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インフリーカプセル100mg、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛

    • 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群

用法・用量

  • 通常、成人にはインドメタシン ファルネシルとして1回200mgを朝夕1日2回食後経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 消化性潰瘍のある患者[消化性潰瘍を悪化させることがある。]
  • 2.2 重篤な血液の異常のある患者[血液異常を悪化させることがある。]
  • 2.3 重篤な肝機能障害のある患者[9.3.1参照]
  • 2.4 重篤な腎機能障害のある患者[9.2.1参照]
  • 2.5 重篤な心機能不全のある患者[9.1.4参照]
  • 2.6 重篤な高血圧症の患者[9.1.5参照]
  • 2.7 重篤な膵炎の患者[9.1.6参照]
  • 2.8 本剤の成分又はインドメタシン、サリチル酸系化合物(アスピリン等)に過敏症の患者
  • 2.9 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重篤な喘息発作があらわれることがある。]
  • 2.10 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  • 2.11 トリアムテレンを投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 消化性潰瘍の既往歴のある患者
消化性潰瘍を再発させることがある。
9.1.2 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者
本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある。
9.1.3 血液の異常又はその既往歴のある患者(重篤な血液の異常のある患者を除く)
血液異常を悪化あるいは再発させることがある。
9.1.4 心機能障害のある患者(重篤な心機能不全のある患者を除く)
心機能障害を悪化させるおそれがある。[2.5参照]
9.1.5 高血圧症の患者(重篤な高血圧症の患者を除く)
高血圧症を悪化させることがある。[2.6参照]
9.1.6 膵炎の患者(重篤な膵炎の患者を除く)
本剤の活性代謝物のインドメタシンで急性膵炎が発現したとの報告がある。[2.7参照]
9.1.7 てんかん、パーキンソン症候群等の中枢神経系疾患のある患者
本剤の活性代謝物のインドメタシンでこれらの疾患を悪化させたとの報告がある。
9.1.8 気管支喘息の患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)
喘息発作があらわれることがある。
9.1.9 SLE(全身性エリテマトーデス)の患者
類薬(フェニルブタゾン)でSLEを悪化させたとの報告があり、また、本剤の活性代謝物のインドメタシンをSLE患者に投与したところ、急性腎障害を起こしたとの報告がある。
9.1.10 潰瘍性大腸炎の患者
本剤の活性代謝物のインドメタシンで疾患を悪化させたとの報告がある。
9.1.11 クローン病の患者
本剤の活性代謝物のインドメタシンで疾患を悪化させたとの報告がある。
9.1.12 感染症を合併している患者
必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。
9.1.13 胆汁うっ滞等、胆汁分泌の低下している患者
投与を避けること。本剤の吸収が低下すると考えられる。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
投与しないこと。腎機能障害を悪化させることがある。[2.4参照]
9.2.2 腎機能障害又はその既往歴のある患者(重篤な腎機能障害のある患者は除く)
腎機能障害を悪化あるいは再発させることがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
投与しないこと。肝機能障害を悪化させることがある。[2.3参照]
9.3.2 肝機能障害又はその既往歴のある患者(重篤な肝機能障害のある患者は除く)
肝機能障害を悪化あるいは再発させることがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠中の投与に関し、次のような報告がある。[2.10参照]
・本剤の活性代謝物のインドメタシンで、妊娠後期に投与したところ、胎児循環持続症(PFC)、胎児の動脈管収縮、動脈管開存症、胎児腎不全、胎児腸穿孔、羊水過少症が起きたとの報告がある。また、妊娠末期に投与したところ早期出産した新生児に壊死性腸炎の発生率が高いとの報告、及び消化管穿孔、頭蓋内出血が起きたとの報告がある。
・本剤の活性代謝物のインドメタシンにおいて、動物実験(マウス)で催奇形作用が、また、本剤ではラットで着床率の減少、死亡吸収胚の出現頻度の増加が報告されている。
・妊娠末期のラットに投与した実験で、胎児の動脈管収縮が報告されている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。ラットで乳汁への移行が報告されている。
9.7 小児等
他剤が無効又は使用できない関節リウマチに対して投与する場合には慎重に投与すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。副作用があらわれやすい。

8.重要な基本的注意

8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
8.2 本剤の活性代謝物のインドメタシンで過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等の症状が報告されているので、特に高熱を伴う高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。
8.3 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
・長期投与する場合には、定期的に尿検査、血液検査、肝機能検査及び眼科的検査等を行うこと。
・薬物療法以外の療法も考慮すること。
8.4 眠気、めまいがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作には従事させないように注意すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
本剤は空腹時投与で吸収が低下するので、必ず通常食摂取後又はミルク等とともに服用させること。
14.2 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
7.2 投与量の増加とともに吸収率が低下するので、1日用量400mgを超えて投与する場合、臨床上の有用性について確認しながら使用すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
<硬カプセル>
健康成人男子5名にインフリーカプセル100mg2カプセルを食後単回経口投与した場合、未変化体のtmaxは約5~6時間、Cmaxは2.01μg/mLであり、投与24時間後には検出されなかった。
血漿中未変化体及びインドメタシン濃度(投与量:200mg、Mean±S.E.M.,n=5)
インフリーカプセル単回経口投与時の未変化体の薬物動態パラメータ
tmax(hr)Cmax(μg/mL)AUC480(μg・hr/mL)t1/2(hr)
5.6±0.22.01±0.169.14±1.071.50
(投与量:200mg、Mean±S.E.M.,n=5)
<軟カプセル>
健康成人男子24名にカプセル100mg2カプセルと、Sカプセル200mg1カプセルをクロスオーバー法により食後単回経口投与した際の、24時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積及び未変化体の最高血漿中濃度の平均値の差はいずれもほぼ±20%以内であった。
インフリーカプセル100mg2カプセル及びSカプセル200mg1カプセル経口投与後の血漿中未変化体濃度(投与量:200mg、Mean±S.E.M.,n=24)
16.1.2 反復投与
健康成人男子5名にインフリーカプセル100mg2カプセルを1日2回、計11回反復経口投与したときの未変化体の血漿中濃度推移からは蓄積性は認められなかった。なお、活性本体であるインドメタシンの最高血漿中濃度は0.30±0.04μg/mLを示した。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男子8名に、クロスオーバー法によりインドメタシン ファルネシルとして150mgを含有するカプセルを12時間絶食後に投与した場合、本薬の吸収は著しく低下するが、通常食(脂肪含有量約10g)摂取により吸収は良好であった。
16.4 代謝
本薬は経口投与されたとき、消化管障害作用の弱い未変化体のままで吸収され、ヒト又はイヌの血中では多くは未変化体として存在する。未変化体は肝及び腎において活性体であるインドメタシンに代謝されて血中にインドメタシンを遊離し、また、炎症組織(ラット)あるいは炎症標的細胞(ヒト、ラット滑膜細胞)でもインドメタシンに代謝されることがin vivo及びin vitroの試験で明らかにされた。
16.5 排泄
健康成人男子5名にインフリーカプセル100mg2カプセルを単回経口投与した場合、尿中にデスベンゾイルインドメタシン(投与量の5.5%)、インドメタシン(同2.9%)、デスメチルインドメタシン(同1.9%)が排泄され、未変化体は検出されなかった。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
トリアムテレン
(トリテレン)
[2.11参照]
本剤の活性代謝物のインドメタシンとの併用により、急性腎障害を起こしたとの報告がある。トリアムテレンによる腎血流の低下に基づく腎障害のために代償的に腎でのプロスタグランジン合成が亢進されるが、インドメタシンによりプロスタグランジン合成が抑制され、腎障害が引き起こされる。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗凝血剤及び抗血小板薬
ワルファリンカリウム
クロピドグレル硫酸塩等
本剤の活性代謝物のインドメタシンとの併用により、これらの医薬品の作用が増強し、出血の危険性が増大することがある。また、本剤との併用により、ワルファリンの作用が増強されることがある。血液凝固能検査等出血管理を十分に行うこと。インドメタシンのプロスタグランジン生合成阻害作用により血小板凝集が抑制される。また、本剤が血漿蛋白結合部位でワルファリンを遊離させ、その抗凝血作用を増強させると考えられている。
リチウム製剤
炭酸リチウム
本剤の活性代謝物のインドメタシンとの併用により、これらの医薬品の作用が増強されたとの報告があるので、併用する場合にはこれらの医薬品を減量するなど注意すること。インドメタシンによりリチウムの腎クリアランスが減少し、リチウムの血中濃度が上昇する。
メトトレキサート本剤の活性代謝物のインドメタシンとの併用により、これらの医薬品の作用が増強されたとの報告があるので、併用する場合にはこれらの医薬品を減量するなど注意すること。インドメタシンによりメトトレキサートの腎排泄が抑制され、メトトレキサートの血中濃度が上昇する。
プロベネシド本剤の活性代謝物のインドメタシンとの併用により、インドメタシンの作用が増強されることがあるので、併用する場合には本剤を減量するなど注意すること。プロベネシドがインドメタシンの腎尿細管排泄を抑制し、インドメタシンの血中濃度が上昇する。
Ca拮抗剤
アムロジピンベシル酸塩
ニフェジピン
ジルチアゼム塩酸塩等
Ca拮抗剤の作用が減弱されることがある。インドメタシンによる腎でのプロスタグランジン合成抑制により水、Naの貯留が生じ、体液循環量を増加させるため、降圧剤の効果を減弱させると考えられている。
β-遮断剤
プロプラノロール塩酸塩
アテノロール
メトプロロール酒石酸塩等
ACE阻害剤
エナラプリルマレイン酸塩
デラプリル塩酸塩
イミダプリル塩酸塩等
A-II受容体拮抗剤
ロサルタンカリウム
カンデサルタン シレキセチル
バルサルタン等
チアジド系及びその類似降圧利尿剤
ヒドロクロロチアジド等
ループ利尿剤
フロセミド等
本剤の活性代謝物のインドメタシンとの併用により、これらの医薬品の作用が減弱されることがある。インドメタシンによる腎でのプロスタグランジン合成抑制により水、Naの貯留が生じ、体液循環量を増加させるため、降圧剤の効果を減弱させると考えられている。
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン等
エプレレノン
本剤の活性代謝物のインドメタシンとの併用により、これらの医薬品の降圧作用の減弱、腎機能障害患者で重度の高カリウム血症が発現するおそれがある。インドメタシンによる腎でのプロスタグランジン生合成阻害によると考えられている。
アスピリン本剤の活性代謝物のインドメタシンとの併用により、インドメタシンの作用が減弱されることがある。機序不明
ジゴキシン本剤の活性代謝物のインドメタシンとの併用により、血中ジゴキシン濃度が上昇し、作用が増強されることが報告されているので血中ジゴキシン濃度に注意すること。インドメタシンのプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少し、ジゴキシンの腎排泄が減少するためと考えられている。
シクロスポリン本剤の活性代謝物のインドメタシンとの併用により、シクロスポリンによる腎毒性が増強されることがあるので、腎機能に注意すること。インドメタシンの腎でのプロスタグランジン合成阻害作用によると考えられている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
冷汗、顔面蒼白、呼吸困難、血圧低下等の症状が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 消化管穿孔、消化管出血、消化管潰瘍、出血性大腸炎、腸管の狭窄・閉塞、潰瘍性大腸炎(いずれも頻度不明)
11.1.3 血液障害
再生不良性貧血(頻度不明)、溶血性貧血(頻度不明)、白血球減少(0.1%未満)、血小板減少(頻度不明)等の血液障害があらわれることがある。
11.1.4 皮膚障害(頻度不明)
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)があらわれることがある。
11.1.5 喘息発作(頻度不明)
喘息発作等の急性呼吸障害があらわれることがある。
11.1.6 腎障害
急性腎障害(頻度不明)、ネフローゼ症候群(頻度不明)等の腎障害、高カリウム血症(0.1%未満)、低アルブミン血症(頻度不明)があらわれることがある。
11.1.7 肝機能障害(0.1~5%未満)、黄疸(頻度不明)
11.1.8 昏睡、錯乱(いずれも頻度不明)
11.1.9 性器出血(頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
消化器胃部不快感、胃痛、下痢、腹痛、食欲不振、口内炎、胸やけ、胃重感、便秘、胃腸症状、胃炎、嘔吐口渇、腹部膨満感、舌炎、おくび、口唇炎舌苔
血液貧血、好酸球増多等皮下出血
皮膚脱毛
過敏症発疹、そう痒紅斑血管浮腫
感覚器耳鳴、味覚異常、眼の充血、羞明霧視等の視覚異常、角膜混濁、網膜障害
腎臓BUNの上昇血中クレアチニンの上昇、尿量減少、血尿、蛋白尿
肝臓AST、ALTの上昇等Al-P、LDHの上昇等
精神神経系めまい、ふらつき頭痛、眠気、しびれ感痙攣、振戦、抑うつ、不眠、意識障害
循環器動悸、血圧上昇
その他浮腫倦怠感、ほてり、頻尿、発熱、胸痛、低体温高血糖、鼻出血、発汗
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