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アルタット静注用75mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)、麻酔前投薬

用法・用量

  • <上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)>

    • 通常、成人にはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩として1回75mgを日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液20mLにて溶解し、1日2回(12時間毎)緩徐に静脈内投与する。又は輸液に混合して点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。一般的に1週間以内に効果の発現をみるが、内服可能となった後は経口投与に切りかえる。
  • <麻酔前投薬>

    • 通常、成人にはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩として1回75mgを日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液20mLにて溶解し、麻酔導入1時間前に緩徐に静脈内投与する。

禁忌 

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある患者
9.2 腎機能障害患者
血中濃度が持続することがあるので、投与量を減ずるか投与間隔をあけるなど注意すること。[9.8、16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
 
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラット及びウサギの器官形成期投与試験におけるラットの63mg/kg投与群及びウサギの32mg/kg投与群、ラットの周産期・授乳期投与試験における60mg/kg投与群の少数例に死亡がみられている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続または中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。[16.3.3参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
投与量を減ずるか投与間隔をあけるなど慎重に投与すること。本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多く、血中濃度が持続するおそれがある。[9.2、16.6.1参照]

8.重要な基本的注意

肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 投与経路
本剤は静脈内注射にのみ使用すること。
14.1.2 投与速度
本剤を投与する場合には、1バイアルを20mLに希釈して少なくとも2分以上かけて緩徐に注入すること。
14.1.3 投与時の注意
静脈内投与により注射部位の一過性の疼痛を起こすことがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意すること。また、注射に際しては血管外に漏出しないように注意すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人に1回75mgを静脈内投与した結果、最大血漿中濃度は773ng/mL、血漿中半減期は3.36時間であった。
また、健康成人に75mgを1日2回3日間連続静脈内投与したときの血漿中薬物動態の解析結果から蓄積性は認められなかった。
16.3 分布
16.3.1 蛋白結合率
6~11%(平衡透析法、in vitro)。腎機能障害患者においても同程度であった。
16.3.2 胎児への移行
帝王切開患者に75mgを手術前2回経口投与した結果、臍帯血漿中濃度は母体静脈血漿中濃度の約60%であり、羊水への移行量は投与量の0.3%以下であった。
16.3.3 乳汁への移行
授乳期ラットに[14C]ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩を経口投与した結果、乳汁中濃度は血漿中の約2倍であったが、半減期は血漿中と同程度であった。[9.6参照]
16.4 代謝
健康成人に75mgを経口投与した結果、尿中代謝物は主に脱アセチル体であり、ついで多かったのはカルボン酸誘導体であった。
16.5 排泄
健康成人に75mgを静脈内投与した結果、24時間以内に投与量の約67.5%が脱アセチル体として尿中に排泄された。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害患者に75mgを経口投与すると、表1に示すとおり健康成人と比較して吸収過程に変化はみられなかったが、最大血漿中濃度に到達した後の血漿からの消失は腎機能の低下とともに遅延した。したがって腎機能障害患者に本剤を投与する場合には、投与量、投与間隔の適切な調節が必要である。[9.2、9.8参照]
表1 腎機能とT1/2及びAUC
クレアチニンクリアランス(mL/min)T1/2(hr)AUC(ng・hr/mL)
Ccr≧903.94±0.342362±160
90>Ccr≧605.68±0.514101±618
60>Ccr≧307.70±0.494981±477
30>Ccr12.13±1.1312993±1245

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック(初期症状:不快感、顔面蒼白、血圧低下等)があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(0.1%未満)
再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(初期症状:全身倦怠、脱力、皮下・粘膜下出血、発熱等)があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.3 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)
11.1.4 肝機能障害、黄疸(0.1%未満)
AST、ALT、γ-GTP上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.1.5 横紋筋融解症(0.1%未満)
CK、LDH等の筋逸脱酵素の急激な上昇、ミオグロビン尿、筋肉痛等の異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.6 房室ブロック等の心ブロック(頻度不明)
注)発現頻度は使用成績調査を含む。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症発疹、そう痒感等
血液好酸球増多、白血球減少貧血
消化器悪心等便秘、下痢、腹部膨満感、口渇等
肝臓肝機能異常、AST、ALT、LDH上昇等ALP上昇等
精神神経系めまい、幻覚、可逆性の錯乱状態頭痛、眠気、しびれ、不眠、痙攣等
投与部位一過性の疼痛
その他血圧上昇、BUN上昇女性型乳房、乳汁分泌、倦怠感

注)発現頻度は使用成績調査を含む。

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