薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
CYP2C9を阻害する薬剤 ボリコナゾール等 | 本剤のCmaxとAUCが増加することがある。 | これらの薬剤は本剤の代謝酵素であるCYP2C9を阻害する。 |
ニューキノロン系抗菌剤 レボフロキサシン等 | 痙攣を起こすおそれがある。痙攣が発現した場合には、気道を確保し、ジアゼパムの静注等を行う。 | ニューキノロン系抗菌剤が脳内の抑制性神経伝達物質であるGABAの受容体結合を濃度依存的に阻害し、ある種の非ステロイド性抗炎症剤との共存下ではその阻害作用が増強されることが動物で報告されている。 |
リチウム 強心配糖体 ジゴキシン等 メトトレキサート | これらの薬剤の血中濃度を高め、その作用を増強することがある。必要に応じて、これらの薬剤の用量を調節する。 | 本剤の腎プロスタグランジン合成阻害作用により、これらの薬剤の腎クリアランスが低下するためと考えられる。 |
アスピリン | 相互に作用が減弱されることがある。 | アスピリンは本剤の血漿蛋白結合を減少させ、血漿クリアランスを増加させることにより、その血中濃度を減少させる。逆に、本剤により、アスピリンの尿中排泄量が増加するとの報告がある。 |
アスピリン | 消化器系の副作用を増強させるおそれがある。 | 両剤とも消化管の障害作用をもつため、併用した場合その影響が大きくなるおそれがある。 |
非ステロイド性消炎鎮痛剤 | 相互に胃腸障害等が増強されることがある。 | 両剤とも消化管の障害作用をもつため、併用した場合その影響が大きくなるおそれがある。 |
副腎皮質ステロイド剤 プレドニゾロン等 | 相互に副作用、特に胃腸障害等が増強されることがある。 | 両剤とも消化管の障害作用をもつため、併用した場合その影響が大きくなる。 |
降圧剤 β-遮断剤 ACE阻害剤 アンジオテンシンII受容体拮抗剤等 | これらの薬剤の降圧作用を減弱することがあるので、用量に注意すること。 | 本剤の腎プロスタグランジン合成阻害作用により、これらの薬剤の血圧低下作用を減弱するおそれがある。 |
降圧剤 β-遮断剤 ACE阻害剤 アンジオテンシンII受容体拮抗剤等 | 腎機能を悪化させるおそれがある。 | プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。危険因子:高齢者 |
利尿剤 ヒドロクロロチアジド フロセミド等 | これらの薬剤の作用を減弱させることがある。利尿効果、血圧を観察し、必要に応じてこれらの薬剤の増量を考慮する。 | 本剤の腎プロスタグランジン合成阻害作用により、これらの薬剤の利尿効果を減弱するおそれがある。 |
カリウム保持性利尿剤 スピロノラクトン カンレノ酸 抗アルドステロン剤 エプレレノン | これらの薬剤の作用を減弱させることがある。また、腎機能障害患者における重度の高カリウム血症が発現するおそれがある。 | プロスタグランジン産生が抑制されることによって、ナトリウム貯留作用による降圧作用の減弱、カリウム貯留作用による血清カリウム値の上昇が起こると考えられる。危険因子:腎機能障害 |
抗凝血剤及び抗血小板薬 ワルファリン レビパリン クロピドグレル エノキサパリン等 デフィブロチド | 出血の危険性が増大するとの報告がある。血液凝固能検査等出血管理を十分に行う。 | 本剤の血小板機能阻害作用とこれらの薬剤の作用により、出血の危険性が増大する。 |
シクロスポリン | シクロスポリンによる腎機能障害を増強するとの報告がある。腎機能を定期的にモニターしながら慎重に投与する。 | 機序は十分解明されていないが、本剤はシクロスポリンによる腎機能障害に対して保護的な作用を有するプロスタグランジンの合成を阻害し、腎機能障害を増大すると考えられる。 |
シクロスポリン | 高カリウム血症があらわれるおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。 | 高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
ドロスピレノン・エチニルエストラジオール | 高カリウム血症があらわれるおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。 | 高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
コレスチラミン | 本剤の血中濃度が低下するおそれがある。コレスチラミンによる吸収阻害を避けるため、コレスチラミン投与前4時間若しくは投与後4~6時間以上、又は可能な限り間隔をあけて慎重に投与すること。 | コレスチラミンは陰イオン交換樹脂であり、消化管内で胆汁酸、陰イオン性物質や酸性物質等と結合してその吸収を遅延・抑制させる。 |
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI) フルボキサミン パロキセチン | 消化管出血があらわれることがあるので、注意して投与すること。 | これらの薬剤の投与により血小板凝集が阻害され、併用により出血傾向が増強すると考えられる。 |