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トピロリック錠20mg、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 痛風、高尿酸血症

用法・用量

  • 通常、成人にはトピロキソスタットとして1回20mgより開始し、1日2回朝夕に経口投与する。その後は血中尿酸値を確認しながら必要に応じて徐々に増量する。維持量は通常1回60mgを1日2回とし、患者の状態に応じて適宜増減するが、最大投与量は1回80mgを1日2回とする。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 メルカプトプリン水和物又はアザチオプリンを投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害のある患者
重度の腎機能障害のある患者(eGFR30mL/min/1.73m2未満)を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.3 肝機能障害患者
肝機能障害のある患者(ALT又はAST100IU/L以上)を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
経過を十分に観察しながら、慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤は尿酸降下薬であり、痛風関節炎(痛風発作)発現時に血中尿酸値を低下させると痛風関節炎(痛風発作)を増悪させるおそれがあるため、本剤投与前に痛風関節炎(痛風発作)が認められた場合は、症状がおさまるまで、本剤の投与を開始しないこと。また、本剤投与中に痛風関節炎(痛風発作)が発現した場合には、本剤の用量を変更することなく投与を継続し、症状によりコルヒチン、非ステロイド性抗炎症剤、副腎皮質ステロイド等を併用すること。[7.、11.2参照]
8.2 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。[11.1.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

尿酸降下薬による治療初期には、血中尿酸値の急激な低下により痛風関節炎(痛風発作)が誘発されることがあるので、本剤の投与は1回20mgを1日2回から開始し、投与開始から2週間以降に1回40mgを1日2回、投与開始から6週間以降に1回60mgを1日2回投与とするなど、徐々に増量すること。なお、増量後は経過を十分に観察すること。[8.1、17.1.1、17.1.2、17.1.4参照]

5.効能又は効果に関連する注意

本剤の適用にあたっては、最新の治療指針等を参考に、薬物治療が必要とされる患者を対象とすること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性(30例)にトピロキソスタット20、40、80、120、180mgを絶食下で単回経口投与したときの血漿中未変化体濃度推移及び薬物動態学的パラメータを以下に示す。
なお、本剤の承認された最大投与量は、トピロキソスタットとして1回80mgを1日2回である。
投与量Cmax(ng/mL)Tmax(h)T1/2(h)AUC0-∞(ng・h/mL)
20mg(n=6)229.9±81.60.67±0.414.97±1.79225.4±22.5
40mg(n=6)469.4±246.80.83±0.267.49±3.57580.2±109.4
80mg(n=6)822.3±390.50.75±0.275.16±1.011206.6±257.5
120mg(n=6)1318.4±371.20.92±0.494.56±0.732366.7±666.7
180mg(n=6)1773.5±926.60.75±0.427.11±5.012838.2±891.9
(平均値±標準偏差)
16.1.2 反復投与
健康成人男性(12例)にトピロキソスタット1回40mg又は1回80mgを1日2回、それぞれ摂食下で7日間反復経口投与したとき、血漿中濃度は3~4日で定常状態に達し、蓄積性は認められなかった。
1日投与量投与日Cmax(ng/mL)Tmax(h)T1/2(h)AUC0-12h(ng・h/mL)累積係数
80mg(n=6)1208.7±79.641.17±0.684.26±3.54419.8±94.65
7172.9±42.211.42±0.666.22±2.51443.9±86.811.087±0.225
160mg(n=6)1552.8±233.31.17±0.685.89±6.771044.4±314.1
7608.5±306.71.00±0.557.98±3.261137.1±267.21.130±0.231
累積係数[投与7日目のAUC0-12h/投与1日目のAUC0-12h](平均値±標準偏差)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性(11例)にトピロキソスタット60mgを摂食下に単回経口投与したとき、絶食下投与と比較してCmaxは30%減少、AUC0-∞は食事の影響を受けなかった。
投与条件Cmax(ng/mL)Tmax(h)T1/2(h)AUC0-∞(ng・h/mL)
絶食下(n=11)579.3±284.60.89±0.5110.89±9.75793.5±139.2
摂食下(n=11)375.8±145.32.32±0.846.66±2.96838.8±223.9
(平均値±標準偏差)
16.3 分布
14C-トピロキソスタットを20、200及び2000ng/mLの濃度でヒト血漿に添加したとき、蛋白結合率は97.5~98.8%であった(in vitro)。
16.4 代謝
トピロキソスタットは主にグルクロン酸抱合体に代謝され、その代謝には主にUGT1A9が関与していた(in vitro)。
ヒト肝ミクロソームを用いたトピロキソスタットのCYP2C8/9、1A1/2、3A4及び2C19に対するKi値は14.8、21.9、41.6及び54.9μmol/Lで、CYP2A6、2B6、2D6及び2E1に対するIC50値は100μmol/L以上であった(in vitro)。
また、トピロキソスタットの薬物トランスポーターに対するIC50値は、OAT3、OAT1、BCRP及びOATP1B1が1.05、2.85、13.7及び41.7μmol/Lであり、MDR1、OCT2及びOATP1B3が50μmol/L以上であった(in vitro)。
16.5 排泄
健康成人男性(30例)にトピロキソスタット20、40、80、120、180mgを絶食下で単回経口投与したとき、投与後48時間までの尿中排泄率は、未変化体が投与量の0.1%未満、グルクロン酸抱合体が52.3~59.9%、N-オキサイド体が4.5~5.3%であった。
なお、本剤の承認された最大投与量は、トピロキソスタットとして1回80mgを1日2回である。
健康成人男性(12例)にトピロキソスタット1回40mg又は1回80mgを1日2回、それぞれ摂食下で7日間反復経口投与したとき、投与期間中の尿中排泄率は、未変化体が投与量の0.1%未満、グルクロン酸抱合体が50.0~59.5%、N-オキサイド体が5.0~8.8%であった。
健康成人男性(6例)に14C-トピロキソスタット80mgを絶食下で単回経口投与したとき、尿糞中放射能排泄率は、投与後192時間までに尿中に投与量の76.8%、糞中に26.1%であり、呼気中には排泄されなかった。また、尿中放射能排泄率は、グルクロン酸抱合体が64.0%、N-オキサイド体が5.8%であった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
軽度及び中等度腎機能低下被験者(各6例)にトピロキソスタット80mgを絶食下で単回経口投与したときの薬物動態パラメータは、腎機能正常被験者と差は認められなかった。
腎機能Cmax(ng/mL)Tmax(h)T1/2(h)AUC0-∞(ng・h/mL)
正常(n=6)740.3±411.10.67±0.268.44±2.921161.5±554.2
軽度低下(n=5)806.7±452.3[0.89]0.90±0.656.67±2.261372.7±659.3[1.17]
中等度低下(n=6)713.2±269.8[0.99]1.00±0.557.21±2.281426.6±622.4[1.23]
(平均値±標準偏差)[ ]:正常に対する幾何平均の比正常:Cin≧90mL/min/1.73m2、軽度低下:60≦Cin<90mL/min/1.73m2、中等度低下:30≦Cin<60mL/min/1.73m2(Cin:イヌリンクリアランス)
16.6.2 高齢者
非高齢者男性(20歳以上35歳以下の6例)及び高齢者男性(65歳以上の6例)、高齢者女性(65歳以上の6例)にトピロキソスタット80mgを絶食下で単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
投与群Cmax(ng/mL)Tmax(h)T1/2(h)AUC0-∞(ng・h/mL)
非高齢者男性(n=6)969.1±320.30.58±0.207.30±2.551264.0±190.7
高齢者男性(n=6)741.1±570.60.92±0.586.95±0.561213.8±431.0
高齢者女性(n=6)719.0±468.80.67±0.268.16±4.851523.5±423.3
(平均値±標準偏差)
16.7 薬物相互作用
ワルファリン
健康成人男性(12例)にトピロキソスタット1回80mgを1日2回11日間反復経口投与し、6日目にワルファリン5mgを絶食下で単回経口投与したとき、ワルファリンR体のCmax及びAUC0-144hの幾何平均の比(併用投与/ワルファリン単独投与)は、1.07及び1.15であり、ワルファリンS体は1.11及び1.47であった。トピロキソスタットのCmax及びAUC0-12hの幾何平均の比(併用投与/トピロキソスタット単独投与)は、1.08及び1.01であった。[10.2参照]

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
メルカプトプリン水和物
ロイケリン
アザチオプリン
イムラン、
アザニン
[2.2参照]
骨髄抑制等の副作用を増強する可能性がある。アザチオプリンの代謝物メルカプトプリンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼの阻害により、メルカプトプリンの血中濃度が上昇することがアロプリノール(類薬)で知られている。本剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性がある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ワルファリン
[16.7参照]
ワルファリンの作用を増強させる可能性がある。本剤による肝代謝酵素の阻害作用により、ワルファリンの代謝を抑制し、ワルファリンの血中濃度が上昇する可能性がある。
ビダラビン幻覚、振戦、神経障害等のビダラビンの副作用を増強する可能性がある。ビダラビンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼの阻害により、ビダラビンの代謝を抑制し、作用を増強させることがアロプリノール(類薬)で知られている。本剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性がある。
キサンチン系薬剤
テオフィリン等
キサンチン系薬剤(テオフィリン等)の血中濃度が上昇する可能性がある。本剤と併用する場合は、キサンチン系薬剤の投与量に注意すること。テオフィリンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼの阻害により、テオフィリンの血中濃度が上昇することがアロプリノール(類薬)で知られている。本剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性がある。
ジダノシンジダノシンの血中濃度が上昇する可能性がある。本剤と併用する場合は、ジダノシンの投与量に注意すること。ジダノシンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼの阻害により、健康成人及びHIV患者においてジダノシンのCmax及びAUCが上昇することがアロプリノール(類薬)で知られている。本剤もキサンチンオキシダーゼ阻害作用をもつことから、同様の可能性がある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 肝機能障害(2.9%)
AST、ALT等の上昇を伴う肝機能障害(重篤な肝機能障害は0.2%)があらわれることがある。[8.2参照]
11.1.2 多形紅斑(0.5%未満)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1~5%未満1%未満頻度不明
胃腸口内炎下痢、悪心、腹部不快感
肝及び胆道系ALT増加、AST増加γ-GTP増加LDH増加、血中ビリルビン増加、Al-P増加
代謝血中トリグリセリド増加血中アミラーゼ増加、血中K増加、血中リン増加
筋及び骨格系痛風関節炎注)四肢痛、四肢不快感、血中CK増加関節痛、関節炎、血中CK減少筋肉痛
腎及び泌尿器系β-NアセチルDグルコサミニダーゼ増加、α1ミクログロブリン増加尿中β2ミクログロブリン増加、β2ミクログロブリン増加尿中アルブミン陽性、血中クレアチニン増加、尿中血陽性、頻尿、尿中赤血球陽性、尿中蛋白陽性
皮膚発疹
血液白血球数増加、白血球数減少、単球百分率増加
神経系めまい、しびれ
その他口渇、血圧上昇、異常感浮腫、倦怠感

注)[8.1参照]

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