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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記疾患又は状態における頻尿、尿意切迫感、尿失禁

    • ○神経因性膀胱
    • ○不安定膀胱(無抑制収縮を伴う過緊張性膀胱状態)

用法・用量

  • 通常成人1回オキシブチニン塩酸塩として2~3mgを1日3回経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 明らかな下部尿路閉塞症状である排尿困難・尿閉等を有する患者[排尿困難・尿閉等が更に悪化するおそれがある。][11.1.3参照]
  • 2.2 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  • 2.3 重篤な心疾患のある患者[抗コリン作用により頻脈、心悸亢進を起こし心臓の仕事量が増加するおそれがある。]
  • 2.4 麻痺性イレウスのある患者[抗コリン作用により胃腸管の緊張、運動性は抑制され、胃腸管内容物の移動は遅延するため、麻痺性イレウスの患者では、胃腸管内容物の停滞により閉塞状態が強められるおそれがある。][11.1.2参照]
  • 2.5 衰弱患者又は高齢者の腸アトニー、重症筋無力症の患者[抗コリン作用により、症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.6 授乳婦[9.6参照]
  • 2.7 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 排尿困難のおそれのある前立腺肥大患者
前立腺肥大患者では、排尿障害を来していない場合でも、抗コリン剤の投与により排尿障害を起こすおそれがある。
9.1.2 甲状腺機能亢進症の患者
心拍数の増加等の症状の悪化を招くおそれがある。
9.1.3 うっ血性心不全の患者
代償性交感神経系の亢進を更に亢進させるおそれがある。
9.1.4 不整脈のある患者
頻脈性の不整脈を有している患者では、副交感神経遮断作用により交感神経が優位にたち、心拍数の増加等が起こるおそれがある。
9.1.5 潰瘍性大腸炎の患者
中毒性巨大結腸があらわれるおそれがある。
9.1.6 パーキンソン症候群又は認知症・認知機能障害のある高齢者
抗コリン作用により、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.7 開放隅角緑内障の患者
抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎疾患のある患者
腎障害患者において臨床試験は実施されていない。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝疾患のある患者
肝障害患者において臨床試験は実施されていない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
9.6 授乳婦
投与しないこと。動物実験(ラット)で乳汁への移行が報告されている。[2.6参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
少量から投与し、観察を十分行うとともに、過量投与にならないよう注意すること。

8.重要な基本的注意

8.1 眼調節障害、眠気を起こすことがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に注意させること。
8.2 抗コリン作用により発汗抑制が起こり、外部の温度上昇に対する不耐性が生じて、急激に体温が上昇するおそれがあるため、高温環境下で使用する場合は体温の上昇に注意させること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男子にオキシブチニン塩酸塩2~9mg注)を経口投与した場合、速やかに吸収され、血漿中濃度は約0.7時間後に最高に達し、その半減期は約1時間であった。
血漿中濃度パラメータ(n=6)
用量(mg/body)Cmax(ng/mL)tmax(hr)t1/2(hr)
25.22±0.390.67±0.110.94±0.12
36.67±0.990.75±0.110.97±0.13
69.28±1.010.67±0.111.40±0.26
916.32±1.710.67±0.111.38±0.22
16.1.2 反復投与
健康成人男子にオキシブチニン塩酸塩2~6mg注)を1日3回5日間反復経口投与した場合、血漿中濃度は0.5時間後に最高に達し、投与後4時間で血漿中から消失した。各投与量群とも投与2回目以降の血漿中オキシブチニンの濃度推移は、第1回投与後と類似していた。また、5日間の反復投与試験において蓄積を思わせる変化も認められなかった。
16.3 分布
16.3.1 単回投与
雄ラットに標識オキシブチニン23.4μCi/mg/kgを経口投与し、臓器、組織中の放射能濃度を測定した。雌については肝臓及び生殖器について測定した。雄ラットで特に高濃度を示したのは消化器系、肝臓及び腎臓で、雌の肝臓も高濃度であった。低濃度を示したのは中枢神経系、脂肪、筋肉、骨及び睾丸、雌の卵巣及び子宮であった。
16.3.2 反復投与
雄ラットの標識オキシブチニン23.4μCi/mg/kg1日1回7日間連続経口投与し、単回投与時と同様に放射能を測定した結果、高濃度を示したのは肝臓、腸及び腎臓で、中枢神経系は低濃度であった。また、単回投与の結果と同様、蓄積を示した臓器はみられなかった。
16.4 代謝
健康成人男子にオキシブチニン塩酸塩6mg注)を経口投与した場合、尿中代謝物としてシクロヘキサン環の水酸化、エステル加水分解、脱エチル反応による代謝物が数種同定されている。
16.5 排泄
16.5.1 単回投与
健康成人男子にオキシブチニン塩酸塩3mg及び9mg注)を投与した結果、投与後短時間の内に排泄され(ピークは0~4時間)、48時間後に投与量の8.2%及び22.2%が尿中に排泄された。
16.5.2 反復投与
健康成人男子にオキシブチニン塩酸塩1回3mg、1日3回を5日間連続投与した結果、最終投与後62時間迄に総投与量の27.4%が尿中に排泄された。
注)本剤の承認された用量は、1回2~3mgを1日3回である。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗コリン作用を有する薬剤
三環系抗うつ剤
フェノチアジン系薬剤
モノアミン酸化酵素阻害剤
口内乾燥、便秘、排尿困難、目のかすみ等があらわれるおそれがある。抗コリン作用が増強されるおそれがある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 血小板減少(0.1%未満)
11.1.2 麻痺性イレウス(頻度不明)
著しい便秘、腹部膨満等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[2.4参照]
11.1.3 尿閉(0.28%)[2.1参照]
注)発現頻度は使用成績調査を含む。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
精神神経系めまい、眠気、頭痛しびれ、振戦等認知機能障害、抑うつ
循環器頻脈
消化器口渇下痢、胃腸障害、胃部不快感、嘔気、食欲不振、胸やけ、便秘、腹部膨満感、口内炎嘔吐、舌炎等嚥下障害
過敏症発疹等血管浮腫、蕁麻疹
泌尿器排尿困難、残尿等
肝臓AST、ALTの上昇
その他浮腫、倦怠感、口が苦い発熱、熱感、目のかすみ、眼瞼結膜充血、汗が出なくなる、咽頭部痛、胸痛、皮膚乾燥、嗄声等眼乾燥、潮紅

注)発現頻度は使用成績調査を含む。

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