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ビビアント錠20mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 閉経後骨粗鬆症

用法・用量

  • 通常、バゼドキシフェンとして、1日1回20mgを経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症等の静脈血栓塞栓症のある患者又はその既往歴のある患者[これらの症状が増悪することがある。][8.1、8.2、11.1.1参照]
  • 2.2 長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)にある患者[8.2参照]
  • 2.3 抗リン脂質抗体症候群の患者[本症候群の患者は静脈血栓塞栓症を起こしやすいとの報告がある。]
  • 2.4 妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦[9.5、9.6参照]
  • 2.5 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 経口エストロゲン療法にて顕著な高トリグリセリド血症の既往のある患者
本剤服用により血清トリグリセリド上昇がみられることがある。なお、本剤の臨床試験において、トリグリセリド>300mg/dLの患者には投与されていない。
9.2 腎機能障害患者
腎機能障害患者を対象とした国内臨床試験は実施していない。[16.6.2参照]
9.3 肝機能障害患者
血中濃度が上昇するおそれがある。肝機能障害患者を対象とした国内臨床試験は実施していない。[16.6.3参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。本剤投与中に、妊娠した場合、胎児に悪影響を及ぼす可能性があることを、あらかじめ説明しておくこと。本剤投与中に妊娠した場合は、直ちに本剤を中止すること。非臨床試験の結果から、妊婦に本剤を投与した場合、胎児に悪影響を及ぼすおそれがある。ウサギでは、≧0.5mg/kg/日(AUCに基づく用量比較で臨床用量の1.4倍)で、流産及び胎児の心奇形(心室中隔欠損)及び骨格異常(脊柱又は頭蓋骨における骨化遅延あるいは奇形)の発生増加が認められた。また、ラットでは、≧1mg/kg/日(AUCに基づく用量比較で臨床用量の0.25倍)で、生存児数の減少及び胎児の体重減少が認められた。[2.4参照]
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。本剤がヒト母乳中へ移行するかどうかは不明である。[2.4参照]

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の投与により、静脈血栓塞栓症があらわれることがあるので、患者に対し、下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等の症状が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。[2.1、8.2、11.1.1参照]
8.2 静脈血栓塞栓症のリスクの高い患者では、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ、本剤の投与を考慮すること。[2.1、8.1、11.1.1参照]
静脈血栓塞栓症のリスク要因:外科手術、重大な外傷、加齢、肥満、悪性腫瘍等
長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)に入る前に本剤の投与を中止し、完全に歩行可能になるまでは投与を再開しないこと。[2.2参照]
8.3 患者のカルシウム及び/又はビタミンDの摂取量が十分でない場合は、カルシウム及び/又はビタミンDをそれぞれ補給すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与試験
日本人健康閉経後女性48例にバゼドキシフェン2.5、5、10、20、40、80mg注1)を空腹時に単回経口投与したとき、バゼドキシフェンは投与後約2~3時間で最高血漿中濃度に達し、消失半減期は23~35時間であった。
表1 日本人健康閉経後女性8例にバゼドキシフェン20mgを単回投与したときのバゼドキシフェンの薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)tmax(h)t1/2(h)AUC(ng・h/mL)CL/F(L/h/kg)Vz/F(L/kg)
20mg4.0±1.33.0±3.123±679±235.6±1.9182±46
平均値±標準偏差
16.1.2 反復投与試験
(1)日本人健康閉経後女性9例にバゼドキシフェン20mgを1日1回反復経口投与したとき、投与1日目及び14日目のバゼドキシフェンのCmaxは3.6ng/mL及び6.3ng/mL、AUC0-24は40ng・h/mL及び91ng・h/mLであった。
(2)日本人閉経後骨粗鬆症患者にバゼドキシフェン20mgを1日1回反復経口投与したとき、投与24週後のバゼドキシフェンの血漿中トラフ濃度(平均値±標準偏差)は2.5±1.5ng/mL(n=125)であった。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康閉経後女性28例にバゼドキシフェン20mgを高脂肪食摂食下で単回経口投与したとき、絶食下投与と比較してCmaxは28%、AUCは22%増加した。また、健康閉経後女性20例にバゼドキシフェン20mgを標準脂肪食下で7日間反復経口投与したとき、絶食下投与と比較して、Cmaxは42%、AUCは35%増加した(外国人データ)。
16.2.2 吸収
健康閉経後女性18例にバゼドキシフェン3mgを静脈内投与注2)及び10mg注1)を経口投与したときの血漿中濃度を比較したところ、バゼドキシフェンの絶対的バイオアベイラビリティは約6%であった(外国人データ)。
16.3 分布
健康閉経後女性18例にバゼドキシフェン3mgを静脈内投与注2)したときの分布容積は14.7±3.9L/kgであった。in vitro試験でバゼドキシフェンの血漿タンパク質との結合を検討したところ、タンパク結合率は高く、約98~99%であった(外国人データ)。
16.4 代謝
16.4.1 UDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)発現ミクロソームを用いたin vitro試験の結果、バゼドキシフェンのグルクロン酸抱合に関与する主なUGT分子種はUGT1A1及びUGT1A10であると考えられた(外国人データ)。
16.4.2 ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験の結果、バゼドキシフェン及びその代謝物はCYPに対して臨床的に影響のある阻害作用を示さなかった(外国人データ)。
16.4.3 健康閉経後女性6例に14C-標識バゼドキシフェン20mgを単回経口投与したときの血漿中主代謝物はバゼドキシフェン-5-グルクロニドであった(外国人データ)。
16.5 排泄
健康閉経後女性6例に14C-標識バゼドキシフェン20mgを単回経口投与したとき、投与10日後までに投与した放射能の約85%が糞中に排泄され、尿中への排泄は1%未満であった。糞中の主な放射性成分はバゼドキシフェンであった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 高齢者
健康閉経後女性24例にバゼドキシフェン20mgを単回経口投与したときのバゼドキシフェンのAUCは、51~64歳の女性8例では59.2ng・h/mL、65~74歳の女性8例では87.4ng・h/mL、75歳以上の女性8例では157ng・h/mLであった(外国人データ)。
16.6.2 腎機能障害患者
中等度の腎機能障害のある患者5例(CrCl<50mL/min)にバゼドキシフェン20mgを単回経口投与したときのバゼドキシフェンのAUCは49.9~192.4ng・h/mLであった。また、尿中へのバゼドキシフェンの排泄はほとんどなかった(外国人データ)。[9.2参照]
16.6.3 肝機能障害患者
肝機能障害のある患者18例と健康閉経後女性18例にバゼドキシフェン20mgを単回経口投与したとき、肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類でグレードCに相当する)のAUCは健康閉経後女性と比較して平均4.3倍であった(外国人データ)。[9.3参照]
表2 肝機能障害のある患者にバゼドキシフェン20mgを単回投与したときのバゼドキシフェンの薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)tmax(h)t1/2(h)AUC(ng・h/mL)CL/F(L/h/kg)
Child-Pugh A(n=6)6.2±2.91.1±0.238±25205±2212.9±2.1
Child-Pugh B(n=6)4.8±1.72.6±2.735±2118±403.2±2.0
Child-Pugh C(n=6)5.4±5.52.8±1.850±6241±2021.7±1.0
健康閉経後女性(n=18)3.8±1.61.9±1.432±956±195.9±2.0
平均値±標準偏差
16.7 薬物相互作用
健康閉経後女性を対象に本剤と制酸剤、イブプロフェン、アジスロマイシン又はアトルバスタチンを併用したときの薬物間相互作用について評価したところ、本剤や併用薬の薬物動態に臨床上意義のある変動は認められなかった(外国人データ)。
注1)本剤の1日承認用量は20mgである。
注2)本剤の承認用法は経口投与である。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 静脈血栓塞栓症(頻度不明)
深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症、表在性血栓性静脈炎があらわれることがあるので、下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等の症状が認められた場合には投与を中止すること。[2.1、8.1、8.2参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1~5%未満1%未満頻度不明
霧視・視力低下等の視力障害
皮膚発疹じん麻疹、そう痒症
循環器血管拡張(ほてり)
消化器腹痛、口渇口内乾燥
血液貧血
肝臓ALT上昇AST上昇
精神神経系傾眠
乳房線維嚢胞性乳腺疾患
筋・骨格系筋痙縮(下肢痙攣を含む)、関節痛
その他耳鳴末梢性浮腫過敏症、トリグリセリド上昇
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