3日目に単回経口投与したところ、単独投与時に比べミルタザピンのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ42%及び52%増加した。
注3)経口剤国内未発売
カルバマゼピン(外国人)
健康成人男性にカルバマゼピン(CYP3A4誘導薬)1日2回400mgを21日間反復経口投与後ミルタザピン30mgを7日間反復経口投与で併用、あるいはミルタザピン30mgを7日間反復経口投与後カルバマゼピン1日2回400mgを21日間反復経口投与で併用したところ、いずれの場合もミルタザピンのAUC0-24はカルバマゼピンによる酵素誘導前に比べ約60%減少した。一方、カルバマゼピンの薬物動態パラメータは併用により影響を受けなかった。
フェニトイン(外国人)
健康成人男性にミルタザピン1日1回30mgを7日間反復経口投与後フェニトイン(CYP3A4誘導薬)1日1回200mgを10日間反復経口投与で併用したところ、併用によりミルタザピンのCmax及びAUC0-24はそれぞれ30%及び46%減少した。一方、フェニトインの薬物動態には併用による影響は認められなかった。
シメチジン(外国人)
健康成人男性12例にシメチジン(CYP1A2、CYP2D6、CYP3A4等の阻害薬)1日2回800mgを5日間反復経口投与後ミルタザピン1日1回30mgを7日間反復経口投与で併用したところ、ミルタザピンのCmax及びAUC0-∞は単独投与時と比べてそれぞれ24%及び63%増加したが、半減期には有意な差は認められなかった。一方、シメチジンの薬物動態には併用による影響は認められなかった。
ジアゼパム(外国人)
健康成人男性及び女性にミルタザピン15mgとジアゼパム15mgを併用で単回経口投与したところ、ミルタザピンの血漿中濃度は単独投与時とほぼ同様に推移した。一方、ジアゼパムの血漿中濃度には併用による影響は認められなかった。
エタノール(外国人)
健康成人男性6例にミルタザピン1日1回30mgを7日間反復経口投与後、8日目にミルタザピン15mg単回経口投与後30分にエタノール60gの単回経口投与したところ、血漿中ミルタザピン濃度はエタノールの併用により高く推移する傾向が認められた。一方、エタノールの血漿中濃度推移はエタノール単独投与時と同様であったが、AUCはエタノール単独投与時と比較し低かった。
ワルファリン(外国人)
プロトロンビン時間が1.4~2.0INRとなるようにワルファリンを経口投与した健康成人男性16例にミルタザピン1日1回30mgを7日間反復経口投与で併用したところ、プロトロンビン時間はワルファリン単独投与時と比較し、わずかではあるが有意に延長した(ワルファリン単独投与時:1.6±0.1INR、ミルタザピン併用時:1.8±0.3INR)。
パロキセチン(外国人)
健康成人男性及び女性にミルタザピン1日1回30mgとパロキセチン(CYP2D6阻害薬)1日1回40mgを9日間反復経口投与したところ、ミルタザピンのAUC0-24は単独投与時と比べ18%増加した。一方、パロキセチンのCmax及びAUC0-24は併用により影響を受けなかった。
アミトリプチリン(外国人)
健康成人男性及び女性にミルタザピン1日1回30mgの9日間反復経口投与とアミトリプチリン1日1回75mgを9日間反復経口投与を併用したところ、併用により男性ではミルタザピンのCmaxは36%増加したが、女性ではミルタザピンの薬物動態パラメータに変化はみられなかった。一方、併用により女性ではアミトリプチリンのCmax及びAUC0-24はそれぞれ23%及び13%減少したが、男性ではCmaxが23%増加した。
炭酸リチウム(外国人)
健康成人男性にミルタザピン30mgの単回経口投与を単独又は炭酸リチウム1日1回600mgの反復経口投与の10日目に単回経口投与したところ、併用によるミルタザピンの薬物動態への影響は認められなかった。
リスペリドン(外国人)
統合失調症患者注4)にミルタザピン1日1回30mgの反復経口投与とリスペリドン1日2回1~3mgの反復経口投与(いずれも1週間以上)を併用した結果、併用によるリスペリドンの薬物動態への影響は認められなかった。
注4)本剤の承認効能は「うつ病・うつ状態」である。