今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

メノエイドコンビパッチ

一部のコンテンツを閲覧になるにはご契約が必要となります。

効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経系症状(Hot flush及び発汗)

用法・用量

  • 通常、成人に対し、メノエイドコンビパッチ1枚を3~4日ごとに1回(週2回)下腹部に貼付する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。][8.2参照]
  • 2.2 未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合がある。][8.2参照]
  • 2.3 乳癌の既往歴のある患者[乳癌が再発することがある。][8.2参照]
  • 2.4 血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者又はその既往歴のある患者[エストロゲンは凝固因子を増加させ、血栓形成傾向を促進するとの報告がある。][11.1.2参照]
  • 2.5 動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者[15.1.3、15.1.4参照]
  • 2.6 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.7 妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦[9.5.1、9.6参照]
  • 2.8 重篤な肝障害のある患者[9.3.1参照]
  • 2.9 診断の確定していない異常性器出血のある患者[出血が子宮内膜癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがある。][8.2参照]
  • 2.10 ポルフィリン症の患者[症状が増悪することがある。]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 子宮筋腫を有する患者
子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。[8.2参照]
9.1.2 子宮内膜症のある患者
症状が増悪するおそれがある。[8.2参照]
9.1.3 乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者
症状が増悪するおそれがある。[8.2参照]
9.1.4 高血圧、心疾患のある患者又はその既往歴のある患者
体液貯留をきたし、これらの疾患を悪化させるおそれがある。
9.1.5 糖尿病の患者
十分管理を行いながら使用すること。耐糖能を低下させるおそれがある。
9.1.6 片頭痛、てんかんのある患者
症状が増悪するおそれがある。
9.1.7 術前又は長期臥床状態の患者
血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。[11.1.2参照]
9.1.8 全身性エリテマトーデスの患者
症状が増悪するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎疾患のある患者又はその既往歴のある患者
体液貯留をきたし、疾患を悪化させるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
使用しないこと。代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。[2.8参照]
9.3.2 肝障害のある患者(重篤な肝障害のある患者を除く)
症状が増悪するおそれがある。
9.5 妊婦
9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用しないこと。卵胞ホルモン剤であるジエチルスチルベストロールを妊娠動物(マウス)あるいは妊婦に投与したとき、出生児に生殖器系臓器の異常が報告されている。エストラジオールのヒトにおける催奇形性の報告はないが、妊娠動物(ラット)への投与によって児の生殖器系臓器に異常が起こることが報告されている。ヒトにおいて、妊娠中の女性ホルモン剤(経口避妊薬等)投与によって児の先天性異常(先天性心臓奇形及び四肢欠損症)のリスク増加の報告がある。黄体ホルモン剤を妊娠初期・中期に投与した場合、女子胎児の外性器の男性化又は男子胎児の女性化が起こることがある。黄体ホルモン剤の使用と先天異常児出産との因果関係はいまだ確立されたものではないが、心臓・四肢等の先天異常児を出産した母親では、対照群に比して妊娠初期に黄体又は黄体・卵胞ホルモン剤を使用していた率に有意差があるとする疫学調査の結果が報告されている。[2.7参照]
9.5.2 卵胞ホルモン剤を妊娠動物(マウス)に投与した場合、児の成長後腟上皮及び子宮内膜の癌性変性を示唆する結果が報告されている。新生児(マウス)に投与した場合、児の成長後腟上皮の癌性変性を認めたとの報告がある。
9.6 授乳婦
使用しないこと。乳汁中に移行する可能性がある。[2.7参照]
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に使用すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 外国において、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では、乳癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなり、その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告があるので、本剤の使用にあたっては、患者に対し本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明を行うとともに必要最小限の使用にとどめ、漫然と長期使用を行わないこと。[15.1.2参照]
8.2 使用前に病歴、家族素因等の問診、乳房検診並びに婦人科検診(子宮を有する患者においては子宮内膜細胞診及び超音波検査による子宮内膜厚の測定を含む)を行い、使用開始後は定期的に乳房検診並びに婦人科検診を行うこと。[2.1-2.3、2.9、9.1.1-9.1.3参照]
8.3 本剤を使用しても効果が認められない場合には、本剤の使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 貼付部位
(1)衣服との摩擦ではがれるおそれがあるため、ベルトラインを避け下腹部の滑らかな部分に貼付すること。また、乳房には貼付しないこと。
(2)創傷面又は湿疹・皮膚炎等がみられる部位は避けて貼付すること。
(3)皮膚刺激を避けるため、毎回、貼付部位を変えることが望ましい。[14.1.2(3)参照]
14.1.2 貼付時
(1)貼付部位の皮膚を拭い、清潔にしてから本剤を貼付すること。また、貼付部位の水分は十分に取り除くこと。[14.1.2(3)参照]
(2)開封後速やかに貼付すること。
(3)貼付後に本剤がはがれた場合、再貼付又は必要に応じて新しいものを使用すること。[14.1.1(3)、14.1.2(1)参照]
(4)本剤を半分などに切って使用しないこと。

5.効能又は効果に関連する注意

本剤は、子宮のない患者には使用しないこと。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
閉経後又は両側卵巣摘出後の健康成人女性8名に単回投与(96時間貼付)した際の血清中エストラジオ-ル(E2)濃度は、貼付後4~8時間には上昇し、貼付後23.5時間でCmaxに到達し、貼付後96時間(貼付終了時)までほぼ一定に維持された。除剤後24時間までに速やかに減少し、貼付前値に戻った。
血清中ノルエチステロン(NET)濃度は貼付後4~8時間には上昇し、貼付後58.5時間でCmaxに到達し、貼付後96時間までほぼ一定濃度が維持され、除剤後、徐々に減少した。
血清中薬物動態パラメータ
エストラジオールノルエチステロン
Cmax(pg/mL)77.5±21.2651.5±254.0
AUC0-132hr(pg・hr/mL)4973.8±1970.652265±23133
Tmax(hr)23.5±11.858.5±26.8
(mean±S.D.,n=8)
16.1.2 反復投与
<閉経後又は両側卵巣摘出後の健康成人女性>
12名に反復投与(14日間貼付)した際の血清中E2濃度は、1回目貼付後4~8時間で速やかに上昇し、貼付後22.7時間でCmaxに到達した。1回目貼付後24時間以降は最終除剤時まで168時間後を除き、すべての測定時点で貼付直前よりも有意な上昇を示した。なお、最終除剤後24時間までに速やかに低下した。
血清中NET濃度は1回目貼付後4時間までに速やかに上昇し、貼付後35.0時間でCmaxに到達した。1回目貼付後48時間以降はすべての測定時点で貼付直前よりも有意な上昇を示し、除剤後の血清中濃度は徐々に低下した。
血清中薬物動態パラメータ
エストラジオールノルエチステロン
1回目Cmax(pg/mL)127.2±133.5805.7±760.7
AUC0-72hr(pg・hr/mL)4925.5±3637.544846.5±44680.6
Tmax(hr)22.7±14.135.0±17.3
4回目Cmax(pg/mL)94.0±86.1773.1±575.2
AUC240-336hr(pg・hr/mL)4547.3±5432.657424.0±42392.6
Tmax(hr)254.3±6.0276.0±18.4
(mean±S.D.,n=12)
<更年期障害又は卵巣欠落症状を有する患者>
国内第II相臨床試験(二重盲検比較試験)において、本剤を3~4日ごとに下腹部に貼付(16週間)した場合、平均血清中E2濃度は、投与前11.55pg/mL、投与8週後71.73pg/mL、投与16週後(又は中止時)41.91pg/mLであった。また、平均血清中NET濃度は、投与8週後463.49pg/mL、投与16週後(又は中止時)400.15pg/mLであった。
16.3 分布
16.3.1 組織移行
(1)エストラジオール
卵巣摘出ラットに[14C]E2+酢酸ノルエチステロン(NETA)を単回皮下投与した結果、放射能濃度は、肝臓、小腸、大腸、膵臓、副腎、子宮等で高くなった。投与後96時間では肝臓以外の組織は検出限界未満となった(in vivo)。
(2)酢酸ノルエチステロン
卵巣摘出ラットにE2+[14C]NETAを単回皮下投与した結果、放射能濃度は、肝臓、小腸、大腸、副腎、腎臓、白色脂肪等で高くなった。投与後96時間では腎臓及び肝臓以外の組織は検出限界未満となった(in vivo)。
16.3.2 蛋白結合率
(1)エストラジオール
血漿中蛋白結合率は、98.4~98.6%であり、血清アルブミン(HSA)及び性ホルモン結合グロブリン(SHBG)との結合率は、それぞれ97.5~97.9%及び21.4~23.1%であった(in vitro)。
(2)ノルエチステロン
血漿中蛋白結合率は、94.4~95.2%であり、HSA及びSHBGとの結合率は、それぞれ90.4~90.8%及び7.2~10.8%であった(in vitro)。
16.4 代謝
16.4.1 エストラジオール
主に肝臓で17β-hydroxysteroid dehydrogenaseによりエストロン(E1)へ可逆的に変換され、その後E1は16α-ヒドロキシE1を経由し、エストリオール(E3)からE3-16-グルクロン酸抱合体(E3-16-G)となる経路[一部はE3-3-硫酸-16-グルクロン酸抱合体(E3-3-S-16-G)に代謝される]と、2-ヒドロキシE1を介して2-メトキシE1に至る経路及びE1からE1-3-硫酸抱合体(E1-3-S)に至る3経路に主として分かれる。E1への変換を受けなかったE2は腎臓においてE2-17グルクロン酸抱合体(E2-17-G)へと代謝され、一部は尿中へ排泄され、残りは再び血中に戻り、肝臓においてE2-3-硫酸-17グルクロン酸抱合体(E2-3-S-17-G)へ代謝される。E3-3-S-16-G及びE2-3-S-17-Gは胆汁中へ排泄された後、腸管で加水分解、再抱合を受けE1-3-GあるいはE2-3-Gとなり一部は腸肝循環を受けると考えられている。
16.4.2 酢酸ノルエチステロン
体内でNETに加水分解され、主に肝臓でΔ4-5-reductase及び3α-hydroxysteroid dehydrogenaseにより還元され3α,5β-テトラヒドロNETやこの立体異性体に代謝された後、硫酸及びグルクロン酸抱合を受ける。NETの一部はエチニルE2にも代謝されると考えられている。
16.5 排泄
16.5.1 エストラジオール
卵巣摘出ラットに[14C]E2+NETAを単回皮下投与後96時間までに排泄はほぼ終了し、投与後168時間までの尿及び糞中の排泄率はそれぞれ23.1%及び72.4%であった。
16.5.2 酢酸ノルエチステロン
卵巣摘出ラットにE2+[14C]NETAを単回皮下投与後72時間までに排泄はほぼ終了し、投与後168時間までの尿及び糞中の排泄率はそれぞれ16.1%及び80.0%であった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗てんかん剤
フェノバルビタール
フェニトイン
カルバマゼピン
メプロバメート
フェニルブタゾン
リファンピシン
HIV逆転写酵素阻害剤
ネビラピン
エファビレンツ
プロテアーゼ阻害剤
リトナビル
ネルフィナビル
セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
本剤の代謝が促進されることによって効果が減弱する可能性がある。これらの薬剤が肝薬物代謝酵素チトクロームP-450を誘導することによって、本剤の代謝を促進する。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
呼吸困難、血圧低下等の異常が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎(いずれも頻度不明)[2.4、9.1.7参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1~5%未満0.1~1%未満
皮膚(貼付部位)そう痒(20.8%)、発赤、皮膚炎紅斑色素沈着、水疱、発疹
生殖器帯下不正出血、腟炎、子宮頸部ポリープ、外陰部そう痒感子宮平滑筋腫
乳房乳房緊満感、乳房痛乳頭痛乳腺症、乳房腫瘤
精神神経系頭痛・片頭痛、めまい眠気、しびれ
循環器動悸血圧上昇
消化器腹部膨満感、悪心、腹部不快感、腹痛便秘、下痢、胃痛
電解質浮腫
過敏症発疹全身のそう痒、蕁麻疹
血液貧血(赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット減少)白血球減少
肝臓肝機能障害(AST、ALT、ALP上昇等)
その他下腹部痛腰痛、倦怠感耳鳴、体重増加、背部痛、関節痛、筋骨格硬直、下肢痛、フィブリノーゲン上昇、トリグリセリド上昇、総コレステロール上昇
戻る

さらなるご利用にはご登録が必要です。

こちらよりご契約または優待日間無料トライアルお申込みをお願いします。

(※トライアルご登録は1名様につき、一度となります)


ご契約の場合はご招待された方だけのご優待特典があります。

以下の優待コードを入力いただくと、

契約期間が通常12ヵ月のところ、14ヵ月ご利用いただけます。

優待コード: (利用期限:まで)

ご契約はこちらから