薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
クエチアピン イトラコナゾール テラブレビル | これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。また、本剤の血中濃度が上昇することがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用によりこれら薬剤の代謝が亢進し、血中濃度が低下する。また、これら薬剤が本剤の代謝を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する。 |
クロバザム パロキセチン | これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。また、本剤の血中濃度が上昇することがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用によりこれら薬剤の代謝が亢進し、血中濃度が低下する。本剤の血中濃度が上昇の機序は不明である。 |
バルプロ酸 | バルプロ酸の血中濃度を低下させることがある。また、本剤及び本剤の代謝物の血中濃度が上昇又は本剤の血中濃度が低下することがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用によりバルプロ酸の代謝が促進される。また、バルプロ酸は本剤の代謝物の代謝を阻害する。バルプロ酸との併用により本剤の血中濃度が上昇又は低下したとの報告があるが、機序は不明である。 |
イソニアジド | イソニアジドの肝毒性を増強することがある。また、本剤の血中濃度が急速に上昇し、中毒症状(眠気、悪心・嘔吐、めまい等)があらわれることがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用によりイソニアジドの代謝が亢進し、肝毒性を有するイソニアジド代謝物の生成が促進される。また、イソニアジドが本剤の代謝を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する。 |
フェノバルビタール リファンピシン | 本剤の血中濃度が低下することがある。 | これらの薬剤の代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進され、本剤の血中濃度が低下する。 |
マクロライド系抗生物質 エリスロマイシン クラリスロマイシン等 アゾール系抗真菌剤 ミコナゾール フルコナゾール等 キヌプリスチン・ダルホプリスチン シプロフロキサシン リトナビル ダルナビル フルボキサミン ベラパミル ジルチアゼム シメチジン オメプラゾール ダナゾール ビカルタミド | 本剤の血中濃度が急速に上昇し、中毒症状(眠気、悪心・嘔吐、めまい等)があらわれることがある。 | これらの薬剤が本剤の代謝を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する。 |
アセタゾラミド | 本剤の血中濃度が急速に上昇し、中毒症状(眠気、悪心・嘔吐、めまい等)があらわれることがある。 | 機序は不明である。 |
フェニトイン | 本剤の血中濃度が低下することがある。また、フェニトインの血中濃度を上昇又は低下させることがある。 | 両剤とも代謝酵素誘導作用を有するため、相互に代謝が促進され、血中濃度が低下する。また、代謝競合により、フェニトインの代謝が阻害されて、フェニトインの血中濃度が上昇することがある。 |
プリミドン | 相互に血中濃度が低下することがある。また、本剤の代謝物の血中濃度が上昇することがある。 | 両剤の代謝酵素誘導作用により相互に代謝が促進されると考えられる。また、プリミドンが本剤の代謝物の代謝を阻害し、本剤の代謝物の血中濃度が上昇する。 |
エファビレンツ | 相互に血中濃度が低下することがある。 | 両剤の代謝酵素誘導作用により相互に代謝が促進されると考えられる。 |
テオフィリン アミノフィリン | 相互に血中濃度が低下することがある。 | 本剤による代謝酵素誘導作用によりテオフィリンの代謝が促進される。また、併用により本剤の血中濃度が減少し、半減期が減少したとの報告がある。 |
抗不安・睡眠導入剤 アルプラゾラム ミダゾラム 抗てんかん剤 ゾニサミド クロナゼパム エトスクシミド トピラマート ペランパネル トラマドール ブプレノルフィン 抗パーキンソン剤 イストラデフィリン ソリフェナシン 免疫抑制剤 シクロスポリン タクロリムス エベロリムス 抗うつ剤 トラゾドン ミアンセリン セルトラリン ミルタザピン 三環系抗うつ剤 イミプラミン アミトリプチリン ノルトリプチリン等 ブチロフェノン系精神神経用剤 ハロペリドール等 精神神経用剤 オランザピン アリピプラゾール リスペリドン ブロナンセリン クロザピン パリペリドン ルラシドン ドネペジル フレカイニド エレトリプタン ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗剤 ニフェジピン フェロジピン ニルバジピン等 ドキシサイクリン 抗ウイルス剤(HIV感染症治療薬) サキナビル インジナビル ネルフィナビル ロピナビル ドルテグラビル・アバカビル・ラミブジン マラビロク エトラビリン等 | これらの薬剤の作用を減弱することがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用によりこれらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下する。 |
ドルテグラビル・ラミブジン | ドルテグラビルの血漿中濃度をCmaxで33%、Cτで73%低下させたとの報告がある。 | 本剤がCYP3A4及びUGT1A1を誘導することにより、ドルテグラビルの代謝が促進される。 |
プラジカンテル エプレレノン シルデナフィル タダラフィル(シアリス) ジエノゲスト アプレピタント シンバスタチン オンダンセトロン ラスクフロキサシン | これらの薬剤の作用を減弱することがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用によりこれらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下する。 |
ミラベグロン | これらの薬剤の作用を減弱することがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用及びP糖蛋白誘導作用により、ミラベグロンの代謝が促進され、血中濃度が低下する。 |
ホスアプレピタントメグルミン | これらの薬剤の作用を減弱することがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用によりホスアプレピタントメグルミンの活性本体アプレピタントの代謝が促進され、血中濃度が低下する。 |
抗悪性腫瘍剤 イリノテカン イマチニブ ゲフィチニブ ソラフェニブ スニチニブ ダサチニブ ニロチニブ ラパチニブ トレミフェン タミバロテン テムシロリムス アキシチニブ セリチニブ オシメルチニブ パルボシクリブ イブルチニブ ポナチニブ アカラブルチニブ カプマチニブ ダロルタミド | これらの薬剤の作用を減弱することがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用によりこれらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下する。 |
抗悪性腫瘍剤 レンバチニブ | これらの薬剤の作用を減弱することがある。 | 本剤のP-gp及び代謝酵素の誘導作用により、レンバチニブの血中濃度が低下するおそれがある。 |
副腎皮質ホルモン剤 プレドニゾロン デキサメタゾン等 | これらの薬剤の作用を減弱することがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用によりこれらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下する。 |
黄体・卵胞ホルモン剤 ドロスピレノン・エチニルエストラジオール等 | 効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用によりこれらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下する。 |
ラモトリギン | ラモトリギンの血中濃度を低下させることがある。 | 肝におけるラモトリギンのグルクロン酸抱合が促進される。 |
カスポファンギン | カスポファンギンの血中濃度が低下するおそれがある。 | 本剤がカスポファンギンの取り込み輸送過程に影響し、カスポファンギンのクリアランス誘導が起こる。 |
抗凝固薬 ダビガトランエテキシラート | これらの薬剤の作用を減弱することがある。 | 本剤のP糖蛋白誘導作用により、ダビガトランの血中濃度が低下することがある。 |
抗凝固薬 アピキサバン | これらの薬剤の作用を減弱することがある。 | 本剤のP-gp及び代謝酵素の誘導作用により、アピキサバンの代謝および排出が促進される。 |
抗凝固薬 リバーロキサバン | これらの薬剤の作用を減弱することがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用によりリバーロキサバンのクリアランスが増加する。 |
抗凝固薬 ワルファリン | これらの薬剤の作用を減弱することがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用によりワルファリンの代謝が促進され、血中濃度が低下する。 |
アセトアミノフェン | アセトアミノフェンの作用を減弱することがある。また、肝障害を生じやすくなるとの報告がある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用により、アセトアミノフェンの代謝が促進され血中濃度が低下する。また、アセトアミノフェンから肝毒性をもつN-アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進される。 |
シクロホスファミド | シクロホスファミドの作用を増強することがある。 | 本剤の代謝酵素誘導作用により、シクロホスファミドの活性代謝物の濃度が上昇する。 |
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 | 本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 | セイヨウオトギリソウにより誘導された代謝酵素が本剤の代謝を促進すると考えられている。 |
グレープフルーツジュース | 本剤の代謝が抑制され血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤投与時は、グレープフルーツジュースを摂取しないよう注意すること。 | グレープフルーツジュースに含まれる成分が本剤の小腸での代謝酵素を抑制し、血中濃度を上昇させるためと考えられている。 |
アルコール | 相互に作用が増強されるおそれがある。過度のアルコール摂取は避ける。 | 共に中枢神経抑制作用を有するため。 |
中枢神経抑制剤 ハロペリドール チオリダジン | 相互に作用が増強されることがある。 | 共に中枢神経抑制作用を有するため。 |
利尿剤(ナトリウム喪失性) | 低ナトリウム血症・SIADHがあらわれることがある。ナトリウム喪失性以外の利尿剤の使用を考慮する。 | 共に血清中のナトリウムを低下させることがある。 |
ジゴキシン 非脱分極性筋弛緩剤 パンクロニウム等 アルベンダゾール | これらの薬剤の作用を減弱することがある。 | 機序は不明である。 |
ヒドロキシクロロキン | 本剤の作用が減弱する可能性がある。 | 機序は不明である。 |
炭酸リチウム | 精神神経系症状(錯乱、粗大振戦、失見当識等)があらわれたとの報告がある。 | 機序は不明である。 |
メトクロプラミド | 神経症状(歩行障害、運動失調、眼振、複視、下肢反射亢進)があらわれたとの報告がある。 | 機序は不明である。 |