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パルミコート100μgタービュヘイラー112吸入、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 気管支喘息

用法・用量

  • 成人

    • 通常、成人には、ブデソニドとして1回100~400μgを1日2回吸入投与する。
      なお、症状に応じて増減するが、1日の最高量は1600μgまでとする。
  • 小児

    • 通常、小児には、ブデソニドとして1回100~200μgを1日2回吸入投与する。
      なお、症状に応じて増減するが、1日の最高量は800μgまでとする。
      また、良好に症状がコントロールされている場合は100μg1日1回まで減量できる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[症状を増悪するおそれがある。]
  • 2.2 本剤の成分に対して過敏症(接触性皮膚炎を含む)の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 結核性疾患の患者
症状を増悪するおそれがある。
9.1.2 感染症(有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症を除く)の患者
症状を増悪するおそれがある。
9.1.3 気管支粘液の分泌が著しい患者
本剤の肺内での作用を確実にするため本剤の吸入に先立って、分泌がある程度減少するまで他剤を使用することが望ましい。
9.1.4 長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者
全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。これらの患者では副腎皮質機能不全となっていることが考えられる。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で催奇形作用が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。海外で実施された授乳中の喘息患者の本剤の乳汁移行を検討した臨床薬理試験において、ブデソニドは乳汁中に移行することが認められた。
9.7 小児等
9.7.1 国内において、低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児に対する臨床試験は実施していない。
9.7.2 全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により小児の成長遅延をきたすおそれがある。本剤を長期にわたり投与する場合には、身長等の経過の観察を十分に行うこと。[15.1.2参照]
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤は気管支拡張剤並びに全身性ステロイド剤のように既に起きている発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、毎日規則正しく使用すること。なお、本剤による著明な改善効果は通常1~2週間以上の継続投与で得られる。
8.2 本剤の投与期間中に発現する急性の発作に対しては、短時間作用性気管支拡張剤等の他の適切な薬剤を使用するよう患者に注意を与えること。また、その薬剤の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めるように患者に注意を与えると共に、そのような状態がみられた場合には、生命を脅かす可能性があるので、本剤の増量あるいは気管支拡張剤・全身性ステロイド剤を短期間併用し、症状の軽減に合わせて併用薬剤を徐々に減量すること。
8.3 喘息患者において、感染を伴う喘息症状の増悪がみられた場合には、ステロイド療法の強化と感染症の治療を考慮すること。
8.4 本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量すること。
8.5 全身性ステロイド剤と比較して可能性は低いが、本剤の高用量を長期間投与する場合には、副腎皮質機能低下等の全身作用が発現する可能性があるので、定期的に検査を行うことが望ましい。また、異常が認められた場合には、患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。
8.6 全身性ステロイド剤の減量は本剤吸入開始後症状の安定をみて徐々に行うこと。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる。
8.7 本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患である好酸球性多発血管炎性肉芽腫症にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがある。この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない。本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他の好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること。
8.8 全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎、湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 吸入前
(1)患者に本剤を交付する際には、包装中に添付している患者用説明文書「パルミコートタービュヘイラーを使用される患者さんへ」の内容を患者に説明のうえ、その文書を本剤とともに患者に渡すこと。
(2)本剤の投与にあたって、吸入器の操作法・吸入法等を十分に説明すること。
(3)初めて本剤を投与する患者には、本剤が十分に気道に到達するよう、吸入方法をよく説明したうえ、吸入の訓練をさせること。
(4)本剤の投与に際しては、医師の指示による用法・用量を守るよう指示すること。また患者自らの判断で吸入量の増減、吸入の中止を行わないよう注意すること。
(5)本剤は既に起こっている発作を抑える薬剤ではないことを説明すること。
14.1.2 吸入後
口腔カンジダ症又は嗄声の予防のため、本剤吸入後に、うがいを実施するよう指示すること。
ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく、口腔内をすすぐよう指示すること。
14.1.3 保管時
(1)使用後は必ずキャップ(カバー)を閉めて保管すること。
(2)マウスピースの外側を週に1~2回乾燥した布で清拭すること(水洗いはしないこと)。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 症状の緩解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量を投与すること。

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回吸入投与時の血漿中濃度
健康成人男子に本剤1000μgを単回吸入投与したとき、血漿中ブデソニド濃度は投与後約10分で最高濃度(4.8±1.0nmol/L)に達した後、2相性で消失し、終末相の半減期は約2時間、バイオアベイラビリティは40%であった。
図 健康成人男子に吸入投与時の血漿中ブデソニド濃度推移
吸入投与時のブデソニドの血漿中動態パラメータ
Cmax(nmol/L)Tmax(min)AUC(nmol・h/L)F(%)
4.8±1.012.6±4.512.8±3.540±11
F:バイオアベイラビリティ(平均値±標準偏差、n=12)
16.1.2 反復吸入投与時の血漿中濃度
外国人の喘息患者に本剤1日量800、1600及び3200μgを1日2回に分け3週間反復吸入投与したとき、初回投与時及び3週間投与後のブデソニドの最高血漿中濃度及び血漿中濃度-時間曲線下面積は、投与量に依存して増加した。また、初回投与時と3週間投与後の血漿中濃度に顕著な差を認めず、蓄積傾向はみられなかった。(本剤の承認された用法・用量は、通常成人にはブデソニドとして1回100~400μgを1日2回、症状に応じて適宜増減するが、最高用量は1日1600μgまでである。)
16.3 分布
16.3.1 肺への到達性
外国人の健康成人にブデソニドをタービュヘイラーを用いて吸入投与したときの肺への到達率は約30%であった(加圧式定量噴霧吸入器の約2倍)。
16.3.2 血漿蛋白結合率
in vitro試験において、ヒト血漿蛋白質との結合率は、1~100nmol/Lの濃度範囲で約90%であった。
16.4 代謝
外国人の健康成人男子に3H標識ブデソニド100μgを静脈内投与したときの血漿及び尿中の主要代謝物は、16α-ヒドロキシプレドニゾロン及び6β-ヒドロキシブデソニドであり、尿中に未変化体は検出されなかった。これらの主要代謝物の糖質コルチコイド活性は未変化体の1%以下であった。代謝にはチトクロームP450のCYP3A4が関与する。
16.5 排泄
外国人の健康成人男子に3H標識ブデソニド100μgを静脈内投与したとき、96時間までに投与量の57%が尿中に、34%が糞中に排泄された。
16.7 薬物相互作用
外国人の健康成人にブデソニド3mg(カプセル剤)とケトコナゾール200mgを併用経口投与したとき、ブデソニドの平均AUCはブデソニド単剤投与時に比べて6.8倍上昇した。また、ブデソニド1000μg(加圧式定量噴霧吸入器)を吸入時にイトラコナゾール200mgを経口投与したとき、ブデソニドの平均AUCはブデソニド単剤投与時に比べて4.2倍上昇した。[10.2参照]

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
CYP3A4阻害剤
イトラコナゾール等
[16.7参照]
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。CYP3A4による本剤の代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1~5%未満1%未満頻度不明
過敏症発疹、蕁麻疹、接触性皮膚炎、血管浮腫等の過敏症状
口腔・呼吸器嗄声、咽喉頭症状(刺激感、疼痛)咳嗽、口腔カンジダ症、味覚異常、感染、気管支痙攣注)
消化器悪心
精神神経系神経過敏、情緒不安、抑うつ、行動障害、不眠
その他皮膚挫傷

注)短時間作用性気管支拡張剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。

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