今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 三部篤 岩手医科大学薬学部病態薬理学講座

監修: 中原 保裕 (有)ファーマシューティカルケア研究所

著者校正/監修レビュー済:2022/08/31
参考ガイドライン:
  1. 日本痛風・核酸代謝学会:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版2018 
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 本章は、高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版に基づき、全面的に改訂した。
  1. 2020年1月に承認された新規選択的尿酸再吸収阻害薬(selective urate reabsorption inhibitor: SURI)としてドチヌラド(ユリス)について加筆した。

概要・推奨   

  1. 痛風・高尿酸血症の治療の基本戦略としては、急性期治療と慢性期治療に大別される。
  1. 急性期治療としては、(1)高尿酸血症により第一中足趾節(MTP)関節などに発症する急性痛風発作における炎症と疼痛のコントロール、(2)腫瘍崩壊症候群による急性尿酸性腎症がある。
  1. 急性期には痛風発作治療薬およびNSAIDsが用いられる
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  1. 治療薬の選択に際しては、尿酸クリアランス(CUA)およびクレアチニンクリアランス(Ccr)の測定を行い、腎負荷型(尿酸産生過剰型、腎外排泄低下型)、尿酸排泄低下型、混合型の病型分類に基づいて適切に選択する。
  1. 尿中尿酸排泄量>0.51 mg/kg/時およびCUA 7.3 mL/分以上の場合の場合を腎負荷型、尿中尿酸排泄量<0.48 mg/kg/時あるいはCUA 7.3 mL/分未満の場合を尿酸排泄低下型、尿中尿酸排泄量>0.51 mg/kg/時およびCUA 7.3 mL/分未満の場合を混合型と診断する。腎負荷型では尿酸生成抑制薬、尿酸排泄低下型では尿酸排泄促進薬を第1選択薬とするが、腎障害や尿路結石症の例では、尿酸生成抑制薬を原則とし、尿量を確保して、尿アルカリ化薬の併用を考慮する。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
三部篤 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:中原 保裕 : 原稿料(学研)[2024年]

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