薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ピモジド | QT延長、心室性不整脈(Torsades de pointesを含む)等の心血管系副作用が発現することがあるので注意すること。 | 本剤は、ピモジドの肝での酸化的代謝を阻害し、血中濃度を上昇させると考えられる。 |
アルコール [9.1.4参照] | 相互に中枢神経抑制作用を増強することがあるので注意すること。また、肝機能が悪化するおそれがある。 | アルコールは中枢神経抑制作用を有する。また、過度のアルコール摂取と本剤との併用により、肝機能が悪化することがある。 |
中枢神経抑制剤 バルビツール酸誘導体、ロラゼパム等 | 相互に作用を増強することがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | 機序は不明 |
メチルチオニニウム塩化物水和物 (メチレンブルー) | セロトニン症候群があらわれるおそれがある。 | 左記薬剤のMAO阻害作用によりセロトニン作用が増強される。 |
フルボキサミンマレイン酸塩、シプロフロキサシン、エノキサシン等 [16.7.1参照] | 本剤の血中濃度が上昇することがあるので、本剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | これらの薬剤のCYP1A2阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇することがある。 本剤とフルボキサミンとの併用により、本剤の血漿クリアランスが減少したとの報告がある。 |
三環系抗うつ剤 アミトリプチリン塩酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩、イミプラミン塩酸塩等 フェノチアジン系抗精神病剤 ペルフェナジン 抗不整脈剤 プロパフェノン塩酸塩、フレカイニド酢酸塩 | これらの薬剤の血中濃度が上昇することがあるので、これらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | 本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。 本剤とCYP2D6基質であるデシプラミンとの併用により、デシプラミンのAUCが増加したとの報告がある。 |
パロキセチン塩酸塩水和物、キニジン硫酸塩水和物等 [16.7.1参照] | 本剤の血中濃度が上昇することがあるので、本剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | これらの薬剤のCYP2D6阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇することがある。 本剤とパロキセチンとの併用により、本剤の血漿クリアランスが減少したとの報告がある。 |
セロトニン作用薬 炭酸リチウム、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)及び選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、トラマドール塩酸塩、トリプタン系薬剤、L-トリプトファン含有製剤、リネゾリド等 セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等 [11.1.1参照] | 相互にセロトニン作用を増強することによりセロトニン症候群等のセロトニン作用による症状があらわれることがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | 本剤はセロトニン再取り込み阻害作用を有するため、併用により、セロトニン作用が増強することがある。 |
降圧剤 クロニジン塩酸塩等 | 降圧剤の作用を減弱することがあるので、本剤の用量を減量もしくはこれらの薬剤を増量するなど注意して投与すること。 | 本剤のノルアドレナリン再取り込み阻害作用によると考えられる。 |
アドレナリン、ノルアドレナリン | これらの薬剤(特に注射剤)との併用により、心血管作用(血圧上昇等)が増強することがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | 本剤はノルアドレナリン再取り込み阻害作用を有するため、併用により、アドレナリン作用が増強することがある。 |
血漿蛋白との結合率の高い薬剤 ワルファリンカリウム等 | 相互に作用を増強することがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | 本剤は血漿蛋白との結合率が高いため、併用により、本剤及びこれらの薬剤の血中遊離濃度が上昇することがある。 |
出血傾向が増強する薬剤 非定型抗精神病剤、フェノチアジン系薬剤、三環系抗うつ剤、アスピリン等の非ステロイド系抗炎症剤、ワルファリンカリウム等 [9.1.10参照] | 出血傾向が増強することがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | SNRI、SSRIとこれらの薬剤との併用により、出血傾向が増強すると考えられる。 |