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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 高血圧症

用法・用量

  • 通常、成人にはフェロジピンとして1回2.5~5mgを1日2回朝夕経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、効果不十分な場合には、1回10mgを1日2回まで増量することができる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  • 2.2 心原性ショックの患者[血圧低下により症状が悪化するおそれがある。]
  • 2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 大動脈弁狭窄、僧帽弁狭窄患者
血管拡張作用により過度の血圧降下が起こるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
血中濃度が上昇することがある。[16.6参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で催奇形作用が報告されている。[2.1参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
高齢者では本剤の血中濃度が上昇することが知られているので、低用量(例えば、1回2.5mgを1日2回)から投与を開始し、患者の状態、血圧を観察しながら用量を調節すること。高齢者では一般に脳梗塞等が起こるおそれがあるため過度の降圧は好ましくないとされている。[13.1、13.2参照]

8.重要な基本的注意

8.1 カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
8.2 本剤の投与により、まれに過度の血圧低下(めまい、ふらつき、失神等)を起こすおそれがあるので、そのような場合には減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。
8.3 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人に2.5mg、5mg及び10mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータは下表のとおりである。血漿中未変化体濃度は投与後1~1.4時間に最高濃度に達し、消失半減期は1.9~2.7時間であった。
投与量Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)AUC0-72(ng・hr/mL)
2.5mg2.4±1.11.2±0.31.9±0.37.7±5.7
5mg7.3±4.31.0±1.02.3±0.314.1±7.7
10mg12.2±3.41.4±0.62.7±0.348.6±13.7
(平均値±標準偏差、n=6)
健康成人に5mgを1日2回15日間連続経口投与したとき、1回目及び最終投与時の未変化体の薬物動態パラメータに差は認められなかった。各回投与直前の血漿中未変化体濃度は投与回数と共に上昇したが、投与8日目以降定常状態に達した。
16.2 吸収
本剤は速やかに、ほぼ完全に吸収され、単回経口投与及び静脈内投与後の未変化体のAUCの比較から求めた生物学的利用率は約16%と、初回通過効果を大きく受けることが示された(外国人データ)。
16.3 分布
血漿蛋白質とのin vitro結合率は99%以上であった。
16.4 代謝
血漿中には未変化体のほか4種の代謝物が検出された。これら代謝物は、ピリジン体、ピリジン体のメチル及びエチルモノアシド体、フェロジピンのメチルモノアシド体であった。尿中には投与量の6.5~8.8%がピリジン体のメチル及びエチルモノアシド体として排泄され、未変化体は検出されなかった。
16.5 排泄
単回経口投与及び静脈内投与したとき、尿中総放射能回収率にほとんど差はなく、経口投与時では投与後72時間までに投与量の約62%が尿中から、約10%が糞中から回収された(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
肝硬変を伴う高血圧症患者にフェロジピン10mgを単回経口投与したとき、Cmaxは健康成人の約2倍であった(外国人データ)。[9.3参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 シメチジン
シメチジンとの併用により、フェロジピンのCmax及びAUCが有意に増加した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 ジゴキシン
ジゴキシンの併用によりフェロジピンの体内動態は有意に変化しなかったが、フェロジピンはジゴキシンのCmaxを有意に増加させた(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.3 メトプロロール
メトプロロールの併用によりフェロジピンの体内動態は有意に変化しなかったが、フェロジピンはメトプロロールのCmax及びAUCを有意に増加させた(外国人データ)。[10.2参照]

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
他の降圧剤
トリクロルメチアジド、
カプトプリル等
相互に作用を増強するおそれがある。薬理作用が異なる降圧剤の併用により降圧作用が増強される。
メトプロロール酒石酸塩
[16.7.3参照]
メトプロロールの血中濃度が上昇することがある。本剤の血管拡張作用により肝血流量を増加させ、メトプロロールの初回通過による消失を減少させると考えられている。
ジゴキシン
[16.7.2参照]
ジゴキシンの血中濃度が上昇することがある。本剤がジゴキシンの腎クリアランスを低下させることにより、ジゴキシンの血中濃度を上昇させる。
シメチジン[16.7.1参照]
エリスロマイシン
イトラコナゾール
本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがある。シメチジン、エリスロマイシン、イトラコナゾールが本剤の代謝酵素を阻害することにより、本剤の血中濃度を上昇させる。
フェニトイン
カルバマゼピン
バルビツール酸誘導体
本剤の血中濃度が低下し、本剤の作用が減弱することがある。フェニトイン、カルバマゼピン、バルビツール酸誘導体が本剤の代謝酵素を誘導することにより、本剤の血中濃度を低下させる。
リファンピシン他のカルシウム拮抗剤(ニフェジピン等)の作用が減弱することが報告されている。リファンピシンが代謝酵素を誘導することにより、ニフェジピン等の血中濃度を低下させる。
HIVプロテアーゼ阻害剤
リトナビル等
本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。HIVプロテアーゼ阻害剤は主としてCYP3A4で代謝を受け、本剤も主として同酵素で代謝を受けるため、競合的阻害により、本剤の血中濃度を上昇させる。
タクロリムスタクロリムスの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。患者の状態を注意深く観察し、必要に応じてタクロリムスの用量を調節すること。本剤とタクロリムスが同一の代謝酵素で代謝されるため、競合的阻害により、タクロリムスの血中濃度を上昇させる。
グレープフルーツジュース本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。患者の状態を注意深く観察し、過度の血圧低下等の症状が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う。またグレープフルーツジュースとの同時服用をしないよう指導すること。グレープフルーツジュースに含まれる成分が本剤の小腸での代謝(CYP3A4)を抑制し、クリアランスを低下させるためと考えられている。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。セイヨウオトギリソウが本剤の代謝酵素(CYP3A4)を誘導すると考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 血管浮腫(頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満頻度不明
肝臓AST、ALT、AL-P、LDHの上昇
腎臓BUN、クレアチニンの上昇
血液貧血
循環器ほてり動悸、胸部圧迫感息切れ、頻脈、血圧低下
精神神経系頭痛・頭重めまい・ふらつき、倦怠感、眠気知覚異常、いらいら感
消化器嘔気・嘔吐、便秘、胃のもたれ、胸やけ、胃部不快感、腹痛、食欲低下、下痢、口渇
過敏症発疹、そう痒蕁麻疹、光線過敏症、白血球破砕性血管炎
口腔歯肉炎、歯肉肥厚
その他末梢性浮腫、こむらがえり、肩こり、脱力感、手指振戦、咳嗽、喉の違和感、頻尿、発汗、流涙、眼球充血、CKの上昇、総コレステロールの上昇、トリグリセライドの上昇、血清カリウムの低下関節痛、筋肉痛、発熱、勃起不全・性機能障害
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