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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 本態性高血圧症(軽症~中等症)
  • 腎実質性高血圧症
  • 狭心症

用法・用量

  • 本態性高血圧症(軽症~中等症)

    • 通常、成人にはベタキソロール塩酸塩として5~10mgを1日1回経口投与する。
      なお、年齢、症状により適宜増減できるが、最高用量は1日1回20mgまでとする。
  • 腎実質性高血圧症

    • 通常、成人にはベタキソロール塩酸塩として5mgを1日1回経口投与する。
      なお、年齢、症状により適宜増減できるが、最高用量は1日1回10mgまでとする。
  • 狭心症

    • 通常、成人にはベタキソロール塩酸塩として10mgを1日1回経口投与する。
      なお、年齢、症状により適宜増減できるが、最高用量は1日1回20mgまでとする。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスに基づく心収縮力の抑制を増強させるおそれがある。]
  • 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロックのある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
  • 心原性ショックのある患者[心機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
  • 肺高血圧による右心不全のある患者[心機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
  • うっ血性心不全のある患者[心機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
  • 未治療の褐色細胞腫の患者[<用法及び用量に関連する使用上の注意>の項参照]
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[症状を惹起するおそれがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。]
うっ血性心不全のおそれのある患者[心機能を抑制し、症状を悪化させるおそれがあるので、観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。]
甲状腺中毒症の患者[症状(頻脈等)をマスクするおそれがある。「2.重要な基本的注意」の項参照]
特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者[低血糖の前駆症状である頻脈等の交感神経系反応をマスクしやすいので、血糖値に注意すること。]
重篤な肝機能障害のある患者[本剤の代謝又は排泄が遅延するおそれがある。]
重篤な腎機能障害のある患者[本剤の代謝又は排泄が遅延するおそれがある。]
レイノー症候群、間欠性跛行症等の末梢循環障害のある患者[末梢循環障害が増悪するおそれがある。]
徐脈、房室ブロック(I度)のある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
高齢者[「5.高齢者への投与」の項参照]

重要な基本的注意

投与が長期にわたる場合は、心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行うこと。徐脈又は低血圧の症状があらわれた場合には、減量又は中止すること。
また、必要に応じてアトロピンを使用すること。
なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用、例えば高血圧で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をすること。
甲状腺中毒症の患者では急に投与を中止すると、症状を悪化させることがあるので、休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと。
手術前48時間は投与しないことが望ましい。
降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

用法用量に関連する使用上の注意

褐色細胞腫の患者では、本剤の単独投与により急激に血圧が上昇するおそれがあるので、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。

高齢者への投与

高齢者に使用する場合は、低用量(例えば高血圧症では2.5mg、狭心症では5mg)から投与を開始するなど、経過を十分観察しながら慎重に投与することが望ましい。[一般的に高齢者では、過度の降圧は好ましくないとされている。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験(ラット)で、胚・胎児の死亡の増加が報告されている。]
投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]

薬物動態

血中濃度
健康成人、本態性高血圧症患者及び腎機能低下を伴う高血圧症患者に5mgを1回経口投与後の血漿中未変化体濃度を下表及び図に示す。
血漿中未変化体濃度の推移
パラメータ\健康成人(n=6)本態性高血圧症患者(n=5)腎機能障害高血圧症患者(n=6)
Cmax(ng/mL)11.4±2.29.8±0.817.0±6.8
tmax(h)5.0±1.93.6±0.95.7±1.5
t1/2(h)12.9±4.717.2±7.518.8±4.2
AUC0→∞(ng・h/mL)232±45267±118482±248
(Mean±S.D.)
また、腎機能低下を伴う高血圧症患者に5mg7日間反復経口投与したとき、4日目にほぼ定常状態に達した。
<参考>外国人のデータ(英国)
健康成人に150μg/kgを経口及び静脈内投与し、AUC0→48hより求めたバイオアベイラビリティは89%であった。
<参考>外国人のデータ(フランス)
健康成人に20mgを食前あるいは朝食30分後に経口投与したときでは、最高濃度及び消失半減期に有意な差は認められず、食事の影響はなかった。
代謝・排泄
健康成人での主な代謝経路はイソプロピルアミノプロポキシ基のN-脱アルキル化と、シクロプロピルメトキシエチル基のO-脱アルキル化及びこれに続く酸化であった。
健康成人に10mg及び20mgを経口投与したとき、72時間後までの尿中排泄率は投与量の55~58%で、そのうち未変化体は26~27%であった。
本態性高血圧症患者に5mgを経口投与したとき、48時間後までの尿中未変化体排泄率は投与量の約16%であった。
<参考>動物(ラット)のデータ
14C-ベタキソロール塩酸塩を哺乳ラットに5mg/kg経口投与したときの乳汁中放射能濃度は投与後3時間で最高濃度に達した後、血液中放射能濃度に比べ緩徐に低下した。投与後24時間における乳汁中放射能濃度(0.15μg/g)は血液中放射能濃度の約5倍であった。

併用注意 

交感神経抑制剤
レセルピン等
過剰の交感神経抑制を来すことがあるので、減量するなど注意する。
相加的に作用(交感神経抑制作用)を増強させる。
血糖降下剤
インスリン
トルブタミド
アセトヘキサミド等
血糖降下作用を増強することがある。また、低血糖状態(頻脈、発汗等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意する。
低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクしたり、β遮断作用により低血糖の回復を遅らせる。
カルシウム拮抗剤
ベラパミル塩酸塩
ジルチアゼム塩酸塩等
徐脈、房室ブロック等の伝導障害、うっ血性心不全があらわれることがある。併用する場合には、用量に注意する。
相加的に作用(陰性変力作用、心刺激伝導抑制作用、降圧作用)を増強させる。
クロニジン
クロニジン投与中止後のリバウンド現象を増強するおそれがある。β遮断剤を先に中止し、クロニジンを徐々に減量する。
クロニジンはα2受容体に選択的に作用し、ノルアドレナリンの遊離を抑制しているため、急激な中止によって、血中カテコールアミンの上昇が起こる。この時β遮断剤を併用すると、上昇したカテコールアミンの作用のうち、β受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用だけが残り、急激な血圧上昇が起こる。
クラスI抗不整脈剤
ジソピラミド
プロカインアミド塩酸塩
アジマリン等
アミオダロン塩酸塩
過度の心機能抑制があらわれることがあるので、減量するなど注意する。
相加的に作用(心機能抑制作用)を増強させる。
麻酔剤
エーテル等
過剰の交感神経抑制を来すおそれがあるので、減量するなど注意する。
相加的に作用(交感神経抑制作用)を増強させる。
ジギタリス製剤
心刺激伝導障害(徐脈、房室ブロック等)があらわれることがあるので、心機能に注意する。
相加的に作用(心刺激伝導抑制作用)を増強させる。
非ステロイド性抗炎症剤
インドメタシン等
本剤の降圧作用が減弱することがある。
非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成を阻害し、血圧を上昇させることがある。
降圧作用を有する他の薬剤
降圧作用を増強することがあるので、減量するなど適切な処置を行うこと。
相加的に降圧作用を増強させる。
レミフェンタニル塩酸塩
徐脈、血圧低下等の作用が増強することがあるので、減量するなど注意すること。
併用により作用(心機能抑制作用)を増強させる。
フィンゴリモド塩酸塩
フィンゴリモド塩酸塩の投与開始時に本剤を併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある。
共に徐脈や心ブロックを引き起こすおそれがある。

重大な副作用 

完全房室ブロック(頻度不明)、心胸比増大(0.1~5%未満)、心不全(0.1%未満)
このような症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

頻度不明0.1~5%未満0.1%未満
循環器レイノー現象、洞停止徐脈、低血圧動悸、胸痛、心電図異常、房室ブロック
涙液分泌減少注1)、霧視(感)注1)目のちらつき
過敏症注2)発疹、蕁麻疹、そう痒
精神神経系ふらふら感、頭痛、めまい、ぼんやり眠気、不眠、幻覚、悪夢、蟻走感、うつ状態
消化器下痢、嘔吐口渇、悪心、胃部不快感、胃痛
肝臓肝機能障害(AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP、LDH上昇等)
呼吸器呼吸困難、喘息症状
腎臓BUN上昇
その他倦怠感、浮腫、尿酸値上昇、中性脂肪上昇、コレステロール上昇、高血糖、CK(CPK)上昇、HDL-コレステロール低下疲労感、しびれ感、脱力感、耳鳴、熱感、発汗、インポテンス

注1)他のβ遮断剤で報告されている。
注2)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

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