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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 急性又は慢性腎不全による乏尿

用法・用量

  • フロセミドとして20~40mgを静脈内投与し、利尿反応のないことを確認した後、通常、本剤1アンプル(100mg)を静脈内投与する。
    投与後2時間以内に1時間当り約40mL以上の尿量が得られない場合には用量を漸増し、その後症状により適宜増減する。
    ただし、1回投与量は5アンプル(500mg)までとし、1日量は10アンプル(1000mg)までとする。
    本剤の投与速度はフロセミドとして毎分4mg以下とする。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 無尿の患者[本剤の効果が期待できない。]
  • 2.2 腎毒性物質又は肝毒性物質による中毒の結果起きた腎不全の患者[9.2.1参照]
  • 2.3 肝性昏睡を伴う腎不全の患者[9.2.2参照]
  • 2.4 体液中のナトリウム、カリウムが明らかに減少している患者[電解質失調を起こすおそれがある。]
  • 2.5 著しい循環血液量の減少あるいは血圧の低下している患者[脱水、血栓塞栓症、ショックを起こすおそれがある。][11.1.1参照]
  • 2.6 スルフォンアミド誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.7 デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 重篤な冠動脈硬化症又は脳動脈硬化症のある患者
急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮をきたし、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
9.1.2 本人又は両親、兄弟に痛風、糖尿病のある患者
痛風発作を起こすおそれがある。糖尿病を悪化するおそれがある。
9.1.3 下痢、嘔吐のある患者
電解質失調を起こすおそれがある。
9.1.4 手術前の患者[10.2参照]
9.1.5 減塩療法時の患者
低ナトリウム血症を起こすおそれがある。
9.1.6 全身性エリテマトーデスの患者
全身性エリテマトーデスを悪化させるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎毒性物質又は肝毒性物質による中毒の結果起きた腎不全の患者
投与しないこと。症状を悪化させるおそれがある。[2.2参照]
9.2.2 肝性昏睡を伴う腎不全の患者
投与しないこと。低カリウム血症によるアルカローシスの増悪により肝性昏睡が悪化するおそれがある。[2.3参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 進行した肝硬変症のある患者
肝性昏睡を誘発することがある。
9.3.2 肝疾患・肝機能障害のある患者
肝性昏睡を誘発することがある。
9.5 妊婦
妊娠初期又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。ヒト母乳中に移行する。
9.7 小児等
9.7.1 低出生体重児
生後数週間以内の呼吸窮迫症の低出生体重児では、動脈管開存のリスクが増加する可能性がある。
動脈管開存及び硝子膜症のため浮腫を生じた重度の低出生体重児では、慎重に投与すること。腎石灰化症があらわれたとの報告がある。
9.7.2 乳児
乳児では電解質バランスがくずれやすい。
9.8 高齢者
次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
・急激な利尿は血漿量の減少をきたし、脱水、低血圧等による立ちくらみ、めまい、失神等を起こすことがある。
・特に心疾患等で浮腫のある高齢者では急激な利尿は急速な血漿量の減少と血液濃縮をきたし、脳梗塞等の血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
・一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
・低ナトリウム血症、低カリウム血症があらわれやすい。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の利尿効果は急激にあらわれることがあるので、電解質失調、脱水に十分注意すること。
8.2 連用する場合、電解質失調があらわれることがあるので定期的に検査を行うこと。
8.3 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

7.用法及び用量に関連する注意

難聴をきたすことがあるので、静脈注射又は点滴静脈注射する場合は、用法及び用量に従い毎分4mg以下となるよう投与速度を調節すること。[11.1.4参照]

16.薬物動態

16.3 分布
16.3.1 蛋白結合率
本剤の血中濃度、血清アルブミン濃度(血清総蛋白)に左右される。健康成人での蛋白結合率は91~99%で、主にアルブミンと結合する(外国人データ)。
16.4 代謝
フロセミドは一部代謝され、その主なものは、グルクロン酸抱合体である(外国人データ)。
16.5 排泄
フロセミドは化学的に安定な物質であり、主に未変化体として排泄される(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎不全患者(Ccr.が10mL/分以下)に1日1,000mgを7日間毎日静脈内投与した時、血清中の最高濃度及び最低濃度の上昇は認められなかった。このことは、腎不全者に大量のフロセミドを反復投与しても蓄積されないことを示す(外国人データ)。

併用禁止 

デスモプレシン酢酸塩水和物(ミニリンメルト)(男性における夜間多尿による夜間頻尿)
[2.7参照]
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。
いずれも低ナトリウム血症が発現するおそれがある。

併用注意 

昇圧アミン
アドレナリン
ノルアドレナリン
[9.1.4参照]
昇圧アミンの作用を減弱するおそれがあるので、手術前の患者に使用する場合には、本剤の一時休薬等の処置を行うこと。
併用により血管壁の反応性が低下するためと考えられている。
ツボクラリン及びその類似作用物質
ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物
[9.1.4参照]
麻痺作用を増強することがあるので、手術前の患者に使用する場合には、本剤の一時休薬等の処置を行うこと。
利尿剤による血清カリウム値の低下により、これらの薬剤の神経・筋遮断作用が増強されると考えられている。
他の降圧剤
β-遮断剤 等
降圧作用を増強するおそれがあるので、降圧剤の用量調節等に注意すること。
作用機序の異なる降圧剤との併用により、降圧作用が増強される。
ACE阻害剤
A-II受容体拮抗剤
本剤投与中にACE阻害剤又はA-II受容体拮抗剤を初めて投与もしくは増量した際に、高度の血圧低下や、腎不全を含む腎機能の悪化を起こすことがある。
これらの薬剤を初めて投与する場合や増量する場合は、本剤の一時休薬もしくは減量等を考慮すること。
本剤投与中は血漿レニン活性が上昇しており、これらの薬剤を投与することによりレニン-アンジオテンシン系をブロックする結果、急激な血圧低下を起こすと考えられる。
アミノグリコシド系抗生物質
ゲンタマイシン硫酸塩
アミカシン硫酸塩
第8脳神経障害(聴覚障害)を増強するおそれがある。
アミノグリコシド系抗生物質の内耳外有毛細胞内濃度が上昇し、最終的には外有毛細胞の壊死を引き起こし、永続的な難聴が起こる場合もある。
シスプラチン
聴覚障害が増強するおそれがある。
シスプラチンの内耳外有毛細胞内濃度が上昇し、最終的には外有毛細胞の壊死を引き起こし、永続的な難聴が起こる場合もある。
アミノグリコシド系抗生物質
ゲンタマイシン硫酸塩
アミカシン硫酸塩
セファロスポリン系抗生物質
セファロチンナトリウム
腎毒性を増強するおそれがある。
近位尿細管でのナトリウム再吸収の増加に伴い、抗生物質の再吸収も増加することにより、組織内濃度が上昇し腎毒性が増強する。
ジギタリス剤
ジギトキシン
ジゴキシン
ジギタリスの心臓に対する作用を増強するおそれがあるので、血清カリウム値及び血中ジギタリス濃度に注意すること。
利尿剤による血清カリウム値の低下により、多量のジギタリスが心筋Na-K ATPaseに結合し、心収縮力増強と不整脈が起こる。
糖質副腎皮質ホルモン剤
ヒドロコルチゾン
ACTH
グリチルリチン製剤
強力ネオミノファーゲンC
甘草含有製剤
過剰のカリウム放出により、低カリウム血症が発現するおそれがある。
共にカリウム排泄作用を有する。
糖尿病用剤
スルホニルウレア剤
インスリン
糖尿病用剤の作用を著しく減弱するおそれがある。
細胞内外のカリウム喪失がインスリン分泌の抑制、末梢でのインスリン感受性の低下をもたらす。
SGLT2阻害剤
利尿作用が増強されるおそれがあるので、血圧、脈拍数、尿量、血清ナトリウム濃度等を確認し、脱水症状の発現に注意すること。必要に応じ本剤の用量を調整するなど注意すること。
利尿作用が増強されるおそれがある。
リチウム
炭酸リチウム
リチウム毒性を増強するおそれがあるので、血中リチウム濃度等に注意する。
リチウムの腎での再吸収を促進し、リチウムの血中濃度が上昇する。
サリチル酸誘導体
サリチル酸ナトリウム
アスピリン
サリチル酸誘導体毒性が発現するおそれがある。
腎の排泄部位において両剤の競合が起こり、サリチル酸誘導体の排泄が遅れサリチル酸中毒が起こる。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン
本剤の利尿作用を減弱するおそれがある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤が腎でのプロスタグランジン合成を阻害し、水、塩類の体内貯留を引き起こし利尿剤の作用と拮抗する。
尿酸排泄促進剤
プロベネシド
尿酸排泄促進剤の尿酸排泄作用を減弱するおそれがある。
尿酸再吸収の間接的増大により、尿酸排泄促進剤の作用が抑制される。
カルバマゼピン
症候性低ナトリウム血症が発現するおそれがある。
ナトリウム排泄作用が増強され、低ナトリウム血症が起こる。
その他の強心剤
コルホルシンダロパート塩酸塩
心室性期外収縮等の不整脈の発現を助長させるおそれがある。
本剤により電解質失調が引き起こされ、併用により不整脈が発現する可能性がある。
シクロスポリン
痛風性関節炎を起こすおそれがある。
フロセミドによって引き起こされる高尿酸血症とシクロスポリンによる尿酸塩排泄阻害により、副作用が悪化する。
V2-受容体拮抗剤
モザバプタン塩酸塩
利尿作用が増強するおそれがある。血圧、脈拍数、尿量、血清ナトリウム濃度等を頻回にチェックし、脱水症状の発現に注意すること。
利尿作用を増強させる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)[2.5参照]
11.1.2 再生不良性貧血、汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少、赤芽球癆(いずれも頻度不明)
11.1.3 水疱性類天疱瘡(頻度不明)
11.1.4 難聴(頻度不明)[7.参照]
11.1.5 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症(いずれも頻度不明)
11.1.6 心室性不整脈(Torsades de pointes)(頻度不明)
低カリウム血症を伴う心室性不整脈があらわれることがある。
11.1.7 間質性腎炎(頻度不明)
11.1.8 間質性肺炎(頻度不明)
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満頻度不明
血液貧血白血球減少、好酸球増加、溶血性貧血
代謝異常高尿酸血症、低カリウム血症、低ナトリウム血症低カルシウム血症、代謝性アルカローシス、高血糖症、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、偽性バーター症候群
皮膚発疹、蕁麻疹、発赤、光線過敏症、そう痒症、水疱性皮膚炎、紫斑、苔癬様皮疹
消化器下痢、膵炎注)(血清アミラーゼ値上昇)食欲不振、悪心・嘔吐、口渇
肝臓黄疸、肝機能異常、胆汁うっ滞
腎臓クレアチニン上昇BUN上昇
精神神経系頭痛めまい、耳鳴り、知覚異常、聴覚障害
その他体熱感、四肢振戦脱力感、筋肉痛、倦怠感、起立性低血圧、筋痙攣、味覚異常、血管炎、発熱

注)膵炎があらわれるとの報告があるので、血清アミラーゼ値の上昇に注意すること。

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