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タダラフィル錠2.5mgZA「杏林」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 前立腺肥大症に伴う排尿障害

用法・用量

  • 通常、成人には1日1回タダラフィルとして5mgを経口投与する。

禁忌 

【警告】

  • 1.1 本剤と硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を下降させることがあるので、本剤投与の前に、硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤が投与されていないことを十分確認し、本剤投与中及び投与後においても硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤が投与されないよう十分注意すること。[2.2、10.1参照]
  • 1.2 死亡例を含む心筋梗塞等の重篤な心血管系等の有害事象が報告されているので、本剤投与の前に、心血管系障害の有無等を十分確認すること。[2.4.1-2.4.5、8.1、11.2、15.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)を投与中の患者[1.1、10.1参照]
  • 2.3 可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激剤(リオシグアト)を投与中の患者[10.1参照]
  • 2.4 次に掲げる心血管系障害を有する患者[これらの患者は臨床試験では除外されている。]
    • 2.4.1 不安定狭心症のある患者[1.2、8.1、15.1.1参照]
    • 2.4.2 心不全(NYHA分類III度以上)のある患者[1.2、8.1、15.1.1参照]
    • 2.4.3 コントロール不良の不整脈、低血圧(血圧<90/50mmHg)又はコントロール不良の高血圧(安静時血圧>170/100mmHg)のある患者[1.2、8.1、15.1.1参照]
    • 2.4.4 心筋梗塞の既往歴が最近3ヵ月以内にある患者[1.2、8.1、15.1.1参照]
    • 2.4.5 脳梗塞・脳出血の既往歴が最近6ヵ月以内にある患者[1.2、8.1、15.1.1参照]
  • 2.5 重度の腎障害のある患者[9.2.1参照]
  • 2.6 重度の肝障害のある患者[9.3.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 陰茎の構造上欠陥(屈曲、陰茎の線維化、Peyronie病等)のある患者
本剤の薬理作用により勃起がおこり、その結果陰茎に痛みを引きおこすおそれがある。
9.1.2 持続勃起症の素因となり得る疾患(鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病等)のある患者
9.1.3 出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者
in vitro試験でニトロプルシドナトリウム(NO供与剤)の血小板凝集抑制作用を増強することが認められている。出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者に対する安全性は確立していない。
9.1.4 網膜色素変性症患者
PDEの遺伝的障害を持つ症例が少数認められる。
9.1.5 PDE5阻害剤を投与中の患者
併用使用の経験がない。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎障害患者
投与しないこと。本剤の血漿中濃度が上昇する。また、これらの患者は本剤の曝露が増加する可能性があるため臨床試験では除外されている。[2.5、16.6.1(2)参照]
9.2.2 中等度の腎障害患者
本剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。[7.1、16.6.1(1)参照]
9.2.3 軽度の腎障害患者[16.6.1(1)参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝障害患者
投与しないこと。これらの患者は臨床試験では除外されている。[2.6参照]
9.3.2 軽度・中等度の肝障害患者
これらの患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。[16.6.3参照]

8.重要な基本的注意

8.1 他のホスホジエステラーゼ(PDE)5阻害剤と同様に、本剤は血管拡張作用を有するため一過性の軽度の血圧低下があらわれる場合がある。本剤投与の前に、心血管系障害の有無等を十分確認すること。[1.2、2.4.1-2.4.5、15.1.1参照]
8.2 4時間以上の勃起の延長又は持続勃起(6時間以上持続する痛みを伴う勃起)が外国にてごくまれに報告されている。持続勃起に対する処置を速やかに行わないと陰茎組織の損傷又は勃起機能を永続的に損なうことがあるので、勃起が4時間以上持続する症状がみられた場合、直ちに医師の診断を受けるよう指導すること。
8.3 本剤投与後に急激な視力低下又は急激な視力喪失があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、速やかに眼科専門医の診察を受けるよう、患者に指導すること。[15.1.2参照]
8.4 臨床試験において、めまいや視覚障害が認められているので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
8.5 本剤投与後に急激な聴力低下又は突発性難聴(耳鳴り、めまいを伴うことがある)があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、速やかに耳鼻科専門医の診察を受けるよう、患者に指導すること。[11.2、15.1.4参照]
8.6 国内において他の前立腺肥大症治療薬と併用した際の臨床効果は確認されていない。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 中等度の腎障害のある患者では、本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがあること及び投与経験が限られていることから、患者の状態を観察しながら1日1回2.5mgから投与を開始するなども考慮すること。[9.2.2参照]
7.2 チトクロームP450 3A4(CYP3A4)を強く阻害する薬剤を投与中の患者では、本剤の血漿中濃度が上昇することが認められているので、1日1回2.5mgから投与を開始し、患者の状態を観察しながら適宜5mgへ増量すること。[10.2参照]

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 本剤の適用にあたっては、前立腺肥大症の診断・診療に関する国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、適切な検査により診断を確定すること。
5.2 本剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意し、本剤投与により期待する効果が得られない場合は、手術療法等、他の適切な処置を考慮すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人36例にタダラフィル5、10、20、40mg注1)を単回経口投与したときのタダラフィルの血漿中濃度は、投与0.5~4時間(Tmaxの中央値、3時間)の間にピークに達した後、消失した。消失半減期は約14~15時間であった。
注1)最大承認用量は5mgである。
表16-1 健康成人にタダラフィル5、10、20、40mg注1)を単回投与したときの血漿中タダラフィル濃度より算出した薬物動態パラメータ
用量nAUC0-∞(μg・h/L)Cmax(μg/L)Tmax(h)注2)T1/2(h)
5mg23注3)1784
(35.3)
95.6
(30.0)
3.00
(0.500~4.00)
14.2
(19.9)
10mg233319
(32.5)
174
(26.5)
3.00
(0.500~4.00)
14.6
(20.9)
20mg245825
(23.2)
292
(26.1)
3.00
(1.00~4.03)
13.6
(17.1)
40mg2310371
(32.3)
446
(20.2)
3.00
(0.500~4.00)
14.9
(20.0)
幾何平均値(変動係数%)注2)中央値(範囲)注3)併用薬不明なデータを除外
16.1.2 反復投与
前立腺肥大症に伴う排尿障害日本人患者12例にタダラフィル5mgを1日1回10日間反復経口投与した。定常状態でのタダラフィルのAUC及びCmaxは初回投与時と比べて約2倍に増加した。
表16-2 前立腺肥大症に伴う排尿障害日本人患者にタダラフィル5mgを1日1回10日間反復投与したときの血漿中タダラフィル濃度より算出した薬物動態パラメータ
日数nAUC0-24(μg・h/L)Cmax(μg/L)Tmax(h)注4)T1/2(h)
1日目121410(31)102(27)4.00(1.00~4.00)
10日目122710(27)173(24)3.00(2.00~4.00)23.9(25)
幾何平均値(変動係数%)注4)中央値(範囲)
前立腺肥大症に伴う排尿障害日本人患者を対象とした第II相二重盲検比較臨床試験において、タダラフィル2.5mg又は5mgのいずれかを1日1回反復経口投与した。5mgを投与したときの血漿中タダラフィル濃度は2.5mgの約2倍となった。
16.1.3 生物学的同等性試験
<タダラフィル錠2.5mgZA「杏林」>
タダラフィル錠2.5mgZA「杏林」とザルティア錠2.5mgをクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(タダラフィルとして2.5mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
表16-3 薬物動態パラメータ
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-72(ng・h/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(h)T1/2(h)
タダラフィル錠2.5mgZA「杏林」997.83±8.563.91±15.762.09±1.1718.1±5.64
ザルティア錠2.5mg1023.32±333.1562.81±16.731.82±1.1218.0±5.95
(Mean±S.D.,n=32)
図16-1 血漿中タダラフィル濃度
<タダラフィル錠5mgZA「杏林」>
タダラフィル錠5mgZA「杏林」とザルティア錠5mgをクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(タダラフィルとして5mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
表16-4 薬物動態パラメータ
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-72(ng・h/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(h)T1/2(h)
タダラフィル錠5mgZA「杏林」2085.48±593.50126.50±31.782.21±1.1617.5±3.98
ザルティア錠5mg1959.96±716.79118.26±28.401.78±1.1017.4±4.43
(Mean±S.D.,n=32)
図16-2 血漿中タダラフィル濃度
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人18例にタダラフィル20mg注1)を食後(高脂肪食)又は空腹時に単回経口投与したとき、AUC0-∞及びCmax共に食事摂取による影響は認められなかった(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合率
タダラフィルの血漿蛋白結合率は94%(in vitro、平衡透析法)であり、主にアルブミン及びα1酸性糖蛋白と結合する。
16.4 代謝
健康成人6例に14C-タダラフィル100mg注1)を単回経口投与したとき、血漿中には主にタダラフィル未変化体及びメチルカテコールグルクロン酸抱合体が認められた。血漿中のメチルカテコール体はメチルカテコールグルクロン酸抱合体の10%未満であった(外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人6例に14C-タダラフィル100mg注1)を単回経口投与したときの、投与後312時間までの放射能回収率は糞便中60.5%、尿中36.1%であった。糞便中には主にメチルカテコール体、カテコール体、尿中には主にメチルカテコールグルクロン酸抱合体及びカテコールグルクロン酸抱合体が認められた(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎障害患者
(1)軽度及び中等度腎障害患者
健康成人12例、軽度腎障害患者(CLcr=51~80mL/min)8例、中等度腎障害患者(CLcr=31~50mL/min)8例にタダラフィル5mg及び10mg注1)を単回経口投与したとき、AUC0-∞及びCmaxは健康成人のそれぞれ約100%及び20~30%増加した(外国人データ)。[9.2.2、9.2.3参照]
(2)血液透析を受けている末期腎不全患者
血液透析を受けている末期腎不全患者16例にタダラフィル5mg、10mg及び20mg注1)を単回経口投与したとき、AUC0-∞及びCmaxは健康成人のそれぞれ約109%及び41%増加した(外国人データ)。[9.2.1参照]
16.6.2 肝障害患者
健康成人8例及び肝障害患者25例注5)にタダラフィル10mg注1)を単回経口投与したとき、軽度肝障害患者(Child-Pugh class A)と中等度肝障害患者(Child-Pugh class B)のAUC0-∞は健康成人とほぼ同様であった(外国人データ)。
注5)軽微肝障害(脂肪肝が認められた患者)、n=8:軽度肝障害(Child-Pugh class A)、n=8:中等度肝障害(Child-Pugh class B)、n=8:重度肝障害(Child-Pugh class C)、n=1。
16.6.3 高齢者
健康高齢者12例(65~78歳)及び健康若年者12例(19~45歳)にタダラフィル10mg注1)を単回経口投与したとき、Cmaxは高齢者と若年者とでほぼ同様であったが、高齢者のAUC0-∞は若年者に比べ約25%高値であった(外国人データ)。[9.8参照]
表16-5 高齢者及び若年者にタダラフィル10mg注1)を単回投与したときの血漿中タダラフィル濃度より算出した薬物動態パラメータ
nAUC0-∞(μg・h/L)Cmax(μg/L)Tmax(h)注6)T1/2(h)
高齢者124881
(31.7)
196
(26.9)
2.00
(1.00~4.00)
21.6
(39.0)
若年者123896
(42.6)
183
(25.5)
2.50
(1.00~6.00)
16.9
(29.1)
幾何平均値(変動係数%)注6)中央値(範囲)
前立腺肥大症に伴う排尿障害の高齢者12例(70~76歳)及び非高齢者12例(42~58歳)にタダラフィル20mg注1)を1日1回10日間反復経口投与したとき、高齢者のAUC0-24とCmaxは非高齢者に比べわずかに(約13%)低かった。
表16-6 高齢者及び非高齢者にタダラフィル20mg注1)を10日間反復投与したときの血漿中タダラフィル濃度より算出した薬物動態パラメータ
nAUC0-24(μg・h/L)Cmax(μg/L)Tmax(h)注7)T1/2(h)
単回
(Day1)
高齢者123900
(39)
273
(32)
4.00
非高齢者10注8)4500
(26)
328
(23)
4.00
反復
(Day10)
高齢者127360
(40)
472
(33)
3.52
(2.00~4.03)
25.7
(21)
非高齢者10注8)8280
(41)
536
(35)
3.50
(2.00~4.00)
23.6
(20)
幾何平均値(変動係数%)注7)中央値(範囲)注8)非高齢者の要約統計量は軽度腎障害を有する被験者及び投与前サンプルに血漿中タダラフィル濃度が検出された被験者を除く10例(42~58歳)から算出
16.7 薬物相互作用
16.7.1 経口ケトコナゾール
健康成人12例にケトコナゾール400mg(1日1回経口投与、国内未発売)とタダラフィル20mg注1)を併用投与したとき、タダラフィルのAUC0-∞及びCmaxは、それぞれ312%及び22%増加した(外国人データ)。
健康成人11例にケトコナゾール200mg(1日1回経口投与)とタダラフィル10mg注1)を併用投与したとき、タダラフィルのAUC0-∞及びCmaxはそれぞれ107%及び15%増加した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 リトナビル
健康成人16例にリトナビル500mg又は600mg(1日2回)とタダラフィル20mg注1)を併用投与したとき、タダラフィルのCmaxは30%低下したが、AUC0-∞は32%増加した(外国人データ)。
健康成人8例にリトナビル200mg(1日2回)とタダラフィル20mg注1)を併用投与したとき、タダラフィルのCmaxは同程度であったが、AUC0-∞は124%増加した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.3 α遮断剤
(1)ドキサゾシン
健康成人18例にドキサゾシン8mgを反復経口投与時の定常状態で、タダラフィル20mg注1)を単回経口投与したとき、立位の収縮期及び拡張期血圧の最大下降量はそれぞれ9.81mmHg及び5.33mmHg、臥位の収縮期及び拡張期血圧の最大下降量はそれぞれ3.64mmHg及び2.78mmHgであった(外国人データ)。
健康成人45例にドキサゾシン(4mgまで漸増)とタダラフィル5mgを1日1回反復経口投与したとき、ドキサゾシンの血圧降下作用に増強がみられた。この試験において、失神等の症状を伴う血圧変化に関する有害事象がみられた(外国人データ)。[10.2参照]
(2)タムスロシン
健康成人18例にタムスロシン0.4mgを反復経口投与時の定常状態で、タダラフィル10mg又は20mg注1)を単回投与したとき、立位の収縮期及び拡張期血圧の最大下降量はそれぞれ2.3mmHg及び2.2mmHg、臥位の収縮期及び拡張期血圧の最大下降量はそれぞれ3.2mmHg及び3.0mmHgであり、明らかな血圧への影響は認められなかった(外国人データ)。
健康成人39例にタムスロシン0.4mgとタダラフィル5mgを1日1回反復経口投与したとき、明らかな血圧への影響は認められなかった(外国人データ)。
16.7.4 その他の薬剤
他剤(ニザチジン、制酸配合剤)又はアルコールがタダラフィル(10又は20mg)注1)に及ぼす影響について検討した結果、ニザチジン、制酸配合剤又はアルコールによるタダラフィルの薬物動態に対する明らかな影響は認められなかった。また、タダラフィル(10又は20mg)注1)が他剤(ミダゾラム、テオフィリン、ワルファリン及びアムロジピン)又はアルコールに及ぼす影響について検討した結果、タダラフィルによるミダゾラム、テオフィリン、ワルファリン、アムロジピン又はアルコールの薬物動態に対する明らかな影響は認められなかった(外国人データ)。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
硝酸剤及びNO供与剤
ニトログリセリン
亜硝酸アミル
硝酸イソソルビド
ニコランジル等
[1.1、2.2参照]
併用により、降圧作用を増強するとの報告がある。NOはcGMPの産生を刺激し、一方、本剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介するNOの降圧作用が増強する。
sGC刺激剤
リオシグアト(アデムパス)
[2.3参照]
併用により、血圧低下を起こすおそれがある。併用により、細胞内cGMP濃度が増加し、全身血圧に相加的な影響を及ぼすおそれがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
CYP3A4阻害剤
イトラコナゾール
クラリスロマイシン
テラプレビル
グレープフルーツジュース等
[7.2、16.7.1参照]
強いCYP3A4阻害作用を有するケトコナゾール(経口剤、国内未発売)との併用により、本剤のAUC及びCmaxが312%及び22%増加するとの報告がある。CYP3A4阻害によるクリアランスの減少。
HIVプロテアーゼ阻害剤
リトナビル
インジナビル
サキナビル
ダルナビル等
[16.7.2参照]
リトナビルとの併用により、本剤のAUCが124%増加するとの報告がある。CYP3A4阻害によるクリアランスの減少。
CYP3A4誘導剤
リファンピシン
フェニトイン
フェノバルビタール等
リファンピシンとの併用により、本剤のAUC及びCmaxがそれぞれ88%及び46%低下するとの報告がある。CYP3A4誘導によるクリアランスの増加により本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。
α遮断剤
ドキサゾシン
テラゾシン等
[16.7.3(1)参照]
ドキサゾシンとの併用により、立位収縮期血圧及び拡張期血圧は最大それぞれ9.81mmHg及び5.33mmHg下降するとの報告がある。また、α遮断剤との併用で失神等の症状を伴う血圧低下を来したとの報告がある。患者背景を考慮して治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ慎重に投与すること。本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。
降圧剤
アムロジピン
メトプロロール
エナラプリル
カンデサルタン等
アンジオテンシンII受容体拮抗剤(単剤又は多剤)との併用により、自由行動下収縮期血圧及び拡張期血圧は最大それぞれ8mmHg及び4mmHg下降するとの報告がある。本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。
カルペリチド併用により降圧作用が増強するおそれがある。本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。
ベルイシグアト症候性低血圧を起こすおそれがある。治療上の有益性と危険性を十分に考慮し、治療上やむを得ないと判断された場合にのみ併用すること。細胞内cGMP濃度が増加し、降圧作用を増強するおそれがある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 過敏症(頻度不明)
発疹、蕁麻疹、顔面浮腫、剥脱性皮膚炎、Stevens-Johnson症候群等があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上1%未満頻度不明
循環器動悸、ほてり、潮紅心筋梗塞注1)、胸痛、心突然死注1)、失神、低血圧
感覚器眼痛、霧視、結膜充血、網膜動脈閉塞、網膜静脈閉塞、眼瞼腫脹、視野欠損、非動脈炎性前部虚血性視神経症注2)、突発性難聴注3)、中心性漿液性脈絡網膜症
消化器消化不良胃食道逆流性疾患、下痢、胃炎腹痛
腎臓腎クレアチニン・クリアランス減少
筋骨格筋肉痛、背部痛四肢痛
精神・神経系頭痛浮動性めまい片頭痛、脳卒中注1)
泌尿・生殖器勃起増強、自発陰茎勃起持続勃起症、勃起の延長
呼吸器呼吸困難、鼻出血
皮膚多汗症
その他CK上昇

注1)[1.2参照]
注2)[15.1.2参照]
注3)[8.5参照]

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